Enlightenment

2010/04/08, 18:29 | 固定リンク

4月8日 木曜日 晴れ 

 この歌が「すどん」と胸に刺さったのは、もう20年も前のこと。僕は26歳のとんがっているだけの若造で、その言葉の意味も何も分からなかった。ただ、かなりの衝撃を持って、それは僕に刺さった。こりゃ、一生抜けないわ。いつもの直感がそう云った。いつか理解できる日が来るだろう、とも。そして、20年の時を経て、走っていたら、頭の中でこの歌がプレイバックされて、再び「ずとん」と撃ち抜かれた。そうだったのか、と。

 Chop the wood
 Carry water
 What's the sound of one hand clapping
 Enlightenment, don't know what it is

 Enlightenment says the world is nothing
 Nothing but a dream, everything's an illusion
 And nothing is real

 Good or bad baby
 You can change it anyway you want
 Enlightenment, don't know what it is

 すごすぎる。そして曲間に「Wake up」とフェイクが入り、「It's always up to you」と云う言葉で締めくくられる。ありがとう。その言葉しか湧いてこなかった。

 突然、24年前の風景が蘇った。僕は大学を出て、造り酒屋のラベル・デザイナー兼配達員と云うバイトをしていた。デザインの仕事がない日はトラックに乗って、酒を遠方まで配達する。嫌いな仕事じゃなかった。昼休みは河原に寝転んで本を読み、詩を書いていた。不安と云えば不安。でも、見上げる空には「大志」があった。Gene Chandlerの言葉を借りるなら「There is a rainbow in my soul」。僕はそれを今日、くっきりと思い出した。虹を想い描こう。新たな形で。

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by 山口 洋