独立系メディアとインドカレー

2008/02/24, 21:59 | 固定リンク

2月24日 日曜日 曇り 

 このところ、作品についての打ち合わせは、敏腕編集者のS君とプロダクト・スーパーバイザーの通称ハム太朗(@命名山口洋)と俺の3名でメールを使って行われる。彼等、事務所の人間でも何でもないのだが、互いに作品に関して、深くつき合っているうちに、自然とそのような役目を担ってくれている。申し訳ないと思いつつも、次から次にアイデアが湧いてくるから、彼等の厚意に甘えている。音楽とは別の側面で、彼等とは共に何かをクリエイトしている実感があって、その想いが俺を励ましている。
 そんなハム太朗の勧めで、今日は独立系メディアの取材を受けることになった。その社屋は「アジト」のようで、寒風が間断なく入ってきて寒かったけれど、アジトの主が伝えようとしている想いは熱がこもっていて、とても好きだった。ストレス・フリー。そして夕食は渋谷某所にあるインドカレー屋で済ませた。この手の食べ物は、俺にとって、ロンドンやNYで、いよいよ喰うものがない時に食するものだったのだが、残念ながら、渋谷も俺にとってそのような街になりつつある。ところで、このカレー屋、安くて早くて美味い。スタッフもすべてインド人。勤勉にて実直。今や、俺にとって、失われし「定食屋」と化している。店中、どこを切っても「インド」なのだが、総合的な意味で、本来の「定食屋」なのだ。メディアにしても、食事処にしても、結局のところ、求めているのは人の「スピリット」なんだ、とカレーで温まった身体と心でそう思った。

by 山口 洋