2010年のspace oddity

2010/06/11, 19:20 | 固定リンク

6月11日 金曜日 晴れ 

 高松のRUFF HOUSEの今城君から面白い話を聞いた。David Bowieが自身のシングルに往年の名曲「space oddity」のすべての楽器の個別ファイルを収録している、と。ミキシングをした経験がない人にはわかりづらい話かとは思うが、うーん、簡潔に書くなら、通常レコーディングでは、楽器は個別のトラックに収録されている。それらをミキシングすることによって、楽曲は完成する。つまり、それらのファイルがあるのなら、どのようにリミックスすることが出来るのだ。云うまでもなく、新しく音を付け足し、2010年の「space oddity」を制作することができる。これは素晴らしいアイデアだな、と思った。実際に聞いてみたのだが、ヘッドフォンから漏れる音、椅子のきしむ音、いろんな音が入っていて、実に生々しい。過去の曲をこのような方法で伝えることは、画期的なプロモーションだと僕は思う。ただし、レコード会社に「所属」していた際の音源は100%無理だろう。けれど、自分たちが独立してからの音源ならば可能だ。似るなり焼くなり好きにしてもらう。それは10年前だったら、信じ難いほどのアップルの快進撃にも通じるものだと思う。ユーザーを信じて、ソースを公開する。学ぶところ多し。ところで、僕らの音楽でそんなことやってみたい輩は居るのだろうか?それが問題なのだけれど。

 高松から高知へ移動した。陽が沈む前に、どうにか走る時間を捻出。高知駅前から鏡川沿いを走り、かの川が海に注ぐのを確認して戻ってきた。ああ、気分がいい。

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by 山口 洋