月別アーカイブ: 2月 2012

ご報告

2月29日 水曜日 雪 いったい何個のガイガー・カウンターを相馬に送れば、事態は少しはマシになるのか、と。現地からの強い要請により、2/27の僕のblogの記述にもあるように、もっと正確な線量を計測できるガイガー・カウンターが欲しいとのことで、従来のRADEX社のものではなく、インスペクタープラスと云うカウンターをプロジェクトで購入し、現地に送りました。別売のプロテクター、エクストリームブーツ、送料、振込手数料などを含めて¥85,825です。 云うまでもなく、これはみなさんが賛同してくださった気持ちから支払われています。深い感謝とともに、報告させてください。ありがとうございます。 これを使ってもらって、少しでも安心して暮らせるように、あるいは今後の行動に関する判断の指針としてもらえるように、また、かえる新聞の内容の正確性の向上に繋げてもらえるようにしたいと考えています。

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

早くミュージシャンになりたい

2月28日 火曜日 晴れ プロジェクトのこともあるのだけれど、この時代ミュージシャンで居ることは、そこにたどり着く前に、様々なことをテキパキとこなして、ミュージシャンである時間を自分で創りださなければなりません。 でも気持ちは久しぶりのバンドでのライヴに向かっているので、それは苦労とは呼びません。書籍の編集でも、デザインのチェックでも、打ち合わせでも、海外とのやり取りでも、新しいオファーの可否でも、プロジェクトのヤボ用でも、税金の申告でも、何でもかかってこいやーーーっ。 嗚呼、雪山が恋しい。(もう今年は無理じゃー)  

カテゴリー: 未分類 | 3件のコメント

相馬の今

2月27日 月曜日 晴れ MY LIFE IS MY MESSAGEでは僕の文章と写真を編纂した本「陽はまた昇る」と合わせて、プロジェクトの活動をまとめた写真集を制作していましたが、諸般の事情により、ブ厚い写真集をリリースすることを一旦延期しました。今も変わらず起きていること、僕らがやってきたこと、一番大切な「これからどう行動していけばいいのか」と云うこと。それらの間に「背筋」を通すことは、あまりに難しい作業だったからです。完璧に体裁を整えたものよりも、「今」でしかあり得ないたくさんの声をできるだけ多くの人に伝えることが急務なのです。 代わりにと云っては何ですが、今伝えたい「相馬の今」を特集したプロジェクトの冊子vol.3をクロエ社のサポートの元、急ぎ制作中です。そこには相馬市民へのインタビュー、12月のSOMA WEEKで行われた被災地見学ツアーの参加者の声、みなさんがサイトに寄せてくださった「一年後の希望」の写真などが含まれます。この冊子は3/12のライヴではもちろんのこと、僕のMY LIFE IS MY MESSAGE solo tourに於いても、そうま・かえる新聞と合わせて、みなさんに無料で配布したいと考えています。是非、手にして頂き、それぞれの立場の「今の声」を周囲の人々に伝えてください。 アメリカ滞在中もskypeなどを通して、相馬と連絡を取り合ってきました。現地では高い放射線を放つ「黒い物質」に一部の住民が戦々恐々としており、僕らも以前に贈呈したガイガーカウンターよりも、高価で性能の良いものを探さざるを得ませんでした。ようやくこの物質の正体も分かってきたようなのですが、このようなことはこれからも容易に起こり得ると思います。まったくもって、住民にとっては何も収束していないのです。相馬の今を感じて頂き、それぞれの創造力で、未来に希望を描きましょう。どうぞよろしく。 その物質に関しての報道です。

カテゴリー: 未分類 | 2件のコメント

続・陽はまた昇る

2月26日 日曜日 晴れ 「陽はまた昇る」はコロラドに始まり、コロラドに終わります。 大まかに云って、僕は誰かのようになりたいとは思いません。自分で居たいのです。だから、感じる力が弱ったなら、それで終わりです。そんな意味で、山はいろんなことを教えてくれます。自分の持っている能力すべてを使わなければ、僕のような技術で、怪我をせずに帰ってくることは難しい。決して無鉄砲なのではありません。突っ込むことと、撤退することは、同じくらい勇気を必要とします。それは実生活に於いても同じです。五感を研ぎすませて、その日の状況を感じようとします。新しい雪は重心を後ろにしなければ乗れません。氷の崖にはエッジを入れなければ、滑落するだけです。足から伝わってくる情報は大切です。ときどき雪の下には岩や木の根が隠れています。気を抜いたら終わりです。指は凍傷になりそうになります。決して濡らしてはいけません。自分に適した本物の道具を選ぶことも、大切なことなのだと教えられました。驚いたことに、値段が高ければベストだと云うことでもありませんでした。 ほんとうは、僕らが生きている世界も同じような場所だと思うのです。そんな感覚で世界を眺めてみると、いかにイカれているのかが見えてきます。一見、危険がない分だけ、山より遥かに危険です。これは僕に向けた言葉でもありますが、自分のことしか考えない人間、何となく時間がうやむやに解決してくれることを待っている人間、そして誰かに引っ張ってもらおうとする人間がどれだけ多いことか。威勢の良い市長が出てきたなら、政治家までなびこうとする。でも、ほんとうにそれでいいのですか?彼の心が何処を向いているのか、彼らはそれを見抜こうとしません。結局は私利私欲に動かされている。暗澹とします。 世界がつまらないと嘆くことは、自分が退屈な人間であることの証明です。政府が腐っていると罵ることは、ある種の自分の腐臭をまき散らしています。未来を創ることを阻んでいるのは、放射能にまみれた瓦礫だけではなく、この国にはびこる瓦礫化した精神です。 未来を創ることとは、ほんとうの自分を生きることだと、山は教えてくれました。自分を良くすることは、世界を良くする。その逆もまたしかりです。それが唯一、今の僕に云えることです。 3/12のライヴは混迷を深める「相馬の今」を伝えたいと思っています。決して、何も楽観できません。けれど、創造力で、人を信じて突破しようとする。そのような希望を描きたいと思っています。是非、来てください。

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

陽はまた昇る

2月25日 土曜日 曇り 大切なお知らせです。 昨年の3月11日からの約一年間の記録。このblogに書かれた文章と写真を大幅に加筆修正し、一冊の本にしました。「陽はまた昇る」。願いを込めてそう名付けました。 大まかに云って、僕が伝えたいことは、僕がどのように考え、どう行動したか、ではありません。そんなことはどうでもいいのです。ここにはかつて経験したことのない混沌と混迷が記されています。失敗もしょっちゅうやらかします。そんな日々の中で、人が生きていくために必要な希望をどのように描けばいいのか、その応えを得られないままに、一年が過ぎていきます。ただし、この時代を生きる僕らにとっては、「行動しながら探す」以外に方法はありません。闇があまりに巨大だからです。そしてその闇は自分と世界の両方に存在しています。 この本をまとめるのは、楽な作業ではありませんでした。起きたこと、露呈してくることが、醜悪かつ未曾有ゆえ、仕方がありません。頭を切り替えるため、外国への逃亡も必要でした。言葉を紡ぐことも苦痛でした。ただし、僕らは同じことを繰り返すことはできない。学ぶ以外に未来はない。混沌の中からあぶり出しのように何かが浮かび上がってくるのを、僕は標高3500メートルの山の中で、自然と会話しながらずっと考えていました。無になることによって。 手にしてくださった皆さんに何かが響いてくれることを願っています。 詳細は追ってお知らせします。3/12のライヴでは手にしてもらうことが出来るはずです。  

カテゴリー: 未分類 | 3件のコメント

帰りました。

2月24日 金曜日 雨 帰りました。  

カテゴリー: 未分類 | 2件のコメント

目眩がするほどLA

2月23日 木曜日 晴れ

カテゴリー: 未分類 | 1件のコメント

Don’t stay in track

2月22日 水曜日 雪 出会えたすべての存在に心から感謝しています。人に山に峰に崖にコブに、ありがとう、と云って廻る英語が下手なヘンな日本人。でも、それをどうしても伝えたかったとです。 ありがとう。心はエネルギーで満ちています。

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

山との会話

 このダラクサなミュージシャンの僕が朝の6時には起きる。ベランダに出て、山を見上げ、今日のご機嫌を伺う。それからコーヒーを淹れて、バナナを無理やり一本食べ、ストレッチをして、バスに乗り、山へと向かう。リフトを乗り継いで頂上を目指す。標高は4000メートルに近くなる。一日に一回は息を切らしながら、スキーをかついでプチ登山をすることになる。はじめは休まないと登れなかったけれど、もう慣れた。とある頂上はもはやこの世とは思えない。行ったことないけど、火星ってこんなところなんだろう、と思う。エクストリームのサインをくぐる前に、深呼吸をする。山、そして会えなくなった人たちと会話をする。一人だけれど、まったく寂しくない。こんな世界の果てみたいな美しい場所に居て、廻りに誰も居ないのに、ちっとも寂しくなんかない。  切り立った崖を見て、武者震いをする。こんなところ滑ろうとするなんて、イカれてると思う。でも、もう戻る術はない。ターンを一回失敗したら、僕は奈落の底に落ちていくだけ。だいいち僕は経験3年のビギナーだし。骨の一本くらいで済めばいいけど。昨日できたことが、今日できる保証なんてどこにもない。って云うか、同じ状況は二度とない。昨日はパウダー、今日はガリガリの氷。技術はぎりぎり。でも勇気を出して、エッジを立てて突っ込んでいく。この瞬間が好き。しびれる。生きてる、と思う。  ここに来たときは、グルーム(圧雪)された場所しか滑れなかった。でも、今は自然のままの場所が好き。木々や岩や斜面やコブや、無茶苦茶な自然に翻弄されながら、直感と敬意と運動神経と考えることと、考えないことと。とにかく自分の持っているものを総動員して、謙虚さを忘れず、滑っているのが好き。俺は生きてるぜー、ありがとーと大声で叫びたくなる。  山はほんとうに素晴らしい。分かれば分かるほど、何も分からなくなってた。ほんとうに言葉も失ってた。でも、世界と関わるほど、人は一人になる。それでいいんだ。

カテゴリー: 未分類 | 3件のコメント

無になること

2月20日 月曜日 曇り

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ