月別アーカイブ: 4月 2022

ソロライヴ、over the distance 開催によせて

4月30日 土曜日 晴れ プリンセスダイヤモンド号が横浜に入港した2年前。世界がここまでの混乱に陥ると、誰が想像できただろう? 僕らは自由に生きてきた。いや、自由を常に希求して生きてきた。描いた歌を抱え、好きなときに旅をした。バンドは常に密とセットだった。 でも、とつぜん「旅」と「密」はやってはいけない2大背信行為にされたのだった。 思い返してほしい。ライヴハウスがスケープゴートにされたこと。言っておくけど、彼らに何の罪もないよ。 いったいどうしたもんかとマネージメントとともに途方に暮れる。そんなとき、マネ氏が僕にこう言ったのだ。 旧知の下北沢のライヴハウス。窮地のなか「配信」で活路を見出そうとしています、と。思い立ったら吉日。その足で僕と彼は突撃を試みる。 その小さなライヴハウスの店長、それからスタッフの意気込みが好きだった。きっと映像なんて撮影したこともないに違いない。んなもん、見ればわかる。でもね、音楽の灯を消してたまるか、と静かに情熱が宿っているのはすぐにわかった。 ライヴハウスの名前は「ERA」。その場でHEATWAVEの配信ライヴを決めた。 当日の緊張感たるや、凄まじいものがあった。なにせほぼ全員が初体験。あらかじめ収録し、編集をほどこした上で、あたかもライヴのように配信することもできたが、我々は敢えてライヴでやることにこだわった。しかも、僕らが設定した料金は某サザン・オールスターズの配信ライヴよりも高かった。 どっひゃー!やっちまったか。笑。 もはや逃げ道はなく、やるしかなかった。それがロックな生き方ってもんだよ。 そんな際どい配信ライヴをERAと僕らは積み重ね、この2年の間に「飲みニケーション(死語)」も重ね、僕らは信頼しあう中となった。 のっぴきならないやつね。 あのままじゃ、ミュージシャンもライヴハウスも死滅するところだった。でも生き残った。息も絶え絶えだけど。笑。そう簡単には死なない。 危篤状態を乗り越えたERA。ようやくオーディエンスを入れてのライヴを再開。そして20周年を迎えるらしい。20執念かな。 over the distance もういいよ。もうコロナはたくさんだよ。 僕らがこの2年間でやってきたこと。未来に繋ぐためにも、その執念を祝う意味でも、ひとつ節目のライヴをやってみよう。 僕のソロにしてはチケット代が高い。でもね、はっきり言って誰も法外に儲けてなんかいない。オーディエンスが椅子に座って、安全にプレミアムなライヴをこのハコで楽しもうと思ったら、このくらいの設定になってしまう。 僕がひとりでやってんじゃない。たくさんのスタッフが支えてくれてる。 そんな啓蒙も含め、憎きコロナに振り回されたライヴハウスとロッカーの集大成として「over the distance」を企画しました。 当日は「配信」でやっていた写真や映像との融合をその場で愉しんでいただきます。なるほど、こんな風にやっていたのか、と超絶至近距離で愉しめマックス。 「over the distance」ゆえ、終演後チェキで全員と撮影もします。チェ、チェキ?ってやらなそうだからいいじゃん?スマホじゃないんだよ、チェキ。あなたの財布の中で色褪せていく、あなたとチェキ・ヒロシ。笑。魔除けにどうぞ。 限定数です。ぜひぜひ来なされ、ホトトギス ! HEATWAVE 山口洋(青森県弘前市から北海道札幌市への移動中に)   ———————– 2022/06/10(土) 山口洋ソロライブ「over the distance」開催決定! … 続きを読む

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仙台にて

4月29日 金曜日 雨   走り抜けてきたこのシリーズ、ツアーの最終日。仙台にて。  ステージに上がる前に小坂忠さんの訃報が届いた。SNSのバカ野郎。涙雨。アラバキでは雪が降ってるって。なんてこった。  偶然にしては出来過ぎで、昨夜「リズム塾」を終えた後、そのバーに「しらけちまうぜ」が流れてた。忠さん元気かなぁ、って思った。  忠さん。チャーミングで、すっごいソウルシンガーで、優しくて、むちゃくちゃで、愛に溢れてて、大好きな人。現在進行形で。  オレみたいなペーペーにもいつも優しい。でもって、歌はいつも凄まじい。  言葉が見つからない。受け入れたくないし。受け入れられないし。  エンケンさんの亡くなった日もそうだったけど。オレ、ちゃんとステージやらないと ! ヒロシ、何やってんだって。怒られちゃうよ。  だからオーディエンスにも伝えなかった。最後に佐野さんのトリビュートライヴ。渋谷公会堂で一緒に歌わせてもらった「君を連れてゆく」を歌った。まるで忠さんと歌ってるみたいだった。  忠さん。オレ、言葉浮かんでこないです。あなたが好きすぎて。でも、これだけはお伝えできるか、と。あなたがそうしたようにオレも自分の命をまっとうします。  忠さん。ほんとうにありがとう。僕はあなたのその素晴らしい人生を祝福したいです。  仙台のみんな。だから、フツーじゃなかったかもしれない。でも、あなたたちの前で演奏できて、よかった。ほんとうにありがとう!

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リズム塾@仙台

4月28日 木曜日 曇り   なんつーか、オレはリズムにしがみついて生きてきたところがある。  どうしてって、音感も良くなかったけどリズム感だけは人より感受性が強かったから。  生きてること、すべてにリズムを感じるようにしてみた。例えば、退屈な授業中は頭の中でアルバムを完璧に一枚鳴らしてた。演奏するのはエアードラム。1日に約6枚を脳内で再生する。歩いて帰るのもリズム。  そうやってリズム感を鍛えた。  若いバンドと演奏したり、オーディエンスを観ていて、もっとリズムの素晴らしさを伝えたくなったから、仙台のヒロくんと周知のボウズバーのみんなに企画してもらった。  ヒロくんが用意してくれたのはタマゴシェイカー。楽器を持ってくる人とはそれぞれの楽器でセッション。プロもシンガー佐山ちゃんだけはハードル高めに設定。笑。  いやぁ、なんの垣根もなかったね。思った通り、それ以上かな。みんなほんとにいい顔してたよ。シェイカー振ってるだけなのに。きっと明日は筋肉痛だね。  これをきっかけに音楽の捉え方が豊かにになってくれたらほんとに嬉しい。好評だったら、またやってみるよ。

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みちのく路を走る

4月27日 水曜日 晴れ   青森ー仙台。320キロをバイクで走る。  あいにく風が強かったから、愉しさ半減だったけど、このトシになってもひとつづついろんな状況を体験していくのはプレシャスなことだと思う。ザッツ経験値ね。  にしても。東北好きだなぁ。春は春の圧倒的な良さがある。  明日は初体験の仙台リズム塾ですよ。笑。ほんとうにリズムを取れるようになると音楽の楽しみが倍増するのです。ちょうどCREEPSをプロデュースしていて、彼らにも伝授したんだけど、バンドがとてもグルーヴィーになって嬉しかったっす。

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人生をワインにたとえるなら

4月26日 火曜日 雨   人生をワインにたとえるなら。  熟成されてよくなっていくものもある。  いろいろあるけれど、フォーカスはそっちに合わせた方がいいと思う。いくつになっても、試練は山のようにある。それを切り抜ける智慧はジョークだったりもする。  暗闇を照らし出すヘッドライト。笑。  CREEPSと二日間スタジオで時間を過ごした。きっとこの町ならではの音ができると思う。  弘前、ほんとうにありがとう。また帰ってきます。

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町にできること

4月25日 月曜日 曇り   太陽が昇っている間は弘前のいろんなところへ連れていってもらった。  美味しいものを食べて、岩木山から湧いてくる水を飲んで、オレはバイクで移動した。ほんと、バイクで来てよかった。  町に名物があるように、こうやって音楽を演奏する場所、レコード店があるのだから、あとは音楽そのものが必要だとずっと思ってきた。  僭越ながら、この町が生んだCREEPSという素晴らしいバンドを伝えたいと思ってた。だから、滞在を伸ばしていよいよ活動開始。彼らと一緒に音を出して、ロックンロール・マナーを伝承。  たぶん、いい感じに伝わってると思うな。

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青森県弘前市にて

4月24日 日曜日 晴れ   ミュージシャンはステージに上がって音を出した瞬間に、会えなかった空白の時間に起きたことを悟るもんなのである。  コで営業がままならなかった2年間、この小さなハコが未来を見据えて苦闘してきたのはすぐにわかった。  前よりも音の粒が細かかったから。  粒を細かく表現できるときはグルーヴもタッチもいつもより繊細にコントロールが可能になる。だから最後の方をのぞいて、細かい表現をした。それはミュージシャンにとっては最高のキャンバスを与えてもらったことになる。  さいきんライヴをやると、自分がおかしな領域に達しているのがわかる。なんというか、幽体離脱しているというか、自分がやっているのに、誰からやっていて、それを観ている感じというか。とある巨人の言葉を借りれば、言われたときにまったく体感として理解できなかった「主観、すなわち客観」という境地なんだと思う。  オレはこの町が好きで、激しい四季が生みだすあらゆることが好き。どこかの頭のおかしい人間が戦争をしようとも、四季はまんべんなく人間に苦楽を運んでくる。それを体感させてくれることことが「meanings of life」だとこの頃思う。  まだまだたいへんな時期に足を運んでくれて、ありがとう。たくさんのインスピレーションをありがとう。  この町になにができるか、真剣に考えています。

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札幌にて

4月22日 金曜日 曇り   そのステージに上がった瞬間から、札幌、北海道の人たちがコの中で、ずっとずっと待っていてくれたのがわかった。  なんだか、これまでと拍手の質が違うんだよね。それはロートルを奮い立たせるには十分なエネルギーだった。  音楽を浴びて、元気になって帰って欲しかった。  オープニングで歌ってくれたasahiちゃんはにゃんと、お父さんがその昔福岡にいて、オレのアマチュア時代、一緒に演奏してたんだって。そのヴォーカリストは残念ながら近年なくなったんだけど、お父さんは一念発起して北海道に渡って、オーガニックな農業を始めた。でもってasahiちゃんが生まれて、彼女はずっと HEATWAVEを聴いて育ったんだってさ。  いろんなことが循環してた。  円山夜想は震災以来、ずっと「500円を払って歌を歌い、その収益をMY LIFE IS MY MESSAGEに送ってくれる(オリジナルは福山のPOLEPOLE方式)500Lってイベント」をずっと続けてくれてる。  自分たちが大変な状況の中でね。  ほんとうにありがとう。  たくさんのミュージシャンが止まり木のように帰ってくる場所を守ってくれて、ありがとう。音楽を生きる糧として一緒に生きてくれてありがとう!  また必ず帰ってきます。asahiちゃん、また一緒に演奏しよう。  たくさんの愛。  写真、ありません。なにも撮れなかった。笑。あれはね、写らない。  ついしん  札幌、弘前、仙台。すべてSOLD OUTになりました。ほんとうにありがとう!!

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北へ

4月21日 木曜日 晴れ 地図を頭にプリントして、ナビに頼ることなく840キロ。青森県弘前市にたどり着く。 街は「さくら祭り」の真っ最中。前に来たときは2011年の震災直後。あのときは震災に津波に原発事故、今回はコに戦争。まったく、なんてこったと思いながらも桜はなにごともなかったかのように咲き誇る。愚かなのはいつもニンゲンだけ。 札幌までの無駄な道中。でも、できるだけ自分の力で近づいていくのが好き。その街で演奏するって、オレにとってはこういうことだから。 札幌も弘前も売り切れ間近だと。嬉しいなぁ。チケットは各会場に問い合わせてみてください。    

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シーシーバーに括りつけて

4月20日 水曜日 曇り シーシーバー(バイクの後ろについてる荷物くくりつけるための部品ね)に荷物括りつけて遠くに行きたかったんよね。笑。理由はただ、それだけ。 そのためのズタ袋と括りつけるための道具はとっくに買ってあった。 誰かに言ったら止められるのがわかりきってたから、ほぼ誰にも言わなかった。 でも、いちおう昨日眼科とハーレー屋さんには行った。目のチェックとバイクのメンテナンスね。 ちょいとビビってたけど(ドクターに止められたらさすがにやめるつもりだった)、なんとかオッケー。バイクも完璧な状態。で、ハーレー・マエストロいわく「フルフェイスで行ってくださいね。疲れが違いますから」。 実のところ、オレ、フルフェイス嫌いなんだよね、、。でもマエストロが言うんだから従った。ズタ袋にはもう一個メット入ってるけどね。笑。 免許を取ってすぐ。仙台まで400キロ走ったらどえらいキツかった。でもあのときとは装備が違う。メットは信頼のARAI、リヤサスも、ハンドルも、ポジションもミッド・コントロールに変えたし、なによりもアホみたいに走っていろんな状況に慣れておいた。 今日は420キロ。寒かったけど、愉しかった。 てか、どんだけ遠いんだ札幌。飛行機なら1時間半。自力だと3日。 でもね。関東では散った桜が東北じゃ咲き誇ってる。ひとつき前に来たときには雪に閉ざされてたのに。そういうのがいいんだよ。明日は本州の端っこまで行けるといいな。 あ!弘前公演。SOLD OUTだそうです。嬉しい。どーしても見たいって人はハコに問い合わせてみてくださいまし!    

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