月別アーカイブ: 3月 2013

函館にて

3月31日 日曜日 曇り 函館にて。 誰かが何かをやろうとしていることに口を出すなんてことは、そもそも不遜なのだ。僕はそういうことが好きではない。けれど、口を出さなければ、とんでもなく誰かが傷つくことが分かっているのなら、それを止めなければならないことだってある。あの日から僕はそんなことを嫌っちゅーほど体験してきた。 若い世代が悩みながらも僕の経験に耳を傾けてくれて、嬉しかった。ほんとうに良かったよ。同じ失敗を繰り返さなくて。僕と同席してた新聞記者の胸の中には、福島に関して、忸怩たる想いがある。それを繰り返したなら、人間失格だよ。    

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day#6 降った、降った、また降った

3月30日 土曜日 雪 昨日は完全に氷のバーンと化していて、シーズンはもう終わったのだと戦意喪失。ギアをパッキングして、後は帰るだけだった。 しかし、夜になり地元の愛すべきバカちんと一杯始めた頃には、しんしんと雪が降っていた。急激に上がるテンション。もちろん、オレとアニキは滑りましたとも。おそらく今シーズン最後のパウダー。山からのギフト、そのものだった。

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day#5、新しい扉を開ける

3月29日 金曜日 曇り 今シーズン最終日。オレの兄貴はアメリカでスノーボードのインストラクターをやっている。てな訳で、教えられて、生まれて初めてスノーボードをやってみた。やってみたっつーか、オレは何も出来なかったし、一日じゅうコケまくってたが。 結論から書く。こりゃ、また新しい扉を開けてしまったようで。何にも出来ないけど、愉しい。まだターンもできないくせに、頭の中ではコロラドの崖を滑っているオレの姿がはっきりと見えている。アホで結構。アホ万歳。出来ないことって素晴らしい。知らないことってワンダフル。 もうひとつ。このニセコと云うエリアは、自然がもたらしてくれたものにのっかりすぎだと感じる。日本人も、外国人も。僕は金を払って過ごした客だから、意見を云わせてもらうけど、雪と自然は素晴らしい。けれど、街の未来へのビジョンとか、景観との調和とか、エトセトラ。ひどすぎる。僕は好きじゃない。人間はもっと謙虚であるべきだと思う。殆どの人が自然の上にのっかって、自分が稼ぐ、あるいは儲けることしか考えていない。多くの客も、自分が滑るときの雪質さえ良ければいいのだろう。ひどく居心地が悪かった。自然をリスペクトをしない者は、いつか自然に滅ぼされる。この素晴らしい自然を未来に繋ぐ方法を考えて欲しい。そのためであれば、リフト券がたとえ倍額だったとしても、問題はないはずだ。

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in Hirafu day#4

3月28日 木曜日 曇り 元プロスキーヤーは家に帰った。スノーボードのインストラクターは昨日頭を強打したのでオフ。で、いつものように僕は一人で山を登る。 きっと、昨日が最後のパウダーディだったんだね。強風で標高の高いところのリフトは全て休止、雪は溶け、我々が愛する「G」と呼ばれるゲレンデではないエリアも入れるのは2箇所だけ。で、そこの雪はガリガリ。何だか少しもの哀しかったな。

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in Niseko Annupuri day#3

3月27日 水曜日 晴れ 雪山に逃亡しながらも、オレは追いつめられていた。原稿、さまざまな決断、新曲を仕上げること、エトセトラ。 どう考えても、今日は一日宿にこもって一人黙々と働くしかない。 朝、深呼吸するために、外に出て、ニセコの山を見上げた。山の神と目があった。むっちゃバイブレーションが良かった。オレは仕事を捨てた。今日という一日は今日しかないのだよ。今という一瞬は今しかないのだよ。その後この決断によって、オレたちが出会った風景、そして経験については個々の胸の中にしまっておくね。ケチなんではなく、それは伝えられる類のものではないからね。

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in Rusutsu day#2

3月26日 火曜日 雪

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中年3匹珍道中 in Niseko day#1

3月25日 月曜日 晴れ 今までスキーは殆ど単独行だった。だがしかし、今回は訳あって、普段誰とも群れない一匹狼、三人による珍道中。登場するのは北海道在住元プロスキーヤー、NY在住スノーボード・インストラクター、それにオレ。つまーり、オレがどう考えても一番下手っぴーなのである。その三匹が北海道が誇るニセコにパウダーを喰いにきたっちゅーことなのである。

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虫けらin北海道

3月24日 日曜日 晴れ 昨日、北海道某所に辿り着いた。ともだちが集まってくれて、美味しいものを用意してくれて、極上の夜を過ごした。愉しすぎて、久しぶりに虫けらになってしまった僕は頂上に4メートルの雪が積もる山に友人たちによって「運搬」された。道中8ゲロ。49歳。気持ち悪いけど、素晴らしい。 先日のCHABOさんとの映像@相馬。アニキ、ほんとうにツアーおつかれさまでした。 追伸 虫けらの追加ライヴ情報、福島、仙台、水戸、下北沢っす。   山口洋on the road, again vol.7 “DON’T LOOK BACK” 5月5日(日) 福島・なまず亭 http://catfish-market-j.blogspot.jp 開場/開演=19時/20時チケット料金=3,500円 (税込) チケット販売=3/21より、電話予約、メール予約(catfish-market-j@navy.plala.or.jp)にて受付問=なまず亭 (TEL_024-522-7013)19時以降 5月6日(月・祝) 仙台・JAZZ ME BLUES noLa  http://jmb.at.webry.info/ 開場/開演=17時/17時30分 チケット料金=3,500円(税込/ドリンク代別途500円)チケット販売=3/21より、noLa店頭、電話予約、メール予約(jmb@kih.biglobe.ne.jp)にて発売問=noLa (TEL_022-398-6088) 地元でライ部 5th anniversary 5月12日(日) 水戸・Jazz Bar Bluemoods  http://blog.livedoor.jp/jazz_bar_bluemoods/(茨城県水戸市大工町2-1-2)開場/開演=16時30分/17時30分 チケット料金=3,500円(税込/飲食代別途)チケット販売=3/21より、電話予約、メール予約(bluemoods.add9@gmail.com)にて受付問=Jazz Bar Bluemoods … 続きを読む

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パブリックな私信 – 「九州の某中学校にまつわる、すべての友人たちへ」

3月22日 金曜日 晴れ —–「九州の某中学校にまつわる、すべての友人たちへ」 —– 山口洋(49)です。 いつも応援してくれて、ありがとう。 今日は伝えたいことがあって、この文章を書いています。 卒業生のみんな。 卒業、心からおめでとう。 その場に居たら僕も間違いなく、ぐっと来てたな。 最近、涙腺が弱くて情けないんだけど。 あれだけ濃密に関わっていた仲間たちだから、その関係はきっと一生 続いていくんだろうね。君たちがジジババになっても、一緒に同じ学校の門をくぐったって事実が君たちを結びつける。それってちょっと羨ましいぜ。 僕の時代は、いや僕の場合は、そんな感じじゃなかった。一刻も早く、そこから出たかった。今さらながら、君たちに教えられてる。 僕や、プロジェクトの連中や、何よりも福島の人たちは、君たちからたくさんの力をもらった。それは今までに感じたことのない「新しい風」みたいだった。その風を背中にビュンビュン受けて、今日まで走ってくることができた。心からありがとう。ほんとうは大人である僕らが「こんな生きにくい世界にしてゴメン」と先に謝らなきゃいけないのにね。 僕個人の話だけれど、 実現を心から願い、それに向けて本気で努力して、それが結実しなかったことは一度もないんだ。ミュージシャンになることも、誰かを心から愛することも(失敗したけど – 笑うところだ)、世界中で演奏することも、まずは誰かを先に思いやることも、エトセトラ。 それは確かに結実してきた。それは叶うんだ。いや、叶うって言葉は好きじゃないな。君の力で必ず実現させることができる。それは僕からのエール。LIFEは君の力で、どのようなものにすることも出来る。 その上で。 原発事故によってもたらされた、あるいは露呈した福島にまつわる、あまりにたくさんの闇。 どうにもならない放射能。 お金によって、ズタズタにされていくコミュニティーや人間関係、 どうしようもない人の欲、ほんとうのことを伝えないマスコミ、目先のことしか考えない政治、自分のことしか考えない多くの大人たち、思考停止する人、自分の手は決して汚さない人、言い訳を常に用意する人、エトセトラ、エトセトラ、エトセトラ。書き出したらきりがない。 闇はあまりに強大で巨大だった。ほんとうに、どんなに力を尽くしてもビクともしない。わずかな風穴を開けたところで、すぐにそれはなかったことになってしまう。 君たちに嘘はつきたくないから、正直に書くよ。 僕は生まれて初めて、ほんとうの意味で途方に暮れてる。 何よりも、君たちが送ってくれた「力」を福島からもう一度君たちの町に還流させること。それを君たちの卒業のタイミングに何とか間に合わせて、在校生に「その力」を繋いでいくこと。 それは僕らの重要なミッションだと考えた。何故なら、君たちは福島に行けない、ならば、その交流を可能にするのは僕らしかいない。そこに「愛」さえあれば、不可能はない。そう考えてやってきた。 結果から書くけれど。 僕らはそれを実現できなかった。確かにPM2.5だとか、たくさん、たくさん逆風は吹いた。でも、言い訳はしたくない。それじゃ、政治家と一緒だ。僕らはその闇に手も足も出なかった。何も変えられなかった。その事実を認めなきゃ前には進めない。僕らは約束を守れなかったクソったれな大人たちだ。とにかく、君たちの門出に際して、僕らは君たちに心から謝らなきゃいけない。 ごめん。ほんとうに申し訳ない。 これは想像の域を出ないのだが、君たちは福島からやって来るであろう未来のともだちのために、全力で迎え入れる体勢を整えていたんだと思う。だから、僕は猛烈に胸が痛いし、その気持ちを裏切りたくはなかった。 でも、これがある意味で、この国の現実でもあるんだ。事の詳細を書かない(書けない)のは特定の人間たちを無駄に傷つける可能性があるからだ。そんなことに僕は意味を見いだせない。 書くまでもないと思うけど、僕は何も諦めていない。それを諦めることは自分のLIFEを諦めることだからだ。だから、どういう形でかは分からないけれど、また君たちと何処かで会うことになると思う。それまで、どうか元気に暮らしていて欲しい。 最後に。 僕はミュージシャンで、ソングライターでもある。こんなどうにもならない現実を身体の中に取り入れて、発酵させて、音楽になって出てくるのを待つ。それが仕事だ。 だから、最近書いたいくつかの歌詞をのっけておく。何かが伝わるかもしれないから。 読んでくれて、ありがとう。君たちの未来のためにも、この瞬間をこれからも全力で生きていくつもりだよ。 何と伝えていいのか、分からないけど。生まれてきてくれて、ほんとうにありがとう。クソったれな大人だけど、これからも君たちと一緒に未来を創っていきたいと思ってる。 … 続きを読む

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たっきゅうびーん

3月21日 木曜日 晴れ   若い作曲家と話をした。やたらと気が合うなぁ、と思ったら、その人物は独り雪山に突撃していく人であった。なるほどね。そりゃ、気が合うはずだ。以来、音楽の話は殆どしなくなった。それでいいのか?いいのだ、たぶん。それは音楽に繋がっている。  今年最後の雪山逃亡をすることにした。わずかに残っている「かも」しれないパウダーを求めて。オレは真っ白になりたい。真っ白に燃え尽きてやる。  そういえば今年。コロラドの山中で、複数の外国人に北海道某所の雪質の素晴らしさについて教授を受けた。わざわざアメリカまで独り突撃しにきている日本人に、ブラジル人が北海道の素晴らしさを語る。何だか軸が歪んでないか?まぁ、いっか。  日本の何が素晴らしかったかって、彼らは声を揃えて(日本語で)「たっきゅうびーん」だと。空港から「たっきゅうびーん」、宿から「たっきゅうびーん」、とにかく「たっきゅうびーん」。スマイル0円、正確無比、運賃もリーズナブル、そのネットワークといい、仕事の質も世界に類を見ない。ワンダフルだ、と。まるで「たっきゅうびーん」の回し者かい、みたいに日本人に「たっきゅうびーん」を勧めるのだった。  僕はスキーヤーだが、ミュージシャンでもあって、スキーのギアに加えてギターを持っていくのは結構な苦行。ならば、彼らの勧めにしたがって「たっきゅうびーん」にれっつらごー。確かにすごいね、たっきゅうびーん。スキーに特化したものに加えて、「往復スキーたっきゅうびーん」があったよ。そのエリアであれば、帰りにはピックアップしにきてくれる。でも、窓口の女性に「えっと、プレイはいつからですか?前日には着きますので」と云われて、ちょっとドキっとしたオレはどーせヘンタイだよ。ぷんぷん。

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