限定復活、第一回地獄アワー

10月29日 火曜日 雨

ルーの死から一日が経過して。

どう受け入れればいいのか、弔えばいいのか、途方に暮れています。けれど、新しいものがすぐに古くしかならないように、彼を簡単に過去にしてしまうのは違う気がしたのです。

海沿いをいつもより負荷をかけて走り、考えました。僕にできることは、彼の素晴らしさを誰かに伝えることじゃないか、と。僕は評論家ではないのだから、極私的な形でしかできないけれど。米ローリングストーン誌が発表した「ルー・リードの必聴20曲」ってやつは僕のそれとはぜんぜん違うし。

実はわたくし、1987年頃より、約20年以上「地獄アワー」なるラジオ番組をやっておりました。放送局が変わっても「地獄」の文字は外しませんでした。コンセプトはシンプルで、自分がいいと思った音楽をひたすら紹介すること。音楽に乗っかって喋らないこと。愛を持って音楽に接すること。以上。

こんなときに番組があればなぁ、と思ったのです。音楽をかけながら、喋りながら、彼のことを伝える。自分のことも振り返る。かつて僕がラジオから受け取ったように、誰かが聞いてくれていることを想像しながら。

そっか、やればいいのか。このblogで架空の番組。ほんとうはね、youtubeにリンクしたりするのは好きじゃないんです。自分の番組はぜんぶ自分のアナログやCDでやってましたから。でも仕方ないか。じゃぁ、限定復活地獄アワー。ルーのことをたぶん4回くらいに分けてお伝えします。ENJOY!

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えー、こんばんわ。まず彼の経歴について知りたい人はwikiに飛んでください。

僕の番組は音楽中心です。何かを感じてくれたら、アルバムを買って、それぞれに聞いてくれたら嬉しいんです。じゃぁ、彼のキャリアを年代順に追っていきます。そりゃーもう、僕らがどえりゃー影響を受けたヴェルヴェット・アンダーグラウンド(以下VU) 時代から。VUについて知りたい人はwikiにどうぞ。

じゃぁ、1曲目は1967年にリリースされたデビュー盤、「The Velvet Underground and Nico 」

ジャケットはすべて僕の私物です。有名なバナナ、剥げてます。すいません。

ジャケットはすべて僕の私物です。有名なバナナ、剥げてます。すいません。

から「Sunday Morning」って云いたいところなんだけど、世界じゅうで良く流れてるんで、ここはひとつ「Femme Fatale」を。埋め込みが無効になってるので、リンク先に飛んでください。

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続いて「Waiting for a man」を。男がオトコを待ってる歌。かっちょいいーー。なんていい番組なんだ。自画自賛。

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次は翌1968年に発表されたアルバム「WHITE LIGHT / WHITE HEAT」

ほんとうにVUのアナログ盤は聴きすぎてボロボロです。感動的に。

ほんとうにVUのアナログ盤は聴きすぎてボロボロです。感動的に。

から「WHITE LIGHT / WHITE HEAT」をお届けしたいのですが、何と今日は、横着にもHEATWAVEの1991年の演奏でお届けします。僕らはほんとうにこの曲が好きだったので、しょっちゅう演奏していました。惜しむべくは歌っている山口某の歌詞がバナモゲラだってことです。残念。

white_light_white_heat

 

VUで一番好きなアルバムは、1970年にリリースされた「Loaded」

今日発見したのだけれど、Loadedに至っては聞きすぎて盤が再生できなくなり、2枚もってました。笑。

今日発見したのだけれど、Loadedに至っては聞きすぎて盤が再生できなくなり、2枚持ってました。血肉になったんだねぇ、笑。

です。NYの地下鉄の入り口から吹き出るピンク色の煙。田舎の高校生がどれだけこの風景に憧れたことか。

それでは大名曲「SWEET JANE」をオリジナル・ヴァージョンで。彼は生涯、この曲を演奏し続けました。5分の中にドラマがあるんです。まるで映画です。初めて生で聞いたとき、失神しそうになったのを昨日のことのように覚えています。確か1987年頃、神宮球場で行われた「JAPAN JAM」でした。良く観るとその映像に糸の切れた凧のようなわたくしと渡辺さんが映っているそうです。

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僕らのサウンドチェックはもう20年以上「SWEET JANE」なのです。何回やっても飽きません。ここでお送りするのは福岡でやっていた「地獄アワー」で「歌える意訳」っちゅー特集をした際に、バンドで演奏しつつ歌詞の意味をリスナーに伝えているというHWのヴァージョンです。たぶん、1988年頃の演奏かと。

SWEET_JANE

 

続いて「ROCK’N ROLL」を。

 

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それでは魚先生も大好きな「Oh! Sweet Nuthin’」で今日はお別れです。明日はルーのソロのキャリアの前半をお届けできればと思っています。

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追伸
ラジオと云えば、11/4にJ-WAVE系列の番組にヤイコさんと出演して演奏します。聞いてね。詳細はこちら

 

カテゴリー: blog上架空音楽番組 「地獄アワー」   パーマリンク

限定復活、第一回地獄アワー への12件のコメント

  1. 萩原晋也 より:

    なんか違う。
    俺がコメント書いたブログごと消したこと含め。
    書いたコメントごと消すなら、
    掲示板にしてくれ。
    そん時書いたコメントは新譜どうなってますか?
    って感じ。
    いいじゃん、難航でもなんでもさ。
    風通し悪い場にしたくないよね。
    山口さん言ってたやん、
    間違ったこと書いても消しゴムで消すんじゃなくて、二本線で消すんだって。
    確か言ってた気がするw
    言ってなかったらごめん。
    頼んます。
    2ch、この話題ほっとけよ。
    書く俺が悪いか。

  2. Kokopelli より:

    素晴らしい追悼の企画有難うございます。しんみりした気持ちにもなれない。ルーリードが好きな知人も居ないし、地方局じゃ聴けなくて歯ぎしりするだけです。HWのファン歴長いのにカバー初めて聴きました。

  3. kumiko より:

    待ってました〜!
    洋さんの想いれがある曲を知りたかったので
    嬉しいです。1991年 HEATWAVE演奏のWHITE LIGHT / WHITE HEAT カッコイイ〜♪
    顔がニヤけっぱなしで興奮気味。
    22年前なんですね。ゴイスー
    機会がありましたらソロライブで唄って欲しいです!

  4. MDTY より:

    今晩は。

    ヒートウェイヴ仕様の「WHITE LIGHT / WHITE HEAT」聴きました。
    歌詞が如何様でも、「WHITE LIGHT / WHITE HEAT」のフレーズさえ
    聴き取れれば何の問題もないです。
    (中島らもさんの「バンド・オブ・ザ・ナイト」の前書きに引用されていた
    ルー・リードのある言葉を思い出しました。)
    それにしても、演奏の熱量が凄すぎてひっくり返りそうになりました。

    「SWEET JANE」は、「NO REGRETS」を購入した12年前(ですよね?)から
    ずっとお気に入りです。

    それでは、また。

  5. tak より:

    まだヒートウェイヴが福岡にいた頃に聞いていた地獄アワーの記憶が蘇りました。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドも当時よく聞いてたなぁ。。
    カバーの音源ありがとうございました!やっぱりHWのロックンロールはカッコよいです。今日は、いい夢みれそうー!

  6. tk より:

    山口さんありがとうございます。ニールが追悼してますhttp://youtu.be/IFaTN9V833o

  7. 小林 より:

    にゃはははは!
    ありがとうね。でもルーもこんだけ生きりゃ、俺は「よぉし!」と思うよ。
    悲しいけど、悲しくない。

  8. nagatsuyu より:

    HWのWHITE LIGHT / WHITE HEATと言えばソノシートバージョン。脳天打ち抜かれたのを思い出します。

  9. 萩原晋也 より:

    上記の僕のコメント、良くなかったです。
    また自分が言われて嫌なことを書いて
    しまいました。
    不快に思われた方すみませんでした。
    山口さん、変なこと書いてすみませんでした。
    今後、自分の言葉に責任を持ってネットで
    書き込みします。

  10. のり より:

    VUってほとんど知らないので勉強になります。
    僕はトランスフォーマーで知ってそれ以前に遡らなかったので・・・^^;
    明日(今日?)も楽しみにしてます♪

  11. Froggy II より:

    本当に素晴らしいものなら、それは古くなるのではなく、時代を超えてゆく「クラシック」というカテゴリになる。死んでから受けとるギフトっていうのもいっぱいあると思うのです。「waiting for man」いい!

  12. K.K より:

    拝啓 山口 洋殿

    ルーの訃報を聞いた時、何故か、
    地獄アワーの事を思い出していました。

    当時暮らしていた場所は、長崎でした。
    だからFM福岡の電波が入る場所まで、
    深夜の国道を車を走らせ聴いてました。

    カーラジオから届く、
    ルーリードを初めテレビジョン、ストーンズ、
    トムペティ、野田敏さん…。
    そしてヒートウェイブ。
    まさに青春の思い出です。
    と言いたいところですが、オヤジになった今でも、しっかり聴いてます。

    今NY在住ですが、
    通勤電車の中で、ルーが残してくれた作品を、
    じっくりと聴いてます。
    地獄アワーを思い出しながら…。

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