Search
-
LIVE
-
WORKS
HEATWAVE OFFICIAL BOOTLEG SERIES #008 / 2021122640 Years in a BLINK HEATWAVE
“Unknown Pleasures” HEATWAVE
2022.3.18 Release
詳細/購入はコチラ »
2020.6 Release
詳細/購入はコチラ »Blink HEATWAVE
2019.11 ReleaseOfficial Bootleg #007 “THE FIRST TRINITY” 181222 HEATWAVE
2019.5. Release日本のあちこちにYOUR SONGSを届けにいく 2018 山口洋
2019.3.25 Release『OFFICIAL BOOTLEG SERIES #006 19940524』 HEATWAVE
2018.12.19 Release『OFFICIAL BOOTLEG SERIES #005 171222』 HEATWAVE
2018.5.19 Release『Your Songs』 HEATWAVE
2017.12.26 Release『Carpe Diem』 HEATWAVE
2017.5.17 Release『OFFICIAL BOOTLEG #004 151226』 HEATWAVE
2016.12 Release
HWNR-012 ¥2,500(税込)『OFFICIAL BOOTLEG #003』 HEATWAVE
2015.5 Release
HWNR-010 ¥2,500(税込)DON'T LOOK BACK.
山口 洋 全詩集 1987-2013 B6サイズ 272P 特製栞付き ¥2,800THE ROCK'N ROLL DIARY, 2011 3.11〜 陽はまた昇る B6サイズ 176P ¥3,000SPEECHLESS Yamaguchi Hiroshi / Hosomi Sakana
2011.2.9 Release
NO REGRETS XBCD-6003
¥3.000 (TAX IN)
特設ページ »
作成者別アーカイブ: Yamaguchi_Hiroshi
DonegalとPaul Brady
11月10日 月曜日 晴れ これからときどきPaul Bradyのこと書きます。 Paulも78歳、とってもお元気ですが、前の来日が10年以上前だから、次はいつになるかわかりません。歌う人も、そうでもない人もぜひぜひ体験していただきたく。 あと少しだけチケットが残っているそうです。 今回は出会いから。 90年初頭からNYでの居候を繰り返して、92〜3年あたり、僕はNYからアイルランドに渡ります。クルマを借りて、何度も何度もアイルランド中を旅しました。しつこいのです。笑。そしてついにDonegalに辿りつきました。「ここだ!」と私の直感が申したのです。DonegalといってもDonegal Townではありません。グィードゥ、あるいはロシィーズと言われる、ゲールタハトと言われた、まだおじいさん、おばあさんは英語が話せない人がいるとってもディープなエリアでした。 自分が好きだったロックンロールの源流はここだったんだ、と。そこに腰を据えて、人々と音楽と酒を通じてリレーションを深めていくことになります。 そのエリアの誰もが歌える「The Homes of Donegal」って歌がありまして、小さな村のレコード屋(といっても駄菓子屋みたいな)でPaulのカセットを買ったんです。僕のような流れ者を受け入れる歌でした。深い深い感銘を受けたのです。Paulのことは知っていたけど、日本ではAORの人みたいに思われていて「ロマンチック・ダンディー」みたいなひどいコピーだったか、タイトルだったか付けられていたような。でも、一聴して、この人はとんでもない才能を持っていることがわかりました。そして、たぶん気難しい。笑。 のちに知ったことですが、PaulはストラベーンというDonegalと北アイルランドの国境の町の出身です。そこを何度も通過したことがあるんだけれど、当時はIRAとの抗争が続いていて、マシンガンを持った兵士が立っているような町でした。彼がとってもインテリで、トラッドにも造詣が深く、その町で育ったこと。いろんなことを感じたんだけど、まぁ、とにかく彼の歌にビビビ!ときたのです。 僕はDonegalにたくさんともだちができて、ゲール語のラジオ番組に出たりするようになりました。英語は一切禁止なのです。なので、MCはゲール語、僕は博多弁みたいな。笑。そこでもちろんポケットから自分の歌や、日本の子守唄を歌ったんだけれど、この町とJAPANを繋ぐ歌をポケットに入れておきたいと思ったのです。 「The Homes of Donegal」を日本語にして歌い始めました。自分のものになったと思ったところで、ドーナル・ラニーのプロデュースのもと、彼の素晴らしいバンドと一発で録音。それをアルタン(Donegalが生んだ素晴らしいグループ)が自国に持ち帰り、RTEというNHKのような放送局のDJに渡してくれたことで、ラジオで流れるようになります。 そして、ずいぶん前のことですが、Paulが来日した際、彼と、かの曲を英語と日本語で演奏させてもらう日がきたのです。不思議な感覚でした。遠い国と時空を超えて、大きな円環を描いたような。 その演奏をPaulがYouTubeにアップしてくれたんです。僕にはDonegalに母のような人がいて、病院で人生最後の瞬間にそのyoutubeを見てくれたのだと。 Paulのことというより、自分のことを書いちゃったけれど。また書きます。ぜひ、体験してほしいので。 で普通、ここに「The Homes of Donegal」のリンクを貼るところですが、貼りません。僕がDonegalに辿りつくにはそれなりの努力が必要だったように、自分でアンテナ貼って辿りつくことに意味があると思うからです。そのプロセス。大事。 Paulはソングライターとして超1級品です。ギターも素晴らしい。有名な人の名前を使って彼を紹介することを僕は好みませんが、ディランにギターを教えたのは本当だって、本人が言ってました。 今日はたくさんある名曲の中から、1曲貼っておきます。 Long Goodbye
days
11月9日 日曜日 雨 昨日blogのことを書いたら、すんごいメールが来る。きっとこころが痛んでるんだろうね。お察しします。あなたのそういう悪意が朝の俺の気持ちを10分はブルーにする。あなたにとって、それが作戦成功だったとしても、いつか自分に返ってくる刃にしかならないから、匿名の暴力はやめた方が賢明だよ。なんにせよ、オレにこころの筋トレを与えてくれてありがとう。 NYで34歳のマムダニが市長に。新しい潮流が生まれるかもね。 過日、リペアマンの工房を訪ねました。そこは楽器屋が併設されていて。 最初に買ったマトモなギター。16歳のとき、福岡市天神の大丸デパートの地下にあった中華料理屋でバイトして手に入れたグレコのEGF850ってやつ。1958年のレスポールを完全コピーしたスーパーリアルってシリーズ。HWのデビューステージでも弾いたそのギター。ともだちに差し上げて、行方知れず。 でも、初恋の人みたいで、ずっと探してたのね。そのシリーズはジャパニーズ・ヴィンテージと呼ばれて、コの時に外国に売られて国内にはほとんどないらしい。で、その楽器屋さんで「探してるんだー」って言ったら、にゃんと奥から出てきた。即買いして、そのままリペアマンにお願いしました、とも。 嬉しかったなぁ。 僕が最初に買ったエレキギターはともだちから買った1万円のストラトモデル。それをうちのおかんが彫刻したやつ。それもリペアマンが完全に復活させてくれたのね。今回のアルバムでもめっちゃ使いました。メイプルネックゆえ、音が固い。なので、今回ローズネックに替えてもらうことにしました。そのうちライヴで登場するかも。昨今、楽器の値段が尋常じゃない。リペアマンのおかげで、持っているものをさらによくできるから、ほんとうに助かってます。 レコーディングが終わって、まずやったこと。 家にあるすべてのクルマとバイクをピカピカにすること。これ、オレにとってはたいせつな儀式。無心に洗ってるうちに、気持ちが完全に切り替わる。ガレージを覆っていたローズマリーも脚立に登ってカット。おかげで全身ローズマリーまみれ。このままオーブンに入ったらうまそうなオレの丸焼きができそう。笑。 アルバムはデザインチームが頑張ってくれています。若いデザイナーとずっと関わってくれているデザイナー。二人のコントラストが素晴らしい。今回、insideとoutsideという二つのコントラストをテーマにもしているので、二人にテーマだけを伝えて、全面的に任せることで、幅が生まれるといいな、と思っていたのです。おかげで、かつてないジャケットが生まれそう。 とっても嬉しい。 ともだちの浜ちゃん(農家)が北海道の秋の野菜を送ってくれました。なので、ギネスシチューを作って、生の落花生をいただきました。これがね。麻薬みたいな美味しさ(褒めてます)。食べだしたら、止まらないんだわ。今日はどうやら、みかん県から絶品みかんが届きそう。筋トレルームには今年の津軽のりんごがあります。みんな、ほんとうにありがとう!
blogを書くこと
11月8日 土曜日 曇り blogを書くことを敢えて1日休んでみました。 ちょっとだけ距離を置いて、これを書き続けることがどういうことなのか、考えてみたかったからです。1日休んだだけで、書こうと思うことが山のようにあります。ある意味、大丈夫か、オレ。笑。 まず、連絡事項から先に。 11日に輪島に行きます。MY LIFE IS MY MESSAGEのサポート先であった「NPOかなざわ志縁隊」を通じて、輪島市マリンタウンにて、炊き出しとBBQと僕のライヴです。もちろん無料なので、気楽に楽しんでいただければと思います。12時30分〜14時30分ごろの予定です。短いステージを2回くらいやれたら、と思っています。やっと能登で演奏できるのがとても嬉しいです。 blogを書くことは、露出の少ない僕らの音楽活動を伝えるのが第一の目的として始めました。1996年くらいからだから、もはや30年コースですね。よくもまぁ、毎日飽きずに書けるもんだって、自分でも思うけど、一度決めたことは続けられるのが自分のしつこさであり、良さでもあると思います。ここまで来ると、ある程度の信用があるのか、裁判の証拠に使われたことも一度や二度ではありません。 毎日書くなんて「気持ち悪い」とバンドのメンバーに言われたことがあります。あれは傷ついたな。笑。決して、自分のことがわかって欲しくて書いてるわけじゃないんだけどね。そう伝わってるのなら、余計に客観的に書こうと思ったことを覚えています。 朝起きて、深呼吸して、コーヒーを飲みながら書くんです。これね、SNSの投稿とはぜんぜん違うんです。だから、好きなんです。ハッシュタグなんてないし、そもそも拡散を目的にしていない。手間もかかるけど、自分の伝えたいことを100%伝えられる。しかも読者は自分が読みたいと思って来てくれる。そこが好きなんです。 書くこと。 それは昨日の確認で、今日1日をどう生きるか自覚することでもあり、これだけ積み重ねると、それがものすごい重みを持ってることがよくわかります。なによりもパブリックな場所に記名で掲示されるわけだから、文責があるわけだし。時間はないから、さっと書かなきゃいけない。個人的な日記とはまったく違うものです。これ、なかなかの訓練です。それを30年続けたら、ものすごく自分の成長を助けてくれたことに気づきました。 当初は自分用のプライベートなものと、掲示するパブリックなもの。ふたつ書いてたんです。でも、いつの間にかひとつで書けるようになりました。パブリックとプライベートの距離感を測れるようになったんだと思います。これもまた、なかなかなことです。 自分の感覚や感じ方を伝えることによって、善き流れを作りたい。それがすべてです。 うちのweb担当者が見つけてきてくれた「wordpress」ってこのblogのフォーマットがとても好きなんです。アップル=マッキントッシュが黎明期に持っていた、オープンソースの考え方 = ユーザーたちがアイデアをフィードして、ソフトをより良いものにしていく。もう、そんなこともすっかり過去の考え方になり、アップルは世界最大のクソ企業になってしまいました。笑。 生きてる限りは続けようと思っています。毎日読まないまでも、恒常的に読んでくれている人が万の単位でいます。必ずって人は千の単位で。その人たちにたいして、誠実でありたいと思うのです。 最後に。 ここが無料であることがたいせつなことだと思っています。最後まで抵抗しますが、ここが課金になった暁にはほんとうにミュージシャンとして音楽で生きていくのが厳しくなったんだと理解してください。ははは。なので、blogからなにかを感じてくれているなら、12/26に出るであろう(まだ決まってないのか!笑)新しいアルバムをゲットしてサポートしてくれたら嬉しいです。 レコーディングの進捗もね。日々伝えていると、書いていることで100%のところを103%くらい頑張れるわけです。これって積み重ねるとなかなかのことなんですよ。日々のルーティンって人それぞれだと思うけれど、なにか新しいことを増やしてみるのは悪くないと思います。ちなみにオレのルーティーン(だいぶくだらないけど)お伝えして、今日はペンを置くことにします。 朝 深呼吸、水を一杯、トイレに行く、体重を測る、コーヒーを淹れる、blogを書く、植物に水やり、掃除機をかける、雑巾がけ、洗濯、毎日同じ朝食(玄米、味噌汁、卵焼き、魚)、英語の勉強 昼 ストレッチ、筋トレ(28日メニュー)、毎日同じ軽食(ヨーグルト、チアシード、ブルーベリー、プロテイン)、ランニング 夜 夕食、入浴、読書、にゃんと飲酒がなくなりました
Recording day#101、アルバム完成 !!!
11月6日 木曜日 曇り スーパームーンという満月の日。 ようやくアルバムが完成しました。みんなとの約束を守ることができて、ほっとしています。この時代にアルバムを創るって、並大抵じゃなかったけど、みんなの声援のおかげでようやく到達することができました。 ほんとうにありがとう! 約束通り、12/26にみんなに届けることができそうです。ライヴの場所でみんなに届けられるのがとっても嬉しいです。ぜひ、来てください。ライヴに来れない全国の人たちには、方法を考えます。アナウンスを待っていてください。とはいっても、まだジャケットができていないので、最後まで気を抜かず走ります。 敬愛する友部正人さんと書いた曲が収録されています。さっそく送ったら、返事をいただきました。それがむっちゃ嬉しかったので、みんなと共有します。このアルバムへの初めての感想です。 ——– ニューヨークの朝の新鮮な気持ちで音源を聞きました。 曲の入り口のインパクトと後半の盛り上がり、山口くんの歌唱やコーラスのような 背景の音、不思議な気持ちになりながらも感動しました。 いい曲にしてくれてありがとう。 ニューヨークにて。友部正人 ——- こんな一言にむっちゃ救われるんです。創ってよかった。Recording days #101、これで終わりです。 みんなの日々に響きますように。 2025年11月6日 山口洋
他力
11月5日 水曜日 曇り 某首相の支持率が82%という数字に度肝を抜かれるのです。マジかよ、と我が目を疑いました。 支持したいというのなら、それはあなたの自由。でもね、この数字に今のジャパニーズの主体のなさが如実に表れてると思うのです。 はっきりと書いておくけれど、オレはあの人物が嫌いです。どうしてって、志が自分にしか向いていないからです。とてもじゃないけど、あの人に舵取りなんてされたくない。 この期に及んで、政治家があなたの生活を良くしてくれると思ってるのかな?だとするなら、すでに良くなってるはずだと思いませんか。誰かに期待する前に、なにかがおかしいと思うのなら、あなたが変わらなきゃなにも変わらない。その総体が社会を動かすようにならなければ、世界はよくなんてならないと、オレは思うのです。政治家ではなく、鍵はひとりひとりのこころの中にある。 集団や組織を好まないのは。ニンゲンが群れるとロクでもないことを体験上、嫌というほど知ってるからです。暴走族ってバカだと思います。でもね、ひとりひとりは悪い奴じゃない。つるむと極端にバカになります。いまどき、いい大人になっても群れて走ってる。突っ張ってるようにみえて、群れて安心してるだけ。政治をやってる人も基本構図は同じです。彼ら、独りじゃなんにもできない。だから、群れたがる。 彼ら、自分たちのことを「先生」と呼び合ってる。情けないくらいに自分そのものがない。嘘だと思うなら、ちょっとした手続きで議員会館に国民は入ることができる(当たり前!税金だし)ので、自分の目で確かめてください。虚構の巣窟。そこは税金でできている。なんなら、食堂でご飯でも食べてみて、値段とその豪華な内容にのけぞるよ!クソすぎるよ。 さいきん、一番イラっとする言葉は「エビデンス」。知らねーよそんな言葉って。海老のアデランス?知りたくもないし、一生使わないと思うけど。コンプライアンスだの、なんだの。結局、全部都合のいい言い訳で、やんわりと真綿で首を絞められるように生きづらくなっていく。 言いたいことは言えばいいし、言ったなら責任を取ればいい。個なら、それができる。 死ぬ前に伝えるけど、昔誰もが知ってる巨大な利権帝国に徹底的に立ち向かったことがある。俺一人じゃどうにもならなくて、兄貴分に助けてもらったけど。なんとか逃げきって、こう思った。これは簡単に潰されるって。でも、存在が小さすぎて潰せなかった。象が必死にアリを踏んだって潰せない。ただ、それだけのこと。 人には勧めないけど、この生き方でいいんだって、その時に思った。 我らの役目はこんな状況の中で、どこまで自由に生きられるのか。それを実証することだと思っています。これも何度も書いたけど、そこの信号を守った時点でもう「飼われてる」んだけど。どうして、赤だと止まらなきゃいけないのか(もちろん止まるけど)、その疑問を忘れたら、あの人たちの思う壺だと思って生きています。 生き抜こうぜ、ご同輩。アーメン。
Recording day#100
11月4日 火曜日 晴れ ご近所Caravanが町の仲間たちと茅ヶ崎の里山公園で開催しているフリーイベント、「Harvest Park」。前から素晴らしいことやってるなぁと思ってたんだけど、スケジュールが毎回合わず。3回目にして、ようやくオレもレコーディングがひと段落していたので、行ってきました。 15年も湘南に住んでおきながら、こんなセントラルパーク、いやハイドパークみたいな公園が存在してることを知らないなんて。普段から、休日になると人々はここでピクニック(ひょっとして死語?笑)をしてるらしいんだけど。 入場無料!。誰でも気軽に来ることができる。それぞれがそれぞれに自由気ままに時間を過ごしていて、いわゆる「フェス」とはまったく趣が違うんだわ。それがなによりもまず素晴らしい。寝てる人、食べてる人、飲んでる人、遊んでる人、自由なこどもたち、ワークショプ、たくさんの地元の出店。真ん中でそれらを音楽が繋いでる感じ。カネの臭いがまったくしないのが素晴らしいんだわ。 彼らがこれは「フェスじゃない」って言ってたのがとっても印象的。ここは「Parkなんだ!」て。1969年のサマーオブラヴが2025年の茅ヶ崎に出現した感じだよ。 楽屋に挨拶に行ったらTOSHI-LOWちゃんに捕獲されて、Caravanのギターを急遽借りて、即席漫談。でも、ステージから見える風景がむっちゃピースフルだったなぁ。 こんなに素晴らしい場所なのに、ゴミを不法投棄していく輩が後を絶たず、Caravanたちはゴミ拾いも続けているらしい。 彼らはオレより、一回り下の世代なんだけど、地域のコミュニティーと連携して、善きものを宇宙に放ってることにとっても励まされました。未来そのものの子どもたちが歌ってるのも、当たり前のようにそこにいるのも素晴らしかった。TOSHI-LOWがせっせと自分のステッカーを子どもたちに配ってんのも良かった。笑。 みんな優しいんだよ。笑。 おかげで、レコーディングももうあとほんの少し!100日突破。笑。
Recording day#099
11月3日 月曜日 晴れ 某所でワールドシリーズ、がっつり観戦しました。 素晴らしい試合だったね。両軍あっぱれ! 今日の試合に敗者はいません。オレの中では。勝者は野球という素晴らしいスポーツ。 始球式でパイオニアの野茂さんからボールを手渡された山本投手が生き地獄のような状況をくぐり抜け、MVPを獲得したとき、ちょっと感動して涙でました。オレはもう特定のチームのファンじゃないけど、永遠の野球少年でいたいと思いました。ブルージェイズ、負けてあっぱれ!ほんとうに髪の毛一本の差でした。痺れたよ。 これでまた少年たちがバットとグローブを手にするだろうな。笑。 そうそう。細野さんのこんな映像を見ました。素晴らしい音楽家です。すごい境地に立っていらっしゃると思います。先日、フェスで一緒だった田島くんのパフォーマンスが見るたびに素晴らしくてね。そういうの、ほんとうに励まされます。
Recording day#098
11月2日 日曜日 曇り NY居候時代。もう30年以上前の話。 お世話になってた家族に2歳の息子がいまして、彼にとっても悪影響を与えてしまい、ギターを弾くようになったんだけど、なぜかクラッシック。でもって、彼はほんとにギタリストになりました。かなりアカデミックな道を選んでたんだけど、何を思ったか、日本を隅々まで廻ってみたいと、ツアー中。 いろいろと手を出して助けたいところを、ぐっと我慢。だって、そうしたら旅じゃなくなるからね。 駅の改札で待ってたら、すごい人の波。でも、一瞬で発見しました。旅が彼を鍛えていて、そういうオーラを身につけてたから。 なので、ご飯をご馳走して、オレが知ってる旅の極意だけ、伝えておきました。それと各地の民謡を自分なりに採取して、アレンジしてみること。 旅をしてる若者を見るのはおじさんの目の保養です。笑。 これ、二年くらいまえに、HWチームで収録しました。録音、ミックスはオレです。近くの街に来たら、ぜひ見に行ってください。その腕は保証します。てか、こんなんぜんぜんオレは弾けません。笑 それから、某レーベルの長から、ニール・ヤングの最新プロテストが。素晴らしい!ヤスリみたいなおじいちゃん、最高!
Recording day#097、The Mastering
11月1日 土曜日 晴れ ソニーのスタジオで巨匠によるマスタリングの日。 ほぼ孤独な作業の日々だったゆえ、誰かが自分たちの音楽に施してくれる作業を見守るのは最後のギフトのようなものだった。彼は伝統あるソニーの録音部のトラディションを引き継ぐ最後の人物。これまでの35年あまりの月日が目の前の音楽とともに、流れては消えていく。 彼の技術は円熟の域に達していて、たとえばエンジニアリングでオレが3時間かかるようなことを2分くらいで解決してしまう。とあるポイントを際立たせるために、その帯域を持ち上げるのではなく、違う帯域に少しだけ手を加えることで、倍音成分との兼ね合いで、結果求めているポイントが際立つ、とかね。専門的な話で申し訳ないけど。笑。 その押し引き加減が、匠。使っているスピーカーシステムのセッティングのフラットさと言ったら。って、わかんないか。笑。世界にこんなにフラットな特性のスピーカーがあるんだって。それまた驚愕。ラージもスモールも。聞くの忘れたけど、間違いなく自分の耳で完璧に調整されている。 オレが使ってるシステムは必ずどこかがでっぱってたり、引っ込んでたりする。だから、複数のシステムで「だいたいこんな感じかな」と想像しながら作っていくしかないんだけど。これだと如実にわかる。 彼からこんな提案があった。今日から世間は3連休。プレス工場も休みになる。専門的な話になるけど、マスターはDDPというフォーマットで作られる。必然的にDDPを工場に納品するのも連休以降になるから、今日完成させたものを持って帰って、自分の環境でチェックして、修正点があれば、連休明けに再度マスタリングをしてはどうか、と。 ありがたい進言だった。 さっそく土砂降りの中、帰りの車の中で聴いてみる。素晴らしく良くなっている(当然)し、ちょっとやりすぎたかな、と思うこともある。なんにせよ、あと3日、いろんな状況で向き合ってみようと思う。 てなわけで、もはや「完成した詐欺」みたいになってきたけど、最終的なフロウはオレの頭の中にしかないわけで、2025年のロックンロールアルバムを完成させるまで、もうしばしおつきあいください。2枚組を1枚にしたけど、ちょっとだけ長いかも、とまだ悩んでます。削るか。削らないか。 とりあえず、待たせに待たせてるデザイナーとレーベルの長とマネージメントにだけは未完の作品を送りました。 土砂降りの中帰ってきたら、弘前からりんごが届いていた。めっちゃ嬉しかった。開けたら、岩木山の空気が部屋じゅうに拡がっていった。できれば、こんな風に人を励ます音楽を創りたい。
Recording day#096
10月31日 金曜日 曇り というわけで本日、アルバムが完成する(はず)。 この一年を振り返って、なんとなくピシっとしてスタジオに行きたくて、昨夜着ていくジャケットを選びました。って、選んだのは結局Pコートだったけど。笑。 昨日はにゃんと、少しだけ時間ができたので、某所でワールドシリーズを観戦しました。昨今のメジャーリーグはデータ重視で、ありとあらゆるデータが画面に映し出されるんだけど。なんだか違和感あったなぁ。たとえば高校野球。未熟ゆえに彼らは純粋なので、こころの動きが顔に如実に表れるのです。ピンチの場面で、ピッチャーとバッターがアップで映し出されたなら、85%くらいの確率で次の展開がそこに書いてある。それがこころを動かすのに。 データには表れにくい部分。野球だけではなく、この世界全体に言える、アルゴリズムでは測れないニンゲンという動物が本来持っているところの「迷い」だったり「揺れ」だったり。逆説的に言えば、それが複合的にヒューマンな「流れ」を創るんだと思うのです。だから、面白いし、めんどくさい。てか、それがヒューマニティーってやつじゃないのかな? たとえばね。昔乗っていたビートルって40馬力しかないんです。データ的には今の軽自動車よりも非力。でもリアエンジン、リアドライヴ。水平対向4気筒。めっちゃトルクフルなんです。だから、トラクションがリアにかかってるのが如実にわかって、運転していて無茶苦茶楽しい。ステアリングとタイヤがダイレクトに繋がってる感じがするんです。それってデータじゃ語れない。スペックだけじゃわからない乗り味ってものがあるんです。昨今の電子制御も確かにすごいんだけど、インパネがiPadみたいなクルマにはどうしても乗りたくないんです。 話を戻して。 「流れを読む力」。それこそ、僕が一番音楽でたいせつにしたい部分なので、時代に逆行して、レコーディングにクリック(メトロノームのようなもの)は一切使わないし、コピー&ペーストもしないし、音程を修正したりしないのです。その積み重ねが揺るぎない個性になって耳に届くのだ、僕は信じています。 どうして60〜70年代の音に惹かれるのかって。その当時チューニングメーターが普及していなかったのです。それゆえ、ミュージシャンは耳で合わせてた。その揺らぎがあの雰囲気を作ってる部分は大きいっすね。それと、やり直しがあんまりできなかったこと。制限は人を育てるんです。頭を使うからです。 ドジャースの監督はにゃんと歳下。笑。すごく大変な立場だと思います。でも、どう見ても7回のピッチャー交代はない。ああ、流れが壊れる。試合が終わる。結果はその通りになりました。勝敗がどちらに転ぶのか。首脳陣の舵取りの責任は重い。それは国に置き換えても同じです。だからこそ、データに表れないヒューマニティーを大事にしてほしい。 新庄監督の采配は奇策に見えるかもしれないけれど、彼の頭の中では「流れ」が見えていて、必然なんだと思うのです。客観性もすごくあるし、とってもクリエイティヴな人だと思います。ああ見えて、ちゃんと下地としてデータも頭にインプットされてる。なによりも愛がある。選手に観客に、野球そのものに。それこそ2025年のヒューマニティーじゃないのかなぁ? 金満球団は昔から応援したくないので、巨人はもちろん、阪神は関西の巨人だし、ソフトバンクは九州の巨人だし、ヤンキースもドジャースも応援しません。でも、たまにちゃんと野球を観るととっても面白い。教えられること、たくさんあります。ブルージェイズのルーキーのピッチャー、数ヶ月前まで1Aにいたんだと。その彼がバッタバッタとスーパースターを打ち取っていくのがカッコよかった。一方、7回に救援であがったドジャースのピッチャーは顔がこわばってた。そりゃ、そうだよ。あんな場面で平静でいられないって。暴投を繰り返して試合を壊した。酷だよなぁ、、、、。でも、あれは采配の責任だと思うのです。 長くなりました。 なにが言いたいかって。データがすべてじゃないってこと。ナビに頼ったらバカになるってこと。いざってときに家に帰れなくなる。逆に言えば、「流れを読む力」があれば、人生ドン底なら這い上がるしかないってことがわかる。それって人生そのものなわけで。 野生の呼び声を聞いてください。あなたの中にもそれはあるから。 てなわけで、マスタリングに行ってまいります。ひさしぶりに、僕はソファーに座って後ろで聴いてるだけです。めっちゃ楽しみ。