抜ける

7月18日 水曜日 快晴

原始人ゆえ、クーラーが苦手。なので、寝室の窓を全開にして眠る。目覚めたとき、風がさっと吹き抜けた。鬱陶しかった湿度がなくなって、乾いた風だった。その瞬間。目覚めだというのに、何かが抜けた感覚があった。

すべてのネガティヴなこと、応えあぐねていたこと、エトセトラ。結局、考えたところで、できることは今日、目の前の一瞬を全力で生きることでしかないのだから。

そう思って、こころが軽くなった途端、セミが鳴き出した。漫画みたいな、朝だったな。レモン・チキン。効いたかな。

こいつの成長が嬉しくてね。

押しピンでアシストしたりして。

 

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老婆心

7月17日 火曜日 晴れ

あるミュージシャンから、近くの町で演奏するから観に来てほしい、と。

あまり、こういうの、気が進まないのだけれど、奴もなにか思うことあって、俺に声をかけたんだろうと。でかけてみる。

はっきり言って、自分が演奏してる方が遥かに楽。そもそも音楽家に先輩も後輩もないわけで。演奏中、奴になんて伝えたらいいかなぁ、とか。不純きわまりないよね。音楽なんて楽しめばいいだけのことなのに。

ようやく見つけた言葉。「お前には伸びしろしかないよ」。照れ隠しで、奴の機材を片付けたりして。

まぁ、それから飲み屋に連れていって、うちに泊めて、飯作って、一緒に演奏して、できることはやってみたさ。それって、奴のためというよりは自分のためだったりもするわけで。

30代のはじめ。ぐわんぐわんに迷っていた子羊みたいなオレに「かの」ミュージシャン(外国人)がこう云ったのだ。

「いいか、ヒロシ。お前が今、俺に問いかけているように、数年もすればお前の前に若いミュージシャンがやってきて、お前と同じように問いかけるだろう。でもな。どんなに忙しくても、面倒でも、そこから逃げるな。誰かに何かを伝えることは、お前が教えているのではなく、学んでいるのだから」。

ずっとその教えを守ってきた。ほんとうに、それは間違っていないのだ。今日もそれを果たした。いちばん嬉しいのは10年くらいして電話がかかってきて「あの時、言われてたこと、やっとわかりました。ありがとうございます!」って。こういうこと、よくある。

で、もって。俺が偉そうに伝えてること。まんま俺が誰かに言われた言葉だったりするんだよね。笑っちゃうよ。でもね、それは咀嚼して、俺の言葉になったんだよ。こうしてスピリットは受け継がれる。老婆心。でも付き合い方を間違えなければ、悪くはないかも。

何も言わずに「良かったよー」なんて言ってる方が楽なんだけど、たぶん、それは一生できないね。アーメン。

さ、俺はレモン・チキンを作るんだ。

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Ivy

7月16日 月曜日 晴れ

ようやく、少しだけ時間ができた。頭の中にあったたくさんの音楽をようやく忘れることができる。忘れるってのは失礼か。脳ミソの容量が少ないから、入れ替える感じ。少しだけ休んだら、自分の音楽に戻る予定。てか、いつもながら不器用さに呆れる。いつだってたったひとつのことしかできない。

庭に野生のIVYが生えていて、いつか接木をしたいと思ってた。水につけて、根が出てきたら、鉢に植えかえていいんだって。こういうことしてんのが、無性に愉しいのはトシとったってことなのかなぁ?うまく根が出てくれるといいな。

やっと時間ができたからって、初めてやったことはホームセンターに行って、窮屈そうだった植物を植えかえるための土と鉢を買うことだった。ロックじゃねー。笑。でも、行き帰りの車中じゃ、オーディエンスがくれたJERRY GARCIA BAND、聞いてたけどね。ゴキゲンだったぜ!

そうそう。このところ寝る前に、平野啓一郎さんの本を読んでいた。頭を真っ白にしてくれる素晴らしい小説だったよ。「マチネの終わりに」。まるで自分のことが書いてあるみたいだった。デジャヴってか、睡魔とも相まって、毎晩不思議な世界を漂ってた。こういう素晴らしい創作物はたましいを救ってくれる。自分もかくありたい。

根が出るといいなぁ。

 

 

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ツアー追加分発表

7月15日 日曜日 晴れ

新しくツアーの追加分が発表されたので、まとめとくね。一本一本、もちろん全力でやってますが、気軽に来てくださいまし。

山口洋(HEATWAVE) solo tour『YOUR SONGS 2018』

7月27日(金) 熊本ぺいあのPLUS
7月29日(日) 福岡ROOMS


上記2公演はリクエストの募集は終わってます。下記の公演に関しては8月上旬から開始予定です。

9月2日(日) 長野 ネオンホール

9月4日(火) 金沢 メロメロポッチ

9月6日(木) 奈良 Beverly Hills(ビバリーヒルズ)

9月8日(土) 岩国 himaar(ヒマール)


10月1日(月) いわき club SONIC iwaki

10月3日(水) 新潟 Live Bar Mush

10月5日(金) 仙台 LIVE HOUSE enn 3rd

10月7日(日) 弘前 Robbin’s Nest (ロビンズネスト)

10月8日(月祝) 奥州市 おうちカフェMIUMIU (ミゥミゥ)

詳細はこちら

 

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HW SESSIONS 2回目が決まりました。進化中のトリオ・ザ・HW、お見逃しなく。
HEATWAVE SESSIONS 2018_Ⅱ
9月29日(土)
横浜 Thumbs Up
18:30 open / 19:30 start

詳細はこちら

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「山口洋の頭の中のスープ」オフィシャルショップで通販開始しました

 

 

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藤井一彦との四半世紀

7月14日 土曜日 晴れ

一彦との四半世紀。いろんなものが音楽の中にあったはずだから、語るのは野暮だね。

ずっと昔から知ってたけど、ひょんな、高松で演奏したことがきっかけで実現したこのライヴ。次はいつあるかわかんないけど、たぶん地方で。

一彦、忙しいとこ、ありがと。ビール、旨かったね。笑。

グレッチとヤイリのみ。笑

オレ。

一彦。

以降の写真は三浦麻旅子さんです。

 

「山口洋の頭の中のスープ」、オフィシャルショップで通販開始しました。愉しんでくださいまし。

 

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days

7月12日 木曜日 曇り

明日のライヴ会場から手にしてもらえる「山口洋の頭の中のスープ」ですが、通販は14日の12時からオフィシャルショップで開始します。愉しんでくださいまし。

HW倉庫には約40年分の音源が山のようにありまして、とてもじゃないけど、それを全部聞くことは不可能。面白そうなものを選んでタイトルを見て飛ばし聞きをするのですが、いろんな発見がある楽しい作業でもありました。このアルバムを作ったから、もう音源は捨ててもいいかなぁ、とも思います。どうせ所在はオレしかわからないんだしね。

もう1曲くらい聞いてもらおうかなぁ。「オリオンへの道」の原型です。アルバムについている解説にはこう記されています。

6. The Way To The Orion (1994年、30歳)

1994年。アメリカの砂漠で、アイルランドで、故郷の九州で。見上げたオリオンをシンボルとして再生の歌を描きたかった。頭の中に渦巻いていた複合的なイメージを当時使っていたカセットの8chのMTRで作っていった。チャンネルが少ないから、ピンポンしなければ、イメージは完成しない。仕上がりをイメージして、複数のトラックをモノラルやステレオにまとめていかなければならないのだが、作業は愉しかった。まだ歌詞のついていないこのデモを持って、佐野元春さんのファクトリーを訪ねた。この時点で、ほぼ原型が完成しているのがわかる。作業的にここまでは愉しい。でもここから歌詞を書くのは当時の自分にとっては地獄のような作業。イメージを限定するのは今でも苦手だけれど、それがソングライティングの醍醐味でもある。ようやく最近は愉しめるようになったかな。

すべての楽器とヴォーカル、ミキシングは僕。ドラムはローランドのR-8というリズムマシン。

The Way To The Orion (1994, 30years old)

じゃ、明日吉祥寺で。

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リハーサル

7月11日 水曜日 晴れ

いろんな意味で充実の日々。クソ忙しいけれど、好きなことやってんだからハピネス。

ドラマーの福盛進也くんがドイツからわざわざ会いにきてくれた。ならば、わたくすの最高のもてなしのルーティーンをお見舞いしなくては。

シンヤとヒロシ、泥酔ブラザース。笑。

まぁ、ほんとうに何というか、ほぼ初対面なのにまるで血を分かちあったブラザーのように音楽の話をした。でもって痛飲っつーか、ひさしぶりに裏返るまで飲んだ。美しい魂に乾杯だ。

 

二日酔いのまま都内某スタジオで藤井一彦とリハーサル。その昔、スマイリー原島が「おまえらのギターは似すぎてて、どっちが弾いとるのかわからん」とのたもうたが、いやいや、加齢とともにぜんぜんキャラ違うし。笑。一彦の方が圧倒的にヤング(死語)。そういうところも含めてライヴ愉しんでください。おかげさまでソールドアウトです。当日券若干数(立ち見)だけ出るそうです。詳細はハコに問い合わせてね。

ギター・ジャンボリーになること間違いなし。笑

えっと、それからHW SESSIONS 2回目が決まりました。ベースレスのHWはありえないとか、言ってるそこアナタに観てほしいっす。分かれ道にきたら、困難な方を選んだ方がLIFEは豊かになるんだってこと、証明してあげるよ。お見逃しなく。

HEATWAVE SESSIONS 2018_Ⅱ
9月29日(土)
横浜 Thumbs Up
18:30 open / 19:30 start
¥5,500+1D&1Food別(当日¥6,000)
全席自由(入場整理番号あり)
下記会場HPよりチケット予約受付中!

http://stovesyokohama.com/

お問合せ:Thumbs Up ☎︎ 045-314-8705

 

先月末に行われた「MY LIFE IS MY MESSAGE / You’ve Got A Friend」の模様をレポートしていただきました。来れなかった方、遠方の方、いうまでもなく福島の方、読んでいただけると嬉しいです。

金曜日のライヴから手にしてもらえる「山口洋の頭の中のスープ」について書こうと思ったんだけれど、すんません今日は時間がないので明日。

 

 

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山口洋の頭の中のスープ、完成!

7月8日 日曜日 晴れ

わたくす、時間を見つけては「山口洋の頭の中のスープ」というアルバムを制作しておったでござる。

これはHW倉庫に眠っている膨大な音源の中から面白そうなデモのテイクを集めたもので、1980年、若干17歳の演奏から現在に至るまでHWの歴史、全23曲がぎゅーぎゅーに詰まっております。その17歳のテイクは自宅でカセットデッキを二台使って、ドラムからギターまですべての楽器を自分で演奏してるものなのですが、見事なまでにHWテイストが刻まれていて(まぁ、歌は聞くに耐えないんだけど)我ながら、アホみたいに筋が通っていることに呆れました。

それぞれの曲がのちに作品として昇華される過程がよくわかります。ボツにされる意味も。僕の脳ミソの中が手に取るようにわかる作品です。とはいっても、歌詞がついていない状態でハナモゲラで歌っているテイクなんてのもあるので、コアなファンにしかお勧めしません。逆に言えば、コアなファンは楽しめると思います。たぶん。

なので、作品というよりは物販として愉しんでください。ライヴ会場と通販のみでの販売です。流通はしません。

とっくにプレスは終わっているので、今週の13日の藤井一彦とのライヴから手にしてもらえます。通販は今から手配します。ちょっとだけ待っててくださいまし。

でも、作ってて、愉しかったっす。デザイナーも今回はコラージュで思いきり遊んでくれました。山口洋による解説(ライナー)がついています。¥2,500です。

じゃ、1曲目に収録されている、「Nobody In The Garden」を聞いてください。この曲にはこんな解説がついています。

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Nobody In The Garden (1999年、35歳)

1999年、宮城県蔵王町にある廃校になった小学校(最後は牛舎だった)に録音機材を持ち込んで録った。とは云え、持っていたのはYAMAHAの24chのアナログミキサー、ADAT(8ch)のレコーダー、dbxのコンプ、リヴァーブ1台、マイクが数本という実に貧弱なもの。

都会のスタジオに辟易としていたのだと思う。自由に音楽を創作したくて、このようなアナーキーな環境で果たして録音ができるのか試してみたかった。メンバーとは寝食をともにして、食事も僕が作って、よく飲んで、よく笑った。アナーキーだけれど、音楽に集中できて愉しかった。つくづく、自分がアウトローなんだとも思い知ったけれど。後にNHKのアニメ「ヒヲウ戦記」のサントラはすべてこの環境で録音された。機材はレコード会社からのアドバンスですべて買い揃えた。思えば、音楽がまだリスペクトされていた時代だったのかもしれない。レコード会社は僕を信じてくれて、何ひとつ注文することなくすべてを任せてくれた。

この曲のパーソナルは伴慶充 (Ds)、山川浩正 (Ba)、残りのすべての楽器とヴォーカル、ミキシングは僕。コンピュータ・ミキシングもできなかった8chにしてはよくできていると思う。のちに歌詞やアレンジに大幅な変更が加えられ、現在のHWメンバーで録音され、アルバム「Long Way For Nothing」に「誰もいない庭」として収録された。

Nobody in the garden DEMO1999

 

どうすか、このHWらしからぬジャケット。笑

 

23曲入り、本人による解説つき。

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福岡に生まれて

7月7日 土曜日 曇り

あの街に生まれたことが面倒くさかったこともあるけど、今夜、福岡に生まれてよかったとこころから思ったす。ロックンロール、続けててよかった。

すべてに感謝です。写真はオフィシャルよりお借りしました!

 

MY LIFE IS MY MESSAGEについて書きました。ぜひ、読んでください!

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暗澹たる金曜日

7月6日 金曜日 雨

暗澹たる金曜日

早朝から死刑が執行されていく。こまわり君じゃないよ、現実だよ。iPhoneの画面が時間の経過とともに淡々とそれを僕に伝える。ひとり、ふたり、さんにん、、、。云いようのない感情が胸のなかに拡がって、耐えきれず何人かと国境を超えてメールを交わす。

7人、、、、、、。

死刑にまつわるとある番組に出たときに、存置派の女性弁護士が放った言葉が頭のなかをぐるぐる廻る。「死刑は国家による殺人ではありません」。アー・ユー・シリアス?この方は死刑台の床が抜けるボタンを自分が押している感覚がないのだと思った。

いったい誰がどうやって人や時期を選んでいるのかもわからない。昼過ぎに会見したあの法務大臣でないことは確か。彼女は官僚が書いた文章を棒読みして、ハンコを押しただけ。僕は自分に置き換えて考えてみる。ユー、ハンコ押せる?否、だね。間違いなく。

おそらく法務省の官僚たちが決定し、大臣がハンコを押し、刑務官が執行した。

それはこの僕が死刑台のボタンを押したのと同じことだと思っている。ほんとうにそういうことなんだよ。僕が殺しているって感覚が超絶に気持ち悪いんだよ。床が抜けて、バタバタ苦しんでる人間の姿が僕には見える。この国の人々はそう思わない人が多いけど。どこか自分のことではないって、都合よく、線を引いて考える。あいつは極悪人だから死刑になって当然だって。でもね。自分が暮らしていることと、今日壁の向こうで行われたことは地続きだよ。繋がってる。

誤解のないように伝えておきたいけれど、被害者の遺族が極刑を望む感情を否定しているのではない。僕にそんなことを云う資格はない。

起きてしまったことは元には戻らない。だから人間としてやるべきことは、「あのような事件」を二度と繰り返さないこと。そのためには首謀者たちの思考や言葉は極めて重要。なぜそのようなことになっていったのか、時代背景も含めて、きちんと検証しなければ被害者だって浮かばれないはずだ。

近年の彼は会話もできない状態だったと聞く。ついに事件の真相について「ひとことも」語られることなく、「平成のうちに」闇に葬られた。その事実に僕は暗澹とする。ほんとうに、それでいいのか、って。日本。

1995年。忘れようとしても忘れられない。イケイケどんどん。欲にまみれ、高度成長からバブルが終わって、なんとも言えない空気が漂っていたよ。センシティヴな若者はどう生きていいのか、悩んでいたよ。自分のことで云えば、なんとか正気を保っていられたのは僕には音楽があったから。そのおかげでかろうじて狂わずに済んだだけ。彼らをカルトとしてキチガイ扱いし、教祖たちを死刑にし、「平成のうちに」それですべてが終わるのなら、次の時代に、また同じようなことが繰り返されるだろう。僕はそのことに暗澹とするのだ。

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