日別アーカイブ: 2016年9月13日

隣人

9月13日 火曜日 雨   アニキが異国からやってきて、ひさしぶりにいろんな話をして、プロの酔っぱらいの教えに従って3杯で店を出て、家に帰った。  前の家の隣人の方からメール。旦那さんが亡くなったと。ウ、ウソだろ。一瞬で酔いがさめた。5年も隣に住んでいて、名前も年齢も知らなかったし、敢えて知ろうとしなかったけれど、僕は彼が大好きだった。どんなときも彼は僕に同じ体温で優しく接してくれた。だから、敢えて僕は距離を縮めることはしなかったのだけれど、引っ越しのとき挨拶に行ったら、実は音楽が大好きでギターを弾くんだって、奥さんが僕にそっと教えてくれた。そうかぁ、だから、あんなに一家揃って僕に優しくしてくれたんだって。そもそもそのとき、オレの身元はバレバレだってことも分かったし、もっと交流すれば良かったって。何格好つけてたんだ、オレみたいな。  いつだって後悔は先に立たない。  都会の住宅地での距離の取り方、彼らに関しては、おおいに間違えてた。そして彼は同じ年だったって、さっき知った。あり得ない。あり得ないよ。  8月の末に病院に行って、入院して1週間で居なくなってしまったって。  僕はね。あの素敵な家族と会おうと思えばいつでも会えた。一人で住んでる僕に送られてきた美味しいもの、いつだってあの素敵な家族にお裾分けできた。「元気ですかー?」って。隣に住んでたときは、近すぎてそれをしなかった。離れてからは、忙しさにかまけてそれをしなかった。  あり得ない。ご家族の気持ちを想うと、胸が詰まる。  でもこれが人生、なんだね。だから、いつもの別れも今生の別れだと思って生きなきゃね。それを彼は教えてくれたんだね。  Sさん、生まれてきてくれてありがとう。オレ、会いにいくよ。遅すぎたけど、あなたに感謝したいし、あなたのLIFEを祝福したい。

カテゴリー: 未分類 | 4件のコメント