日別アーカイブ: 2013年7月25日

小さなプロジェクト

7月25日 木曜日 晴れ   ふかーい山里に3日も潜伏していた。いや、言葉が違うな。村人と家人に「保護」してもらっていた、の方が正しいかな。思いきり皆さんの愛情の上にのっかってました。こんな身寄りのないロッカーのために、上げ膳据え膳。俺は何をすることもなく、飲んで寝転がってただけ。いつもながら感謝デス。心から。  深い山里で定点から起きていることを観察すると、そこが日本の縮図であることがよく分かります。残念ながら、それは「良い意味」ではないことの方が多いのですが。それはまた機会をあらためて、咀嚼して書くとして。  嬉しかったのは僕らの子供の世代が職人の技を受け継いでいることっすね。これはね、筆舌に尽くし難い。若者の目に宿る光ってものは、ほんとうに周囲を明るくします。素晴らしいです。僕には子供が居ないので、むっちゃ新鮮かつ、深く心を揺り動かされ、なおかつ「巨人の星」の明子さんのように、柱の影から見守りたい気持ちに駆られます。  なので、考えました。林業のともだちの家も息子が家業を継いだのです。林業もまた、まことに厳しい状況に置かれています。50年生の杉の木1本が幾らだと思いますか?3,000円っすよ。山から切り出して、丸太にして、トラックに積んで納入して、3,000円っすよ。とっても危険な作業なんですよ。命がけ。ただし、財産としての木はそこに生えている訳で。組合に木をタダみたいな値段で供出するだけではなく、こちらから付加価値をつけて仕掛けていく。逆の流れを作る。僕は20歳のともだちの息子に仕事を無茶ブリしました。痛んでいる僕の家の無駄にでかいベランダ。息子が山から適した木を選んで切り出し、製材所に運び、大工を自分の世代の中から見つけてタッグを組み、自分の理想のものを作ってみる。バジェットを管理して木の単価を3~5倍にすることを目指す。勇気を出して新しい海に漕ぎ出した20歳の目の光を僕は信じたいと思います。

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