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“Unknown Pleasures” HEATWAVE
2022.3.18 Release
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2020.6 Release
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2019.11 ReleaseOfficial Bootleg #007 “THE FIRST TRINITY” 181222 HEATWAVE
2019.5. Release日本のあちこちにYOUR SONGSを届けにいく 2018 山口洋
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山口 洋 全詩集 1987-2013 B6サイズ 272P 特製栞付き ¥2,800THE ROCK'N ROLL DIARY, 2011 3.11〜 陽はまた昇る B6サイズ 176P ¥3,000SPEECHLESS Yamaguchi Hiroshi / Hosomi Sakana
2011.2.9 Release
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月別アーカイブ: 2月 2011
君がいなければ
2月6日 日曜日 曇り その歌はemptyになったバッテリーをチャージャーにセットしたときのように、僕の心にすぽっとはまって、85%まで力を充電させてくれた。さぁ、僕も新しい歌に向かおう。宮内さんが投げかけてくれた言葉は胸の奥深くにしまってある。 佐野元春/月と専制君主/「君がいなければ」より 君がいなければ 君がいなければ 悲しみの意味さえ知らずに 彷徨い続けてただろう 君がいなければ 君がいなければ さよならの意味さえ知らずに 時は流れていただろう
遅れてきたロック小僧
2月5日 土曜日 晴れ 魚さんとおおはた君の影響で、機材一新計画実行中。で、頼んでいたエフェクターが今日、届いた。多分、アメリカから送られてきたんだろう。つーか、昨日届いたら、ライヴまったく違うものになってたのに。「たら、れば」は止めよう。無駄だ。 僕は曲を作るとき以外、家でギターは弾かない。たいていは頭の中で弾ける。格好つけてるみたいだけど、ほんとうなのだ。でも、今日は重たいアンプを出してきて、昼間っから爆音で弾きましたとも。おーーーーーーーーーーーっ。ちょー、かっけーっ。って中学生みたいですいません。何だ、この音。気がついたら、いくつかのパワフルな曲、モノにしてました。すごい。こりゃ、歌詞を書くのが愉しみだ。
渋谷にて
2月4日 金曜日 晴れ 僕の仕事場には「ちゃんとした」録音機材がある。でも、曲を作るときに使っているのはザ・ブームの山川君から譲り受けたカセットテープレコーダー。古道具屋に行ったなら、1000円くらいで売ってそうなやつ。中に入っているテープも、何かが録音されてたものを上書きしてるだけ。キュー&レビューと云う、テープを素早くキュルキュルっと巻き戻したりできるのが大好きで、これ以上のものはまったく必要がない。稀にプロデュース業に携わるときには、デモなんかを作らなきゃいけない時もあるが、よほどの事がない限り、僕にはこれで充分。時代に逆行してるのか、ただ置いていかれてるだけなのか、不明だけれど、自分としてはサイコーにイケてると思ってる。 昔はアシスタントエンジニアに渡すために、簡単な譜面みたいなものも存在してたけど、いつしかそれもなくなった。音楽は誰かと演奏することで変化していく。なぞるんじゃなくて、フロウを作る。だから、譜面を作ったところで意味がない。描きたい風景は頭の中にあるし、それは譜面には書けない。 しばらくぶりに、都会のホールに行ったなら、PAも照明もコンソールはデジタル化されていて、隔世の感があった。僕らと同世代のスタッフがひーひー云いながら、そいつらと格闘してる。果たして、この世は良くなったのか、悪くなったのか。多分、両方だな。何でも出来るってことは、何も出来ないってことが、分かってる奴だけが、あの手の機械をいじって自分の仕事をすることができるんだろう。 僕はもう誰にも注文を出さない。指示もしない。僕がカセットテープに録音したものに光がなければ、誰も反応しない。ただ、それだけのこと。そのわずか一筋の光がどのように変化していくのか、僕はそれを見守っているだけ。思いもよらないものに変わっていくときが一番嬉しい。光が道になることを強く願いながら。 ステージにオブジェが運ばれ、背後に星が仕込まれ、比較的アナーキーなモニター状況がセットされ、長野から看板が運ばれ、花束なのか、鳥かごなのか、その両方なのか、そいつが運ばれ、わらわらと懸命に働く輩たちが現れ、ローディー君が突然現れ、誰かが集めてきた落ち葉に、オーディエンスが運んできてくれた落ち葉が重なっていき、ライヴは始まる。たくさんの心からの愛をありがとう。 そこで行われたことは言語化不能。ただ、渋谷の風景は他のどの場所とも確かに違っていた。それぞれに持ち帰ってくれたなら、本当に嬉しい。足を運んでくれて、本当にありがとう。楽屋に帰ってきたとき、魚は焼き魚に、僕はなりそこないの力石徹になっていた。あ、ヘンな意味じゃないです。光には輝きがあって、そして怪物も居るのです。 心から敬愛している作家の宮内勝典さんが来てくださった。嬉しいにも程があると云うか。氏の眼光は優しく、鋭く、二度と同じ表情をしない摩周湖のように、輝いたり、曇ったり、反射したりする。僕が某外国に居候を繰り返していた頃、氏はわずか2ブロック先に住んでいらっしゃったのだ、と。その時に、僕が氏の本にどれだけ力をもらったのか、ようやくお礼が云えた。だから、ネイティヴな人たちに会いに行ったんです、と。ニンゲンが一番だと思い上がらない人たちに。氏は僕のネックレスに触れて、「そうですか、僕はスー族に会いにいきました」、と。「山口さん、若い人たちが旅に出たくなるような歌を書いてください」。その言葉はひどく、ズンと僕の心に響いた。もし、興味のある人が居たら、氏の著作「宇宙的ナンセンスの時代」。文庫で出ています。是非。この本は僕のfearとの付き合い方を決定的に変えてくれました。fearはニンゲンの一番の友人であるべきなのです。新作「魔王の愛」、僕も愉しみにしています。一部書評を抜粋。 —————————————————————– 魔王の愛/宮内勝典著 「戦え!」という神の声が、いつも聴こえていた。聖者のなかには、ちいさな悪魔がいた。 人間の本性は暴力的なものではないのか。なぜ非暴力を貫けたのか。20世紀を代表する政治家マハトマ・ガンジーの実像に迫る長編小説。死者と対話して、幻の時空をともに歩き、その生きた道を辿る。「あなたの夢見たことには二千億人の夢がそっくり含まれている。そして見えてきたのは、迷いのなかで求め続け、最後まで屈しない人間だった」。 ——————————————————————- dream harder! 夢見ることはいくつになってもできる。それを諦めないかぎりは。 とんでもなく眠れそうになかった。家に帰って楽器を下ろして、タクシーに飛び乗って、バーにでかける。午前2時。ソファーにふんぞり返って、キース・ジャレットのピアノを聴いていた。こんな時間に悲恋のアルバムかけるんじゃないよ。ぐっと来るだろ。気がついたら、店主と本日二度目のライヴを繰り広げていた。何、演奏してたんだっけ?もう忘れたよ。でも、こうやって一生音楽から離れられないんだと思う。
おだやかな気持ち
2月3日 木曜日 晴れ 明日使うためのウゾームゾーの機材を車に積み込み、少しだけ春の匂いがする海沿いの道をゆっくりと走ります。体調を整えるために走るのは、本当に愉しい。光や風や潮騒に祝福されて、いい汗をかいて、おだやかな気持ちになる。 多分、「人事を尽くした」と云う想いがあるのだと思います。この一年間、決してそれは不可能ではない、と思い続けてきた。こうして、作品が出来て、たくさんのクリエイターたちが自主的に参加してくれて、明日がある。とても幸福なことだと思います。 プロになって20数年。僕は一度も音響照明チームと打ち合わせをしたことがなかった。打ち合わせをしたところで、どうせ本番になると、予定にない行動を取るので、彼らとてそれが意味のないことだと分かっていた。その無茶苦茶なスポンテニアスさに彼らは無言でずっと付いてきてくれた。明日の会場は音に難がある。響かないのだ。おまけに初期反射音だけは残る。それでもここでやろうと思った理由は観てくれれば分かると思う。うちには横ちんと、益子と云う二人の素晴らしいエンジニアが居るのだが、きっと頭をかきむしりながら、素晴らしい仕事をしてくれるだろう。 何はともあれ、「speechless」が賛否両論になることは最初から分かっていた。「お願いだから音響系に行かないでください」なんてメールも来る。僕ははっきりと伝えておきたい。ジョー・ストラマーに「お前の心の火を絶やすな」と云われたその日から、僕がブレたことはない。音響系がどのような音楽をさすのか、僕は知らないが、明日やろうとしていることは2011年のロックンロールだ。少なくとも僕にとっては。誰も行ったことがない場所を目指すのが、僕らの性で、仕事で、夢で、生きている役目だ。それが希望と云う風景になって、みんなの日々に生かされたなら、こんなに嬉しいことはない。 先日、ジム・オルークが演歌を学んでいる動画を観た。この人すげぇな、と感嘆した。何であれ、僕は自分の過去を破壊して、前に進もうとする人が好きだ。そして、僕らには守らなきゃいけない過去なんて何もない。future is unwritten。ジョーがそう云ったように、未来の中にすべてはある。
光の道に会いにいく
2月2日 水曜日 晴れ どうして、君は嘆いてばかりいるのか?僕にはまったく理解できないね。どうして、いつもこの世の終わりのような顔をしているのか?僕にはまったく理解できないね。簡単に云えば、僕には嘆く時間がなかった。それは許されなかった。だから、闘うしかなかった。それだけのことさ。 もう何も欲しがらないけど、ときどき光の道に会いにいく。ここには僕が求めるすべてがある。会えなくなってしまったすべての人にもここで会える。ときどき心が動いて、涙が出てくることもある。こんなに美しいものを目の前にしたら、僕がしゃかりきになって、モノを生み出さなくてもいいじゃないか、とも思う。でも、それは違うとも思う。この光ほど、今、僕を励ましてくれるものはない。 生きていることは奇蹟の連続だと、この頃思う。そして、それらは自分の手で生み出すこともできる。それが僕がこの世に生を受けた理由なのだと。ならば、生きてる限りは諦めない。それでいいじゃないか。 渋谷の無機質なハコを愛に満ちた空間にするために、スタッフが働いてくれています。人間の創造力が何処まで行けるのか、愉しみにしていてください。ステージに上がれば、どうせ熱くなるんだから、僕は静かに暮らしています。
リーサル・ウェポン
2月1日 火曜日 晴れ その男は齢65にして、インスピレーションが満ちてくる満月の前の3日間しか働かないのだと。愛機、グレッチ・ホワイトファルコンにはステレオ・アウトプットが搭載されている。フロントとリアのピックアップをそれぞれパラレルに古いフェンダー・デラックスに繋ぎ、歌も同時に録音する。そして、マニュアルで同時にダニエル・ラノアがダブ・ミキシングを施す。録音されたのはラノアの自宅。こんなクレイジーな方法で作られたのがニール・ヤングの新作「le noise」。僕はこの作品を誕生日のプレゼントとして、弘前の悪友、サイトー・ヒロシにプレゼントされた。まったく日和ることなく、媚を売ることなく、全身で前進する彼にどれだけエネルギーをもらったことか。 愛知の友人がくれたそのDVDを観ていたら、何だかムズムズしてきた。speechlessツアーはすべて生ギターで廻ってきた。物理的にアンプやエレクトリック・ギターを積載できなかったからだ。充分にアコースティック・ギターとは思えない音を出しているとは思うが、久しぶりにそれを弾きたいと云う衝動に駆られた。 僕の愛機、グレッチ・カントリージェントルマンを巨大なケースから出して、メンテナンスを施した。リーサル・ウェポン。渋谷のライヴには持って行こう。ステージに置いて、閃いたなら弾こう。