day#015、旅の終わりに

7月21日 日曜日 天候不明 

 苫小牧港で大洗行きのフェリーを待っています。乗船して19時間、ネットにアクセスできないので、今のうちにblogを予約投稿しておきます。

 北海道旅。素晴らしい経験でした。

 最終日はトミーの家がある旭川から一路、沙流川に沿って、二風谷へ。

 ずっと萱野茂さんをリスペクトしてきたのです。たくさん本も読んできたし、どうしても行ってみたかった。聖なる沙流川の二風谷部分にダムが建設されたことも知っていました。なので、複雑な気持ちで向かいました。

 思った通り、萱野茂さんの資料館と新しく建設された「二風谷コタン」という建物があって、類推だけれど、原発などの近くにある啓蒙施設のように、聖地にダムが建設されることと引き換えに建てられたのだろう、と。

 でも、障害のある方が雇用されていたり、そのおかげでアイヌ文化が継承されている側面もあるのだろう、と。わたすはどうしてもひねくれているので、「ウポポイ」に行く気にならないのです。

 萱野茂さんの施設は古びているけれど、展示品の数々はぐっとくるものがありました。「熊送」は特に。キムンカムイ(熊)は神なんです。彼らが大地とともに生きてきた姿を想像するだけで胸が震えます。ほんとうに、豊かな文化です。

 トミーが昨夜見せてくれた映像。30年前の僕らの姿。自分でいうのもなんだけれど、まっすぐな青年たちが映っていたのです。1ミリもブレることなく歩いてきたことに、妙な感動を覚えました。これは関係者に連絡を取って、Youtubeにアップして、みんなに見てもらいたいと思います。

 さぁ、家に帰るまでが旅。明日は気をつけて帰ります。

 道中出会ったたくさんの人たち。ほんとうにありがとう!!

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day#015、旅の終わりに への2件のコメント

  1. ナカムラ より:

    アイヌの方たちの不遇の歴史があること、二風谷の存在は私たちは知るべきだと感じます。
    ここ数日、山口さんが二風谷について書いていることに、深く眠っていた記憶が呼び起されました。私は23歳の時にバイクで訪れた先、宿泊したのは民宿二風谷荘でした。ネットでみたら、二風谷荘が存続しているのかどうかもわかりません。時代は経過している実感もあります。
    当時(35年前)、ダム建設がなされることの理不尽さに立ち向かう方がいることに、その後の人生においても少なからず影響したかもしれません。そういう意味では山口さんの奏でる音楽も相当影響していますが・・
    自然との共生って言葉で軽々しく使えないです。

    私も二風谷の旅の記憶を呼び覚ましていただいたことで、また今日からの活力にします。言葉を大切にしたい。
    山口さん感謝しています。

  2. 風にハモ太郎 より:

    北海道、青森ツアーとその旅路のご報告をインスタ交えてありがとう!山口さん。
    とっても良かった。由仁町の時のダイアリーは、ライブ参加者さんのコメントも含めて、幸せ一杯な様子が手に取るように伝わってきました。

    津軽海峡の動画、船からの函館山の姿など、忘れることができません。インスタで山口さんの「北海道はサイズ感がバグる」というフレーズを目にした時、アイヌ語で津軽海峡は「しょっぱい川」と呼ぶと本で読んだことがあり、思い出しました。海峡を川と呼ぶならば、それは、山口洋作詩「地平」の歌詞”遠い地平の彼方に今世界を感じている ひとつずつ境を消してゆく”を正に「字(地)」でいっているようではありませんか。こじつけました・・・。

    そして二風谷(ニブタニと読むのかな?)のいくつかの写真。蝦夷を江戸時代に調査した松浦武四郎さんが、現地語で呼び名をつけられた支流の数々を克明に記載した地図をTVで観て以来、彼の地に興味をもっていました。まったく知らなかった萱野茂さん。これからいろいろ本を読んでみたいと思います。昨年の夏は横浜で1970年代製作の「アイヌの結婚式」「チセ・アカラーわれらいえをつくる」というドキュメンタリー映画をやっていました。それらも萱野さんが関わっていらっしゃったようですね。

    そして、何よりも、(トミーさんのお陰で)、信州土場ライブが観れる日が来るなんて!感謝です。映像が「引き」になって、木立の中で歌う山口洋(20代後半ですか?)の姿は最高でした。「らっぱ」以外にも観れるのかな?「風にハーモニカ」があればいうことなしなんですが・・・。トミーさんは昨年の3大アニバーサリーツアーの1曲目1「WINTER SUN」を決定されたきっかけとなった人と記憶します。この場を借りてあらためましてお礼を申し上げます。インスタ中のBYRDSの選曲も良かったです!

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