日別アーカイブ: 2016年1月12日

day #001 ベルリンの壁

1月12日 火曜日 晴れ ほぼ丸一日をかけて、標高3000メートルの村にたどり着いた。皮下脂肪が減った分だけ、マイナス20度を超える空気は骨身に染みた。てか、刺さった。   満点の星。星のひとつひとつに光沢を与えたような。そんなときに頭に浮かんだのは、何故かベルリンの壁が崩壊していく様だった。確か1989年11月。愚かな僕は、その光景を見ながら、世界が決定的に良い方向へ向かう期待感で胸を膨らませていた。アホすぎる。そんな風に思ったのは、あれが最後だったなぁ。     あれから世界がどうなったのか、書くまでもなく、来るところまで来てしまった。太平洋の上でwifiを使ってblogを更新し、引越し先を検索できる。もう奇妙じゃ済まないところまで来てしまった。いったい僕に何ができるのか、できないのか?そういうことを山の主に導かれて「フィジカルに」考えないと、頭がぽんぽこぴーになりそうだ。いや、ほんとうに。 言葉のひらめき、メロディーのきらめき、グルーヴのひっかかり、ヴィジョン、創造性。研ぎ澄ませるためなら何だってやるつもりでいる。     あいつは一年振りの訪問なのに、当たり前のように僕のベッドで眠っていた。あ、ネコのことね。新しい小さな相棒を連れて。ひょっとして、あいつのネコ年齢は僕の年齢を上回ってしまったのかもしれない。何だか、切ない。山の夜。     居候先が既に3000メートルを超えているので、慣れるまで2〜3日かかる。軽い高山病みたいな感じで、息が切れるし、頭も痛い。まずは無理のないところから、山の主に挨拶をして。去年の感覚を思い出すまで3日はかかりそうだな。それとも、トシを取っただけかな?でも、山は素晴らしい。偉大だよ。ぜんぶ、受け入れてくれる。     ここはテレビがないから、素晴らしい。ラジオからはずっとデビット・ボウイが流れてる。いろいろ考えるよ。      

カテゴリー: 未分類 | 2件のコメント