必要は発明の母

6月7日 火曜日 晴れ

バンド本体がいよいよ動き出すとき、あるいは誰かのレコーディングに呼ばれたとき、のみ。僕の仕事場からエレクトリック・ギターとアンプ類が運び出される。それらは殺人兵器のような堅牢なケースに収納されていて、とてもじゃないが、一人で運ぶ気にはならない。昼過ぎにマネージャーとローディー君がやってきて、それらをひょいひょい運んで、軽々と楽器車に積んでいる姿を見て、若いってことはすげぇなぁ、とか、プロってさすがだわ、とか。ある種、感嘆。

ソロのツアーを始めたのは1995年のこと。バンドだと経費がかかりすぎて、演奏する場所がどうしても大都市に限られる。そりゃおかしいだろう、と始めたのはいいが、今考えるとマネージャーにPAエンジニアにローディー君を引き連れ、僕は大名のように運ばれて、ステージに上がって、ただ演奏するだけだった。多分、ギターも4,5
本使っていたと思う。その行為に「?」マークが付くまで更に数年かかった。アホか、お前。

そして今や、車両で移動できない地方にはギター一本で行くようになった。身軽にも程がある。当然、オーディエンスからはエレクトリック・ギターのような演奏も求められる。ところがどっこい。そのうち、アコースティック・ギターからそのような音も出せるようになった。ほんとだよ。その二つのギターを分けて考えていたのは自分であって、どのみちギターなのだから、後は自分の腕と心持ちの問題なのだった。それからは何もかもがシンプルになっていく。バンドのライヴの際はチューニングが異なる場合が多いので、何本か使うけれど、基本的にはやろうと思えば一本でいける。必要は発明の母。何もかもあるってことは、何もないって場合が多い。書くまでもなく、何もないから、何もかもがある。僕はそう思う。

てな訳で、みなさんのリクエストも参考にしつつ、明日のリハーサルからはようやくグレッチ先生の登場です。期待に応えて、何処かでブチかましますから、お愉しみに。

夜のカオルさんです。溺愛してます。

夜のカオルさんです。溺愛してます。

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必要は発明の母 への2件のコメント

  1. あき より:

    リクエストはまだ間に合いますか?

    「オリオンへの道」
    「ホーボーマン」
    「陽はまた昇る」

    どれか一つでも聴けたらうれしいです。

    約2年前に職を失って、未だ次の仕事に就けていません…。
    懐事情は厳しいけれどHEATWAVEだけはパスしたくないので、
    14日、楽しみにしています。元気をください(涙)。

  2. さとう より:

    the answerなんぞ
    よろしいかと・・・・・。

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