Search
-
LIVE
-
山口洋(HEATWAVE)ソロツアー『Highway 60~61 Revisited』4/28(日) 千葉 ANGA5/18(土) 長野 NEONHALL5/19(日) 金沢 メロメロポッチ5/25(土) 高松 RUFFHOUSE5/26(日) 高知 喫茶 spoon6/13(木) 京都 拾得6/15(土) 加古川 CECIL6/16(日) 豊橋 HOUSE of CRAZY6/23(日) 水戸 Jazz Bar Bluemoods6/28(金) 静岡 LIVEHOUSE UHU6/29(土) 岡山 BLUE BLUES7/10(水) 函館 喫茶 想苑7/12(金) 由仁町 PazarBazar7/13 (土) 札幌 円山夜想7/15(月祝) 弘前 Robbin's Nest
-
HEATWAVE SESSIONS 20245/3(金) 横浜 THUMBS UP5/11(土) 京都 磔磔
-
Bayside Music Jamboree 20246/1(土) ベイサイドプレイス博多
-
ラビッツ(山口洋×おおはた雄一) GROOVE COUNCIL 13th anniv. feelin alright7/7(日) 仙台 Live&Club MACANA
-
-
WORKS
HEATWAVE OFFICIAL BOOTLEG SERIES #008 / 2021122640 Years in a BLINK HEATWAVE
“Unknown Pleasures” HEATWAVE
2022.3.18 Release
詳細/購入はコチラ »
2020.6 Release
詳細/購入はコチラ »Blink HEATWAVE
2019.11 ReleaseOfficial Bootleg #007 “THE FIRST TRINITY” 181222 HEATWAVE
2019.5. Release日本のあちこちにYOUR SONGSを届けにいく 2018 山口洋
2019.3.25 Release『OFFICIAL BOOTLEG SERIES #006 19940524』 HEATWAVE
2018.12.19 Release『OFFICIAL BOOTLEG SERIES #005 171222』 HEATWAVE
2018.5.19 Release『Your Songs』 HEATWAVE
2017.12.26 Release『Carpe Diem』 HEATWAVE
2017.5.17 Release『OFFICIAL BOOTLEG #004 151226』 HEATWAVE
2016.12 Release
HWNR-012 ¥2,500(税込)『OFFICIAL BOOTLEG #003』 HEATWAVE
2015.5 Release
HWNR-010 ¥2,500(税込)DON'T LOOK BACK.
山口 洋 全詩集 1987-2013 B6サイズ 272P 特製栞付き ¥2,800THE ROCK'N ROLL DIARY, 2011 3.11〜 陽はまた昇る B6サイズ 176P ¥3,000SPEECHLESS Yamaguchi Hiroshi / Hosomi Sakana
2011.2.9 Release
NO REGRETS XBCD-6003
¥3.000 (TAX IN)
特設ページ »
日別アーカイブ: 2012年11月11日
確かな未来と希望、熊本県大津北中学校にて
12月11日 日曜日 曇り あの日から1年と8ヶ月。僕は阿蘇にほど近い、熊本県大津町にある大津北中学校に居た。まったく、受けとったものが凄すぎて、何から書き始めればいいのか。でも、これだけは最初に伝えておきたい。 僕は本気の中学生たちに、確かに未来と希望を見た。ほんとうに見た。ダメなのは我々大人だ、ほんとだぜ。 彼らがここまで本気を見せてくれたのだから、僕もそれに応える。このblog史上最大に長くてクドいものになったとしても、許してくれ。そして、遠く離れた九州の中学生たちが、福島の人たちを本気で思いやっていることが伝わったなら、それを誰かに伝えてくれ。 —————————————————————————- 事の次第を手短かに。 今年、数ヶ月かけて、MY LIFE IS MY MESSAGE TOURを独りで全国37カ所廻った。それは福島県相馬市の今を伝えるためのものだった。熊本公演。この学校の先生と福島から避難してきているお母さんが見に来てくれた。お子さんはこの中学に通っていた。 先生とお母さんは僕のライヴで受けとったものを子供たちに伝えた。生徒会長であるコウヘイを中心に「相馬に何が出来るのか」話し合って、全校集会で僕を呼ぶことを決めた。それからは給食の時間に「満月の夕」が校内放送で流れ、その曲は全校生徒が知るところとなった。 コウヘイは僕に熱いメールを書いてきた。おそらく極度の緊張をしながら。僕は偉そうにこう書き戻した。「たぶん、このコンサートを実現させるのは、君たちにとって途方もないことだと思う。ひとつだけ約束して欲しいのだけれど、ぜったいに諦めないで欲しい。そして出来るだけ大人の力を借りずに、自分たちで力を尽くして欲しい」。まったく大人って云うことだけは偉そうだぜ。反省。 彼らはその約束を果たしたどころか、こちらが腰を抜かすくらいの情熱でそれに応えてくれた。僕も元不良の手前、彼らの前で涙を見せずに居るのが精一杯だった。 彼らは行ったこともない福島県相馬市のことを本気で思いやっていた。自分のこととして心を痛めていた。信じられる?自分が中学生だった頃に、そんなことが出来たとは到底思えない。 ——————————————————————————– だいたい。今日は日曜日だよ。なのに、どうして全校生徒、すべての教職員の皆さん、おまけに親御さんたちまでが揃っているのか。僕はこのプロジェクトを続けているうちに「休日に教職員を動かすのは無理なんですよね」という教育関係者の言葉を何度も聞いたことがある。 きっかけを作ったのは大人。でも、そこから先は中学生たちの情熱が大人を動かした。ここに立ち至るまで、どれほどの苦労があったのか?でも、彼らは諦めなかった。 ——————————————————————————— 会場である体育館には巨大なモザイクの絵が貼られていた。3年生たちが2週間かけて制作したのだと。相馬の野馬追と満月のコラボレーション。近寄って見てみる。それはビラやチラシで出来ていた。彼らはお金をかけずに、情熱でそれを成し遂げた。こみ上げてきたものをこらえるだけで精一杯だった。 彼らが発行している壁新聞には、被災地への想いが綴られていた。彼らだって、この夏の豪雨は大変だったのだ。阿蘇では多くの人が亡くなった。自分たちの街の被災と同じ想いで、福島のことが綴られていた。中学生だぜ。信じられるかい? 楽屋には女子中学生が作った食べ物が用意されていた。美味すぎて、痺れた。親御さんの年齢を聞いてみる。殆ど僕と同年齢。つまり、僕の息子や娘みたいなものなのだ。 ——————————————————————————— 嗚呼。書き出したらきりがない。あまりにクドいのもどうかと思うので、彼らの想いは写真でも語ってもらうことにしよう。 校長先生の挨拶で、コンサートが始まった。地元の太鼓の演奏が素晴らしかった。隣で見ていた先生が僕にこう云った。「あの子たち、授業中にぺちゃくちゃ喋ってばっかりなんですけど、あんな真剣な顔して演奏してるなんて知りませんでした」と。 続いて、全校生徒と各クラス、各部活動、全教職員、校長先生まで登場して「満月の夕」を歌うヴィデオが流された。これはヤバかった。直視すると涙が垂直に出そうだったが、観ない訳にはいかない。中学生がこれを創るのに、どれだけの労力を必要としたのだろう。この映像を相馬の子供たちが見たら、どれだけ力をもらえるのだろう?ほんとうにありがとう。 相馬からやってきたモリタが生徒会諸君と対談をした。彼もまた、中学生の情熱に度肝を抜かれていた。生徒たちは深刻な話も、自分たちのこととして受け止めてくれていた。それがほんとうに嬉しかった。 さぁ、いよいよ僕の出番だ。大人の本気を観てもらわないとね。これで燃えなきゃ、九州男じゃないぜ。いちおう先輩だし、オレ。でも、ここに多くを記すのを止めておこう。中学生たちの心に何かが届いたのなら、それでいい。そして受け止め方がそれぞれに違っていても、それがいい。ただひとつ、みんなで一緒に歌った「満月の夕」。素晴らしい体験だったよ。忘れられん。音楽を続けていて良かったよ。 ———————————————————————————- もはや、どうやって受けとったものを咀嚼していいのか不明。でもね、これだけは伝えておくよ。君たちの想いは確実に相馬市の子供たちに届ける。方法はこれから考える。君たちは僕ら大人に強烈なメッセージとエネルギーをくれた。君たちには何の責任もないのに、心を痛めさせてごめんな。こんな世界にしたのは僕ら大人のせいさ。だから、これからも毎日を精一杯生きる。この世が生きるに値する場所だってことを、人は信じるに足りる生き物だってことを証明する。そして、君たちが示してくれたのは、ほんものの希望で、そして未来だった。 心からありがとう。君たちのことは一生忘れん。小遣いためて、いつかライヴに来てくれ。僕もひょっこり遊びに行く。僕には子供が居ないんだけどさ、とつぜんたくさんの息子や娘が出来たみたいな気分だよ。 ———————————————————————————- 末尾ながら、子供たちを絶妙な距離感でサポートして下さった、教職員の皆さん、親御さんたち。ほんとうにありがとうございました。