山の日々

3月17日 金曜日 晴れ

山に来て、1週間。全身くまなく激しい筋肉痛。それが1周し終えて、2周目に入ったところで、腹筋はもうすぐEXILEに入れそうなくらい(ウソ)6つに割れ、腐る寸前のサバみたいだった目は生気を取り戻してきました。山、ごいすー!毎日、主に挨拶をして、その懐に入らせてもらいます。3月の雪はパウダーじゃないけど、それでも、僕にとってはたいせつな時間。

何だか、凄まじい日々だったす。まぁ、マネージャーが不在のまま、新しいシステムを構築しつつ、新しいアルバムを完成させ、ツアーを決め、一年の流れを決め、エトセトラ。でも、周囲のあり得ない協力のもと、何処にもないHWらしい活動の方法は完成しつつあるんじゃないかと思います。日々是実験。もう日本的マネージメントの元で活動することはないよ。付き人は不要。残された人生、チャレンジあるのみ。(これ、云うまでもなく前マネージャーを揶揄してんじゃないんで、誤解なきよう)

で、事務的ミスを連発してたのですよ。たぶん、処理能力限界だったんすね。危なかった。笑。もろもろ大切なことを何とか青息吐息でやり終え、アイルランド-石垣島-雪山と、自分が大好きなところを移動してるはずなんだけど、それでもミス連発。雪山に着いて、航空会社からのメールを見て、びっくり。成田から飛んできたのに、羽田に帰ることになってる。しかも3日かけて。もうダメかも、オレ。成田に車置いてきたっつーの。

いくつかのヘビーな原稿を書いて、割とダメージでかくて、しばらくキーボードを見たくなかったのです。てか、みんな読んでくれてんのかなぁ?でもね、書くことで、嫌が応にも向き合わざるをえないの、悪いことじゃない。しんどいけど、人間は忘れるから。忘れちゃいけないことがあるから。そして、雪山は偉大だった。僕を完全に浄化してくれて、もう一回奮い立つだけの瑞々しい力を注いでくれたす。スポンジに水が染みるようにね。

スノーボードを知ってる人生で良かった。始めたの48歳とかだけど。関係ないよ。スキーも好きだったけど、スノーボードの方が僕にあってると思う。自分の不自由さを教えてくれる。お前、もっと自由になれるよって。技術的に未熟ゆえ、いつも全力。だから、かなりの部分、無。不自由な無。ランニングと同じくらい無。考えてない分、感じてる何かがある。帰ってきたら、もうボロボロ。食べて、滑って、音楽やって、寝る。以上、みたいな。鏡に映る自分がだんだん人間らしくなってくる。

一人で居るとね、ちょっとした笑顔とか、ちょっとした一言とかが身に染みるんだよ。いつも昼ご飯を食べるところに居る、たぶんメキシコ系の女性。笑顔100点。人と関わるって、こういうことだよなぁ。マニュアルとかじゃないんだ、こころなんだよ。教えられるよ。

昨日。とあるコンサートに誘われて、チャペルに行ったんだ。村の人たちがやってるんだけど。とってもぐっと来たよ。もちろん、技術的にはいろいろあるんだけど、そんなこと問題じゃない。純粋に音楽を愉しんでる。それがとっても良かった。家に帰りたくなかったから、歩いてビールを買いに行った。満点の星空でね。オリオン座の中には無数に星があったよ。人生って悪くないなぁ、と。

そんな日々です。

明日から5月のツアー、一般発売。みんな、来てね。もうすぐ海を超えて、魚さんとマスタリングのやり取りが始まるんだ。今を生きる人たちに届くように作ったアルバム。もうすぐ届けられるよ。ジャケットは天才デザイナーとやりとりしてるんだけど、すんばらしいよ。

 

 

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山の日々 への2件のコメント

  1. かん より:

    人と関わるのはこころですね。
    つくづく感じます。

  2. pon より:

    連載、毎回、心待ちにしています。
    勘違いして、今日の午後1時頃も、待ってしまいました。
    1回1回は勿論、<連載>で、続いているものを感じています。
    山口さんの「主に挨拶をして」、いつも、心に響きます。

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