月別アーカイブ: 10月 2017

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10月31日 火曜日 晴れ まったく矢のように日々が過ぎていく。10月も終わりだなんて信じられない。達成感なんてまるでなく、果たせなかった約束だけが増えていく。嗚呼。 今日はエンジニアとの作業は休んだ。やりすぎることは何かを失うことでもあって、塾考と直感。その狭間にやりたいことが存在していることを、僕らは知っている。 エンジニアは僕のスタジオに設置されたモニタースピーカーを一切使うことなく、自ら持ち込んだ、いまどき売られていないラジカセと、スタジオ・スタンダードなヘッドフォンだけで音を仕上げていく。最初は僕も困惑して、「こんなんじゃ良し悪しがわかんねー」と思っていたが、ユーザーの目線に立つことで見えてくるものがたくさんあった。 つまり僕が聞いているような環境で音楽を聞いている人はほとんど居ない。ここに至るまでの過程で爆音なり小さな音なりで、高音質で重箱の隅まで聞いている。これから必要なものはユーザーの耳。そのラジカセは特性がフラットで、たいせつなことが分かりやすい。高音質ゆえ見逃すこともあるってことが目から鱗だった。 同時にプロの技も毎日盗んでるけどね。泣いても笑っても、僕らに残された時間はあと二日のみ。全力で取り組みます。 昨夜、エンジニアと食事中に昔の話になったので、若いころの二人の仕事を検証してみた。例に挙げたのはアルバム「1995」の中の「TOMORROW」。数年前ソニー在籍時のBOXセットをリリースした際、リマスターの工程でマスタリング・スタジオであらためてアナログのマスターテープを聞いて、その情熱とクオリティーに驚いたからだ。 いやはや。素晴らしかった。そこに参加した10人近くのプレイヤーの表情まで刻まれている。いい曲で、いいパフォーマンス、そしてアナログによる素晴らしいミキシング。自分たちが続けてきたこと、22年前の仕事、今伝えようとしていることは間違っていないのだと。いい夜だった。ほんとうに虚勢のない優しい音なんだよ。 レコーディングが終わったら、翌日からツアーに出る。ひーっ。そのための準備を今のうちに。各地びみょーにチケットはあるらしいので、問い合わせの上、是非。高松は藤井一彦とのスペシャル公演。まちがいなくスペシャルな夜になるでしょう、是非きてねーって書こうとしたら、早々と売り切れたそうです。残念。せっかくなのでできるだけ一緒にやれたらと思っています。 エンケンさんのこと、書かせていただきました。伝えてくださったことは僕のこころのなかで不滅です。またお会いできる日まで、自分の生をまっとうしたいと思っています。ほんとうにありがとうございました!!!!!  

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Recording day #067

10月30日 月曜日 晴れ 台風一過。エンジニアの神業day#2。いちいち学ぶこと多すぎ。言い換えれば伸びしとマックス。disc1は終わったよ。あと2日ですべての作業は完了する予定。  

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Recording day #066

10月29日 日曜日 台風 大雨の中、エンジニア森岡氏が僕のスタジオに来てくれ、二人で最後の修正を施す。大胆な意思と子細なことの積み重ねで僕らのロックンロールはできている。長年、僕らを録音してくれた氏の技術はいわば神業の領域。0.1dB単位の仕事って、普通の人は聞き分けられないと思う。でも、その積み重ねなんだよ。パイが幾重にも積み重なって美味しいみたいに。 久しぶりにソファーにふんぞり返って、氏の技を存分にみつめ、リクエストを出し、たまにコーヒーを淹れる。さぁ、いよいよ大詰めだ。

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Recording day #065

10月28日 土曜日 雨 明日からはエンジニアが僕のスタジオにやって来てくれて、アルバムに収録する曲に最後の修正を二人で施すのです。音質によってフロウを創る作業。 それゆえ今日一日、ひたすらアルバムのための事務作業に費す。曲順をフィックスし、クレジットを書き、誤字脱字をチェックし、表記を統一。こういう地味な作業も立派なプロの仕事。そしてデザイナーと最終的なやり取り。なんだか、オレたち宇宙まで行った気がするネ。物事の裏まで見切って表側を体現したと云うか。見えなくなっていることはあると思うけど、間違ってるとは思えないんだよね。全力尽くしてくれて感謝してるよ。 クリエイティヴであることは投げ出せないよ。 結局、どこまで行ってもやることだらけで、世間知らずのオレはレコード会社担当氏にメールを送り、返信を要求したりして、「世間の人は土日は休みですよ」とたしなめられて反省する。ああ、もう。世間知らずって言葉は堪える。凹むよ。 もう一個脳味噌が欲しい。音楽のことを考えてるとき、事務的な頭はまったく働かない。だから、今日中に終えなきゃ、どっちも中途半端になるのがたまらなく嫌だ。 クレジットを書いていて、無駄に長いキャリアの中で、どれだけの音楽出版社と関わってんのかってことに気づく。彼らの仕事は楽曲を管理し、何よりも曲をプロモートするのが仕事で、その対価として著作権者と同額を受け取るのだが、プロモートしてくれた会社なんて、たぶんひとつもないね。経営に窮した会社は権利を勝手に転売するし。こういうハイエナシステムからいつか完全に離脱できたらと願うよ。 農家に例えるのなら、オレたちは美味しい野菜をこころを込めて作ったから、みんなに食べて欲しいだけ。みんなの笑顔を見たいだけ。顔を見て販売したいんだよ。作った人間たちの顔も見て欲しいんだよ。ただ、それだけのことなんだけどね。闘いは続くさ。 さぁ、美味しいものでも食べよう。そのくらいの余裕はまだ残されてる。みんなもいい週末をね。オレは最後の詰め、がんばるよ。 ついしん 今日から12月のツアーの一般発売が始まってます。ぜひぜひ!!!!!! それから来週から再開するソロツアー、YOUR SONGS2。高知はあと7曲、福山はあと5曲、受けつけます。それ以外の会場は締め切りまーす。 このblogコメント欄に 1. 参加する会場名 2. お住まいの地域 3. 氏名(ニックネーム可)年齢(サバ読み可)性別 4. リクエスト曲 5. 何よりも、それを聞きたい理由(きちんと書いてくれた方が採用率上がります) 最新のコメント欄に書いてください。古いものだと、見落とす可能性があります。 詳細はこちら。  

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原稿を書く

10月27日 金曜日 晴れ 故人を思い、原稿を書く。今日はそれしかできそうにない。 アルバムが完成してもいないのに、こちらから情報を流していることに違和感を感じるけど、僕らはそんな世界に生きてるんだろうな。すんなりとモノができたためしがなく、いつもギリギリまで粘ってようやく生み出してるだけ。 こんなにかかるとは思わなかったと、昨日関わってくれてる人に半ば呆れられてたけど、いや、僕の場合、いつもそうです。雑巾の最後の一滴を絞るように創るのです。 まぁとにかく。約束は守る。ちょっと待っててね。  

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YOUR SONGS

10月26日 木曜日 晴れ エンケンさんが居ない世界。こころは真空のまま。でも、それでも生きていかなきゃならない。失ってその大きさを知る。 心血注いだ(現在進行形)2枚組のセルフカヴァー・アルバム「YOUR SONGS」。僕の54回目の誕生日に発売です。12月のツアーでは一足早くゲットしてもらうことができます。 1枚はみんなが元気になるように。もう1枚はみんながこころ穏やかになるように。そう願って創っています(現在進行形)。現在発表できる詳細はこちらに。

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YOUR SONGS2 青森県弘前市にて

10月25日 水曜日 晴れ リハーサルは完璧だった。何もかもが。でも、こういうときは何かが起こることを経験的に知っている。 ホテルに戻り、エンケンさんが亡くなったことを知った。自分のコアがぐらっと揺れた。あれほどの音楽家にはもう一生出会えないだろう。純音楽家、遠藤賢司。その唯一無二の人生にこころからの祝福を。あの気高さに感謝を。ほんとうにありがとうございました。あなたは永遠に不滅の男として、僕のこころの中に生きています。 ステージに上がった途端音が出なかった。無駄に長い芸歴をもってしてもどうにもならなかった。それもまた試練で僕のLIFE。できることを全力でやるしかない。結局、理由は分からないまま。帰ったら徹底的に調べるつもり。原因がオレの楽器なのか、店なのか。そうでなきゃ、弘前が誇るロビンズ・ネストに申し訳ないよね。 来てくれて、ありがとう。もうすぐ雪が降るこの街にもらってばかりだから、何か音楽で貢献したいと思っています。みんな元気でね。たくさんの愛。 1. ハピネス (リクエスト) 2. PRAYER ON THE HILL (リクエスト) 3.    OLD MAN (リクエスト) 4. TOKYO CITY MAN (リクエスト) 5. ゆきてかえらず (リクエスト) 6. BLIND PILOT (セルフ・リクエスト) 7. フールとクール (リクエスト) 8. ナタリー (リクエスト) 9. 出発の歌 (リクエスト) 10. 愛と希望と忍耐 (リクエスト) 11. STARLIGHT (リクエスト) EN 12. 明日のために靴を磨こう (リクエスト)w/成田翔一 13. ボヘミアンブルー (リクエスト)w/成田翔一 14. 満月の夕 (リクエスト)w/成田翔一

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sprit of 津軽

10月24日 火曜日 曇り 海峡をもぐって津軽平野へ。 沖縄の三線の音階は身体の中になかった。けれど、津軽三味線は持った瞬間からあの音階を普通に弾いている自分に驚いた。きっと、何かがあるんだろう。この街にはたくさんの友人が居るし、アニキの娘がNYからやってきて、アーティストの卵として暮らしてる。そりゃ、親戚のおじさんするよね。普段はマブダチのヒロシがその役目を果たしてくれていて、なんというか、懐の深い街だよ。 その目に何が映っているのか。期待と不安を抱えて生きる若者は宝。 エンケンさん、頑張ってください!!!!!!!!!!あなたは初めて会った本物のアーティストです。もう一度一緒にステージに立たせてください。オレも今夜、全力で頑張ります。

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YOUR SONGS#2 北海道函館市にて

10月22日 日曜日 曇り 函館の人たちと僕、あるいはバンド、はたまたMY LIFE IS MY MESSAGEをめぐるストーリーは昨日ステージで話した通り。一筋縄ではなかったし、だからこそ感謝とともに今日があって、僕はある種の使命を感じていて、それを全うするだけ。どんなストーリーかって?それはその場所でしか話すつもりはない。 足を運んでくれた人には、僕が伝えたかったことをそれぞれも形で受けとってくれたんじゃないか、と夢想する。来てくれて、ありがとね。 1. TOKYO CITY HIERARCHY (リクエスト) 2. 7時8分家に帰る (リクエスト) 3.  OLD MAN (リクエスト) 4. フリージア (リクエスト) 5. 出発の歌 (リクエスト) 6. BLIND PILOT (セルフ・リクエスト) 7. 夜の果てへの旅 (リクエスト) 8. カリフォルニア (リクエスト) 9. I HAVE NO TIME (リクエスト) 10. オリオンへの道 (リクエスト) 11. 中央線 (リクエスト) 12. STARLIGHT (リクエスト) EN 13. 銀の花 (リクエスト) … 続きを読む

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移動日

10月21日 土曜日 曇り 札幌 → 函館。 北海道の空は広い。何が自分を不自由にさせていたのか教えてくれる。レコーディングから解放されて、年に一度しか会えないともだちに会って、すこしづつ固まっていたこころがほどけていくのを感じてる。いい時間だ。そして人生は思っていたより短い。 函館。二年ぶり。会わなかった間に積もる話があるからねぇ。封を開けてくれたJAMESON。日付が変わる頃には空いてたよ。てか、あんた電車の中から飲んでたじゃん? 原稿を書くってことは、あんまり気安いことではないんだけど、伝えなきゃって使命は勝手に感じていて。敬愛する人のことを書くのは難しいし、荷は重かったんだけど、やっぱり書かなきゃと思って書きました。てか優れたエンターテイメントはただ受けとるだけじゃなくて、その後の生き方に深い影響を与えるものです。僕はこのお方から多大な影響を受けました。いや、受け続けています。現在進行形。ロックンロールって、そういうことだと思うのです。敬意と感謝を込めて。ぜひ、読んでください。正直に云って、このところ本業だけで疲弊しているので、僕が原稿書いたりすることに意味があるのかどうか悩んでおるのです。ひとつき休ませてもらいながら考えていたのです。もし愉しみにしてる人が居れば、そう伝えてくれると嬉しいす。

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