月別アーカイブ: 6月 2013

ツバメ

6月6日 木曜日 曇り 世には愉しい会話になる訳がないミーティングってものが存在するんだけど、それを避けてると更に悪化するだけなので、根性入れて取り組む。 そんなオレの一日を明るくしてくれた話。とある人が朝送ってくれたメールから抜粋。 ————————————————— ツバメが小さな身体でフィリピンだかタイだかから、軒先に毎年やってくる。それだけでもすごいことなのに、ヒナがかえると、卵の殻の半分を1個だけ巣の下に落とす。 おばあさんの解説によれば、「人の家を間借りしてるから、おかげさまでヒナがかえりましたよって教えてくれてんだ」とのこと。野生だから、存在を知られないようにすべきだろうけど、この説はなきにしもあらずでは? 何羽かえろうとも落とす殻は半分を1個。短期間で巣立ちすんのに、この習慣はどうやって引き継いでんだ?きみ達すごいぞって。 ————————————————— なーんだかね。俺たちゃツバメに負けとる。今日もね。ひーひー云いながら、おっさんたちが話し合ってたけど、もう一回書くぜ、俺たちゃツバメに負けとる。俺は思うんだよね。福島だとか、そうでないとか、被災したとか、してないとか。その前にツバメに負けとる。まずはツバメさんに負けないくらいには誠実であろうよ。 株が上がったとか、為替が下がったとか。景気がいいとか、良くないとか。あのさぁ、その前にさぁ、ツバメさんに負けないくらいは心から人に感謝しようよ。テキトーなこと云うの止めようよ。人は一人では生きてないよ。 —————————————————- てな訳で、ツアーに復帰。今週末は金沢、高岡だよ。是非、来てね。

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九州人として、吉祥寺にて

6月5日 水曜日 曇り 九州人として先輩にあたる三宅伸治さん(以下、伸ちゃん)にお呼ばれ。吉祥寺にて。 何を隠そう、僕らは互いのデビュー前からの知り合いなのである。軽く25年以上前の話。そりゃーもう、若さに任せて、どえりゃーとんでもないことをしてた仲なのである。(今日、お互いにやってたことを確認してたら、若干の記憶違いはあったにせよ、とんでもなかったことだけは間違いないので、真実は二人とも墓場に持っていくことにした。誰にも教えられん。) 伸ちゃんは宮崎、僕は福岡。同じ九州と云われてもメンタリティーはかなり異なる。例えて云うなら、宮崎は太陽が海から昇るんだけど、福岡は海に沈む。分かり易いっしょ? あれから随分時が経って、すべてのことが一周したような気がする。そして僕らはようやく二人きりでステージに立った。前もってリハーサルも打ち合わせも、何もなかったけれど、それで良かったっつーより、それが良かった。すべては音楽の中にあったから。楽しんでくれたかなぁ?だとすると、とても嬉しい。伸ちゃん、ありがと。またやろうね。身体に気をつけてね。    

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心は何処にあるのか?

6月4日 火曜日 晴れ   心って何処にあるか知ってる?医学的には脳にあるってのが定説なんだって。それは違うと思うなぁ。だって、ほんとうに胸のあたりが痛かったりするんだけどなぁ。 追伸 HEATWAVEのオフィシャルfacebookが出来ました。オレは何のことかさっぱり分かってませんが、「いいえ」じゃなかった「いいね」をよろしくとのことです。

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虚空

6月3日 月曜日 晴れ この季節は思い出したくなくても、心に刺さったままの物体が勝手に自己主張を始めたりもする。そういうときは思いきり負荷をかけて20キロくらい走ってくる。その物体は抜けないのだからしゃーないけど、少なくともそいつに操られるのだけはごめんだ。 先日、偉大なソングライターの先達と、歌を書く理由について話していた。「ヒロシは運動してて、まったく根にもたない性格だから、歌書く理由がないんじゃない?」と聞かれたので、「そんなことないんすよ。確かにいやーなことがあっても、一晩寝たら翌日、それが何だったのか思い出せないですけどね。とてつもない物体が刺さったままなんすよ。たぶん、一生抜けないんで、つきあっていくしかないんですけどね。ひとつは抜けたんですけど、その傷ってのがまた一生治らないんですね。つまり、そいつとも一生つき合っていくんだと思ってます」。 ま、そんなことがたくさんあって、僕は歌を書くという立場を与えられたって訳である。云うまでもなく、経験をそのまま書くのではないし、僕には脳味噌があるから、悲しい経験をファンタジーにもその逆にも描くことはできる。そして、悲壮感は何もないし、とってもやりがいを感じてるし、このような人間は一人で生きていくしかないのだけれど、これらのことをもう一回経験しろって云われたなら、「ぜったいに」NO。それだけはもう充分です。 虚空って言葉があってね。昔から「どう死にたいか」ってことを見据えることによって、「どう生きるか」ってことがリアルに見えてくると思ってたけど、最近は自分が「無」になることに、心の希望を持てるかどうかってことだと思ってます。ポジティヴな意味でね。受容するのではなく、虚空に積極的に飛び込んでいく。ほんとうに風のような存在で居たいのです。いや、まじで。

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独立独歩な人たち、大雨の福岡にて

6月1日 土曜日 大雨 とにかく。バンバンバザールは前例のない人たちなのである。バンバンの前に道はなく、彼らの後ろにそれは出来る。そこが好き。素晴らしくインディペンダント、まごうことなき独立独歩。 僕は福岡で生まれて、26歳までそこで過ごしたが、僕をもってしても那珂川町でライヴをやったことはないし、このような素晴らしいロケーションがあるとはつゆ知らず。 だいいち、梅雨の最中にどうして、こんな山奥で、しかも泊まりがけでライヴをやるのか?あまりにもそのアイデアが素っ頓狂にイカれてたので、オファーを快諾した。 飛行機で敬愛する仲井戸チャボ麗市先輩と合流し、無駄に豪華なバンバン号で山奥に運搬される。どんどん人里を離れていく。これってひょっとして「拉致?」とバンバンを疑った頃、会場に辿り着いた。オレはふと思い出した。まだ物心がついていない頃、このダムで親父に抱かれて撮られた写真がある。んーーーー、ほぼ48年後にバンバンのおかげで再訪するとはね。 晴れていたら、どれだけ素晴らしい祭りだったことだろう。でも、大雨でも、オーディエンスがそれぞれに楽しんでいて、美しい光景だった。バンバンは受付から、カレー作りから、演奏から、気遣いから、ラジオの収録から、何から何までこなしていた。ベースの黒川くんはオレの靴底にガムテープまで貼ってくれたよ。土足禁止のステージに靴を履いて上がるために。あなたがこの時代にどうやって生き延びたらいいのか分からないなら、彼らに触れてみるといいよ。自分で道を作るとはこういうことだ。補助金も保険も何もない。オレは好きだな、こういう生き方。 何が嬉しくて、大雨が降る山中で、白く美しい蛾が舞う中、敬愛するチャボ先輩の横でバンバンと一緒にギターを弾いていたのか?うん、きっとそこに欲とか得とか、そんなものを一切感じなかったからだろうね。大事なもの?愛に決まってんだろーーーー。チャボ先輩の演奏に満ちてたのは、それだったよ。美しかったよ。ありがとう、バンバン。また誘ってね。

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