月別アーカイブ: 5月 2013

禁句と山ワサビ

5月31日 金曜日 晴れ 誰かに向かって「忙しい」と云うことを禁句にしてる。とは云いつつも、無意識のうちに云ってたりもするけど。とにかく、その言葉を発している自分が嫌い。 どうしてか? 僕の場合、誰かに何かを命令された、なんてことは皆無。すべての行動は自分が能動的にやろうと思ったことか、「目的を達成するためには避けて通れない面倒」なのだから、すべての責任は自分にある。だから、呼吸する暇もないほど忙しいと感じるのであれば、自分で自分をマネージできてないってことなのです。(←しょっちゅうある、哀)残念。 今朝の場合がまさにそれ。こんな時は自分のヴァイヴレーションがおかしい。やばい、約束に間に合わないとガレージから車を出した。その瞬間にガスススススー、と嫌な音。あの、その。年間に4万キロくらい走るけど、車をブツけるなんてことはない。それを、しかも、自分ちのガレージだよ。あり得ないよ。 たぶん、もう限界ですってメッセージなのです。こういうときは。判断が冷静ではない。無駄な出費より、あまりのケアレス加減に自分で凹むけれど、思い切ってこういうときは、その日のスケジュールをすべて変更してみます。流れを変えてみる。それもまた自由業者だからできることなんだろうけど。そうしなきゃマズいと感じたときは、流れを強制的にでも変えなきゃマズいです。 ———————————————————- 良さげな流れって何だろ? そうだ。昨日、北海道から山ワサビを送ってもらったんだっけ?それを頂こう。気持ちが変わる気がする。 ランニング日和だったけど、今日は止めよう。自分を見つめて、静かに自分のコア(核)に降りていこう。 ———————————————————- おとといのHW SESSIONS #3にわざわざ沖縄からともだちが来てくれてたのです。彼は前もって連絡もくれません。思い立ったら、急にやってきます。僕は彼のそういうところが好き。審美眼も含めてね。彼のメールを勝手に引用。 挨拶もできずに失礼しました。 ライブ、すごく面白かったです。 ほぼ新曲だけで成立してしまうところがすごいし 結構な爆音だったけど、言葉がちゃんと届くということにも驚きました。 リリースが待ち遠しいっす。 でも、レコーディング待たずに、ライブ音源をどんどんフリーで出していけばいいのにとも思いました。 そーすれば、より多くの人の耳に届くし、 パッケージはパッケージで、これまで買ってた人は買うんじゃないかと。 ライブ会場に足を運べるのは、ごく限られた人だし、 完成型じゃなくても、どんどん変化していく様を聴けるのは楽しいと思います。 ———————————————————- ありがとう。こういう意見はとっても嬉しい。失敗もするけど、生きてる限りはチャレンジャーでありたいです。CDは売れないと云われようが何だろうが、オーディエンスを信じて音楽を続けたいす。 関係ないけど、以前彼は「山口さん、枯れてる場合じゃないっすよ、色気っつーかエロさ足んないっすよ」みたいなこと云ってたんだけど、彼のエロエロ試験にオレは合格したのだろうか?とっても知りたい。(笑) 話を戻して、と。このHW SESSIONS、もともとのアイデア。 僕らのパフォーマンスはレコーディング・スタジオよりライヴの方が優れてたりするのです(特にオレ)。だから、ライヴ盤として録音するのではなく、ライヴの現場でレコーダーを回しておいて、それを作品のベーシックなもの、あるいは素材として使うという目的もあったのです。バンドの演奏もかなり宇宙に到達し始めたことだし、来月からはレコーダーを回してみようかとも思っています。みなさんが「目撃」した瞬間が新作に使われる「かも」しれないってことです。 ——————————————————— 一方、僕は僕で、ソロのツアーでは、楽曲の完成度を上げるため、こちらも「ほぼ」新曲だけで構成されたライヴを続けています。6月は金沢、高岡、横浜、長崎、福岡、熊本を廻ります。もう少し新曲を書き続けたいので、旅はこの後もしばらく続けることにします。告知はもうちょっと待っててください。 16日の横浜サムズ・アップで僕のソロを観て、19日の吉祥寺でバンドを観る。おなじ新曲でも響きはまったく違うと思います。面白いと思うよ。 ———————————————————– たくさんのアイデア、意見をありがとう。僕らに伝えたいことがある人はメールでも、blogのコメントでも、遠慮なくどうぞ。 明日は福岡じゃー。

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HW SESSIONS #3、千葉にて

5月29日 水曜日 雨 僕らが千葉の地下にある小さな、でも愛の詰まったハコで演奏するのは、そこが「Land of music / 音楽の場所」だと思っているからです。当たり前のように存在しているときは誰も気づかないのだけれど、失くなったとき(云うまでもなく千葉のANGAがなくなるって話じゃないからね、念のため)人々は失ったものの大きさに気づくのです。僕らは演奏することを通じて、そのような愛のある場所も紹介していきたいのです。ANGAはね、階段を降りるときに、そのあまりの埃のなさに、会場に入る前から、どれだけ一生懸命やってんのかってことが分かります。 アルバムに収録されていない、新曲しか演奏しない「HW SESSIONS」なる試みも三回目を迎えました。自分で云うのも何だけれど、ほんとうに素晴らしいバンドだと思います。ステージでの一瞬に駆ける瞬発力、創造性。こんなバンドは日本に存在しないと思っています。今日もまた、「この一瞬」の中で、新しい可能性をたくさん見いだしました。みずみずしかった。 新しい曲を書く → バンドに投げかけてみる → ソロのツアーで曲を磨く → もう一度バンドに投げかけてみる → オーディエンスとの同時代性をパッキングする → 録音する → オーディエンスにとってリポビタンDみたいな音楽が完成する → それを携えてツアーに出る → 簡単に書くと、このような円環を目指しているのです。確かにCDは売れないのかもしれない。でも、だからと云って僕らは音楽の可能性を否定するつもりはまったくない。僕らにしかなし得ない素晴らしい作品であれば、世の趨勢ってもんは関係ないと思ってます。 でもまぁ、音楽に没頭するあまり、僕らは宣伝が下手すぎる。今日のようなライヴをやってるバンドは皆無なはずだけれど、いったいぜんたいそれがどのくらいチャレンジングでワクワクする空間なのかってことを伝えるのが下手すぎる。つーか伝わってないと思う。ウィークデイかつ梅雨入りの日ってこともあってか、決してハコの入り口が閉まらないほどオーディエンスが来てくれた訳でもない。 あの。大声で云います。来月HW SESSIONS #4が吉祥寺であります。あなたが音楽の可能性を信じてるならば、是非来てください。あなたの目で何が起きてるのかを確かめてくれると嬉しいっす。そんでもって、今日初めて体験した人はいったいどんな空間だったのか、このblogのコメント欄でも構わないんで、未体験の人に伝えてくれると嬉しいっす。 とにもかくにも。バンドは絶好調。挑戦を続けます。

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リハーサル

5月28日 火曜日 曇り どれだけ自宅で修練を積んだとしても、生の偉大なバンドのみなさんの前では「まったく」通用しないところが素晴らしい。いやー、びっくりしたなぁ、もう。こんなに通用しないとは。自分が長年愛用している楽器を弾いているとき、無意識のうちにどれだけ「繊細な」コントロールをしているかってことがよーく分かりました。「そのコントロールできないヘビメタみたいなヒロシも新鮮やけどね」とメンバー談。目指していることをモノにするには、生のバンドと場数を踏むことでしかないのだけれど、明日は敢えてグレッチは弾かないことにした。だって、そのためのHW SESSIONSじゃん。ふじゆーーーーーう。 てな訳で、明日は明日しか観れないものがたくさん観れると思います。怖っ。実験、実験、また実験。安定よりも、前に進むことです。おーっ。

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チャレンジすること

5月27日 月曜日 晴れ このひとつきくらい。本当に良くエレクトリック・ギターを弾いた。新しいエレクトリック・ギターを買って(18年振り)、居間のソファーの前に、いつでもアンプにブチ込んで弾けるシステムを作って、バカみたいに弾いていた。 というのも。 最近は走っているときに、何かが閃くことが多いのだけれど、「新しいエレクトリック・ギターの弾き方」を思いついたからだ。演奏しない人が観たら「いつもと一緒じゃん」と感じるかもしれんが、当人にとってはかなり斬新かつ、冒険的なチャレンジなのだった。 で、努力の甲斐あって、思っていた感じにかなり近づいてきたが、こればっかりはバンドでやってみるまで分からない。まったく通用しないかもしれないし。 明日は一日限りのリハーサルなのである。こういう感じでウキウキできるのは嬉しいもんだよ。 追伸 みうらじゅんさんがラジオで云ってたんだけど、「カツカレー」。意味分かる?「加齢に勝つ」んだって。「勝つ加齢」。いいね。

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同時代性

5月26日 日曜日 晴れ まだ録音されてもいない僕らの新しいアルバム。大切にしたいことは「同時代性」。リスナーと同じ時代に生きてるってことです。 僕の場合で云えば、うーんと、例えば、中学生のときにラジオから流れてきたRolling Stonesの「Black & Blue」。高校生の人生を変えてくれたClashの「London Calling」。そして、20歳のときに聴いてたLou Reedの「New Sensations」かな。 ————————————————— 1984年。僕は20歳、大学2年。世の中はバブルに移行する前。妙に浮かれた空気が漂っていた。音楽はMTVとともに「聴いて想像する」ものから「観る」エンターテイメントに変化しつつあった。デザイナーズ・ブランドが席巻し、野郎共の髪型は刈り上げられ、もみあげは短く、女性の眉毛は無駄に太かった。例によって、僕はその流れに相容れなかった。 ルーの曲は高校時代のオレを撃ち抜いた。たった5分の曲に5つの短編小説が詰まっていたりもする。授業中は彼の歌詞を訳することに費やした。登場する人物は基本的にクズかアウトローかゲイかジャンキー。何よりもロックンロール・ミュージックはイアン・ギランみたいに叫ばなくてもいいってところが好きだった。そして映画や小説のような可能性を秘めている。それは「腰で考える」表現だったのだ。ひやっほー。 彼の曲はシンプルだった。ラジオから流れてくる日本の音楽は「A-B-C-サビ-転調-ドサビ」みたいな曲ばっかりだった。彼のようにシンプル極まりないコードの繰り返しでいい曲を書きたかった。僕はそれをサークル・ソング」と呼んでいるのだけれど、「明日のために靴を磨こう」って曲はまさにそれで、4小節の簡単なリフを5分繰り返すだけ。書けたときはほんとうに嬉しかった。 話を「New Sensations」に戻すね。 僕は画学生だったが、夜警のバイトもしてた。バンドをやるのは金がかかる。仕事が終わるのは朝の7時。朝陽とともに人々は出勤してくる。何だろうなぁ、世間に馴染めないこの感じ。違和感、不安、期待、焦燥、その他もろもろ。 僕は黄色いビートルに乗っていて、カセットデッキにはいつもこのアルバムのテープが入っていた。どうして、その道を通っていたのか覚えていないけれど、ある日の福岡のけやき通りの朝の風景と、この曲と自分の気持ちが奇蹟的にリンクしたことを、今でもはっきり覚えている。まるで光によって、空に道が拓かれたような。いや、まじで。啓示ってのは大げさだけど、「お前はお前の道を行け」と、確かにメッセージだけは受け取った。それは片田舎に住んでいた僕にとってはとてつもない「励まし」で、それが冒頭に書いた「同時代性」の意味。彼が同じ時代に生きて、このアルバムを出してくれなきゃ、僕は今ここに居なかっただろう。NYに渡ろう、そう決めたのだ。 ————————————————— DとG。使ってるコードはたった2つだぜ。 あれからほぼ30年。まったく古くないのだよ、僕の中では。今でもビンビンに有効。それが凄い。聞いてたら、クルマに乗りたくなる。 —————————————————– どれだけ音楽を作っても、そこに答はありやしないんだけれど、「応え」は込めたいといつも思ってます。次の水曜日にはHW SESSIONS、三回目を迎えます。まだチケットあるのかな? 同じ時代に生きてる僕らの新しい音楽、是非体験しに来てちょーだい。

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Lost highway

5月25日 土曜日 晴れ   僕のソロツアー、「Don’t look back」。主催者の特別の要望がない限り、みなさんが開演を待つ間ハンク・ウイリアムスが流れています。彼の音楽をどれだけ聞いたのかもはや不明だけれど、飽きない。深い。イントロだけ飛ばして聞いていると全部同じ曲に聞こえるけど、違うんです。  この曲。いつかカヴァーしようと思って早20年。深すぎて、うまく訳せんとです。 LOST HIGHWAY I’m a rollin’ stone all alone and lost  For a life of sin I have paid the cost  When I pass by all the people say Just another guy on the lost highway … 続きを読む

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おうちかえるー

5月24日 金曜日 晴れ 昨日、余計なことを記述したせいで、たくさんの人から連絡をもらいました。ありがとにゃん。あは、大丈夫なんで、オレ。別に心配かけたかった訳じゃないのよ、ベイビー。 「ヒロシさんでも不安に思うことあるんですね」って。大アリっすよ。あったり前じゃないすか。ちっぽけなニンゲンすよ。ほんとうに。今まで何度ステージに上がったか不明ですけど、それが東京ドームであれ、30人の会場であれ、直前には「もう、おうちかえるー」と心の中ではひらがなでダダをこねてます。毎日、海沿いを走るのも「もう、きついのいやだー」とグズってます。それでも止めないのは、オレ、ここで逃げたら、何の取り柄のないタダのクズじゃん、と思うからです。だってほんとうに、そうなんだもん。続けてるうちに無駄にガッツだけは身についた気はするけど。確かに、続けることが一番難しいんだけどね。 そして稀に、書いた自分にも分からなかった、その曲が持つほんとうの意味が、突然分かったりもするのです。誰かに投げかけ続けることによって。それが 強いて云えばgift、かなぁ。 何であれ、「不安があるけん人生たい」。それがないのもツマらないよ。今となっては。ステージに上がるときの恐怖も不安も、これだけ続けているとともだちになれます。心が幼児化するのも、儀式というか、自己防衛反応なのかもね。 母親が初めて僕のコンサートを観たときに、「登校拒否の先駆けで、あれだけ内向的だったのに、ステージに立って歌ってるなんて信じられない。性格って後天的な努力で、かなりの部分変えられるって、あなたに教えてもらったわ」と。ま、その通りなんだけど、流れてる血には抗えないっちゅー哀しーい部分もあるんだけどね。わんわんわん。

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5月23日 木曜日 晴れ   歯科医院で自分が呼ばれるまでの間、マガジンラックに置いてある雑誌の見出しを眺めていた。ある単語に引っかかった。「ひとり脳卒中に御注意」みたいな。それってオレのこと?オレのことだよな。  オレはヘンな形の家に住んでいて、謎の4階建てで、階段だらけのバリアだらけ。居間は3階にある。2年前、被災地から帰ってきて、くしゃみをしたら突然ぎっくり腰になって、ソファーの上からまったく動けず、食事もできず、水も飲めず、トイレにも行けず、宅急便にも当然間に合わず、エトセトラ。とにかくどーにもならなかった。オレはこのままミイラになって誰かに発見されるのかと。いや、まじで。で、この記事はそれの脳卒中バージョンってことなんだろうけどさ。  ま、ほんとうに、人様に迷惑かけたくないとはいつも思ってるよ。でも、どーしようもないもんはどーしようもないじゃん。  さ、曲書く。「ひとり脳卒中」みたいな曲じゃないよ。ポジティヴな曲だよ。ぷんぷん。

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Highway Patrolman / Indian Runner

5月22日 水曜日 晴れ 走っていて、またあの映画のワンシーンがフラッシュバックした。僕が一番好きな映画、ショーン・ペンの初監督作品「インディアン・ランナー(1991年)」のとあるシーンのことだ。 この映画はブルース・スプリングスティーンの「Highway Patrolman」にインスパイアされ作られた。そんな事をさておいても、未だに早稲田松竹で観たときの衝撃が忘れられない。僕は確かにこの映画に救われたのだった。自分という存在は世界で一人だけれど、独りではない、と思った。それほど映画で描かれた、甚だ出来の悪い弟フランキーは当時の自分そのものだった。 映画自体はヒットせず、あまり知られてもいない。僕もたくさんの人に勧めたが、好きだと云ってくれる人はほとんど居なかった。ガールフレンドに「フランキーの生き方は間違っている」と、いかに間違っているか、感想文をもらったこともある。あのー。間違ってるのは最初から分かってんだよ。それでも流れる血には抗えないことがあるんだよ。抗おうとすればするほど、アリ地獄のようにどうしようもなくなることってのがあるんだよ。 どうして、そんなことを思い出したのかって。この映画が僕を救ってくれたように、僕も同じテーマに今向きあっているからだった。誰かを救えるなんて思ってはいないけれど、映画の恩義は自分の曲で世の中に還したいとは思う。 ショーンの作る映画のためなら、どんなことだってできる。そう思っていたことを、しっかりと思い出した。

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ギャンブル

5月21日 火曜日 晴れ 「何でギャンブルしないんですか?」って、君。それは愚問だよ。 人生そのものがギャンブルだからだよ。ほんとだよ。 ———————————————————— ▼PC ▼携帯

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