月別アーカイブ: 4月 2011

東北の桜

4月30日 土曜日 曇り 津軽海峡フェリーの中で、これを書いています。 前にも書いたけれど、僕は桜が好きじゃない。でも、弘前の「桜まつり」に立ち寄って、友人たちと5分咲きの桜に包まれる。長くて厳しかった冬を越え、人々は無理をして、寒さに震えながら春の装いをする。若い子たちもおじいさん、おばあさんも。街には祭りが必要。彼らの笑顔を観ていて、何だか泣けてきた。昨日、被災地で会った僕の友人たちにこの風景を見せてやりたい。心底、そう思った。   追伸 同じように、みなさんが寄せてくれる写真に毎日、力をもらっています。本当にありがとう。引き続き、どうぞよろしく。 http://no-regrets.jp/heatwave/news/yogile/index.html

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言葉の意味

4月29日 金曜日 天候失念 記憶が正しければ、快晴も曇天も、虹も雨も闇も光も一日の中で体験した。約16時間クルマを運転して、東北の某街にたどり着いた。今日と云う日は一生忘れないだろう。 一度もシャッターを押せなかった。押しても、多分何も映らない。匂いを映すことは僕には出来ない。あれから16年も経過して、言葉には何の意味もないことを再び教えられた。 咀嚼する時間が僕には必要だ。何故なら自分の問題としても、ここから立ち上がらなければならないからだ。 ただ、ひとつだけ。みんなの気持ちがこもったガイガーカウンターは確かに被災地に届けました。本当にありがとう。 追伸 たくさんの写真をありがとう。一日の終わりに、それぞれの「life」を見て、エネルギーをもらっています。引き続き、どうぞよろしく。 http://no-regrets.jp/heatwave/news/yogile/index.htm

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音楽、使ってください。

4月28日 木曜日 晴れ 「my life is my message」の特設サイトには、僕がかつて弾いた爆音ギターが使われているのですが、そういえば、作品化されていないたくさんの音楽があります。近年、殆ど生ギター一本の可能性を追求してきましたが、モーレツに伝家の宝刀グレッチ・カントリージェントルマンを弾きたい衝動に駆られています。 以下にいくつかのファイルをアップロードしておきます。すべて、何がしかの映像を観ながら、湧いてきたイメージをグレッチ一本、フルヴォリュームで演奏したものです。著作権は僕にあります。ですから、震災の復興に関するものであれば、映像と組み合わせるなり、切り刻むなり、自由に使ってくれて構いません。 写真、引き続き募集しています。それぞれのlifeの捉え方を興味深く観させてもらっています。nanacoさん(多分、佐藤奈々子さんですよね?)、カド君、送ってくれてありがとう。 http://no-regrets.jp/heatwave/news/yogile/index.html 追伸 中川敬から電話がありました。お互いの情報を交換しながら、それぞれの現場で全力を尽くしていこう、と。僕らにできることは、ピンポイントでエネルギーを投下すること。継続することだと思っています。そこからきっと全体が見えてくる。そんな話をしました。 old_english_rose horizon_7 post_intro   ソフトバンクの孫さんの会見。オレ、この人好きです。是非、観てください。「知らないことは何も恥ずかしくない。でも、知ろうとしないことは罪だ」と僕も思っています。 http://www.ustream.tv/recorded/14195781#utm_campaign=twitter.com

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本物の音

4月27日 水曜日 晴れ 一転して、今日はヤス(大島保克)とリハーサル。「いちお、オレ三線持ってるよ」と伝えたなら、本当に手ぶらでやってきた。マズい。何せ、三線のケースは10年近く開けてない。「店にぶら下がってる可哀想な三線観ると、救ってやりたくなるんすよね(これ、ギターに対する自分の発言とまったく同じ)」と云いながら、僕の三線を作った匠の名前まで教えてくれ、軽々と弾きこなしたなら、魂を揺さぶる音がした。すげぇ、自分の三線から、こんな音が出てくるなんてね。 5/4のライヴ。僕の音楽があり、ヤスの音楽があり、共に奏でる部分があり。どうなるかまったく不明だけれど、演奏者が一番愉しみにしています。是非、来てください。 それから、写真、送ってくれてありがとう。引き続き、サーバーがパンクするくらい募集しています。遠慮なく送ってください。それぞれの「Life」、美しい。投稿方法の詳細は以下に。 http://no-regrets.jp/heatwave/news/yogile/index.html 僕らは明後日被災地に出向きます。

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ガイガーカウンターな移動日、およびお知らせ

4月26日 火曜日 晴れ 大阪からの帰り道、車中はほとんど「移動事務所」と化していた。根性と志をあわせ持った、それぞれの分野のリーダーを束ねて、僕は被災地に行くことを決めた。その前に、現地に電話して、今本当に必要とされているものを持っていこう、と。「何が欲しい?」と聞いたなら。「ガイガーカウンター(放射能測定器)が欲しい」。 聞けば、僕らが行こうとしている街には、市が持っている「たった二つ(絶句)」のガイガーカウンターしかないのだと。人々は放射能を怖れ、人口は半分に減ってしまった。状況を把握し、安心して暮らすためにも、それが欲しいのだけれど、買い占められて、手に入れるのが難しい、と。しかも、国が発表している数値は機器が地上20メートルに設置されているので、誰も信用していないのだ、と。生活レベルでの確かな情報が欲しい。僕らが運良く手に入れたとして、現地に運び、僕の友人が毎日定時に生活レベルでそれを計測して、blogに公表すれば、街の人にとって、少なくとも、ひとつの選択肢は増えることになる。よーし、分かった。絶対に手に入れてやる。 そこからは僕と魚のiphoneを二台駆使して、あの寡黙な魚先生が調達に走った。爆走する車内で。にわか知識だけれど、僕らはどんどんガイガーカウンターに詳しくなっていく。優れているものはウクライナ製とアメリカ製で、放射能には4つの種類があり、安いものはその全部を計測できない。例えばα波はプルトニウムから発生するものだ、とか。彼らは4種類全てを計測できるものを欲しがっている。どう考えても、チェルノブイリ・モデルとしか思えないロシア語表記のものがあったり、近いうちに「福島モデル」が安価で製造される予定だったり、エトセトラ。嗚呼、世界はどうなってるんだ。 何処にアクセスしても、売り切れだった。一度はほぼ手中に収めたものの、後に売り切れだと判明した。くそっ。本当に必要な人たちによって、品薄になっているのなら、仕方ない。でも、本当にそうなのかな、この状況は。 でも、僕らは諦めない。車が静岡を通過する頃、遂にフランス製で4種類の放射線を計ることができる高性能ガイガーカウンターをゲットした。随分ふっかけられてるとは思うのだが、この際、仕方あるまい。まさか、人生で「ガイガーカウンター探しをするとはね」と魚と二人で苦笑したけど。もちろん、僕らのポケットマネーでも構わない。でも、敢えて、今回は僕らの友人に声を掛けて、みんなの気持ちにしたいと思う。 おっと。ここで大事なお知らせが。 「my life is my message」では、みなさんの「life」の写真を募集しています。かけがえのないそれぞれの「life」の瞬間。プレシャスではないlifeなんてない、と僕は思うのです。何枚投稿してくれても構いません。これらの写真はweb上でずっと公開されています。そして、まずは6/14のライヴにて、ステージの後ろに映し出されます。僕はみなさんに参加して欲しいのです。それぞれのlifeがそれぞれのmessageであることを伝えたいと思っています。 投稿方法については以下を参照してください。出来れば、名前を書いてくれると嬉しいです。もちろんニックネームでも構いません。どうぞ、よろしく。みんな、頼むぜ。 http://no-regrets.jp/heatwave/news/yogile/index.html   追伸 先日の弘前公演、志ある北海道新聞記者氏の自費取材の結末。本日夕刊(全道版)にて結実。

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大阪にて、too hot

4月25日 月曜日 晴れ 大阪にて。音楽を奏でる。このツアーの面白いところは、一本たりとも同じ演奏はないところで(当たり前だけど)、充分に熟成と破壊は繰り返してきたと思う。飽きることもないのだけれど、「魚、リズム隊と肉体で突破しようぜ」。そんな時期に入ったと思う。身体がウズウズする。ブルペンで身体は出来上がってるから、早く投げさせろー、みたいな。 何はともあれ。GW前の忙しいときに、足を運んでくれて、ありがとう。楽しんでくれたかい?僕らは諦めないし、満足もしない。どんな状況であれ、前を向いて、突破するだけさ。 僕は今夜、気づいた。自分は無意味なまでにtoo hotなニンゲンなのだと云うことを。もうクールに生きようなんて思わない。黙ってられない、じっとしていられない。ならば、それでいいじゃないか。走り出さなければ、きっと後悔する。でも、しなくてもいい経験だけは無駄に重ねてきた。ならば、未来のある一点だけを見据えて走ろう。僕のlifeはそれでいい。でもって、それがmessage。 昨日書いたライヴの詳細はここに。 僕は自分の目で見てきます。そして、何をすべきなのか考えます。僕は昨日、被災者から聞かされた言葉が忘れられない。「キーンって金属音が聞こえるんだよ。背後から。それ、津波の音なんだよ」。その街にボランティアに出向いたミュージシャンの友人はこう語った。「心がね、痛んでるんですよ。地震、津波、度重なる余震に、放射能ですよ。あれはカラ元気なんです。精一杯の。僕は自分の心がヤラれないようにするのが精一杯だった」。その言葉が忘れられない。

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重要なお知らせ

4月24日 日曜日 晴れ 大切なお知らせを。 このたび山口洋、およびHEATWAVEはフランスのファッションブランド「クロエ」が行ってきた社会貢献活動「5カラーチャリティー」に賛同し、業種を超え、タッグを組んで、新しい音楽プロジェクトを立ち上げます。それは「医療災害救護」がテーマである「クロエ・レッド」の一環でもあります。 ロック・ミュージックとファッション・ブランド。 一匹狼と企業。 一見、何の整合性もない両者ですが、オファーを受け、クロエの代表者にお会いし、彼らの今までの活動と、胸に秘めた想いを受け取ったとき、僕には新しい、決して平易ではない道がはっきりと見え、そこに向かって歩きだすために握手を交わしました。立場が違うからこそ、出来ることがあると僕は思っています。 ご存知のように、今回の震災からの復興は容易ではありません。果たして僕らに何が出来るのか、それも定かではありません。けれど彼らから提示された理念(以下を参照してください)は、そのまま僕らが考えていることでもあります。 1. まず知ること、そして自分のこととして考えること 2. 自分で参加し、汗をかくこと 3. 他者に伝えること 4. 継続すること まずは現地を訪れ、自分の目に映ったものを咀嚼することから始めます。今日、僕は現地と電話で連絡を取りましたが、その状況は僕の想像を遥かに超えていました。震災、津波、度重なる余震、そして放射能。メディアにはメディアの役目があります。けれど、阪神淡路大震災のときに、僕自身が学んだことですが、自分の目で確かめるまでは、確たることは何ひとつ云えません。プロジェクトの具体的な内容に関しては追ってお伝えしていきます。 今、確実に決まっていることは、6月14日、渋谷のduoにてHEATWAVEのライヴで狼煙を上げることだけです。是非、参加してください。 4月24日 HEATWAVE 山口洋(47) 追伸 クロエの今までの活動、今後の動向に関しては以下のリンクを参照してください。 Chloe(フランス本社作成の日本語ページ) Chloe Red (クロエレッドのページ) このプロジェクトの特設ページ ———————————————————————— 僕らはこのプロジェクトを「my life is my message」と名付けました。敬愛する作家、宮内勝典さんの新作、「魔王の愛」の中でガンジーが語っていた言葉です。この言葉は作品の中で、すべて肯定的に引用されていた訳ではありません。ただし、僕の心にひどく引っかかった。この本は「覚悟」についての本でした。あくまでも、僕の中では。誰かが誰かに対して「がんばろう」と云うことはそれでいい。けれど、それがどうしても口に出来ない人間も居る。そんな意味で、今、僕らにとってはいちばん有効な言葉だと思えるのです。      

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天晴、鰹魂。高知県中土佐町にて。

4月23日 土曜日 晴れ 正直に云って、高知公演2会場とも、会場の入り口が閉まらないほどのお客さんが来てくれた訳ではない。けれど、そんな事はどうでもいいと思えるほど、僕らはたくさんのものを受け取った。素晴らしい旅だった。まだ、終わってないけど。 中土佐町は人口8000人。被災した気仙沼とも繋がりのある、鰹の一本釣りで有名な小さな漁師町。去年、来たときも思ったのだけれど、まだこんな風景が残っていたんだ、と。失われし「美しき日本」の姿がね。人が人として、暮らしている。思いやりがあって、「結」の精神が残っていて、食い物が信じられないくらいに美味い。僕が今までに喰っていた「鰹」は「鰹」じゃなかった。こりゃ本当に「海のステーキ」だよ。「鰹の一本釣り」について詳しい教授を受けたのだけれど、間違ったことは伝えたくないから割愛。まぁ、とにかく騙されたと思って、この街に行って、喰ってくれ。 どこからどうやって集まったのか。舞台班、PA班、駐車場誘導班、食事班、街の至るところから人々が祭りのように集まってきて、それぞれの仕事を嬉々としてこなしていく。子供たちは総じて元気で、音楽に興味を示さず走り回る。天晴としか云いようがなかった。オープニングで演奏してくれたミュージシャンも素晴らしかった。僕らは街の音楽を盛り上げるために、オリジナルをたくさん書いて、もっとライヴをやってくれ、とお願いした。 僕が会った誰もが、コミュニティーのことを考えていた。大げさじゃなくて、誰もが、だよ。こんなこと、都会じゃあり得ない。その中心に祭りがあって、音楽がある。そのことがどれだけ僕らを励ましてくれたことか。書き忘れてた。会場の名前は「漁民研修センター」。最高だよ。彼らの活動は3年目になるのだと。でも、僕に出来ることがあるのなら、何でもやらせてもらうよ。音楽をやることで、中土佐町の鰹魂の素晴らしさを伝えることで、何かが結ばれていくのなら。 昨日も書いたけれど、大切なのはまずは「愛」。それがなければ、どんなに世間的に成功しようとも、ちっとも嬉しくない。逆に云えば、それさえあれば、僕らはどんなことだって乗り越えていける。後ろ髪を引かれながら、僕らは高知を後にした。そこで、突然気がついたのだ。僕は被災地に行くことにした。どうしても、自分の目で確かめなければ、出来ないことがある。高知で受け取った沢山の愛は僕の背中を押してくれた。たくさんの鰹魂、本当にありがとう。ちょっとだけ身体はしんどいけど、エネルギーで満ちてるぜ。頼まれなくても、必ず戻ってくる。 ここから先は高知公演で写真を披露してくれた、天野君の作品です。「美しき高知」の数々。  

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ひとえに愛、高知県高知市にて。

4月22日 金曜日 雨   残念ながら、トシを取ったことは認めざるを得ないようだ。人は加齢に抗えない。朝、スーちゃんが亡くなったことを知った。自分の世代のアイドルが鬼籍に入ることは、うまく表現できないけれど、受け入れるしかない。 僕はかつて、一日に1600キロまで自力で移動できた。それはアメリカ大陸での話だけれど。昨日はその半分。でも、寝ても回復しない。ずっと地面が揺れている。でも、加齢は力配分ももたらしてくれる。気張らずに、静かに船出する。おそらく徹夜して、何かを伝えようとしてくれた写真家の作品からエネルギーをもらう。漕いでいるうちに、僕は音楽家だから、毛細血管まで血が通ってくる。もう大丈夫だ。地面は揺れない。音楽を奏でながら、僕は客席と心のストレッチをする。伸ばす、縮める。空気をてのひらで握ってみる。投げてみる。凍らせてみる。緩めてみる。そのような事が出来たのも、ひとえに主催者に愛があったからだと思う。つくづく思うのだ。求めているのは、愛だ。それさえあれば、何でもできる。ありがとう。高知。また、戻ってくるからね。    

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爆走800キロ

4月21日 木曜日 曇り 東京 – 高知って、どう考えても馬鹿げてるだろ、この行程。ブツくさ云いながら、魚さんを乗せて、800キロをぶっ飛ばす。殆ど、外国にたどり着いたように、地面が揺れている感覚の中で、深夜に食した高知のトマトの美味かったこと。 明日のライヴは高知が誇るフォトグラファー、天野君が撮影した「美しき高知」の写真群と響き合うことが、急遽決定。ひひ、天野君。プレッシャーかけてないからね。オレも楽しみにしてるよ。さぁ、speechless tour最終章、開幕です。

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