日別アーカイブ: 2015年12月11日

HOTEL EXISTENCE

12月11日 金曜日 晴れ / 強風 伝えたいのは決してネガティヴなことじゃない。たぶん状況が厳しいときこそ、ほんとうの表現が生まれてくる。どんなときだって、気高く、ドリーマーで居たい。 確かにCDは売れない。だからコストはかけられない。でも、僕らにはスキルがある。状況を追い風に変えて、新しい方法を探せばいい。必要は発明の母。僕はそう思う。 そしてミュージシャンは多少ミステリアスで、あまり饒舌じゃない方がいい。語り過ぎとSNSには気をつけろ。笑。でも興味をもってもらわなきゃいけないから、そのさじ加減は難しいんだけど。 —————————————————- HEATWAVE、今年で36年目。 ぐっと会って、集中してぱっと録って、仕上げにやたらと時間をかける。僕らが顔を合わせるのはスタジオのみ。住んでる場所も違うから、あとは魚とネットを通じてやり取りする。会話をしなくても、送られてきたファイルの中に刻まれた音がメッセージ。あとはひたすら僕が音に向き合い、最後の化粧の行程を魚が担当する。 若い頃。ネイティヴ・アメリカンの住む大地で、勝手にヴィジョン・クエストをやった。彼らは12歳になると、荒野の中で、宇宙と地面を、自らの身体を通して結ぶ場所を自分の力で見つけだし、そこに水だけで3日間滞在して、ヴィジョンを得る。そのヴィジョンをメディスンマンに伝えたとき、初めて彼は名前を得て、少年ではなくなる。雷鳴を見たものは「ローリング・サンダー」という風に。 内包する宇宙と、ほんとうの宇宙に境はない。そのことを知る人は少ない。テレビを見てたら気づかないよ。その曖昧なエリアのことを、ポール・オースターの新作に書かれていた言葉「HOTEL EXISTENCE」と呼ぶのがふさわしい、と僕は思った。そこにはトラウマやヴィジョンが映し出される。これ以上の説明は野暮だから止める。2016年を生き抜くのに必要な叡智だと僕は思う。オースターさん、ありがとう。 ————————————————– ジャケットの絵を描いてくれた人と僕は会ったことがあるらしい。彼がこの曲を聴いてくれたかどうか、敢えて確認しなかった。でも、きっと会うことになるだろうね。 ————————————————– 12/26のライヴでみんなに届けることができます。通販は年明けの1/6くらいからを予定してます。みんなの日々に響きますように。 ————————————————- Hotel Existence 野生の鷹のように気高く 風とともに去ってゆけたら いつか君にまた会えるかもな 雨粒として あるいは ひかりとして 日々は意義ある悲劇で喜劇 世界と関わるほどに 孤独になっていくだけ それでも探し続けているものは きっと理不尽の向こう側にある 花を飾ろう 白い花を イグディスタンスと云う名のホテルで君の 明日のために花を飾ろう いつか君は気がつくのかな 自分がしでかしたことの 傲慢さに けれど期待は裏切られるだろう ならば今 感謝と祝福を この目で見たことを 知らなかったといえず 知ってしまったことを なかったことにできず ブルーに絡まったまま 投げ出したなら 何もかもが この世界と同じ 荒地に種を撒き続けたら … 続きを読む

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