1300キロ

3月15日 金曜日 晴れ

毎年この時期にはこころあるミュージシャンが誰とはなく福島に集結してくる。

それも、暴走族的な集結ではなく、自然に目立たないように各地でいろんなイベントを開催している。

それがいい。

だって、企業とか、オレの大嫌いな(トシを重ねるごとにほんとに苦手になる)広告代理店的な連中が開催してるイベントなんて、見事に消え失せてる。

そんな意味じゃ、世間からダメ人間と思われているミュージシャンの方が遥かに誠実だとも言える。13年経過しても、この感じだったら、きっと彼らは生きている間、忘れないように楚々と続けていくだろうから。

あの震災は規模が半端なく、被害を受けたエリアがとんでもなく広かったゆえ、その事実を後世に伝える施設が複数存在する。それがどういう経緯で誰が発案して、誰のために、何のために建設されたのか。訪ねてみるといいと思う。ものすごくわかりやすい。

それこそ、広告代理店がどのように介入しているのか、すぐにわかるから。言及はこれまでにとどめる。

山形ー福島4days。フルのライヴはなかったとはいえ、移動しての4連チャンはかなり老体にはこたえた。でも、郡山に来てくれたタテタカコは5連チャンだって言ってたから。敬服するよ。

ひとつひとつの事象に全力で伝えなきゃいけないことを込めた。ミュージシャンにハコに、エトセトラ。言わなくていいこともあると思う。でも、智慧を継承するために呼ばれたのだから、若い世代には伝えなきゃいけないことがある。背中を見せてるだけじゃ、間に合わない。

いくつかのことがトリガーになって未来を作っていくと思う。言葉が過ぎたら許してもらいたい。愛だと思って受け取ってくれ。

郡山のホテルに帰ったのは午前様。イベントだから仕方ないけど、遅い時間のライヴもこたえる。笑。おじさんは朝が好きだからね。

で朝6時に起きた。クルマにはスノーボードを積んでたから。どんなに疲れていても別腹なんだよね。シャキっとする。裏磐梯の雪は特殊なパウダーだって聞いてたから。

福島の雪は経験したことがないタイプのものだったよ。この時期だから重パウだったけど。行ってよかった。裏磐梯の露天風呂で雪見風呂。福島で歌って、福島に癒される。

さすがに帰りの運転はしんどかったけどね。合計1300キロ。夜には家にたどり着いた。

不思議な稼業だと思う。オレも確かにエネルギーを使ってはいるけれど、受け取っているものもたくさんある。手渡されたいろんなものをテーブルに並べてみる。そこには愛しかなかったよ。

そこに届いた出産の一報。この子がまっすぐに生きていけるように、おじさんたちは世界を美しい場所にしていかなきゃね。

とりあえず寝ます!

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1300キロ への2件のコメント

  1. 長井の馬鹿兄ちゃん より:

     お疲れ様でした! 山形、福島と山口洋が駆け抜けた4日間は、きっと新しい絆や縁を生み、甦るのような、次の物語が生まれていくことを確信しています! 今後ともよろしくお願いします!
    しかしながら、酒と歌が人に与える力は本当に凄いとあらためて体感しました!

  2. 中澤 美穂 より:

    山口さん、こんにちは。

    ご無事のご帰宅、安心しました。

    今日未明、福島で震度5弱の地震がありましたね。

    ニュースで見て、恐怖と驚きを伝える人々のインタビューがあって、山口さんのブログで、福島のミュージシャンやライブにお見えになったお客様がいて、福島に住むかたのお顔が見えました。

    この先一週間程度、余震に注意と報道されていました。そこに住む皆さんのお顔を想像しながら、被災地に思いを馳せること、自分にできること、少しずつでも続けていきます。

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