落第

6月29日 月曜日 晴れ

リハビリの日々は続いております。もう日常生活には何の支障もありません。ただし、わたくしギタリストなので、そんな意味ではあと一歩、いや二、三歩くらいか。元に戻るという発想から、使えないなりに新しい自分の可能性を創る方向にシフトしました。その方が多分合理的で、おかげでギターを丁寧に弾くようになったかな。

今日はドクターの診察日。いよいよ病院を卒業か、とちょっと期待しましたが、可動域があと12度足りない。具体的に数値でドクターに示されるとねぇ。がっくし。12度ってのはギターのストラップにすると10cmくらいです。骨折後も意地になってストラップの長さを変えませんでしたが、実際のところ弾きにくいっす。何とかしなきゃ。

そんな訳で、卒業試験、落第です。骨折から半年を過ぎると、可動域は一生取り戻せないそうで。残された時間はあとひと月。療法士さんの力を借りて、頑張りマックス。

閑話休題。

岡本太郎かく語りき。

「芸術は本質的に、けっして教わることはできない。弟子になろうなんてやつは、それだけで芸術家失格だ」。

教育が若い芸術家を骨抜きに、あるいは破壊するのを何度も観てきました。僕は芸術学部美術学科油絵科ってところの卒業ですが、教授と呼ばれる人たちが、大学からサラリーをもらいつつ、個展を開いてることに強力な違和感を感じてました。批判する気はないけれど、モノを生み出すことは、命がけでなけりゃ、人のこころなんて動かせるはずもなく。芸術に限ったことじゃなくて、それは教わる類いのことじゃないと思うのです。ってか、たいせつなことなんて、何ひとつ教えられる次元のことじゃない。自分で大海に漕ぎ出して、命からがら獲得していくものです。手先や脳ではなく、もっと魂に近いところから表現しないと。

老婆心だけど、若い表現者はもっと自分を信じて、海に漕ぎだして欲しいです。いや、まじで。

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落第 への3件のコメント

  1. ck より:

    山口さーん。

    一度、鍼灸治療試してみてください。半年を過ぎる前に一度試していただければ・・・と。西洋医学と東洋医学のハイブリッドできっと良い方に転ぶのでは・・・と。

  2. うっちゃん より:

    私もも若くないけど、漕ぎ出したいです。
    自分の信じるものに向かって!

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