6月6日 月曜日 晴れ
器用なのか不器用なのか。創作するモードに入るのには時間がかかる。事務的なこと、すべて終わらせておかないと、難しい。ひどく単細胞だから。使う脳味噌、違うから。
自分も世界も矛盾だらけ。その矛盾を面白がっているときだけ、細い道が見えることがある。そこを歩いて、受け取った風景を描く。新しい曲を書いているときが、いちばんの幸せ。あの風景を誰にも邪魔されることなく描く。それに何の意味があるのか、とか一切考えることなく。たぶん、意味のないことに意味がある。たぶん、だけど。自分で自分を救ってる感じもあるなぁ、この時間は。
鉢の中で窮屈そうに暮らしていたオリーブの木を庭に植えかえた。結構な重さに育ってるんだけど、丘の上に吹く強風にさらされる度にひっくり返ってたのが可哀想でね。オレなりに学習して、植えかえたけど、ツアーから帰ってきたら、葉っぱが黄色に変色しててビビった。調べたら、新しい土地に順応するために、敢えて自ら葉を落とすんだって。すごいなぁ、植物。オレにそんな勇気あるかなぁ。
近所にようやく好きな人を見つけた。クリーニング屋のおばちゃん。オレは敬語で話してんのに、おばちゃんは完全なタメ口。たぶん旦那さんは漁師だね。めっちゃ言葉汚いけど、すごく優しい。「あんちゃん、このベスト、この前も出したでしょ?200円まけとくね」みたいな。ってか、おそらくあなたが経営してる店じゃないのに、勝手に価格変えていいんすか?みたいな。いつも店に居なくて、オレがベス美で登場すると、向かいの八百屋で油売ってたの中断して、悠然と出てくる。この人、生きてるなぁ、と思う。マニュアル無視、規格外。きっとコンプライアンスなんて言葉、知らないと思う。素敵だよ。
矛盾を面白がって生きたい。真剣に受け止めすぎると、ほんとうに逃げ場がなくて苦しい。おばちゃん、見習う。何とかエネルギー、いい方向に回転させたい。雪だるまみたいにさ。
今日は風のようにふっと居なくなった、あの人を想って海沿いを走るよ。四国の靴屋さんが作ってくれた特製のインソールを履いてね。Lifeは空しくて、みずみずしくて、はかなくて、せつなくて、苦しくて、ときどきひどく美しい。
近所の電気屋さんは多少の不具合なら、すぐ駆けつけて直してくれます。量販店だとこうはいきません。いちいち予約してみたいな。地元の電気屋さんとか八百屋さん、本当に大事にしたいですね。昔から変わらずにある景色がどれだけホッとさせてくれることか。
居なくなった人のことを想うと、少し胸が痛くなり、感傷に浸ってしまいます。
読んでいて、たくさんの風景が浮かびました。
山口さんの音楽に何回も
魂を救済してもらっています。
いつもありがとうございます。
クリーニング屋のおばちゃん、ええ感じですねぇ。ニンゲン生きてるって感じで。さらりと、こころある優しさに出会えると、うれしいなぁ。
山口さん、そういえば湿疹は大丈夫ですか。あんまり休めないと思いますが、どうぞお身体を大事に。