長野への道

2008/11/06, 17:53 | 固定リンク

11月6日 木曜日 晴れ 

 日本全国津々浦々。無味乾燥極まりないのが高速道路。
 けれど、この時期の長野に至る道のりは本当に美しい。長い冬の試練に耐えるために、神様が信州の人々に褒美を与えたとしか思えない色彩。右に紅葉、左には頂きに雪をかむった山脈が見える。最高だ。美しい。身体は疲れていたが、その風景に心洗われた。川面に映る山脈の紅葉。できれば、こんなに急いで移動したくない。芭蕉があれだけの句を詠めたのは、歩いていたからだと思う。とかく現代人は急ぎすぎだよ。
 最近、長野にはちょくちょく来ていたのに、俺は善光寺にすら行ったことがなかった。ぷらぷらと歩いているうちに、何だか元気になってきた。町中から山脈が見えるってのは、何でこんなに落ち着くんだろうね。ところで、いい感じのレコード屋を見つけたから入ってみた。最近、家じゃアナログ盤を聴くことが多いから。店主がね、「失われしレコード屋の親父さん」でね。しばらく音楽談義に花を咲かせた。幸福だったなぁ。レコード屋に必要なのは、音楽への愛情と「商品知識」。「この人知ってますか?」と嬉々として語る彼の顔を見てたら、幸福な気分になった。いつまでも残って欲しいよ、こんな店。

 じゃ、明日はネオンホールで。

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by 山口 洋