不可能を可能にすること

12月12日 木曜日 曇り

ベーシストが脱退して、はてどうしたものかと思案にくれる。渡辺圭一が在籍した約30年(途中6年くらい居なかったけど)はダテではないからして、簡単に誰かを入れればいいって話ではないことくらい最初からわかっていた。

そんな時、Shinya Fukumori Trioが「来日」したので、横浜のジャズクラブに観に行った。編成はドラムス、ピアノ、サックスのトリオ。ベースレス。ダイナミクスにあふれた素晴らしい演奏だった。なによりも、ノンPAだった。生音なのだ。すべてが。

彼らは僕に「ないものは、想像させればいい」ってことを教えてくれた。彼らの音楽にベースは不要だった。でも、僕には聞こえた。架空のベースラインが。

ロックバンドとしてハードルは高いけれど、できるんじゃないかといつもの直感がそう言った。そして、メンバーの誰ひとりとして、新しいベーシストを探そうとは言わなかった。それは渡辺圭一へのリスペクトであり、自分たちへのチャレンジでもあった。

そうこなくっちゃ。どうせ行くのなら、険しい道の方が楽しいに決まってる。

あれから、僕ら全員の音楽への取り組みが変わった。誰かがいなくなったからショボくなったとは誰にも言われたくない。HW SESSIONSで実験を繰り返して、先日のリハーサルで確実に突破したと思う。

不可能を可能にすること。

音楽を楽しんでもらって、みんなの日々に役立てて欲しい。見てくれればわかると思うよ。自分で決めてしまわない限り、不可能なんてないってことが。

コンチョ(っていうんだってさ)を初めて作りました。

 

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不可能を可能にすること への5件のコメント

  1. アキラ より:

    その通りだと思います。有難うございます。

  2. rie より:

    昨日、考えさせられることがあって、細い三日月の空の下、満月の夕を大音量で繰り返し聴きながら帰りました。
    やるべきことがわかりました。ありがとうございました。
    ツアー、楽しみです。

  3. なおみ より:

    HEATWAVEが教えてくれた音楽は足算ばかりでなく引き算で無限大に広がる宇宙だったよ。
    多分、今回もきっと。

    日々には色々あるけれど、音楽が描く自由を感じにいくけんねー。よろしくたもう。

  4. にゃあにゃあ。 より:

    ラジオ二本、エリアフリーで聴きました。

    いつも通りの控えめな表現ながら、今年のうちにぜったい聞いておいたほうがいいライブなんだよ!という、えも言われぬバンドの高揚感と自信が伝わってきました。

    HW SESSIONSを重ねるごとに、殊にドラムのIさまが、いっそう躍動的に楽しそうに演奏されていたのが印象的でした。

    あとは、行って聞いてみないと☆
    言葉では伝えようがないですよネ‼︎

    最後の1週間は、どんなふうに準備されるのだろう・・。
    自分にとっても、エポックメイキングなライブになるよう、ココロシテ過ごしまっす。

    水筒とコンチョ(っていうんですな)も狙いマスb

  5. こびど より:

    背筋の延びる思いです。
    楽しみにしています、渋谷!

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