日別アーカイブ: 2023年10月20日

想像力

10月20日 金曜日 晴れ   ガザにおける紛争は次なる世界大戦への導火線にじゅうぶんになり得る。でも、そんな論調にならないのは、多くの人が自分にとって遠いことだと感じているからだろう。  その複雑極まりない約2000年の歴史を理解しなければ、積年かつ骨肉の想いを理解することは難しい。  かくいう僕も90年代の初頭、湾岸戦争の際に、NYでお使いに通っていたユダヤ人の店が閉店するまで、その史実を把握したいとは思っていなかった。彼らは戦火の祖国へ帰って行ったのだ。自国と領土への信じがたい執着を目の当たりにして、自分がいかになにも知らなかったかを知ったのだった。  僕はそれが勉強の意味だと思う。自分が知りたいと能動的に思うこと。無論、うっすらと学校で習ってはいるはずだけれど、机上のことなんて脳に入っていくわけがない。知りたいと思い、調べていくうちに、多角的に史実を捉え、自分の意見を持つこと。次第に大国の蛮行や人間の愚かさが浮き彫りになっていく。それは今だって図式は変わっていない。  ロシアとウクライナ、北朝鮮と韓国、中国と台湾、エトセトラ。もしアメリカがこの紛争に加担するようになれば、大国たちの思惑とパワーバランスが狂うことによって、なにが起きてもおかしくない状態に陥るだろう。必死に軍備費を増強してきたこのアホな国も確実に巻き込まれるだろう。  つくづくニンゲンはアホなのだ。学ばないのだ。何度も何度も何度も同じことを繰り返すのだ。きっと自らの手によって滅びるまで繰り返すのだ。  無差別な殺戮にいったい何の意味があるのか?そんなことくらい、いまどき誰だって知っている。でも、なにもしない。それは遠い出来事だから。でもね、あなたも僕も自分の暮らしを遠くを見ながら美しくすることはできると思う。  僕は食卓に花を飾る。   ひとりひとりがどう生きるかってことが求められているんだと思う。僕はこの国の多様性は大好きだ。思いやりのある人も好き。でも、政府は信じない。もちろんアテにもしない。自分のモラルにしたがって残りの人生を生きようと思っている。

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