日別アーカイブ: 2023年6月14日

完成 !

6月14日 水曜日 曇り 今年のOFFICIAL BOOTLEGシリーズ、予約受付中! DVDにはスタッフによるツアー密着ドキュメントも収録されています。 ツアースタッフ密着ドキュメント _over the thousand days_   さて。 晴れたので久しぶりにバイクに乗って、ソニーの乃木坂スタジオへ。1992年に発売された3rdアルバム「陽はまた昇る」のカッティングです。 奇跡的にと言ってもいいと思うけれど、このアルバムのマスターテープはアナログで、完璧な状態で保存されていました。なんつったって31年前の話っすからね。レコーディングもアナログ、マスターもアナログ、そしてフィニッシュもアナログ盤。これぞアナログ盤の醍醐味! 今の音のように過度にコンプレッションもされておらず(近年の音は波形で見るとよくわかるけど、レベル合戦で音を詰め込みすぎて弁当箱みたいな波形になります。それはアナログ盤には向かないのです)、レベルの入れ方もテープ・コンプレッションが絶妙にかかっていて(ちょっとだけレベルをオーバー気味に入れると、ピークがオーバーロードした分だけいい感じでコンプレッションされます)なんと言っても音が素晴らしすぎてEQなどの手を入れる必要がなかったのです。マスタリングを担当してくれた酒井くんも驚いてました。(彼の仕事もほんとうに素晴らしいんだけど) このアルバムもまた、まったく売れなかったけれど、31年経過して、自分たちの仕事がどれだけ素晴らしかったかという妙な励ましが若き自分たちの仕事によってもたらされるっつー奇妙な図式。あまりの素晴らしさにわたくす、当時のエンジニア(今もだけど)森岡氏を呼びました。「いますぐおいでよ!」って。残念ながら彼はロンドンで仕事をしていて叶わなかったのですが。 アナログがどれだけアナログかって。31年も聞かれていないマスター・テープはオーブンであっためられてからプレイヤーに乗せられます。ほんとだよ。ぐるぐる巻きにされたテープの磁性体がくっつかないように。劣化しないといわれたDAT(デジタル・オーディオ・テープ)なんて今やエラーだらけ。デジタルのエラーなんて聞けたもんじゃないんです。 その素晴らしいマスターを3分削って、片面23分ギリギリまで収録してアナログ化の作業は終了。ほんとうは片面17〜19分くらいがベストの音なんだけど、こればかりはしょうがないっす。最初からアナログのことを考えて作っていないので。 ただ、質感はアナログのまま、アルバムの流れを失うことなくアナログ化に成功したと思います。ソニー録音部の伝統が引き継がれているのもとっても嬉しかったっす。 余談だけど、カッティングマシン。今回使われているのは70年代のノイマン社製です。世の流れでCD化するとき、最初に売り飛ばしたのはソニーです。結局こんな機械、誰も作れず、アメリカから買い戻したのもソニー。なんだかね? 発売は初冬かな。楽しみにしていてください。 このアルバムはベーシックを福岡で録音。ダビングを六本木と信濃町にあったソニーのスタジオでやりました。六本木のスタジオからの帰りしな、いつも凛々しく立っている東京タワーにどれだけ励まされたことか。ほぼ同学年なのですよ、彼と。周囲はすっかり変わってしまったけれど、彼は変わらず立っています。嬉しくて、そこを通って帰りました。好きなんだ、東京タワー。 さぁ。今日は友部正人さんと横浜でリハーサルです。ようやくここまで辿り着いたぞ。このコンサートは僕からお願いして実現しました。なのに、僕がコに罹患して延期。 毎日、友部さんの曲を身体に入れているのだけれど、若い頃よりその凄さが身に染みます。凄すぎます。一緒に描かせてもらった曲もあるんです。このライヴ、ほんとうにお見逃しなく。なんといっても、オレが一番楽しみにしてるかも。   OFFICIAL BOOTLEG、本日NO REGRETS社に最後の部材が届いたら、ネコたちとマッハで作業してなるはや発送をこころがけます。週末のライヴでも「早期特典」つきで手にしてもらえます。ぜひ!

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