月別アーカイブ: 6月 2015

6月29日　月曜日　晴れ リハビリの日々は続いております。もう日常生活には何の支障もありません。ただし、わたくしギタリストなので、そんな意味ではあと一歩、いや二、三歩くらいか。元に戻るという発想から、使えないなりに新しい自分の可能性を創る方向にシフトしました。その方が多分合理的で、おかげでギターを丁寧に弾くようになったかな。 今日はドクターの診察日。いよいよ病院を卒業か、とちょっと期待しましたが、可動域があと12度足りない。具体的に数値でドクターに示されるとねぇ。がっくし。12度ってのはギターのストラップにすると10cmくらいです。骨折後も意地になってストラップの長さを変えませんでしたが、実際のところ弾きにくいっす。何とかしなきゃ。 そんな訳で、卒業試験、落第です。骨折から半年を過ぎると、可動域は一生取り戻せないそうで。残された時間はあとひと月。療法士さんの力を借りて、頑張りマックス。 閑話休題。 岡本太郎かく語りき。 「芸術は本質的に、けっして教わることはできない。弟子になろうなんてやつは、それだけで芸術家失格だ」。 教育が若い芸術家を骨抜きに、あるいは破壊するのを何度も観てきました。僕は芸術学部美術学科油絵科ってところの卒業ですが、教授と呼ばれる人たちが、大学からサラリーをもらいつつ、個展を開いてることに強力な違和感を感じてました。批判する気はないけれど、モノを生み出すことは、命がけでなけりゃ、人のこころなんて動かせるはずもなく。芸術に限ったことじゃなくて、それは教わる類いのことじゃないと思うのです。ってか、たいせつなことなんて、何ひとつ教えられる次元のことじゃない。自分で大海に漕ぎ出して、命からがら獲得していくものです。手先や脳ではなく、もっと魂に近いところから表現しないと。 老婆心だけど、若い表現者はもっと自分を信じて、海に漕ぎだして欲しいです。いや、まじで。

6月28日　日曜日　晴れ 明日のためのその1。 流れ者、定住を好まず。いつなんどきでも、流れることができるように身軽で居るべし。 でも、モノは増える。これは闘い。苦笑。まずは人に差し上げる。もらってもらえないものは捨てる。それでも残ったもの（資料なんかはね）は捨てる訳にもいかず。 それらを収納しつつ、なおかつ、そのまま引っ越しにも、そのまま使えるものにすべてをまとめることにした。これで次の引っ越しはパッキングの悪夢から少し解放されるはずなのだが。嗚呼。 ついしん たくさんリクエストをありがとう。先月のものと合わせて、番組作るね。      

6月25日　木曜日　晴れ ライ・クーダーと同じ4人組のバンドに居た。夢だけど。僕が控えめに弾くことで、ライがスライドを弾くスペースを生み出す。悶絶するくらい楽しかったなぁ。時間軸が歪むんだよ。いや、時空を超える、のかな。笑。ところで、あのヴォーカルは誰だったんだろ？こういうこと、現実にしなきゃだめだよね。 ちょっと前に、とある人物に書いた曲が録音されたのを聴かせてもらった。職業作曲家になる気はまったくないけど、自分ではぜったいに作らないタイプのオケに、確かに自分なまりのメロディーがのっかってるのが不思議だった。というか、この仕事には編曲家が居たので（会ってないけど）僕がやったことは作曲だけ。だから、ほんとうにギターとiphoneしか必要なかった。確か大阪のホテルで書き上げた。書けたと思ったら、「静かにしてください」ってホテルの人に怒られた。そんなに安ホテルでもないのに、この国ではツアー中にホテルで曲を書くのは無理だね。 とあるライヴのミキシング作業中。1958年のレスポール・ジュニアをオープンGにして弾いた曲に我ながら悶絶。これはすごいなぁ。ギターの音が出た瞬間に圧倒的なものがあるなぁ。 昨日書いた息子のような奴は素晴らしいギタリストなのだが、奴のギターがゴキゲンなケースに入ってたので、教えてもらった。このケースを作った男の名前はホフィー。自分のケースに石を投げたり、川に投げ込んだり、車から捨てたり、笑。この金のかかってない宣伝映像にこころを持っていかれた。あんた、格好いい。ユーザーがコステロとかスティーヴ・アールとか。一筋縄じゃいかない連中ってところも実に納得。ひひひ。       次回のblogラジオは今月に引き続き、リクエストを募集します。コメント欄にどしどしそどうぞ。「梅雨でこころも湿度90%です。こうなったら、こころにカビが生えそうな曲、お願いします」みたいな。みなさんの問いかけに音楽で応えます。ヨロシク。

6月24日　水曜日　晴れ 海の向こうからやってきた、実際のところ息子みたいな奴と数日を過ごす。無理にでも時間を作らなければ、日々に忙殺されてしまうだけなので、往復700キロをぶっ飛ばすのも、会話のためだと思えば、何てこともなく。 若きウェルテルの悩みは世界共通。時代がどうであれ、不変かつ普遍。僕は子育てをしたことがないので、数日とはいえ、いろいろと逡巡するわけです。あー、これを食べさせなきゃ栄養足りてねーぞ、とか。笑。結論から云って、子育てとは途方もないことで、数日とはいえ、育てられているのはこっちの方だってことに気づくのです。 ウェルテルを観ていて思うのは、ある種の人間にとって、生きている実感とは「自分の行動が、どう世界にファンクションしているか」ってことなんだなぁ、と。おまえ、殆ど出来てんだよ。あと、一歩だよ、そこを一歩踏み出す勇気みたいなもんなんだけどなぁ。そこが、そこがよぉ、大きく分かれるポイントなんだよ、と喉元まで出かけたことばを引っ込めるのがもどかしい。でも、それは自分で見つけることだし。 「意見というものはどれほどよいもので、筋道立っていても、それは真実ではない。意見は常にその当人の属している文化や受けた教育、知識によって偏り、色づけられている」。by クリシュナムルティー その通りだね。自分にも、他人にも。

6月22日　月曜日　曇り 先達のライヴを観る機会に恵まれました。 僕より少し上の世代の人たちが、いつもより少し着飾って音楽を楽しんでいる。音楽が始まると、彼らは少年少女に戻っていきます。「戻る」って単語は違うかもなぁ。ことばが見つからない。驚きとともに、僕は「ロックンロールと加齢とその可能性」が目の前で拡がっていくのを観ていました。 何よりも、新しい曲が響いてきました。同じ時代に生きるってこういう意味なのか、と。滅多に乗らない帰りの電車の中で、反芻しながら周囲を見渡すと、新聞を読んでいる人は皆無。僕は浦島太郎。そこで湧いてきたアイデアをかくいう僕もスマートフォンに記すのです。時代だね、良くも悪くも。 誰かが戦争に突っ走ろうとしてるなんて、一見そうは見えないけれど、彼らは狡猾かつ老獪。山にこもって曲を仕上げよう、人生は短い。そんなエネルギーを受け取りました。感謝です。 町に帰って、バンドメイトから手作りベーコンのプレゼント。お礼は最近持ち歩いてる万年筆で書きました。やっぱりこっちの方がピンと来るなぁ。笑。

6月21日　日曜日　雨 何のことはない、数日前から、結局のところ、スタジオ・ワークに復帰してます。過度に自分にプレッシャーをかけないように、のんびりと（実は私にはこれが一番難しい）仕事をしております。この仕事を終えたら、サルになるために山に還ろうと思っています。 リハビリに行って、療法士さんに可動域を拡げてもらい、降雨の合間に海沿いを走る。こういうことが幸福す。やっぱり身体動かしてないと腐るなぁ。     はて。さて。7月から8月にかけての、みなさんとお目にかかるスケジュールをお伝えしておきます。詳細はこちらを。 えー、まずは「山口洋 on the road,again / rolling 50」ですが、特別編として、以下の4本を新潟在住のシンガー・ソングライター、クマガイマコトと廻ります。 毎年、奴は新潟の短い夏に「ネフロック・フェス」を催してくれていたのですが、齢40にして、プロのミュージシャンになるという、アホな決断をするに至り、ならば今年は変則開催にして、新潟周辺を廻り、その代わりプロなんだから、遠慮なく、対等にガシガシいくよってライヴでございます。   山口洋 on the road,again / rolling 50『 山口洋 × クマガイマコト 』 7月25日(土) 山形県酒田市・酒田港座 オープニングアクト＝野口優 酒田市、初見参でございます。会場もとっても良さそう。酒田のみなさん、よろしゅうです。 7月26日(日) 新潟・Live Bar Mush これは例年開催されていた「ネフロック」に変わるものですね。クマガイのホームです。 7月28日(火) 金沢・メロメロポッチ 店主、熊野某、金沢市議に当選して初めてのライヴです。 7月30日(木) 豊橋・HOUSE … 続きを読む →

6月20日　土曜日　晴れ ひさしぶりっす。 ゆっくりとですが、でも確実に心身ともに回復に向っておりますです。いつものペースに戻るには、もう少し時間をくださいまし。