1月27日 日曜日 粉雪
朝起きたら、雪が積もっていた。心が踊る。誰よりも早く山に登って、パウダー・スノーの虜になる。何というか、その。パウダーを滑るには技量も必要なのだけれど、まるで雲の上を移動しているような気分。最高。パウダー・ジャンキーと呼ばれる人たちの気持ちが分かる。
話は変わるけれど、成田の本屋で数冊本を買った。僕より一回り上の作家が、50代から60代を主人公として、この生きづらい時代をどうサバイブするか描いた中編集を読んだ。
現代に於ける中年、いや壮年の葛藤をこれだけリアルに描いた小説は読んだことがない。おそらく作者も身につまされながら、自らを投影させつつ、苦悶の中で描いていったのだろう。ストーリーも決して明るくはない。明るくなるはずもない。けれど、僕はそこに奇妙な「希望」を感じたのだ。創作の可能性を。こんな励まされ方もあるのか、と不思議な気分で僕はパウダーの雲の上に居た。
膨れ上がった風船は針の一差しで破裂する。僕らはそんなことを嫌と云うほど経験したのだと思う。その風船に送り込まれた空気は「傲慢」や「怠慢」。なのに、学ばない。
僕は走らされるのではなく、走りたいだけだ。どんなに最悪な体験をしても、何も起こらない退屈な日々よりは、豊かなときを生きさせてもらったのではないか、と作者と同じことを思う。
疲れて、ふと座ったベンチに粋な言葉が書いてあった。
Appreciate Life, It’s a wonderful journey (人生に感謝しなさい。それは素敵な旅だよ)
同世代のものです。いつも興味深く読ませてもらっています。なんという本ですか?気になります。。
歓喜(よろこび)は いつも 絶やせぬ 春なれや 浮世の人を 花とこそ見れ
——–円空
それは、流氷の・・・?
不足を嘆くよりも、今あることを感謝ですね。
ついつい日常に流されて忘れがちだけれど。
今日もきれいな月が夜空に輝いてるよ。