月別アーカイブ: 7月 2013

旅と旅の狭間

7月31日 水曜日 曇り   旅から旅。股旅。しょっちゅう旅。一生、一カ所に腰を落ち着けないままなんでしょうね、きっと。  流儀ってほど格好いいもんじゃないすけど、永い年月を経て出来上がった自分の旅の準備方法みたいなものがあって、これをちゃんとやらなきゃ旅に出られないのです。かなり面倒なんだけど、やらないと気持ち悪いんすよね。  九州から帰ってきて(最近は1000キロ超の運転の疲労を取るのに2日かかります。情けないけど仕方ない。)、次の旅まで3日。やることは山のようにあります。まず、旅立つ時は家の中をできる限り奇麗にします。洗濯物が溜まってるなんてことはあり得ません。何故かっちゅーと、汚い家に帰ってくるのは気が滅入るからです。死して屍拾う者なし、って本気で思ってますからね。その程度の覚悟がなきゃやってらんないってのもあります。 前の旅から帰ってくると。 1. 荷物をクルマから下ろして、洗濯する。 2. クルマを洗って、整備する。 3. 前の旅に関するすべての雑務(お金のことなんかも)を徹底的に終わらせる。→これとっても重要。いつまでも引きずらない方がいいのです。 4. 疲労を取る。 5. 冷蔵庫には何もないので、買い物に行って、食事を作る元気があるときは美味しいものを作って食べる。作る元気がないときは、ともだちの店に行って「美味い味噌汁が飲みたい」などとわがままを云う。 6. 寝る。 7. 楽器をすべて整備して、動作チェックをする。 8. 荷物のパッキングをする。 9. 積み込む。 10. 旅のルートを考え、マネージャー様から送られてくる行程表を頭に入れる。 11. 家を片付け、掃除をする。 12. 旅立つ。  色気ないです。でも、これだけやって、何かが起きたらしゃーないです。そう思って僕はいつも旅の空の下に居ます。 8/2は木の響きが大好きな長野のネオンホールに、8/3は僕が愛してやまない新潟の人たちとの小さなフェス「ネフロック」に出演します。みなさんに会えるのを愉しみにしています。 じゃ、海沿いをひとっ走りしてきます。今日は自分のために美味しいものを作って喰います。わんわんわーん。

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RADIO、ふたたび

7月29日 月曜日 曇り 戻りましたー。 今更ラジオが好きになるとは思いませんでした。きっかけは毎週木曜日にinterFMで放送されているディランの番組。若い頃、レコードが買えないので、夢中になってラジオを聴いていたことを身体が「はっきりと」思い出したのです。電波を通じて、何かと自分が繋がっている感じ。それが偶然とは思えない、あの感じっすよ。 今となっては知らない人も多いけれど、僕は22歳のときから20年近くラジオ番組をやっていました。地方に行くと、昔のリスナーが訪ねてきてくれることがよくあります。「受験勉強しながら聴いてました」って人が今やお母さんになってたりしてね。 このメディアが素晴らしいのは、送り手とリスナーの両方に想像力が必要なところです。テレビのようにヴィジュアルで説明できない。だから、双方とも中空でその光景を想像する。そこが好き。もちろんそこにはズレがあるんだれど、それが素晴らしいというか、テレビを観て、分かったような気にはなっているけれど、結局何も分かっていないと云うか。 podcastってものができて、僕は移動中に音楽ではなく、ラジオ番組を聴くようになりました。多くはFMではなくAMの番組です。某著作権管理団体のおかげでpodcastでは音楽を流すことができないのです。まったく。そうなるとFMは音楽がメインの番組が多いので、番組が成立しない。てな訳で、僕はほぼ40年の時を超えて、AMの番組を聴くようになったのです。 もうひとつ。今年のはじめ。アメリカから帰ってきてすぐに、文化放送の「くにまるジャパン」って番組に出ました。そのときの番組のスタッフ、出演者の情熱に打たれたってのもあります。AMってこんな世界だったんた。すっげークリエイティヴじゃん。知らなかった。 podcastでは世界じゅうの番組から好きなものを選べます。政治評論家の固い番組から、作家にインタビューする番組、直列6気筒の専門番組、エトセトラ、エトセトラ。手当たり次第にいろいろ聴いてきました。そして、僕がたどり着いたのはTBSラジオの「安住紳一郎の日曜天国」でした。 この番組。何が素晴らしいって、安住紳一郎という人物の破綻スレスレのパーソナリティーを軸に展開していくのです。それが猛烈に面白い。この人、天才だわ。オープニングから約30分間、喋りだけで腹筋がちぎれそうなくらい宇宙に連れて行ってくれたりします。アシスタントの女性はほぼ笑っているだけなのだけれど、これがまた絶妙。どれだけ聴いても実益なんて何もないのが素晴らしい。それこそが実益だよ。 実は昨日も1000キロの移動中、ずっとこの番組を聴いてました。おかげで豪雨も退屈も疲労も乗り越えて、帰ってくることができました。移動が楽しい。ニンゲンってバカだ。バカで面倒くさいけど、たまに好きだ。ありがとう。 一例だけ。 昨日聴いた番組の中に、生放送中に、自分が風呂で採取した汗で「塩」を作るってのがあったんだけど、あまりにもくだらなくて、気持ち悪くて、素晴らしくて、パーキングエリアで20分くらい寝込みました。いや、まじで。 このサイトからも過去の番組を聴けるんだけど、 僕にとっての不朽の名作をいくつか記しておくんで、是非安住ワールドに浸ってくださいまし。通勤や労働が楽しくなるよ、たぶん、だけど。 2008年9月14日 換金、マンホール 2008年10月19日 皆さんは熊本の合唱する中学生ですか? 2009年2月8日 口が固い男 2009年11月29日 アメリカ50州の覚え歌 って、タイトルを書いただけで思い出した。腹筋痛い。

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プチ遭難 – 踏んだり蹴ったり

7月27日 土曜日 豪雨   尋常ではなかった。雨も雷も。夜通し降り続ける凄まじい雨の音を聞き、雷が漆黒の空をサーチライトのように照らし続けるのを眺めながら、「これは行きすぎとる」と思いつつも、圧倒的な自然の力の前ではなす術もなく。  朝5時になり、周囲が見渡せるようになって、まず俺はここから脱出できるのかどうか確かめることにした。これだけ降ると、山へと至る道はいろんな箇所で寸断される。登りの道は崖崩れでアウト、下る道も同じくアウト。ザ・孤立。がっはっは。俺の人生みたいだ。上等だ。気に入ったぜ。両方を見比べて、道を開くのに容易な方を選んで朝から土木作業。自治体に救出してもらおうにも、おそらくいろんな箇所が寸断されているに違いなく、対応はままならないだろう。救われるのは好かん。save myself!スコップを持って、テコの原理で石をどけ、土砂を取り除き、何とか通行を可能にする。はぁ、これで雨さえ降らなければ、何とか帰れる。そう思ったが、今度はライフラインのうち水道がアウト。うちは天然水をポンプでくみ上げているのだが、水源に近づくと、アラームが巨大な音で鳴っている。どうやら落雷したらしい。自力でブレーカーを解除し、ヒューズを入れ替えたが、ポンプはウンともスンとも云わず。プロに任せるしかなくなった。俺は明日の早朝帰らなきゃならんのだが、水が出なければ、帰りの準備もままならず。  続いて。ここに至って、クルマに違和感。タイヤはランフラット(スペアタイヤがなくても80km/hで200キロは走行できるタイヤ)なのだが、こいつが今までに起こした不具合、数知れず。おまけに在庫は少なく、殆どが関東からの取り寄せ。それじゃ、スペアタイヤを積んでいない意味がないのだよ、まったく。祈る気持ちでタイヤを観ると、やっぱりバースト寸前。ブルータス、お前もかーーーっ。この状態で明日東京への1200キロの道のりを走れる訳もなく。慌てて関東のディーラー氏に連絡すると、やっぱり九州に在庫なし。ディーラー氏、最終兵器として九州で1本だけ新品のランフラットではないラジアルタイヤを購入し、装着。それで何とか帰ってきて欲しいとのこと。ランフラットが万能のタイヤだと思ってるみなさん。あれは万全のタイヤではありません。特に255みたいな極太ものの在庫は関東にしかないので、旅先でイカれた場合、僕と同じ目に遭うと覚悟してつかーさい。「ヒ、ヒロシさん、ミュージシャンなんすか、走り屋なんすか?」。「ミュージシャンで走り屋なんだよ、ばかやろー」。このタイヤの不具合、覚えてるだけで5回目。九州だけでも2回目。おまけにとんでもなく高い。ディーラー価格1本8万円、オーマイガッ。フロントもそろそろ換えなきゃって感じだったんで、全部換えたら幾らなんだよ。みんなね、いろいろ云うけど、帰ったらすぐオレは長野に行かなきゃなんないのよ。仕方ないんだよ。アーメン。今回金額を書いたのも、好き勝手に生きる代償の一例ってことです。早い話が新幹線や航空機で移動すりゃ、こんなリスクはない訳だしね。でも、俺はこんな感じで面倒臭く生きるのが好きーーーっ。(八丈島チックに)  いろんな意味でのエマージェンシー。にも関わらずこのblogを書いていられるのは、今ディーラーでソフトバンクにwifi代金490円を払って、タイヤを交換してるからです。今日は金にセコくてごめんねっ。どこまで続く、俺の不幸。今から山に戻って俺の運命はどうなるのか!!!!!!しかーし、こうなってくるとメラメラと燃えてくるのも俺。面倒くさっ。これから雨さえ降らなければ、何とかなる。強く生きれば、叶うのじゃー。  はれひれふれほー。上記の原稿から8時間後。わたくすは今、中国地方某所のホテルに居ます。明日、早朝から関東を目指しマッスル。I’m alive.大して美味くもない焼き鳥と生ビール5杯飲んで、生き返ったぜーーーーーーーーっ。ヒーハーっ。(アイリッシュ風に)  追伸 つーかよー。あんまり書かないけど、山から定期的に写真を交えてblogを更新するのは、やっぱり大変でした。僕んちに光ケーブルが来ていない以上、テザリングでテキストだけ更新して、麓に降りたとき写真をアップする、みたいな。ほんとうに面倒なんすよ。何にも云わないオレも悪いんだけど、都会から添付ファイルが送られるたび、俺っちは麓に降りて、金を払ってwifiに接続する、みたいな。だから今日はね、文章力だけで何とかしてみようと思ったんす。はい、あがいてますよー。でもさ、はっきり云うけど、オレ、blogって言葉がない頃からやってます。もうすぐ20年になるとは思う。でもね、大変なときは大変なんすよ。つまり、つ・づ・け・る・の・が、どれだけ難しいかってことです。オレが好きでやってることです。でもね、何となく分かって欲しいと思うときはあるかなー。イマジンしてくんないかなーと、思うときはある。距離感はいつだって難しい。そして大事。投げ出すのは簡単だから、嫌なのですよ。逃げないことによって得られるものは確実にあるとオレは思うのです。云ってること、分かる?

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豪雨と山の謎

7月26日 金曜日 晴れ 昨日の朝から、今までの晴天は何だったんだ?ってくらいの雨が降り続いています。近くの川(某一級河川の源流)が濁流と化している音がここまで響いてきます。この音、嫌いじゃない。不快な成分がまるでないからです。 山の天気はいつだって豪快で、晴れたなら、天国に昇っていけそうなくらいピースフル。とつぜんの夕立は、ランボーに怒りのカミナリを落とされているようで(でも意外とすぐ止むのが分かってる)、風が強い日は、風神がこの世のすべてのものを吹き飛ばしそうで。何であれ、僕らがそれをコントロールすることなんて出来るはずもなく、音楽も思考も行動も、ただただ彼らの思うがままに操られる以外、方法はありません。そして、僕はそれが大好きです。 それにしても、凄い雨だったなぁ(現在進行形)。みなさんに伝えようと写真を撮ろうにも、記録さえできないのです。このような、想像を超えるような日には、たいてい虫たちが今までとは違う驚くべき行動をします。都会の女性が観たら失神するようなことばかりなので、詳細は記しませんが。 何かのきっかけがあって、とある羽虫(たち、と云うより、大群と云うより、あれは何だ、想像を超えた虫の軍団)がある夜急激に羽化することがあるのです。僕も一度経験しました。どんなに電気を消しても、奴らは電源がオンになっていることを示す小さな灯りを目指して突進してきます。防御不可能。その数は万どころじゃないのです。億、あるいは兆かも。怖くなって外に出ると、外も奴らだらけ。朝まで布団をかぶって恐怖に耐えたのですが、灯りへの道は奴らの無数の死骸。目的が何なのか、未だ不明のままです。 山の夕暮れには、もう多数のドラゴンフライが飛び始めています。秋の入り口になると、空は奴らで埋め尽くされる。山は7月だと云うのに、梅雨と盛夏と秋が同居しています。ところで、この大雨の間、あのドラゴンフライたちはどこに姿を隠しているのか?うーん、分からないことが多すぎる。母親は僕をファーブルみたいな仕事に就かせたかったらしいのですが。残念。興味はあるけど、職業にはできないなぁ。

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小さなプロジェクト

7月25日 木曜日 晴れ   ふかーい山里に3日も潜伏していた。いや、言葉が違うな。村人と家人に「保護」してもらっていた、の方が正しいかな。思いきり皆さんの愛情の上にのっかってました。こんな身寄りのないロッカーのために、上げ膳据え膳。俺は何をすることもなく、飲んで寝転がってただけ。いつもながら感謝デス。心から。  深い山里で定点から起きていることを観察すると、そこが日本の縮図であることがよく分かります。残念ながら、それは「良い意味」ではないことの方が多いのですが。それはまた機会をあらためて、咀嚼して書くとして。  嬉しかったのは僕らの子供の世代が職人の技を受け継いでいることっすね。これはね、筆舌に尽くし難い。若者の目に宿る光ってものは、ほんとうに周囲を明るくします。素晴らしいです。僕には子供が居ないので、むっちゃ新鮮かつ、深く心を揺り動かされ、なおかつ「巨人の星」の明子さんのように、柱の影から見守りたい気持ちに駆られます。  なので、考えました。林業のともだちの家も息子が家業を継いだのです。林業もまた、まことに厳しい状況に置かれています。50年生の杉の木1本が幾らだと思いますか?3,000円っすよ。山から切り出して、丸太にして、トラックに積んで納入して、3,000円っすよ。とっても危険な作業なんですよ。命がけ。ただし、財産としての木はそこに生えている訳で。組合に木をタダみたいな値段で供出するだけではなく、こちらから付加価値をつけて仕掛けていく。逆の流れを作る。僕は20歳のともだちの息子に仕事を無茶ブリしました。痛んでいる僕の家の無駄にでかいベランダ。息子が山から適した木を選んで切り出し、製材所に運び、大工を自分の世代の中から見つけてタッグを組み、自分の理想のものを作ってみる。バジェットを管理して木の単価を3~5倍にすることを目指す。勇気を出して新しい海に漕ぎ出した20歳の目の光を僕は信じたいと思います。

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充電中

7月23日 火曜日 曇り 「勝手に実家」で充電中。新聞の見出しで選挙の結果を知る。、、、、、、、。

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シークレットライヴ

7月22日 月曜日 晴れ 某山中にてシークレットライヴ。告知しなくてごめんね。いつもお世話になっている山里のためにできることなら、やりますとも。  

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やいださん

7月21日 日曜日 晴れ 去年、僕はいったい何本のライヴを観たのか?昨日のこともあんまり覚えてないから不明だけど、大好きなダニエル・ラノアをブライアン・ブレイドとのトリオで観たことは忘れられないな(そういえば、今月末に来るよーーー)。素晴らしいライヴだったなぁ。が、しかし。 昨年、僕の心を一番揺さぶったライヴは矢井田瞳&彼女の素晴らしいバンドによる(確か)ツアー最終公演。神戸だったっけ?何つーか、その。そこには僕が信じている音楽が全部あったんだな。志に呼応する素晴らしいバンド。音に隙間があった。観客はそれぞれの想いをその空白に委ねることができた。予定調和ではなかった。定点に安住せず実にチャレンジングな姿勢を見せてくれた。で、愛に溢れていた。スタッフの仕事も素晴らしかった。音響が素晴らしかった。痛くなくて、うるさくなくて、耳に優しい音だった。歌詞もぜんぶ聞き取れたし、メンバーが何を考え、どう演奏しているのか僕には伝わってきた。観てた僕にだんだんじわーっと何かがこみ上げてきたのです。たっくさんエネルギーをもらったのです。だってね、そこには難儀なことを乗り越えて、信頼があったんだよ。 「矢井田瞳 夏の元気祭り」。7/28と8/15。東京と大阪にて。行きたいけど、うーーー行けない。日々、何だかなーって人に本気で勧めます。素晴らしい、たくさんの魂だよ。まじで。知ってるとは思うけど、僕は心から思っていないことは書きません。彼女と素晴らしいバンドは「信じる」ってことの意味を今一度、教えてくれたとですたい。

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奇妙な連帯感と150円のコーラ

7月20日 土曜日 晴れ 標高1000メートルとは云え、日光を遮るものは何もありません。なので、そこを炎天下走るってことはかなりの苦行です。空気も若干薄いし、家から峰までは100%登りなのです。辿りつく頃には窒息寸前のバッタみたいになってます。ちなみに、ここを走っている人を今まで1人も見たことがありません。そんな場所ではないのです。たぶん。したがって、土日になると観光客からのかなり冷ややかな視線を浴びることになります。じじばばの「うわー、もうびっくりしたなぁもう」的なものは許容範囲ですが、歩きながらソフトクリームを喰ってる女子高生に「きもーい」と指をさされると、10分くらい落ち込みます。心の中で、「オレがお前らに何したっちゅーねん」と毒づきますけどね。 でも、たまには元気をくれる人も居るのです。挨拶って嬉しいよね。多くは一匹狼。ライダーだったり、自転車の人だったり。たぶん、互いの気持ちが分かるんだと思います。一匹狼には奇妙な連帯感が存在するのです。 右手に100円、左手に50円を握ってます。峰の自動販売機でコーラを買うためです。そのくらいのニンジンを与えないと、とてもじゃないけど、この苦行は乗り切れません。150円のもたらすモチベーションはすごいよ、標高1000メートルで飲むコーラは美味いよ。 追伸 明日はここより僻地に行っているため更新できませんが、わたくし孤独死して、ミイラになっている訳ではありませんので。どうぞ、ご心配なく。

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山の日々

7月19日 金曜日 晴れ 激しい労働をして、峰を走ってヘトヘトになる。するってーとお腹が減ってきて、とりあえず何かを作って、ベランダで原始人みたいに喰う。皿使ってるだけ現代人、食べてるのは餌、みたいな。喰ったら喰ったで、急に睡魔に襲われて、逆いようがないので少し眠る。目が覚めたら、風呂に「んがーっ」と入って、ようやく頭の中の整理をして、浮かんできたアイデアを書き留める。そんな日々です。独りで居て寂しくないのかって、いや、まったく。日に日に元気になりつつあります。 たとえば、ものすごい面積の草を刈りますよね。今だって、無意味に草は刈りたくないです。でも奴らのパワーは半端ないですからね。自然に任せておけば、5年で家は食い尽されると思います。雑草ってのは戯れてみれば分かりますけど、まったくもってニンゲンの都合です。ニンゲンの都合の悪いものを雑草と呼んでるだけで、彼らだって必死こいて生きてるのです。そういうこと感じられるようなニンゲンで居たいです。で、奴らを無慈悲にばっさばっさと刈っていくのですが、刈られたものはいづれ土になるのですね。栄養になるのです。一切の無駄がない。そこに鳥がフンを落としたりして、本当に木が生えてくるのですよ。感嘆しますよ、ほんとうに。 毎回、家に入るのが怖いのです。何が侵入してるか不明ですからね。あんまり書くと、みなさんがビビるので、このくらいにしておきますが、ときどき、あんなものや、こんな生き物が絶命していらっしゃいます。次は僕ってことにならないように気をつけます。だって、誰も発見してくれないし。このblogが1週間くらい更新されてなかったら、よろしくお願いします。なんてね。で、今回は見事な蛇の抜け殻が。するってーと、えーっと、つまり、その、蛇さんが間違いなく家の中にいらっしゃったってことですもんね。「あー、ここ、居心地いいなぁ、えーい、脱皮しちゃえ」みたいな。へへ、へへへ、へへへーーー。 そういうことがしょっちゅうあるので、何事もポジティヴに捉えるように鍛えられます。「えっと、そういえば、蛇の抜け殻が家にあると、いいことあるって迷信なかったっけ?」みたいな。迷信があったのか、なかったのか、それが問題ではないのです。はい。そういう物語を作成することが重要なのです。 たまにね、一生懸命自分のためにシチューなんか作ってですね、すっごい時間をかけて煮込んだりして。そのシチューの中ででっかい蛾が絶命なさってるときの僕の気持ち、分かりますよね?蛾のダシの味を知ってるの人はあまり居ないと思います。つまり、気を抜くなってことなのです。 はい。山から原始人がパンツ一枚でお届けしました。スタジオにお返しします。今日はパンツはいてるだけましー。さーて。ベランダの苔取るぜー。

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