日別アーカイブ: 2016年3月22日

オリオンへの道、その20年

3月22日 火曜日 晴れ 勢いでベスパを買って、アゲアゲのヒロシです。ほんとうに、動くのか、届くのか、ドキドキ。 閑話休題。 引っ越し前の仕事場で、できるだけ作業しておこう(新しい場所で音に慣れるのには時間がかかる)とミキシングしたものを更にブラッシュアップしています。何の音源って、昨年の12/26のHWのライヴです。なかなかバンドを体感することができない全国の人々に届けたいんすよ。このバンドの素晴らしさを。 ライヴなんでヘクってるところなんて多々ある訳ですが、バンドとして起承転結の「結」、良い意味で最後のチャプターに入ったのが音を聴いていて分かります。僕はずっとこのバンドを客観的にミキシングしてきたので。誰かが亡くなったら、美しく散る予定です。もう誰が欠けても無理です。この音は出ない。 このライヴ、フェーダー(音量の調節をするもの)を動かす必要がないのです。つまり全員が全員の音を感じながら、ダイナミクスを自在にコントロールしてるのです。信頼とリスペクト。その領域に達しています。そして、いつもクドい。プログレみたいに長い。シンプルな構成なのに。今回はそういうことを「そのまま」にしておこうと思うのです。作品として昇華させるのではなく、全国の人々に生のバンドを体感してもらえるように。 その中に、割としっかり構成が決まっている「オリオンへの道」があります。1995年のアルバム「1995」に入っています。ファンに愛されているのを知っていますが、バンドで演奏したのは「1995」ツアー以来、実に20年振りです。 この曲は佐野元春さんのプロデュースで録音されました。愛と情熱のこもった素晴らしいトラックだと、今でも思います。が、しかし、バンドはHWの名を語っていながら、実状はズタズタ。渡辺圭一は脱退、アルバムをリリースした後、レコード会社からは戦力外通告。その後、僕は音楽事務所も辞め、何もないただの人になってみたのです。こみ上げてくるものがなければ、この国を出て、違う人生を歩もう、と。 でも、即座にこみ上げてくるものがあって、いくつかの曲を書き上げ(その中にはTOKYO CITY HIERARCHYとかBOHEMIAN BLUEとかハピネスなんかがありました)、あっと云う間に新しいレコード会社と契約し、ミュージシャンに復帰したのです。 「オリオンへの道」をバンドで演奏する(しかも、それを渡辺圭一と)のには20年の時間が必要でした。でも、あの瞬間、中空に浮かんでいた風景を僕は一生忘れないと思うのです。ひとことで云えば、続けてきたことへのギフト、かな。笑。 せっかくだから、今日はそれをみんなとシェアしたいんす。今日、仕事場で聴いていて、独り占めしたらいかん、と。もうひとりの僕が云いました。是非、聴いてください。みんなもしんどいことたくさんあると思うけど、続けるといいこともあるよ。エンジョイ!   HEATWAVE / オリオンへの道 / LIVE AT DUO MUSIC EXCHANGE / 26th DEC 2015    

カテゴリー: 未分類 | 45件のコメント