オリオンへの道、その20年

3月22日 火曜日 晴れ

勢いでベスパを買って、アゲアゲのヒロシです。ほんとうに、動くのか、届くのか、ドキドキ。

閑話休題。

引っ越し前の仕事場で、できるだけ作業しておこう(新しい場所で音に慣れるのには時間がかかる)とミキシングしたものを更にブラッシュアップしています。何の音源って、昨年の12/26のHWのライヴです。なかなかバンドを体感することができない全国の人々に届けたいんすよ。このバンドの素晴らしさを。

ライヴなんでヘクってるところなんて多々ある訳ですが、バンドとして起承転結の「結」、良い意味で最後のチャプターに入ったのが音を聴いていて分かります。僕はずっとこのバンドを客観的にミキシングしてきたので。誰かが亡くなったら、美しく散る予定です。もう誰が欠けても無理です。この音は出ない。

このライヴ、フェーダー(音量の調節をするもの)を動かす必要がないのです。つまり全員が全員の音を感じながら、ダイナミクスを自在にコントロールしてるのです。信頼とリスペクト。その領域に達しています。そして、いつもクドい。プログレみたいに長い。シンプルな構成なのに。今回はそういうことを「そのまま」にしておこうと思うのです。作品として昇華させるのではなく、全国の人々に生のバンドを体感してもらえるように。

その中に、割としっかり構成が決まっている「オリオンへの道」があります。1995年のアルバム「1995」に入っています。ファンに愛されているのを知っていますが、バンドで演奏したのは「1995」ツアー以来、実に20年振りです。

この曲は佐野元春さんのプロデュースで録音されました。愛と情熱のこもった素晴らしいトラックだと、今でも思います。が、しかし、バンドはHWの名を語っていながら、実状はズタズタ。渡辺圭一は脱退、アルバムをリリースした後、レコード会社からは戦力外通告。その後、僕は音楽事務所も辞め、何もないただの人になってみたのです。こみ上げてくるものがなければ、この国を出て、違う人生を歩もう、と。

でも、即座にこみ上げてくるものがあって、いくつかの曲を書き上げ(その中にはTOKYO CITY HIERARCHYとかBOHEMIAN BLUEとかハピネスなんかがありました)、あっと云う間に新しいレコード会社と契約し、ミュージシャンに復帰したのです。

「オリオンへの道」をバンドで演奏する(しかも、それを渡辺圭一と)のには20年の時間が必要でした。でも、あの瞬間、中空に浮かんでいた風景を僕は一生忘れないと思うのです。ひとことで云えば、続けてきたことへのギフト、かな。笑。

せっかくだから、今日はそれをみんなとシェアしたいんす。今日、仕事場で聴いていて、独り占めしたらいかん、と。もうひとりの僕が云いました。是非、聴いてください。みんなもしんどいことたくさんあると思うけど、続けるといいこともあるよ。エンジョイ!

 

HEATWAVE / オリオンへの道 / LIVE AT DUO MUSIC EXCHANGE / 26th DEC 2015


 

 

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オリオンへの道、その20年 への45件のコメント

  1. あき より:

    20歳の大学生だったときに、
    ラジオから流れてきた曲。
    いまだに、心に響くとは。

    ファンを続けてきて、良かった!
    素晴らしいギフトをありがとう!

  2. mamo より:

    うん!
    間違ってなかったですね!(笑)

  3. たかし より:

    初めて投稿させていただきます。
    何年前か覚えていませんが、福岡市天神にてイベント(花田さん目当てでしたが。)で、目撃して以来、音源、ダイアリー等ずっと追っかけさせていただいてます。
    今日の文章、音楽、良いというか、感動です。
    私もアマチュアながらギター弾いたり、歌ったりしてる43年生まれの福岡県民です。これからも引き続き追っかけさせていただきます。
    ※当日のMCで印象的だったのは「ジョーストラマー(別会場)に来ているのに良くここに来たよな〜」です

  4. よしくん より:

    この曲は無敵ですね。
    人生の節目に必ず出てきます。
    多分死ぬまでエンドレスな気がします。
    どんな場面にもバッチリはまるんです。
    この曲大事にしてます。
    ベスパ買ったんすねぇ。
    バイクに興味出てきたんですか?
    ベスパヒロシ号でV Maxをブチ抜いてやりましょう!

  5. パネル屋 より:

    この曲に出逢えて良かった。
    あの頃も、今も。
    ありがとうございます。

  6. スズキコウイチ より:

    オリオンへの道。心に染み入る曲ですね。ありがとうございます。
    20年ぶりの演奏だったんですね。意外でした。僕がHEATWAEVに出会ったのも20年前ぐらいです。20年の月日を思い出すと感慨深い気分になります。

  7. 黒noわいふ より:

    旦那も好きだったな。付合い始めてのころ、いつも流れていた。あの時を思い出しました。ありがとうございました。

  8. kasumi より:

    いい!

  9. makinosaka2 より:

    山口さん ありがとう!

  10. jun より:

    いい演奏ですねぇ。
    そして山口さんのミキシングはほんとに素晴らしい!
    個人的にはライブ盤のミキシングが大好きです。
    NO REGRETSで初めてHWのライブ音源聴いてからというもの、他のどのライブ盤聴いても満足出来なくなりました。
    なんでこんなに全部の楽器がくっきりすっきり聴こえるんでしょう?
    演奏自体がいいからってのもあるでしょうけど。

    12/26のライブ盤、早く聴きたいです!

  11. うっちゃん より:

    時間の経過が、つくるものってあると思う!

  12. Masako より:

    胸がいっぱいです。何度も繰り返し聴いてます。
    山口洋さんと、HEATWAVE、たくさんの曲に出会えたこと、本当に感謝です。
    20年のファン歴は埋められないけれど、これからも応援していきます。もっと、もっと聴いていたいです。
    『続ければ、良いことあるね~!』 (涙)

  13. 林檎 より:

    HEATWAVE最高~~~!!!♫o(*^O^*)o
    ありがとうございます!

  14. nakamura より:

    今聴きたい歌でした。
    涙がとまらなくて困りました。
    まっすぐでやさしい、聴いていて安心する音。
    届けてくださってありがとうございます。
    明日からは少し気持ちを切り替えられそうです。

  15. かじとら より:

    山口さんの音楽、ずっとオレの心の友でいてください。ありがとうございます!

  16. emi より:

    12/26、初めてHEATWAVEのライブにダンナを連れていき、椅子席に放置。終了後、感想を聞いたら、この曲で涙が止まらなかったそうです。
    あの頃ファンになった私は、詳しい事情は知りませんでしたが…いま4人の演奏が聴けて幸せです。ラヴ。

  17. meimay より:

    洋さん!
    「オリオンへの道」聴きました。ものすごくいい!!!
    うれしくて、聴きながら涙が出ましたわ。
    伝わってくるなあ〜  「何度でも僕はやり直す」  力強くて素晴らしい音楽をありがとうございます。

  18. フラニー より:

    こ、これ、「生」なんですよね? 音の仕組み(?)に圧倒されています。
    優しくて力強くてエモーションで、
    「希望」の濃度が、最初から最後までずーーーーっと濃くて、
    言葉にならないものに包まれました……。
    HEATWAVEの4人が創り出される奇跡の時間に、こうやって出会う
    ことができて幸せです★ ありがとうございます!!

    山口さんのベスパ、何色かなぁ…ワクワク♪

  19. ジンジン より:

    いいですね、グッときました。

    この時期、晴れた日にはオリオンが輝いています。ポーラスタアもまた。
    どちらも洋さん、佐野さんに繋がりますね。
    何万年前の光が今届いていると思えば、ホントに人の営みは小さいですね。

    とはいえ、生きづらくなりつつある今を何とか凌いで生きている訳でして…。
    こんな時代だからこそ、洋さんの歌が心に響いてくるのです。心はリポビタンDを
    求めています。

    シェアありがとうございました。

  20. カズソウル より:

    あの日のライブで聴いたとき、グッと来て涙しました。いま聴いてまた涙しています。
    ありがとうございます。

    夜を徹して仕事して、明け方に出来上がって、この曲を聴いたこともありました。

    ほんとうに凛として、美しい曲です。
    ライブ盤、とても楽しみにしています。

  21. エイジ より:

    12/26のライブが蘇ります!
    ライブ盤楽しみにしています!

  22. レプラコーン より:

    人生の節目に流れていた曲でもあり、今度のライブでリクエストしようと思っていた曲でもあります。
    流石!イタコロックンローラー!
    ありがとうございます。
    本当に続けていると、いいことありますね♪

  23. 焚き火 より:

    オリオンへの道。
    やっとHWで聴けました。
    どうもありがとう。

    次のライブアルバムや新譜はレコードで聴きたいな。

  24. saw より:

    ライヴ盤、いつも素晴らしいです!
    でも、無粋を承知で、、ライヴ盤の感動はライヴ盤の感動で、生で聴くライヴとはまた別ものです(そんな足り前のこと、僕なんざに言われたくもないでしょうけど、、すみませんm(_ _)m)。
    なので、東京に足を運べる(運ぶ)人だけでなく、全国できるだけ多くの人に(とりわけ熊本で、、f^^;)ヒートウェイヴのバンドの生の音を聴いてほしい、聴きたいと思うのです、、
    みなさん引っ張りだこでなかなか難しいのは承知ですが、、詮無いかも知れませんが、いちファンの希望です。失礼をばいたしましたm(_ _)m

  25. ゆか より:

    昨年の12/26。MCの後にこの曲が始まったとき(いつも、ライヴでやっているよね?)と思ってからバンドで聴くのは初めてだと気付くのに少し時間がかかる鈍な自分でしたが、はっと気づいてからは、やはりこみあげてくるものがあり泣き笑いしながらのライヴでした。
    その当時の山口洋さんに「続けてくれてありがとう~♡」と伝えに行きたいです!

  26. ボブ・マリ より:

    いいです。
    感動しました。

  27. makiko より:

    あ~ダメだぁ~…仕事と懐具合の調整がつかず、春のツアーを諦めようとしていた今の私にこの曲のプレゼントは素敵過ぎる…。
    ちょっとばかし無理をしても行っちゃおう♪ってなるじゃないですか(苦笑)
    12月のライブで一番心に残った曲でした。次回のライブで絶対リクエストしようと思っていた曲でした。心に沁み入るカンジが半端ないのです。
    何だか悪い男に振り回されている気分です(笑)

  28. 胡囃 より:

    オリオンへの道は、私がHWを知るきっかけとなった曲です。

    当時18歳でこの曲に気づけたこと、
    去年の12/26のライヴの場に居たこと、
    山口さんと、そしてHWと、今という時代を共に生きているということ、
    すべてが必然で、そして私の誇りです。

    クドさも、プログレみたいな長さも、もろとも愛してます。
    ありがとうございます。

  29. こびど より:

    「Sweet 16」な山口さん、最高 ‼︎

  30. さだ より:

    いまだHWが見れないでいるのでヒロシさんのギフトすごく嬉しいです。ありがとうございます。
    アルバム「1995」で僕はHWと出会い、今でも大好きな曲ばかりです。
    一昨年のソロ、長野ネオンホールで「人間は何度でもやり直せる」事を歌ったこの曲を聴いてジンとしたとともに力を貰いました。

    去年言ってくれた「HWでネオンホールへ」
    ずっと待ってます!

  31. toshie, tokyo より:

    WATANABE KEIICHI ON THE BASS!
    ポータブルスピーカーを握手するみたいに手に持って聴くと特にベースの振動がよく伝わってきます。じんわりと。
    シェアしてくださりありがとうございます。大好きです。何回も聴いています。
    このアルバムはいつ手に入れることができますか?楽しみにしています!

  32. 由良之助 より:

    『オリオンへの道』を演奏するにあたり、渡辺圭一が
    加わったことについて、私にはさほど思い入れはありませんし、最後のコメントも必要ありませんでした。勿論、日頃より情の深いナイスガイだと感じておりますが、当時のレコーディングメンバーで昇華したところですべてと言い得ますし、契約上の後日談も知る必要のなかったことと受け止める向きが大きいです。山口洋は名前の割に弁解が多いと感じるエピソードですが、今後もヒートウェイヴ躍進のために、頑張って欲しいと願う次第でございます。

  33. 由良之助 より:

    金玉財団ツアーにも期待したい。

  34. 森くん より:

    はじめまして。山口さん!僕のヒーローです。

    石垣島で嫁子供をホテルに捨てて、山口さんのセットを見に行った者です。

    この5月から独立し、三重県でカフェ&寿司バルを始めます。もう若くもない僕はボフェミアンブルーを聞いていつも後押しをしてもらってました。

    で、豊橋ハウスオブクレイジーでのリクエストをさせてください。
    「エピタフ」お願いします。

    今度は嫁も連れて行きます。嫁は「明日のために靴を磨こう」が聞きたいそうですが、無視してください(笑)

  35. 平和台の星 より:

    3月1日のブログのコメント、15件。昨日のブログのコメント、すでに34件。うん、みんな他のどんな音楽よりも今のこの時代ににヒートウェイヴのロックンロールが、山口洋の歌が聴きたい、必要とされてんだと思います。

    リクエスト、お願いします。
    4月6日、大阪、王様の耳はロバの耳~HEROESメドレー、無理でしたら
    2016年型「オリオンへの道」聴きたいです。

  36. たづ助。 より:

    素晴らしかったです。
    この曲を初めて聴いたときのことを
    思い出しました。
    当時と自分はいったいどれくらい変わったのだろう
    いや 変わってないかな 
    だからこそ 今また響いてきたかもな とも。
    聴かせてくださってありがとうございます。

  37. のり より:

    このライブのCDはどうなったんだろうと思ってたところだったので嬉しい記事でした。
    発売日を楽しみに待ちたいと思います。
    『オリオンへの道』は皆さん思い出が多いようですね。
    僕は『陽はまた昇る』に凄くお世話になって、『1995』はもちろん聴いていたけど山口さんの感じとはシンクロしませんでした。
    でも、今聴くと良い感じです。僕の状況が当時と変わったって事でしょうか・・・?
    ライブで過去の曲は何を演奏したのか知りませんが、この『オリオンへの道』を聴いただけでも期待が膨らみます。
    最近はライブで過去の曲を演奏しているのは個人的に嬉しい事です。今の曲と合わせてお世話になった過去の曲も自分の中では大事なものとなっているので。

    最後に
    >そして、いつもクドい。プログレみたいに長い。シンプルな構成なのに。
    てご自身が言ってるのに笑わせて頂きました。
    僕もライブに行くといつもそんな事を思います。
    たまにはシンプルに終わらせてみても良いんですよ!(笑)

  38. riokami より:

    初めてのheatwave、初めての東京のライヴハウス、お芝居でもないのに 「ごあいさつ」、、、。
    20年前、初めて観る山口洋はバンドの中にいても 「一人」でした。
    こんなに他人の孤独を感じたのははじめてでした。
    孤独だけど美しかった。
    「背筋を伸ばして咲く花」が私にとっての山口洋だ。
    私にとっては、いまでも憧れの人です。

    昨日は「オリオンへの道」を聞いて、涙ポロポロ。

    4月のライヴでは、
    「陽はまた昇る」もよろしくお願いします。

  39. かぼす より:

    ようやく気付いた
    これはきっと、山口洋さんが当時
    渡辺圭一さんやヒートウェイブのメンバーにあてたラヴソングだったんじゃないだろうか、と。

  40. ぜん より:

    あの時の兄貴の表情が目に浮かびます。圭一さんへの眼差しも。
    いつか、HWの歴史、転換期の出来事など、詳しく知りたくなりました。考え過ぎなのかもしれませんが、兄貴の詩からは、バンドから去る人への愛を感じる曲、理解し合えない苦悩を歌った曲などが幾つかあるので。
    ※勝手に兄貴と呼ばせて貰っています。山口さんのこと。

  41. みとっポ より:

    いい曲はいつ聞いてもすっと心に響いてきますが、この曲もそんな曲ですね。そしていつまでもリピート或いは長く聞いていたくなります。そんな曲を有難うございます、洋さん。

  42. Koike より:

    鳥肌。

  43. Yu_Luck より:

    音源のアップ、ありがとうございます。
    口を挟むようで大変申し訳ないのですが…
    「オリオンへの道」は2001年のツアー「機巧襲撃」でバンドとして演奏されていたような。その頃の「歌宅」でも頻繁に演奏されていて、とてもうれしかった思い出が。

  44. 愛ぴょん より:

    しずかに世界を見つめ、ひとつずつ、近づいてゆく。
    ラヴ。君の名前を抱きしめてみる。ラヴ。限りなくおだやかに始めてみる。
    夜が明け、オリオンが輝いていますように☆

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