月別アーカイブ: 4月 2014

「blog上地獄アワー、第十一回。北のまほろばを行く」特集

4月30日 水曜日 雨 ぱんぱかぱーん、ぱにゃにゃーん(ジングル)。本当は毎月1日にお届けするこの番組ですが、明日は九州の山中深くに潜伏するため、1日前倒しアワーです。 まずは1曲。これはね、先日CHABO先輩とラジオをやらせてもらった時に教えてもらいました。僕はアレックス・チルトンがオリジナルだと思ってましたが、実はそうじゃなくて、CHABOさんが中学生の時にRonny & The Daytonasがヒットさせたんだそうです。何と日本語のカヴァー・ヴァージョンまであって「オレのGTO、イカしてーるーぜ」みたいな歌詞だった、と。そうだったんだー。50になっても、近所の偉大な先輩から音楽教えてもらってる感じがうれしーです。なので、みんなにおすそわけ。オリジナルは番組でCHABOさんがかけてくれたんで、こっちはアレックス・チルトンのノリノリ・ヴァージョンでどうぞ。いい曲だよ。   じゃ、もう一1曲。 私事で、今月アイルランドに行ってきました。そこで音楽の師匠アンディー・アーヴァインにたいへんお世話になったんですが、彼の1977年の映像を。僕はここに映っている3人と個別に演奏したことがありますが、恐るべき探究心に改めて感銘を受けます。ごいすーにも程があるっつーか。ってか、アンディー、この楽器何?いちおう説明しておきますと、あとの2人はドーナル・ラニーとポール・ブレイディー。これね、旋律がパーフェクトに身体に入ってないと演奏できないんす。超変拍子。うーん、でもやってみたい。   ————————————————- さて。ここからは「勝手にARABAKIと連動企画、北のまほろばを行く」です。 数日前の自分のblogから引用します。 ————————————————- ARABAKIの情熱の主から「北のまほろばを行く」ステージを任されたとき、責任重大だと感じました。俺は九州人だし、ホスト向きじゃないし。でも、こうも思ったのです。今だからこそ「東北を想う」って漠然としたくくりだけで、浮かび上がってくるものがあるに違いない、とも。だから、出演を快諾してくれた皆さんにはその一点に於いて選曲してください、とお願いしたのです。それが僕の主な仕事でした。 タテタカコの声は天空に届きそうなまっすぐ鋭い祈りでした。高野寛くんは音楽でひかりを描いてくれました。畠山美由紀さんはシンガーである前に人として素晴らしかった。痺れました。ミチロウさんは天国の扉をこじ開けてくれ、CHABOさんはこの時代を生き抜くのに必要なアティテュードを身を削って伝えてくれました。音楽ってすごいなぁ。ミュージシャンって素敵な生き物だなぁ、音楽を聴いたオーディエンスの表情が変わっていくのを集中した意識の中で見つめているのは幸福以外のなにものでもなかったです。 ———————————————— 簡単に書くなら、ひどく心を動かされたのですね。ミュージシャンそれぞれの寡黙だけれど、深い想いに。それを実現させようと働くスタッフの姿に。それを受け取る人々の表情に。 欲とか得ではなく。ただ愛でした。美しかった。 ライヴはその場に居た人のものです。おまけにyoutubeはミュージシャンにとって決して本意ではない映像もあります。それゆえ、逡巡しました。でも、これらの想いを全国に伝えるのもダメホストの役目か、と。なので、今日は寡黙に行きます。彼らが紡いだ音楽の中から、何かを受け取ってくれると嬉しいです。で、もしもぐっと何かが伝わったなら、是非それぞれのライヴに足を運んでください。 ———————————————— 最初に登場してくれたのはタテタカコさん。この歌を歌ってくれました。   続いて高野くん。夕暮れにひかりがさしました。   畠山さん。言葉は不要か、と。   遠藤ミチロウさん。神の声。   CHABOさん。この曲を聴くたびに、「自由に生きる」ことについて考えます。   ——————————— ついしん = かなり私信 石垣島のラジオでオレの新譜が流れてるって、島のヨーコからメールが来た。ちょー嬉しかったぜー。波照間島、今期行けなくてごめんね。近いうちに必ず。

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残像との付き合い方、吉祥寺にて

4月29日 火曜日 雨 断じて器用ではないくせに妙に小器用。わたしはかようにややこしい。昔、シャコが嫌いだとのたまう女性が居て、「何故に?」と問うたなら、「ひっくり返したら、ややこしいから」と応えられ、妙に納得したことがある。そんな感じ。 閑話休題。 わたしは甚だ状況に左右されやすい。よく云えば、スポンテニアス、つまり即興性に長ける。悪く云えば流されやすい。長所は短所で、その逆もまたしかり。 ARABAKIのホスト体験はかなり強力なものだった。「東北」というキーワードがなければやれなかったと思う。それが自分に向いていないことは知っていた訳だから。でも、やって良かった。やらなければ得られない、たくさんの経験をもたらしてくれた。トシを重ねることで、「主観、即ち客観」という言葉の意味も分かってきたが、ステージでホストを努めるってことはかなりの部分で客観的な頭を使う。つーか、自分なんてどうでもよかった。それもまたいい経験だったんだけどね。 ところで、今日はソロ・ツアーに復帰したのだ。ARABAKIの残像がしっかりと脳味噌に残っていた。それゆえ、主観的な立場に戻るのは難しかった。でも、もうオレはそれを知ってしまったのだ。純血ではない(笑うところです)。ならば、その上で、主観も客観もない世界に行くしかない。 まったくオーディエンスには関係のないことだけれど、そんな意味で、今日はとっても新しいライヴだった。時間はかかったけれど、最後は今までにない形で完全に音楽にintoしていた。ほぼ「無」だった。考えていたのではなく、感じていただけ。 こんな風にLIFEは転がっていく。今月ツアーを開始しなければ、無茶なスケジュールでアイルランドに行かなければ、ARABAKIでホストをやらなければ、エトセトラ。今日のオレはなかったってことです。 意味のない経験はない、とあらためて。 自分のことばっかり語ってごめんね。愉しんでくれたかな?今日、リハーサルの後に決断したんだけれど、バンドのアルバムに向き合おうと思います。分かってる道なら、行く意味がないもんね。険しければ、そうであるほど燃えるのです。シンプルなところにたどり着きたい。 来てくれて、ありがとう。このソロ・アルバムがバンドのアルバムへのパスポートになるような、そんな音楽が頭で確かに鳴っています。 ——————————————- ついしん 九州に行かねばならず、ネット環境の有無も不明なので、おそらく明日じゅうに「地獄アワー」更新すると思いマックス。   ————————————————— 写真家の三浦麻旅子さんが今日の写真を送ってくれたとです。感謝です。  

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松本さんのお米

4月28日 月曜日 晴れ さいきん、きちんと食事をした記憶がないのです。忙しいのは、好きなことやってんだから平気。でも、オレはサイボーグじゃなくて、喰ったもので出来てるからなぁ。サイボーグ、口内炎にならないしなぁ。 毎日起きたら優先順位を考えます。まずは走る時間を確保、掃除、その次に食事(仕事はとーぜんのことなので割愛)。今日は仕事場でミキシングをするだけだったので、食事を作る時間を確保。餌じゃないもの、喰える。 古いともだち、写真家の松本さんが最近お米を作ってるのです。人のこと云えないけど、若い頃やんちゃだった松本さんの作るお米がまずかろうはずがなく。知ってる人が心を込めて作ったお米をやんちゃ心を足して炊きました。美味しかったーーー。松本さん、ありがとう。 てな訳で、明日のライヴは松本さんのお米パワーが炸裂すると思われます。来てね。

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ARABAKI にて

4月26日 土曜日 快晴 数あるフェスの中でもARABAKIは特別に好きです。何つっても音楽に愛がある。地元に根づいてる。企画がすばらしー。情熱マックス。東北の人たちがおらが祭りだと思ってる。つまりヴァイブスがいい。ミュージシャンの表情もいい。結果的にいい循環が生まれています。ここに至るまでの努力は並大抵じゃなかったと思うけど。今年もめでたくSOLD OUTって、4万人?5万人?すごいなぁ、敬服。 その情熱の主から「北のまほろばを行く」ステージを任されたとき、責任重大だと思いました。俺は九州人だし、ホスト向きじゃないし。でも、こうも思ったのです。今だからこそ「東北を想う」って漠然としたくくりだけで、浮かび上がってくるものがあるに違いない、とも。だから、出演を快諾してくれた皆さんにはその一点に於いて選曲してください、とお願いしたのです。それが僕の主な仕事でした。 タテタカコの声は天空に届きそうなまっすぐ鋭い祈りでした。高野寛くんは音楽でひかりを描いてくれました。畠山美由紀さんはシンガーである前に人として素晴らしかった。痺れました。ミチロウさんは天国の扉をこじ開けてくれ、CHABOさんはこの時代を生き抜くのに必要なアティテュードを身を削って伝えてくれました。音楽ってすごいなぁ。ミュージシャンって素敵な生き物だなぁ、音楽を聴いたオーディエンスの表情が変わっていくのを集中した意識の中で、見つめているのは幸福以外のなにものでもなかったです。 決して社交的とは云えない魚と僕にこんな役目を任せてくれて、ありがとうARABAKI。実のところ、50歳にもなって育てられてるのは僕の方だったりしてね。ミュージシャン、オーディエンス、スタッフに感謝MAX。 ———————————————————– 続いて。 僕が敬愛してやまないルー・リードを弔ってくれたのもARABAKI。HWのリズムセクションをベースにヤマジくんの鋭いギターとつしまみれのコーラスがルーの世界を描きます。 素晴らしかったす。ボキャ貧ですいません。言語化できないから音楽だもん。ふたたび感謝MAX。 ———————————————————— 「北のまほろば」でミュージシャンが描いてくれた風景。それを再現するのは不可能なんだけれど、彼らの想いをできるだけ多くの人に知って欲しいので、次回の「blog上地獄アワー」は「北のまほろば」特集にしようと思うぜよ。 ———————————————————— 全員の写真の許可を取ってる時間がなかったので、事後報告ですいません。問題あったら、連絡ください。    

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個展のお知らせ

4月24日 木曜日 晴れ お知らせ、もうひとつ。 僕のソロ・アルバム「Songs of Experience」のジャケットを描いてくれた友人の画家、向井三郎の個展があります。画廊は銀座の古い、とってもナイスな空間にあります。普段、画廊に足を運ばない人に是非観て欲しいす。もちろん無料です。画廊にはタイミングが合えば、画家その人が居たりもします。 僕と奴はずっと、日常にある永遠をそれぞれの方法で描いてきた、と思っています。そんな意味で個展のタイトル「生きられた時間」はとても伝わってくるものがあります。あまり言葉では伝えたくないけれど、彼の作品は僕が嫌っている「がさつ」の対極にあります。日々を情熱をこめて、丁寧に大胆に生きる。ポジティヴな意味で、僕らに残された時間が大量にあるとは思っていません。 向井三郎 ——–生きられた時間————- 2014.4/28(月)〜5/10(土) 詳細はこちらから。

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リハーサル・リハーサル

4月23日 水曜日 晴れ スタジオをふたつはしごしてリハーサル三昧。 何つーか。この厳しい音楽の世界で生き残ってきた人たちは音にその理由がありありと出ていて、とっても素晴らしかったのです。毎年こんな出会いをもたらしてくれるARABAKIに感謝マックス・ワインバーグ。      

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日々充実、猫てんてこまい

4月22日 火曜日 雨 日々充実ってことは、ネコまっしぐら、違った、猫てんてこまい。苦笑。 大事なことはここで伝えてるつもりなんですが、今一度時間軸に沿って、アゲイン。自分のためにも。 ————————————————- まず、僕のソロ・アルバム「Songs of Experience」絶賛発売中です。ライヴ会場か、特設サイトから通販でゲットしてください。特設サイトでは冒頭の3曲がまるまる聴けます。このアルバムが順調に伝わったなら、いよいよ本格的にバンドのアルバム制作にシフトするつもりです。根性入れて作ったので、どーぞよろしく。迷わず買ってね、ホトトギス。 ————————————————- 4月26日(土) ARABAKI ROCK FEST 14 僕は「北のまほろばを行く」で魚先生と共に以下の皆さんとセッション。東北を想うみなさんと、その東北で演奏できることを愉しみにしています。 遠藤ミチロウ 高野寛 タテタカコ 仲井戸麗市 畠山美由紀 (敬称略) その後、「Night With LOU REED -Wild Side of ARABAKI」に出演。わたくすは「あの曲」を歌います。ルーに感謝を込めて。 どちらのステージもタイムテーブルから詳細に飛べます。 ————————————————— 山口洋 on the road,again / rolling 50 4月29日(火・祝) 吉祥寺・Star Pine’s Cafe … 続きを読む

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LIFEの転がり方

4月21日 月曜日 雨 どんな風にLIFEが転がっていくのか、それは分からないけれど、何であれ、ポジティヴな空気を自分から発していると、何かが起きる可能性はぐっと高まることは知ってる。 この一年くらい、ラジオがブーム。だから、ラジオが好きだーーーーーってオーラが出てたとは思う。今朝もバラカンさんの番組でオールマン・ブラザースが21分ノーカットで流れて、どんなに忙しくても、ゴキゲンな一日になるであろう予感は確信に変わった。別の意味で云えば、影響されやすい奴、ってことだけど。 アイルランド滞在中にメールが来たのです。「もう間に合わないかもですが、チャボさんとラジオやりませんか?」。ワオ!ワオ!ワオ!。オレ、しっぽフリフリ。「やるやるやります。やらせてください、ホトトギス」。 てな訳で急転直下、今日の収録を迎えました。もうね、せんぱいの佇まい、発言、思いやり、演奏、ギャグ、エトセトラ。すばらしすぎてね。じーんとしながら、ずっと笑ってました。生きてるってすばらしー。 実現に向けて尽力してくださったみなさん。心から感謝します。そして番組を聴いてくれた人がより音楽を好きになってくれたり、我々のライヴに足を運んでくれたら、わんだふる。いや、にゃんだふる。すばらしー。 —————————————————— FM COCOLO プランクスターズ・ナイト (5月の毎週日曜日24時からオンエア)つまり、5/4、5/11、5/18、5/25ってことですね。 「OUR LIFE IS OUR MESSAGE」出演、仲井戸麗市、山口洋 生演奏もあるよ。FM COCOLOは基本関西エリアですが、ラジコプレミアム(確か月額350円)に入ると、何処でも聴けるよーー。 よろしくねー。

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レコーディング

4月20日 日曜日 曇り 我ながら、約束は守る。できない約束はしない、の方が正しいか。それが守れないのは俺が嫌いな「がさつ」への第一歩。ほんとうにね、がさつなことが耐えられないんです。 とはいえ、状況は変化するわけで。 随分前に某ミュージシャンからレコーディングの依頼があって、どう考えても、締め切りから逆算すると今日しかなく。ってことはやるしかない。自分で決めたことをやらないことはあり得ないから、どんなにボロボロでも海沿いを走るし、レコーディングもする。出来ませんでした、って云ったら終わりだと思う。 そして根性入れてレコーディング。我ながら、ブラボーな演奏だった。依頼した君。ガッツ注入しといたよ。 ほんとうに日々の雑務に手が廻らない。何か考えないと。誰かがクリーニングを取りにいってくれたり、宅急便を預かってくれてるだけで、むっちゃ助かるのになぁ。大泣。生活をドがつくくらいシンプルにするか、そういうサービスを探すか、何とかしなきゃなぁ。自由に生きるもの大変だ。

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クレイジーな一日

4月19日 土曜日 曇り 記憶が正しければ、ダブリン空港でチェックインしたのが午前4時、パリを出たのが午前10時、そして12時間のフライトの末、羽田に着いたのが午前6時。ずーーーーーーーーーーっと朝。もう朝と飛行機はしばらく勘弁ね。そして、予感はしてたけど、僕の荷物はやっぱり出てこなかった。そんなことはどうでもいいくらいに現実感がなかった。 それから一瞬家に帰り、甥っ子みたいな存在Kの外国でのリサイタルをネットで見守り、今日リハーサルする曲をもう一回身体に入れて、スタジオに行く。 アナウンスが遅れたけど、今年のARABAKIでは「北のまほろばを行く」、「A NIGHT WITH LOU REED」、二つのセッションに出演します。詳細はこちらから。 「北のまほろばを行く」は東北の未来を歌うセッション。オレ、結構責任重大。今日は同年代の高野寛くんとチャボ先輩とのリハーサル。 何というか、その。 ミュージシャン、その人、そのものが音に出ているのです。複数存在すると、人生やヴィジョンが中空で混じり合います。それが素晴らしく面白い。そして、見える風景は受けとる人によって違います。それが嬉しい。言語中枢、もう働いてません。ごめん。でも、是非、来てね。

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