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“Unknown Pleasures” HEATWAVE
2022.3.18 Release
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2020.6 Release
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2019.11 ReleaseOfficial Bootleg #007 “THE FIRST TRINITY” 181222 HEATWAVE
2019.5. Release日本のあちこちにYOUR SONGSを届けにいく 2018 山口洋
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山口 洋 全詩集 1987-2013 B6サイズ 272P 特製栞付き ¥2,800THE ROCK'N ROLL DIARY, 2011 3.11〜 陽はまた昇る B6サイズ 176P ¥3,000SPEECHLESS Yamaguchi Hiroshi / Hosomi Sakana
2011.2.9 Release
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作成者別アーカイブ: Yamaguchi_Hiroshi
Recording day #040
6月23日 月曜日 曇り 無駄に61年も生きていると、ホモサピエンスがいかに学ばない、エゴまみれの動物かってことを知らされるわけです。ほんとうにアホなのか、いや、ほんもののアホだな。自分も含め。 ボウリングのピンをがーっと掃除してくれる機械みたいに、一回滅びたらいいんじゃないか、と思うことも正直ある。てか、殺し合って、奪い合うのがホモサピエンスの本質なんだね。 文明だけではなく、そこを進化させるために我々は生きてるはずなんだけど。過去から学習して、未来を創造するってこと。 世界を良くする方法なんて、山のようにあるのに、いつも自分のことだけ考えて、私利私欲にまみれ、殺戮、略奪を繰り返し、利権にまみれ、あるいは対岸の火事として傍観、挙句の果てに死ぬときにはジタバタして、続くジェネレーションに負のものだけを手渡す。 いくつになったって、どんな状況だって、凛とした背筋で生きていく方法はあるはずで。 それがレジスタンスのほんとうの意味だとわたすは思います。こころの底で、なににも属さない、屈さない意志を静かに強く持っておくこと。自由を希求し続けること。そしてそれをあきらめないこと。 役目のないニンゲンなんて、ひとりもいない。 父ちゃんの精子が母ちゃんの卵子と結合した時点で、数億分の1の奇跡を起こした「人生の勝ち組」なんだってば。笑。ってオレは思うけど。 死ぬときに最後の言葉はなんだって?そういうこともネイティヴから学んだ。「今日は死ぬのにもってこいの日だ」はとっても有名な言葉だけど、わたすはこれだな。 ありがとう! 最強だと思う。笑。
Recording day #039、ひと握りの狂人たち
6月22日 日曜日 晴れ トランプがイランの核施設を攻撃したとSNSで発表。 鳥肌と虫酸、、、。 彼は「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」と大書された赤いキャップをかぶって、「自分がノーベル平和賞を取れないはおかしい」とのたもうていた。 狂ってる、、、、、、。 プーチン、トランプ、ネタニアフ、習近平、、、。世界はたったひと握りの狂人たちによって破壊されていく。 でも、民としての存在意義は積み重なってきた絶望の向こうにある。アホな人類のひとりである、自分固有の責任として。
Recording day #038、1stライフ
6月21日 土曜日 晴れ どうして、そんなにアルバムを創るのに時間がかかっているかって?よく聞かれます。 それはね。CDが売れない以上、制作費を極限まで削って、その分わたすが人の何倍、何十倍も働くことによって、ギリギリ成り立っている(成り立ってないか、笑)からです。 ソングライター、プロデューサー、レーベルの運営、宣伝、シンガー、ギタリスト、鍵盤とドラム以外のほぼ全ての楽器の演奏、エンジニア、アシスタント、エトセトラ。マルチを自慢したいのではなく、マルチでなければ続かないだけの話。残念ながら。 むっちゃ孤独。誰も助けてはくれない。でも、それはもう慣れた。エネルギーの配分も、集中と緊張と弛緩の割合も。やると決めたのは他ならぬオレなのだし。 だったら、最後までやるだけ。 集中して歌って、ダメなときは筋トレ。集中して演奏して、ダメなときはストレッチ。集中してミキシングして、ダメなときはバイクで江ノ島まで。なにをやってもダメなときは思いきりランニング。とにかく切り替えること。引きずらないこと。どこにあるのか分からない、見えない頂だけを見ておくこと。「上を向いて、顔を上げて音楽を創る」。それが切れないコツ。決してあきらめない。こうやって、異常な忍耐力は磨かれる。これってかなり「キチガイ」の領域だけど、自分がマトモだなんて思ってないし、迷ったら、思いきりやりたい方に舵を切って突き進むべし。 いつか、雲の切れ間から、一瞬だけ頂が見える。その瞬間がたまらない。 HWの場合、特筆すべきことはベースが不在。魚ちゃんがオルガンで弾いてる場合もあるけど、今回はかなりの割合で後からわたすがベースを弾くことになる。ライヴでの再現性を考えると、いかにもベース入ってますって仕上がりは避けたい。とはいえ、家を建てることに例えるなら、屋根が乗ってるのに、柱を無理やり入れるような作業なわけで、なかなかに困難を極めます。しかも主張は抑制しつつ。細くて目立たない柱で、重い屋根を支える。 前のアルバムで言うと「heavenly」。実はそこはかとなくベースが入ってる。その塩梅。存在感薄めだけど、ちゃんと屋台骨を支えてる。その落とし所がめっちゃムズい。料理と同じで、最後に味を整えるのがいちばん難しいんす。 んなもん、身近な人間に弾いてもらえって、いやいやそんな問題じゃない。笑。 ありとあらゆるベースを弾きました。ヴィンテージからビザールまで。昨日はついにウッドベースまで。ヴァイオリンベースとテスコのビザール、こうなることを予測して作っておいたフレットレス。 でもまぁ、とっても面白いです。ベースを弾く場合はコンセプトを決めて、その人になりきる。そのくらい遊びがないとやってらんない。ビル・ワイマンだったり、僭越だけどポール・マッカートニーだったり、ロニー・レインだったり。ははは。3日くらい前、ヴィンテージのジャズベースをポール・シムノンが弾くってコンセプト。楽器に謝れって感じだったけど、これはメチャ良かった。 どうしてもできない楽器、ヴァイオリン(フィドル)だったり、管楽器だったり、女性コーラス。そうなったら、さすがに誰かにお願いするしかないけれど、今のところ、還暦すぎたおじさん3人だけで成り立っています。でもねぇ、近所に誰かコーラスの上手い人いないかな、といつも思う。 てかね、2枚組の分量を創ってるので、いったいどうしたもんだか。 てなわけで、まったくもって頂は姿を現さず。もうすぐ、マネージメントとリリースタイミングを決めなければならず、そこで締め切りが設定されると、もうどこにも逃げられなくなるのです。ひひひ。 でもまぁ、「今を生きる」ってそういうことだし。モーレツに充実してる日々を送らせてもらってることに感謝しています。ありがとう。退職金とかセカンドライフとかあるわけがなく。どこまでもファーストライフのまま、突っ走るだけです。 MCのネタにしてるんだけど。60歳になったとき、国から連絡がありまして。「年金もらいますか?」って。ちなみにいくら?って聞いたら2万だったか3万だったか?中学生のお年玉か!笑。んなもん、もらわないけど、親がいない子供のサポートを細々と続けてるので、いつかそれに回して循環させるってのはアリかもなと思っています。 なんのblogだよ。
Recording day #037、プロセス
6月20日 金曜日 晴れ 早朝に起き出して曲を書く。→ ソロのツアーで歌ってみる。→ 反応が良かったものをバンドのリハーサルに持ち込む。→ HW SESSIONSでバンドで演奏してみる。→ レコーディング・スタジオで一発録り。→ 自分の仕事場に持ち帰って編集、ダビング。→ 阿蘇などで環境を変えてミキシング。→ 信頼しているエンジニアの元でマスタリング。→ リリース。 現代に於いて、僕らが新作をリリースするには上記のようなプロセスをたどります。 来週、関西で初めてのHW SESSIONSが京都磔磔で行われます。熱烈な要望にお応えして、「実験室@磔磔」です。すべて未収録の新曲でお届けします。ぜひぜひ来てください。そして、このアルバムのためのHW SESSIONSはこれで最後になります。 その結果を踏まえて、東京に戻ったなら、我々は1日だけレコーディング・スタジオへ。これにてバンドの作業は終了。そこから先はすべて僕の仕事になります。 若干ハードすぎて息切れしかかってますが、最後まで走り抜きたいと思っています。そのような日々なので、各地、今年はこれ以上ライヴが増えることは「ほぼ」ないと思うので、決まっているスケジュールにはぜひぜひ足を運んでくださいまし。
Recording day #036、遠い山なみの光
6月19日 木曜日 晴れ フィジカル・トレーナー(元高校球児)と月一回、海辺で早朝野球をしています。5時台に背中にグローブを背負ってでかけていきます。今年になって再開したんだけど、50年前の元野球部、最初はボロボロで、こんなんじゃいかんと体幹を鍛え直し、筋トレに励んだなら、ようやくブレなく投球できるようになってきました。砂地の場所なんで、体幹がしっかりしていないと投げられないのです。こういう指針というか、違う「point of view」があるのはありがたい。すべて音楽にフィードできるから。 彼に弾丸富士山登山を誘われたんだけど、今年はスケジュール、無理だなぁ。来年なら行けそう。聞くと、午前1時にこちらを出て、麓まで車で移動、入山規制がかかっている時期なので、5合目までバスで登り、1時間ほど身体を高地に慣らした後、登って降りてくる。日本人たるもの、一回は登ってみるのも悪くないかも。 ところで。レコーディングです。休みなく、ずっと向き合っています。さすがに休みが欲しいと思うけれど、集中できることを幸福だと思って取り組んでおります。こんなの、時給に換算とかしちゃいけません。間違いなく労働基準法に違反してると思われ。 自分を動かしているものは。見たことのない頂に行って、ピープルにその風景をお裾分けして、みんなをハッピーにすること。トレーナーが言ってました。富士山頂からインスタライヴをやって、彼のところにやってくる年配の人たちを楽しませてるそうです。 経験上、ほんとうに素晴らしいものが出来上がる速度って異様に速いんす。作曲も録音も。どうやって創ったのか覚えてないことが多い。ほんとうに導かれたように、あっという間に出来てしまう。 でも、稀に粘って粘って、粘りまくって、到達するものもあるんす。 昨日がそうでした。なんでうまくいかなかったかというと。 この曲を録音した時、スケジュールがハードすぎて、喉がもうボロボロで歌えなかったのです。ガイドで軽くさえ歌えない状態だったので、クリックなども一切使わない僕らの録音では、それでもメンバーは歌を想像しながら演奏してくれたわけなんだけど。 いざ、歌ってみると、歌の世界に対してオケが強すぎたんすね。それは仕方がない。 そこを調整すべくかかった日数、2日間。なんとかしようと、持ち替えた楽器の数、無数。粘って、粘って、にゃんとか、奇跡的に折衷点を見つけたわけです。 いいリズムに素晴らしい歌がのっかってさえいれば。数時間で終わることが2日かかります。しかも、気に入らないなら録り直す可能性もある。ははは。 なので、ほんとうに日々のコンディションをコントロールするのもプロの仕事です。 ジョン・レノンが名曲「ストロベリーフィールズ」をどうやって完成させたのか。そのプロセスを克明に記録した音源を持っていて。かのジョンですら、これだけの試行錯誤を繰り返したのか、と思うんすね。 ぐっと掴んで、ぱっと投げる。それがいい音楽の条件だけど、一方で粘って粘って、粘りまくって、素晴らしいものができることもある。 マウンドに復活した大谷選手。さすがにオレも見ました。あの彼ですら、実戦から離れていると大汗をかいて、自分をコントロールするのに苦労している。一方、打席に入ると、別人のように自信に満ちている表情になる。それだけで、たくさんのことを教えられます。実戦感覚としかいいようのないもの。どんな仕事にも存在します。 ああいう姿をビール飲みながら愉しむことはオレはできないっす。 高校野球を見てると、次の展開がどうなるのか、直前の投手と打者の表情を見ていると85%予測できます。結果が出る前に勝負は終わっていることが多い。彼ら高校生だから、まだ経験の少なさゆえ、とってもわかりやすいのです。そこから学ぶこともたくさんあります。 何度も何度もステージでトライ&エラーを繰り返して。ようやく辿り着く領域。 カズオ・イシグロの言葉を借りるなら、「遠い山なみの光」って感じかな。笑。
Recording day #035、小樽のこと
6月18日 水曜日 晴れ 熱気ヤバし、ですね。梅雨というよりは一足飛びに夏。もともと夏は大好きなんだけど、暑さの質が変わったと思いませんか?。「酷」だもんね。。。 子供の頃、セミがジージー鳴く中をチャリに水中眼鏡とシュノーケルのっけて、海(僕らの場合、浜辺ではなく完全に岩場)に行くときも強烈に暑かったけど、こういう感じじゃなかったもんなぁ。温帯の亜熱帯化。農業をやっているともだちに聞くと、場所がどこであれ、口を揃えて、天候がおかしくて、読めないと。 未来の世代になにを残すって、まずは環境だと思う。自分だけが勝ち逃げして、美味い汁を吸って死んでいくのなんて、ほんとに人としてサイテーだと思う。 みたいな考えに変えてくれたのも、若い頃に読んだ「ローリングサンダー」がきっかけ。7月に小樽でイベントが行われる長谷川博一さんが教えてくれたんです。それがなければ、ネイティヴを何度も訪ねることも、ヴィジョン・クエストをすることも、自分のほんとうの名前を知ることもなかったのです。詳しくは拙著「Seize the day」に書いてあるので、ぜひ読んでください。 小樽のイベントですが、主催の人々の熱意にほんとうに頭が下がります。もともとは「リトルオタル」って長谷川さんが提唱していたんだそうで。没後に実現するなんて、むっちゃ素敵。北海道の人々はぜひぜひ来てください。善きことをつないでいく。長谷川さんのスピリットは生きています。 つーか。彼と僕の夢はデカすぎて、生きている間に実現しないのです。だからこそ夢だって。若い頃にさんざん酒場で話した記憶が。 そしてお気づきの方もいらっしゃると思いますが、そんなイベントに飛行機で行くのは、、、、。なのでわたくすフェリーに乗ってバイクで行くつもりです。その時期だけはレコーディングのことは忘れて。思うんです。プロセスが旅なんです。そこにどうやって行くのか。それを忘れずにいたいのです。 小樽はね。伊藤整が好きで、うちのおかんとも旅したことがあります。「雪明かりの路」って詩を自分が見た風景に置き換えてて「月明かりの路」を書きました。その歌を書く旅はNHKに密着されたな。小林多喜二のおかんが獄中にいる多喜二に書き送った手紙の実物を見たのも小樽です。おかん、文盲なんです。おかんの愛に涙が止まりませんでした。 そうそう。うちのおかんと訪れたときは短い夏でね。積丹ブルーに染まった海で寒そうに泳いでる人たちを見て、短い夏を意地でも愉しもうとしている姿が目に焼きついています。 彼と僕は真ん中に「音楽」がなければ水と油だったと思います。彼は呉服屋のボンボンで、青学育ちのシティーボーイ(死語)。こちらは叩き上げのロッカー。でも、重なる夢がたくさんあったんです。彼は僕のアイ・オープナー。亡くなったあと、世界中から彼に書き送った絵葉書がたいせつに取ってあって、僕はとてもぐっときました。 まぁ、ほんとに出来の悪い兄弟みたいな感じですかね。亡くなったあとも共同作業を続けてるのって、素敵なことだと思います。今年は彼が書き遺した歌を仕上げる際、早朝に何度も彼のスピリットと交感しました。 今日はその歌を録音しようかな。
Recording day #034、うどん
6月17日 火曜日 晴れ 暑くね?足の裏が気持ち悪いので、家中のカーペットをひっぺがして、リンサークリーナーってやつで掃除しました。我が家はもはや夏仕様でございますよ。 昨今、ブームになりつつある九州のうどん、ですが。 僕が暮らしていた頃から、ラーメンはおやつで主食はうどんでした。なによりも懐に優しくて、学生時代は「かけうどん」が80円くらいだったような。基本、出汁と小麦粉なのでね。笑。ラーメンは230円だったな。 福岡人は「ごぼう天」か「丸天」がデフォルトです。僕は高校生の時分からうどん屋で働いていたので、これは間違いないです。80%の人が「ごぼう天」をオーダーします。残りは「丸天」とか「肉うどん」かな。 福岡の人はせっかちなので、麺にまるでコシがありません。おじいちゃんが歯茎で切ることができます。うどん県のコシがある麺を初めて食したとき、腰が抜けそうになるくらいびっくりしました。 昭和の色が残ってるのは「みやけうどん」。もうね、やる気のなさ、と気合いの入ったカウンターとか寸胴とか、やばいです。国宝級。見るだけでもぜひ。残念ながら某大企業に買収されてしまった「資さんうどん」は永い間、北九州に行く楽しみのひとつでした。安定の「因幡うどん」、ぜったいに九州から出ない「牧のうどん」(これもまたすんごいのでぜひ)、九州人なら誰でも知ってる「WEST」。一店舗でも近くにあればなぁ、と思います。 でもね。忘れられないのは育った町にあった「やりうどん」。100円以下でお腹を満たせた名店でした。出汁が効いててね。今でもおばちゃんの顔、思い出せる。元気かなぁ。 タッチパネルじゃなくて、頭巾を巻いたおばちゃんが威勢よくオーダーを取ってくれて、1分30秒後にはあつあつのうどんが目の前へ。あれがオレたちのファーストフード。 福岡に行ったなら、ぜひ「うどん」を食べてみてください。てか、オレが食べたいだけか。笑。 レコーディングは順調に進行中です。オレがいちばん欲しいものは「時間!」。
Recording day #033、英語
6月16日 月曜日 曇り 英語を身につけることをルーティンにして半年経ちました。年を取るとやることが増えるので、1日30分と言えど、なかなか面倒ではあります。 まずは聞き取りをして、シャドーイング(聞いた傍からオウム返しのようなことをする)、最後に英作文。中学生か! 学生時代にまったく勉強してこなかったので、僕の英語はブロークンではなくデストロイド(アイリッシュが命名)。いちおう日常会話くらいはできるけど、突っ込んだ話ができないのがにゃんとももどかしい。コロナになって、まったく出かけていないけれど、外国にひとつきもいると、主に英語しか話さないわけで、「butcher」を「肉屋」と訳さなくても、そのまま「butcher」が入ってくるようになった頃に帰国、みたいなパターン。 年始にモーガン・フィッシャーとオーディエンスとの通訳みたいなことをやって(そういえば、news23でKILAの通訳やって地獄みたいな経験したことがある。笑)、苦手だと思ったまま死にたくない!と強く思った次第。 これがね、コツコツ努力すると、スポンジに水が染み込むみたいに聞こえるようになっていくんす。ネイティヴの言葉は繋がっているので、発音していないところが聞こえるようになると、難しい単語を使っていなければ、ほぼ理解できるようになる。喋る方はブロークンくらいにはなったかな。ははは。 父親はにゃんと6ヶ国語くらい使いこなしていたので、オレだって英語くらいできないわけがないという根拠のない確信をもって進んできました。 苦手なものを克服するって、人生が明るくなります。みんなもぜひチャレンジしてみてください。なんでもいいけど、苦手なこと。 同じようにレコーディングも日々、一歩づつ前進しております。ここから一週間くらいの間にどこまで前進できるかが鍵っすね。
Recording day #032、歌うこと
6月15日 日曜日 雨 わたすは歌いたくて歌い始めたんじゃないんです。 音楽家になりたかった。でもギターが弾くことができて、曲を書いていれば、それでよかったのです。 でも、売り切れたライヴの前の日にヴォーカルが辞めてしまった。途方に暮れました。もう、オレが歌うしかなかった。そのライヴのことは生涯忘れません。ほんとに酷かった。真面目に死にたいとさえ思いました。客席から「金返せ!」って罵声が飛んできました。歌がひどすぎて、未来を感じられず辞めたメンバーもいます。 その日のライヴは老舗の「多夢」ってライヴハウスでした。オーナーの菅さん(故人)はミュージシャン想いで、Dr.Johnの生ピアノを運ぶために入り口をぶっ壊したり、オレに見せたいライヴは無料で入れてくれたり。怖くて優しい人でした。菅さんがその日のライヴを見て、オレにこう言ったんです。 「お前の歌は確かに未知数。未来があるかどうか、オレにはわからない。でも歌うことになった日からお前のギターは素晴らしくなった。かならずワールドレベルに辿り着ける。だから、諦めるな!」。 ほんとにね。一生忘れないです。泣。 どういうことかって。歌うことになって、必死だったんです。なので、ギターのことなんて1ミリも考えてなかった。弾けるので。そしたら、ギターが抜群に良くなった。作為じゃないってことです。音楽は。だから、歌うことも「作為」じゃなくなればいいんだって。これ、40年以上前の話。 辛いときはいつだって、菅さんの言葉を反芻して生きてきました。 だって、今まで一度たりとも「歌えた!」と思ったことがないからです。「満月の夕」だって、一度もそう思ったことがない。ARABAKIで奥田民生くんが隣で歌ってくれてるのを聞いて、なんていい歌なんだって。笑。彼のポテンシャルはほんとにすごい。 昨日。とある歌をレコーディングしていて。 初めて、作為ではなく歌えた気がしたんです。難しい歌だったけれど。歌えてた。 びっくりしました。 諦めなくてよかった。40年かけて、ようやく歌手になれた気がします。ははは。 数日前、大阪のknaveで若いエンジニアが自分のマイクを持ち込んでくれたんです。それがとってもよかった。だから、高かったけど、その場でポチったんです。ライヴ用に買ったんだけど、レコーディングで使ってみた。 たぶん、それもよかった。 歌はほんとうに難しいんです。ギターはね、なにも考えない領域にいるんです。ずっと前から。自分でいうのもなんだけど、自分のことじゃないから、ほんとにこの人、素晴らしいギター弾くなぁって他人のように思っています。 でも、歌はね。たいへんだった。レコーディングのたびに落ち込んでました。 やっと歌えるようになった気がしています。 嬉しくて、旅から帰ってきた奥さんを誘って飲みに行きました。笑。そして帰ってきたら、雨漏りしてた。 人生、そんなもんです。ははは。 世界で一番好きな曲。polarstarみたいに感じてました。感謝を込めて今日はアップしておきます。ほんとうにありがとう。こんなコメントがあったからです。これもなぁ、もうちょっと歌えるはずなんだけど。苦笑。3人でやってんのはすごい。 ———- 3年前の磔磔でビーチボーイズの「God Only Knows」(名演でした!)をカバーされたのを観た聴いた時、ヒートウェイヴ(特に山口さん)がバンドを組み始めた頃のような、好きな曲をがむしゃらにコピーするような、けど必死にやっている、メンバーの皆さんが高校生のように見えました。青春してる感じですね(笑)トリオで再現するなんて難しそうなこの曲をヒートウェイヴらしく、そしてブライアン・ウィルソンをリスペクトし曲に愛を込めて演奏しているのが伝わってきました。とても楽しそうで演奏が終わった後の「やったー!出来た!」と「どうだった?」みたいな感じがバンドを組んだ頃のヒートウェイヴを観た感じがしてとても素敵な記憶として残っています。一緒にライブに参加した当時中学生だった娘もカバーの時めっちゃ楽しそうやったと話していたのも思い出しました。近年ミュージシャンの訃報も多く辛いですが彼らがいた時代にいれたことが嬉しいですし、彼らが残した音楽をこの先も聴き続けることが音楽を繋いでいくことなのかなと思う今日このごろです。 家庭や仕事でなかなかライブには行けませんがこれからもヒートウェイヴを楽しみにしています。ニューアルバム、楽しみです!
Recording day #031、何が文化を殺すのか?
6月14日 土曜日 曇り 静岡のシンガー、ノダフルタくんのアルバムが24時間、リビングで鳴り響いています。日本語の歌として、これは快挙。スティーヴ・クーニーは2ヶ月くらい鳴りっぱなしだったけれど、それはインストだし。あ、大阪の開演前のBGMもこれです。このアルバム、スティーヴ・クーニーのサイトからしか買えません。 でも、ご本人がアイルランドの郵便局から送ってくれます。ほんとうに素晴らしいんで、ぜひ。僕もCHABOさんにプレゼントしたら、DJでかけてくれたんだそうです。こうやって素晴らしい音楽が拡がっていくのが嬉しいんです。 ノダフルタくん。ほんとうに素晴らしい。これは、にゃんとかせないかん、と思っています。どうしてって?この歌を必要としている人がいるのがわかってるからです。今は自分のレコーディングでいっぱいいっぱいだけど、来年にはにゃんとかしたい、と思います。でも本人たちにも頑張ってもらいます。笑。 音楽は年々厳しい状況になっています。 CDがサブスクに押され、まったく売れなくなり。ミュージシャンはライヴに活路を見出しました。そして、醜い土日のスケジュールの奪い合いが始まりました。全国のハコ、土日だけはスケジュールが埋まっています。ほんとうに醜い。こんな状況だからこそ、譲り合って、共闘して、文化を盛り上げなきゃいけないのに。 先日、ド平日に開催して満員御礼にて素晴らしいライヴになった「The Yokohama Sessions」。あれは僕らの意地なんです。ハコだって、平日にライヴが開催されなきゃ生きていけないんです。企画を考え、労力を払えば、出来ないわけじゃないんです。12月の頭にまたすばらしいゲストをお迎えするんで、来てください。またチケットはすぐ売り切れるか、と思います。 なので、僕のソロ公演はできるだけ平日にやるのです。このままだとハコが潰れてしまう。 ところが、今度は国のアホな政策と円安。インバウンドで各地溢れかえる。ホテルの値段が異常になる。真面目な話、コロナの頃の軽く5〜10倍です。にゃんと浅ましいホテル業界。なんのためのホテルなのか、、、、。いったいどこを向いているのか。恥ずかしくないのか。茶番極まりない令和のコメ騒動と同じです。農家のことなんて、誰も考えちゃいない。古いコメが2000円って、税金で買ったものを、更に売りつける。しかも奴らは選挙のことしか考えていない、、、、。 で、地方のハコはホテル高騰のせいで、ミュージシャンが行くことができず、スケジュールが埋まらなくなっています。てか、ミュージシャンはミュージシャンで、自分のことしか考えてなくて、んなもん、こんなヤクザな稼業、這ってでも行けって、オレは思うけど。こころあるハコはハコの中に簡易宿泊施設を作って、安価でミュージシャンを泊めようと画策しています。でも、ここでも法律の問題が立ちはだかる。簡単には作ることはできない。嗚呼。 根性あるミュージシャンは聞けば、ネットカフェに泊まってるんだそうで。3000円でシャワーも浴びることができるんだって。でも、ほんとにオレは事故が心配、、、、。ちゃんと食べて、寝て欲しい。ライヴをやるってことが、どんなことかオレは知ってるから。 先日。故郷、博多で大好きな無料のフェスに出演しました。理念が素晴らしいんです。街が音楽で溢れること。でも無料ってことは誰かが資金を負担してるってことです。僕がステージから「入場無料!飲食定価!音楽最高!」と歌ったのは、楽しみながら、少しは考えて欲しいからです。 好きになったミュージシャンのライヴにお金を払って出かけて欲しい。キッチンカーや会場の出店にお金を落としてほしい。主催してくれた会場に、なにもないときにも足を運んでほしい。 わかってくれる人もいる。けれど、開演前からクーラーボックスにビールや食べ物を持ち込んで、ずべて無料で楽しむ気満々の輩もいる。オレは言いたい。あなたのその志が音楽を殺すのです。 オレは生きてる限り、自分の志を貫きます。自分のためではなく、まずは他人のことを考える。でもね、正直アルバムを創るのも、もはや限界に達しています。創るためには自分の身を削って働き続けるしかないのです。でも、こちらにも意地があるしね。最後までやり遂げます。生きていれば。 某サイトのレビューに「HWのアルバムは高いから買わない」っつーのを見かけて、ほんとに腹の底から怒りが込み上げてきます。あのさ。あなたになにがわかる?高いと思うなら、買わなきゃいいだけの話じゃん。ほんとうにこういう匿名の一言、傷つくんです。こっちも人間なんでね。 何が文化を殺すのか?何が未来を殺すのか?と同義です。 自分のことの前に、誰かを思いやること。忘れずにいたいのです。