三重県亀山市から奈良県奈良市へ

2010/06/09, 00:53 | 固定リンク

6月9日 水曜日 晴れ 

 三重県亀山市。我が友、マサルの墓参りに行く。僕は普段、人にカメラを向けないし、ましてや墓の写真なんて絶対に撮らない。でも撮った。マサルがこの空に居るような気がしたからだ。彼とはたくさん喧嘩もしたし、殆どの場合、僕が一方的に怒っていただけだけれど、本当に僕は彼が好きだった。でも、彼の不在を感じているかと問われるなら、応えは否。彼はいつも僕の心の中に居る。死んでまで、不思議な男。
 僕はランニングに着替えて、マサルに捧げるRUNをした。ありがとう。少し心が軽くなったよ。

 三重から奈良に抜ける道。最後は車線もなくなり、車一台が通るのがやっとになる(写真参照)。この時代にこんな道を抜けて奈良に行くのが僕は嫌いじゃない。会場の蔵部Dは古い町並みの中にある。初めて来たときに思ったのだ。こんな静かな家並みの中で、ライヴなんてやっていいのだろうか、と。最近、やはり苦情が来たらしい。ならば、出来るだけ小さな音で、音楽の宇宙を伝えようではないか。僕はこの店のスタッフや自主的に手伝っている人たちが好きなのだ。真ん中に音楽への愛がある。来る度に細やかな気遣いは行き届いていく。それさえあれば、僕は何も要らない。
 とはいえ、苦労はした。僕のギターの音より、遅れて入ってくるオーディエンスがドアを開ける音の方がデカいのだ。音楽をやっているとき、僕の耳は更に精密になる。本当に、こんな耳じゃなければ良かったのにと、恨めしく思うこともある。でも、みんな楽しんでくれたみたいで、良かった。

 どうせ誰かに会いにいくなら、きれいな魂に会いにいきたい。今日はたくさんのきれいな魂に会うことができた。それが何よりも僕を奮い立たせる。本当にありがとう。また戻ってくるよ。それまでどうか元気で。多謝&再見。

追伸
 それからこれは私信。連絡先が分からないから、ここに書くことを許してくれ。駒村。君が元気になって、本当に嬉しい。

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by 山口 洋