いい音の定義

3月24日 木曜日 晴れ

「音がいい!」って言われるとむっちゃ報われます。

どうしてって、大資本に勝てるところはそこしかないからっす。蓄積してきた技術と愛と情熱は負けたくないんすね。

「いい音」って多分に観念的なことで、正確な基準はないのです。ある人にとっての「いい音」が他人にとってそうとは限らない。僕にとってのいい音とは、耳に優しく、拡がりがあって、どこか膜がかかっているようで、音と音の隙間に身を委ねることができて、そこから風景が立ち上ってきて、川の流れのようで、豊かで、ふくよかな音のことです。簡単にいえば、痛くない音。

2000年ごろだったか。「ヒヲウ戦記」ってサントラを作ったあたりから、すべてのミキシングを自分でやるようになりました。このところはマスタリングもやります。ちょっとセルフでやりすぎたと思うけど、クオリティーを落とさず、適切な価格で届けるためにこの方法にたどりついたってことです。

自分の音楽をミキシングするのは最初は苦痛でしたが、今は主観と客観を見事に切り替えられるようになりました。まるで他人の音楽としてエンジニア業に勤しんでいます。笑。

はてさて。”Unknown Pleasures”。

頭のところで、ヴォリュームを決めてくれたなら、フロウとダイナミクスをつけてあるので、あのバンドの強弱が自宅や散歩中にも味わうことができます。願わくばこんな時代に希望の風景が浮かびますように。

”Unknown Pleasures”、引き続きどうぞよろしく!!!!!。

 

 

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いい音の定義 への6件のコメント

  1. カズソウル より:

    『Unknown Pleasures』、いま、聴き終えました。
    ほんとうに目の前で演奏してくれているような音で感激!まさに自宅がライブハウスになりました。
    いち早く聴いた方が、ここでアドバイスしてくださったことをもとに、部屋の灯りを消して、堪能しました。当日の光景も思い出しながらの至福の時間でした。
    聴き終えて浮かんだ言葉は、やはり「愛」でした。
    ありがとうございます!

  2. Kotoha より:

    すごいな。ライヴの一曲一曲が。
    これが、あの日の3人のそれぞれの、どこか〝自由〟から生まれたのだとしたら。やっぱり、バンドはおもしろい。
    一つの曲の中の流れが、自然で流れるようで…と。そうなんです、私はいい音の感じ方を、川の流れのように感じながら聴いていました。それは演奏自体にも。自由の中から生まれてくる自然な流れ。リズムとかグルーヴとはまた別の。ミックスなどのマジックもあるのでしょうか。おもしろいなぁ。
    楽器の一つ一つの音色がしっかり伝わってきてとても気持ちよいです。
    今日のブログを読んでいて思い出したことが。以前初対面の方々との交流会の際、何回目かの日に相手の良いところを伝え合うという機会があり、私は1人の女性に声が好き、と伝えました。その時その方が「自分の声が嫌いでコンプレックスだった。好きと言われたのは初めて」と。私はとてもびっくりしました。その方の声が私にはとても心地よかったです。

  3. rohi より:

    新しいライヴアルバム聴きました。
    山口さんの思いしっかり受け止めました。
    HEATWAVEのライヴで会える日を思い、
    毎日の生活の中で聴きます。

  4. かなた より:

    Unknown Pleasures届きました。が、へっぽこなスピーカーで、洗濯物干しながらという生活感しかない状況で聴いてしまいまして、本当申し訳ない。でも、一瞬でそこはライブ会場になって、とても柔らかい音楽が鳴っていて、今まで聴いてきた楽曲が、また違う顔で訪ねてきてくれたようで、嬉しい気持ちをいただきました。結果としてライブに行きたい、とぶつぶつ言いつつ洗濯干してました。ありがとうございました。

  5. may より:

    Unknown Pleasuresをかけたらすぐに部屋の空気が透明になっていくのを感じました。この透明な感じはduoで感じたものと一緒です。ライブに行った時の身体感覚がおうちでいつでもよみがえってくるのはとても嬉しいです。このご時世にわたしにいちばん必要な感覚です。今度は畑に行く車の中でも聴いてみます!洋さん どうもありがとうございます!感謝HEATWAVE!!

  6. 放射線1号 より:

    Unknown Pleasuresを通勤の車内で楽しんでいます。
    バンドの音が平面ではなく立体的に聞こえる感じが最高です。

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