月別アーカイブ: 8月 2022

リハーサル

8月31日 水曜日 曇り   コーちゃんとブクロでリハーサル。  正直に言って、上京したばかりの頃(32年前)、池袋って街が苦手だった。とっても猥雑な感じがしてね。怖かったのかも、と思う。  でも、今は違う。いろんな人間がいて、人種がいて、とっても懐の深い、これぞ街!って感じなんだよね。とってもよかったころのNYみたいな感じ。歩いていても、飲んでても、楽しい。  リハーサルを終えて、コーちゃん行きつけの名店でさっさと打ち合わせを終えて、酔っ払いのプロは見事に帰宅するんだけど、アマチュアのオレはゼロかゲロまで行っちゃうのよね、、、。  大人になんなさい!

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忘れられない2022年夏の体験

8月30日 火曜日 曇り 依頼があったから取り組んだのだけれど。 このひとつきかけて、初めての短編を書いていた。もともと、歌ったり演奏したりする傍らで書くのは不遜だと思っていたから、いつかステージに立てなくなったら、静かにひとりで向き合おうと、老後の貯金なんて考えたこともないけれど、もし自分がそんな齢まで生き延びたなら、ミッションとしてひとつの物語を紡ごうと思って生きてきた。そういうのが貯金だと僕は思うんだ。 blogって言葉がないころから何十年も描き続けてるのは、自分の筆圧を落とさないためで、誰かの目に触れる文章を書く訓練でもあった。子供のころから、人前にでるのは好きじゃなかったけれど、文章ならいつまでも書いていられたし、本を読むのも異常なくらい好きだった。この頃はフィジカルとメンタルのバランスを取るために、活字から意図的に離れていたけれど、最近またブームがやってきて、活字の海に溺れてはいる。 幼い頃に母親に唯一誉められたことがある。「あなたの文章は素晴らしい」ってこと。たぶん、それは自分にとっては永遠の推進力になったのだと思う。俺が歌い始めた日にライブハウスのマスター(故人)が「おまえの歌は未知数だけど、ギターは必ず世界レベルに到達するから諦めるな」、って。 忘れられない言葉ってもんがあるよね。永遠の励まし。 もう書いてもいいか、って思った。試してみたかったんだ。 ソングライターは加齢とともに曲が書けなくなる。でも作家は違う。つまり、これはオレの説ではフィジカルとメンタルのバランスなんだ。 あ、その前に。作家と呼ばれる人に何人も会ったんだけど、ぜんぜん好きになれなかった。どうしてって、フィジカルじゃなかったから。気を悪くしないで聞いてほしいんだけど、ひ弱なんだよね。肉体がってことは精神も。 だから、そこにはまったく憧れはなかった。書くんだったら、フィジカルに描きたかった。 書くためだけのコンピュータを持っててね。原稿なんかはぜんぶそれで書く。数年前のmac book air。軽いんだ。とにかく。それをあちこちに持ち運んで書く。空港のラウンジが無機的でいちばん集中できる。 山の家や、船の中や、あちこちで毎日、毎日描いた。空想の中でいろんな経験をした。ときどき空想なのか、現実なのか、わからなくなることもあった。それはメンタルな体験だけど、僕にとってはフィジカルなことなんだ。 たぶん描けてる。締め切りは明日なんだ。でも、最後までブラッシュアップしてみたいと思ってる。 忘れられない2022年夏の体験。そんなことを与えてくれて、ありがとう。    

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青梅市「シネマネコ」での映画「杜人」のイベント開催!

8月29日 月曜日 晴れ おはようっす! 微妙に秋を感じる目覚めだったね。窓全開で寝てると、ちょいと寒かったもんね。 さて。音楽を担当させてもらった映画「杜人」ですが、日本中のたっくさんの映画館で上映されていて、しかも口コミでどんどん拡がっていくのを見て、この国もまだ捨てたもんじゃねーなって感慨と、ある意味でこの映画が切に必要とされるってことは、かなり末期的な状況なのかも、と思っています。 僕が住んでいる小高い丘も今年の春から大開発が始まり、とんでもないことになっています。もうね、信じがたい。木々は伐採され、丘に宅地が造成されていく。先日、帰った福岡も海も山もひどいことになっていて。なんつーか、ニンゲンってとてつもない破壊力の生き物だなぁ、と。つくづく。 福岡の古い友人がこう言ったのです。 自分が住んでる町を嫌いになりたくないから、いいとこしか見ないようにしてた、と。だから、ヒロシ、伝えてくれてありがとう、と。   で、青梅です。東京都です。奥多摩の入り口にある小さな町。 そこにシネマネコって地域密着型の映画館があって、今年「杜人」のイベントでお邪魔したんすね。映画館の理念も素晴らしかったし、なんと言っても青梅って町が素晴らしかった。東京とは思えない。いや、まじで。 ホテルにチェックインしたのは青梅のみなさんと爆飲したあとだったんで、ホテルが多摩川沿いに立ってるのを知ったのは翌朝でした。まじかい!多摩川って、こんなに蛇行したチャーミングな川で、こんなにきれいだったんかい! 「杜人」のヒットを受けて、チーム青梅がイベントを企画しました。うつくし、かわいい青梅をもっと知ってもらって、「杜人」や今の我々に通底するテーマを豊かに伝えていきたい、そんなイベントです。 いろんな催しがあるのですが(詳細は本日アップされるシネマネコのHPを)わたくすは青梅の風景と響き合うイベントにギターで参加します。みなさんからの作品も募集しています。 えっと、まだ発表前なんで、文章だけでややこしくてわかりにくかもですが。コピペしてみます。   ——————- シネマ×ライヴ企画 山口洋ライヴイベント「未来につなぐ青梅の杜」 「杜人」のサウンドトラックを手掛けた山口洋氏(HEATWAVE)が、特別企画として、青梅の映像に合わせてギターを生演奏す る、「杜人」がなければ実現しえなかった音楽(山口洋)と映像(青梅)のコラボレーション。 「未来へつなぐ青梅の杜」をテーマ に、映像と音楽が響き合うことで広がる無限の世界を体験できる貴重なライヴです。 そこで、青梅の自然やそこに生きる人々を撮った写真や動画を大募集。 青梅は、東京にあって自然に恵まれた環境で、古き良き時代の面影が残る町並みや、人々のつながりが残る町。写真や動画を 募集することで、地元の人にとっても、日々大切にしている美しい風景を多くの人と共有できたり、当たり前すぎて気に留めなかった 青梅の良さに気付いたり、地域を見直すきっかけともなるでしょう。 市民参加型で、青梅の杜を探し、地域の宝を未来へ残していくためのアクションへとつなげます。 後半は、前田せつ子監督も参加して、山口洋氏との息の合ったフリートークを展開します。 「未来へつなぐ青梅の杜」ライヴに青梅の写真、動画を大募集! 「未来へつなぐ青梅の杜」をテーマとした写真、動画を募集します。あなたの周りにある、未来につなげていきたい、 大切に守っていきたい、元気を取り戻してもらいたい、そんな思いを込めた写真や動画をお送りください。 【募集要項】 1 動画は 3 分以内、mov か mp3 ファイルでお願いします。1GB 以下。音楽・音声は載せないこと。 … 続きを読む

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レコードの針と筋肉痛

8月28日 日曜日 雨   山のおじさんからミュージシャンに戻るべく自主リハーサルの日々でごわす。  体験したことがないタイプの筋肉痛が昨日から。毎日筋トレもストレッチもしてるし、原因がわからない。そっか。船のジムに置いてあったマシンだな。わたくす、機械で鍛えるの好きじゃないんです。マッチョになりたいわけじゃないんで。自重でじゅうぶん。なるほどね、こんな風に効いてくるのか。確かにすごいな。  レコードプレイヤーの針を換えました。この頃は針を買うのも一苦労。なんだかね、曇りが一掃されたようないい音で2022年のSHE & HIMの新譜が鳴っています。そうそう、ブライアン・ウィルソンの映画、観にいきたいなぁ。

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擦り切れたお尻とアラスカへの憧憬

8月27日 土曜日 晴れ   山に長期滞在すると、陽焼け、虫刺され、無数の切り傷、打撲、エトセトラ。都会では味わえないいろんな勲章を身につけての帰還となるのですが。  今回の新しい勲章は。  1200ccのバイクのエンジンによる加速Gを受け止めてるのはかなりの部分でお尻なのです。純正のシートだとGに耐えきれず滑るので、ゲル入りのワンオフ特注シートに座っております。プロによって、わたすのお尻に合うように設計されておりまする。お尻にまったく肉がないので木の椅子なんかに座ると「刺さる」んですよ、骨が。  ある日、お尻に異常を感じました。調べてみると、Gを受け止めるお尻の両側が擦り切れてるんすね。風呂に入ると染みます。考えたこともない名誉の負傷であります。笑。これは新しい!  それでも乗るのか?って。乗りますとも。  そうそう。寝る前に星野道夫さんが撮ったアラスカの写真を見てから寝ると、とっても眠りが深いです。オーロラ見ずに死んでいいのか?ともうひとりのわたすが、わたすに激しく問いかけています。見たことはあるんす。飛行機の上からね。でも、実際に見てみたい。グリズリー、カリブー、ムース、シマフクロウ、クジラ、ラッコ、ホッキョクグマ、アカリス、マーモット、ヤマアラシ、オコジョ、ナキウサギ、ハクトウワシ、エトセトラ、エトセトラ。行ってみたい、、、。  into the wild。今頃になって「野生の呼び声(by ジャック・ロンドン)」が聞こえてくるのです。

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生命力

8月26日 金曜日 曇り   3週間ぶりに家に帰ってきました。  しっかし、船とバイクで旅する九州はほとんど外国。国内にいながらにして、南アメリカ大陸に飛行機乗り継いで旅したくらいの感覚が残っています。でも、それがいいんです。全身で感じるこの距離感がね。  不在中、いちばん心配していたのが、溺愛、寵愛している植物たちのことでした。むろん、町の連中に水やっといてくれと頼めばやってくれるだろうけど、それもなんだかなぁ、と。教えを乞うた結果、植物なのだから、自然環境に置いておけばいいのだ、と。雨は降るし、太陽も照らしてくれる。庭の中で、その植物にあった状況に放置すればいいのではないか、と。  わたくす、断腸の思いで、ライオン母が子供ライオンを崖から突き落とすような気持ち(ちょっと大げさ)で庭に放置してまいりました。  旅の間、ときどき湘南地方の天気を見ていましたが、途中でそれもやめたのです。なるようにしかならん。やつらの生命力を信じよう、と。  帰って、すぐに会いにいきました。そうっすね。95%元気。うちの子ら、バカ親が思っているより10倍はタフでした。モノによっては、外に出した方が元気なものもあります。  なるほどねー。うちの子らからいろんなことを教えてもらったバカ親です。さっそく部屋の中に入れて「ごめんね!」水をたっぷり注いでおります。めんこい! ついしん  アナログ盤「柱」ですが、みなさんのあっつい情熱のおかげで、ソニーもがんばってくれて、がっつり増産することになりました!!  ありがとう!これで、欲しい人の手にはちゃんと渡るんじゃないかなぁ。

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海の上で

8月25日 木曜日 晴れ   1日中、海の上で。  船に乗る前に信じ難いニュースを見た。「首相、次世代原発の開発を指示」って。舵取りしてるやつが狂ってる、、、。絶望的な気分になったよ。これで国民が怒らないことにもね、、。  オレたちが生きてる間に廃炉にもできないのに、時の首相が「アンダーコントロール」と言い放って、オリンピックを強行開催。挙句の果てに「首相、次世代原発の開発を指示」だぜ?てか、原発事故で故郷を奪われた人のこと、もう忘れたのか?  どこまでコケにされれば気が済むんだって。  故郷でこんなストーリーを聞いた。  祖母が死んだあと、持ち物を整理しようとしたら、タンスの中に白装束がひとつしかなかったって。なんという気高い生き方なんだって思ったよ。自分の落とし前は自分でつけたんだね。  オレたちは強力な負の遺産を子供たちに背負わせてる。自分の尻を拭くこともできず。  どんなに権力を持っていても、金を持っていても、んなもん墓場には持っていけない。人として何をたいせつにして生きていくべきなのか、ひとりひとりが見つめるべきだと思うよ。  オレ、目の前に首相がいたら、間違いなくブン殴ってる。暴力はよくない。でもね、そんな怒りだって必要なときがあると思うぜ。オレたちはあのアホ極まりない政治家どもの飼い犬じゃないんだよ。

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旅の終わりに

8月24日 水曜日 雨   なにもかもが速すぎて、近すぎて、多すぎる時代。辟易としてたのね。この国特有の同調圧力にも。  だから、バイクで旅するってアホなことを考えた。バイクは不自由。だからいい。なにもかも思い通りになんかなりやしない。コケたら死ぬし。  だから、人は止める。でも、これはオレの人生だからね。好きなように生きる。十分に気をつけた上で。  旅の終わりにようやく墓参りをして、たいせつな人に会った。自分に流れている血についても深く考えた。  最後の日に育った町にできたペカペカのホテルに泊まった。とはいえ、そこは埋め立てられた土地で、だんだん怒りがこみ上げてきた。僕らを育んでくれた山を見ながら、オレに無断に埋め立てんじゃねー!と思った。なにがアイランドシティーじゃ、このバカタレが。  その地形ができるには訳があるんだ。数億年かけて、こうなってんだ。ニンゲンが勝手にこんなことして、いいわけがない。育った町は切り刻まれ、新しい道が無尽蔵に作られ、オレが知っている店、商店街、すべて死滅。わずかにバイトしてた蕎麦屋が一軒残っていただけだった。  遊んでいた池も埋め立てられ、片側三車線の道が作られ、かつてのほとりにはスターバックスが建っていた。爆破したかった。遊んでいた山は無残に削られ、宅地にされていた。  俺たちはいいんだ。かつての町を知ってるから。でもね、これからの子供達の原風景がこれでいいのかって。オレは本気で怒ってる。   なんだか、ほんとに悲しくなる。バカな政治家の決断。でもって、あのバカたれどもを選んでんのは人民というアイロニックな構図。  目を醒ませよ。  オレは今回ナビを捨てた。だって、かつてそんなものなくたって、世界中旅してたんだから。雨雲レーダーとオレが天気を読む目とどっちが勝つのか。このフェリー乗り場に来るまで。降水確率100%。でも、オレは空が読めるようになってる。なんとか降られずに済んだよ。これから7時間待ちだけどね。  スポイルされるのは嫌だ。オレは野生を保っていたい。  これから1日かけて帰ります。故郷での経験は音楽に豊かな形でフィードできたら、と思っています。

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旅の仕上げ

8月23日 火曜日 曇り   旅の仕上げ。  人生で会っておかねばならない人たちに「バイク」で会いにいく。そんな日々です。  オレの親はとっくに死んでしまったけど、彼らよりはるかに年上の兄弟姉妹がご存命でね。山口家を絶滅させた責任もあるんだけど、オレがちゃんと聞いておかなきゃ永遠に失われるストーリーがあるなぁ、と放蕩の末に思うのです。  ただ、コゆえ、むっちゃ気を使うけど。  オレは「過去の創造」って呼んでるんだけど、記憶を塗り替える癖があるから、擦り合わせておきたいことは山のようにあって。それは未来のためにね。

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days

8月22日 月曜日 晴れ   にゃんと3年振りに「勝手に実家」にお邪魔しました。居心地が悪かろうはずがなく、完全無欠のホスピタリティーでもてなしてくれて、涙ちょちょぎれました。んなもん、写真に撮るのもどうかと思ったので、すべてこころに刻んできました。  3年って月日はなかなかなもので。新しい命が4つも誕生していたこと。子供ってあんまり得意じゃないんだけど、実際に接してみると「未来」以外のなにものでもなく、このイノセントな瞳の輝きのためなら、どれだけでも力出てくるなぁ、と感じましたですだよ!  それから山に戻って、最後の修復をして、バイクに乗って、山を降りました。下界は暑い、、、。せっかくバイクで来ているんので、オレがかつて住んだ場所を巡りました。と言っても久留米に居たのは2歳から5歳まで。にゃんと、56年前の記憶なんすね。  ナビを使うなんて、野暮なことはしません。すべて56年前の記憶を辿っていくのです。見覚えのあるものは今や神社仏閣と地名だけ。でもね、鮮明にいろんなことが蘇ってくるのです。ほんと、そんな意味では神社仏閣に感謝っすね。あれだけは変わらないからね。  子供のころ、霊峰の近くに住んでたので、山伏や虚無僧がうちに来てたんすよ。その理由も実際に足を運んでみると、ありありとわかる。  それから福岡に移動して、かつて住んでたあたりに行ってみたのです。ここはね、ヒドかった。開発がエゲツなかった。かつて遊んでいた池をぶった斬って片道3車線の道路が走り、思い出のある丘にはスターバックスの看板が燦然と輝き、恋のイロハを覚えて遊園地は昨年廃業、、、。釣りをしていた海は近未来都市、、、。  涙でたす。  ニンゲン、ヒドすぎる。なんで、こんなにバカなんだろ、、。  涙ちょちょぎれながら、ようやく墓参りを果たしました。  あ!「柱」のアナログ盤をめぐることで、デビュー盤でドラムを叩いてる藤原くんとひっさしぶりに話しました。そういうの、とっても良かった。

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