日別アーカイブ: 2012年10月23日

嘘のようなホントの話

10月23日 火曜日 曇り F某が「ぜったいに火曜日空けといてくださいね」としつこいので、男のデートの誘いに乗ることにした。男かよ。 江ノ島でFとはまぐり定食を喰っていたら、店員に扮した堀下さゆりが突然現れて、腰を抜かした。「お、お前、ここで何やってんの?」。「はい、ここで働いてます」。うそつけ。 それから3人で珈琲を飲んだ。その店の看板猫のあられもない姿に、まったく癒された。働いているお姉さんに、ただならぬ言葉の響きを嗅ぎ取ったので、「ひょっとして福岡の人ですか?」と聞いたら、僕が育った街から10キロ圏内の人だった。 それからFは僕と堀下を温泉に連れていった。(もちろん混浴ではありません。念のため)フリチンで男湯を歩いていたら、長崎の悪友Kに良く似た柄の悪い男がアンニョイな表情を浮かべて、風呂に入っていた。こんなところにKが居る訳がないから、スルーしていたら、ほんとうにKだった。オレは本気で腰を抜かした。フツーここで気づくだろ、と後になっては思うが、奴は「いやー、結婚式で東京に出てきてたんで、たまたまこの温泉に来たんですよ。びっくりしたなぁ、もう」というその言葉を丸ごと信じてしまった。 4人になった僕らは、寅さんチックな茶屋で海を観ながら、酒を飲んだ。いい時間だった。 それからFのともだちの父上が病気になったので、神社に行った。俺の叔母は作家で画家なのだが、神社の待ち合い室に、叔母の本が「非売品」と書かれ、どーんと置いてあって、また腰を抜かした。その名前を観たことすら、42年振りだったのだ。これは、たぶん仕込みじゃない。叔母の名前を知っているのは僕だけなのだから。父上の病気、治る気がする。ぜんぜん知らない人だけれど、柄の悪い4人がほんとうに父上を想っている姿は悪くなかった。 いよいよ、街に場所を移して、いつもの店に行った。二階は貸し切られていて、そこに九州の後輩のSが立っていた。ようやく気づいた。これは友人たちによる「ヒロシ、ワッショイの会」だったのだ。わらわらと人がやってきて、二階は満席になった。何だかなぁ、お前らなぁ。感激したよ。ありがとね。

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