10月13日 金曜日 晴れ
歌うと云う行為。
僕は歌いたかったんじゃない。素晴らしいヴォーカリストの横でギターを弾いて、曲を書いて、バンドをやりたかっただけ。でも、ある日ライヴの前の日にヴォーカルが辞めた。歌うのは僕しかいなかった。それが歌い始めた極めて消極的な動機。
僕の歌がヒドすぎて、未来を感じられずに辞めたメンバーも居る。この前久しぶりに会ったから、「お前、オレの歌が耐えられずに辞めただろう?」って問い詰めたら「そ、そんなことない」って笑ってたけど。
もちろん努力はした。でもね、歌い始めて32年間。ただの一度も「歌えた」と思ったことなんかない。だからこそ、向き合ってきたんだけど。
ある日気づいた。僕がギターを弾くようには歌えないんだって。ギターを弾くとき、何も考えていない。「無」なんだよ。どうしてそうなったのかわからないけど、そうなってしまったんだ。
生きてきた道のりそのものが歌に出るんだってこともわかってきた。だったら、どんなときも誠実に生きようとすることしか、僕にはできなかった。
先日「もっと誠実に生きろ」とある人物から罵声を浴びせられた。根も葉もないことだ。どうしてこんなことを人前で言われなければならないのか、とても悲しかったけれど、それもまた僕の歌がもっと深くなる経験だと思い直した。歌がなかったら、本気でキレただろう。
今回、歌ったのは23曲。すべて今までに書いた曲。多くはライヴで何度も歌ってきたものだ。徹底的に歌うことに向き合ってみようと思った。ひとりきりで。
スタジオには誰もいない。僕ひとり。気持ちを整え、マイクに向かう。レコーダーを回し、歌う。
歌にはいいことも、そうでもないことも、悪意や邪念でさえも。すべて表れる。対峙するのは吐きそうな作業だ。自分のすべてを見なければならない。ずっとディレクターやプロデューサー、近年では魚に丸投げにしてきた作業。でももう逃げるのはやめた。
ミスター・チルドレンの桜井くんが僕にこう云ってくれたのだ。「歌うことだけは誰にも負けたくないんです」。今更そんなことを云わなくても、君は誰にも負けてないじゃん、と思ったが、その言葉はひどく僕を奮い立たせた。僕は逃げてばかりで、そこまで突き詰めていなかった。
相変わらずしんどい作業だったけれど、ある日スコンと抜けた感じがした。「歌えた」と云う実感じゃないけど、昭和のある銀幕スターが僕に教えてくれた言葉「主観、すなわち客観」という感覚とでも云えばいいのか。歌う「歓び」には到達した気がするのだ。遅すぎるけど。伸びしろはまだ無限になるはずだ。
今回は歌も聞いてほしい。若い頃にしかできないこともある。でも、今しか歌えないこと、今歌いたいことに本気でこだわってみたんだ。それが誰かのこころに届いたなら、こんなに嬉しいことはない。
ダメ出しする相手が自分であれ、誰あであれ。出す方も堪えるし、覚悟が要る。エヴァーグリーンな着地点はどこにあるのか?答えは風の中になんかありやしない。掴みとるんだよ。
僕には他のどのアーティストさんの歌よりも洋さんの歌声がいちばんこころに響きます。だからHEATWAVEの音楽がいちばんカッコイイしこころに響きます。新しいアルバム早く聴きたいです。
誠実さに満ち溢れているはずです。
アルバム、ありがとうございます‼︎
山口さんは、そう、とっても誠実なのだと思います。だから「歌うと云う行為」について、こんなに真剣に考えるのではないかしら、と。
私は山口さんの歌が好きです、大好きです。そうだね、だからこころに響いてくるのですね。
今の歌、こころいっぱい聴かせていただきます。
どうか、くちびるに歌と微笑みがありますように☆
上手な歌なんて興味ない。ただ、魂にバキューンと響く歌が聴きたいだけ。山口さんの歌、誠実でしかも色気があって、たまらなく素敵・・・ほれぼれ。大好き。
ちょっと疲れたこころで帰ってきてこのブログ。涙
色んな経験積むことで歌をより深く理解できるようになれるかな。痛みを知るのも悪くないですね。
今日は遅れて手に入れたヴァン・モリソンの新譜を聴くはずだったけど、HEATWAVEを、大好きな洋さんの歌を聴いてます。ヴァン・モリソンはソロで50周年。まだまだですよ洋さん!
このところ、MUDCRUTCH2=Tom Pettyを聴いていてシンプルでカッコいいなーと。
わたくし、HEATWAVE=山口洋さんの歌がなかったら、ただのめんどくさい手負いのクマ?(丙午?)で終わってたかもしれません。
今でも、ブログ見て日々凌いでいる多くのファンはHEATWAVEを待っています。
事情があってライヴに足が運べない人。しばらくぶりの人。そんな人たちに、今の山口さんの誠意が込められた2枚組アルバムが届きますようにと願っています。
きっと届きますよ~♪。今以上に。こころの奥底まで。
エヴァーグリーン。掴みとってくださいね。
アルバム益々楽しみです。
いまルー・リードの「リトル・シスター」を聴きながらこれを書いています。
後半のインストパートを聴いてヒートウェイヴを思い出したのです。
というかデビューの頃から山口さんは日本のルー・リードと勝手に思っていました。
モチロン言わずもがな、なんですが改めて思った次第です。
僕は山口さんのボーカルは好みです。イマドキの線の細いナヨっとした声よりは個性があって。声を聴いて誰だか理解できる。素晴らしいじゃないか。ギターはグレッチ弾いてる時が最高です。ルー・リードもギター弾いて歌ってる姿が好きです。ギターを弾かない時期もありましたが。。どうもなぁというかんじです。それでは。
山口さん。
「終わりのない歌」そのものであるあなたの人生に誇りを持って下さい。山口さんが愛してる大切な人たち、あなたの歌を信じてやまない人たちのことを思えば、そんな罵声も屁のカッパじゃないですか。あなたの夢を誰も穢すことはできないのだから。
とはいえ。もし私だったら、おそらく「テメーの誠実って何だ⁈言ってみろ!このやろー! 」になってるな。寅さんとタコ社長の例の喧嘩みたいに。笑。
僕は山口さんの歌が世界で1番好きです。
好きだから、好きです。
ここ数日の人体実験というか生き様、心配しながら
エール送りたいけど言葉見つからず見守っていました。
皆さんのコメント素敵ですね。私は洋先輩の声が好きで、歌も大好きです。素晴らしいヴオーカリストって何でしょう。歌を楽器のように上手く歌う方もいいですが私には響きません。ロックンロールって心鷲掴みにしてなんぼだと思ってますよ。だとしたら私にとってのラッケンローラーは洋先輩です!誰かと比較するのも時にはいいと思いますが、私は昨日の自分に負けないように意識していますよ。私の…みんなの元気玉届け~!笑。
洋さんを好きな人達はみんな
洋さんの誠実さを知っています。
だから私も、楽しみだった
あの、海辺でのライブが見れなくなっても
寂しいけど、納得しています。
アルバム楽しみにしています!
歌う事の、歓びを得た歌声。
ワクワクします。
唯一無二の声でいいのでは?プロなのだから。
ギターを鳴らしはじめて3カ月の高校生が、初見で「満月の夕」の山口洋自筆のコード譜を読み解きながら、勝手に弾き語っていました。間奏で、ギターは技術だけやどうやらないらしいで って語りながら。笑。
山口洋以上に誠実な男を僕は他に知らない。あっ、チャボさんも。
無敵の洋さんも、脆い洋さんも、全部引っくるめて人間山口洋が好きだ。ジェットコースターなみの振幅の巾も繊細な感受性の為せる技なんだと思う。
希望と絶望。失ったものと得たもの、俗性と聖性のせめぎ合い。そんな揺れや揺らぎを彷徨いながら、自分の中にあるマイナスの感覚を認め直視する。それ以外、本当の意味で希望なんて描けるはずがないと思うのです。そんな葛藤や逡巡を抱えながら歩いてきた山口洋というフィルターを通して生まれきた曲たち。怒りと悲しみで震え立ちつくす人達に、屈折した翳に、山口さんの曲は淡い優しい風を送ってくれる。時に叱咤、鼓舞するように。時代を越えて響く、決してノスタルジーにならない、そんな名曲が新録のベストアルバムで届けられる。ライブと共にこれほど楽しみなことはない。
もうすぐ母になる娘が
「私、この人の声、大好き!」って言って、私と一緒にライブに行きましたよ。
うまいヘタではなく山口さんの歌は心に響いてきますです。
辛いことも深い悲しみも喜びもトラウマのような経験も
コンプレックスも生きている全てが唄の表現力に結びつくのでしょうね。唄に希望が宿るのかなと思います。
心に響く音楽をこれからも作って下さい。
53歳の山口洋さんが唄うアルバムを楽しみにしています。