云いようのない徒労感

8月17日 水曜日 晴れ

ときどき、怒りを通り越して、云いようのない徒労感がこみ上げてくる。そんなものには負けないけどね。しゃーない、いつもより負荷をかけて走る。でも、走りすぎて、今日は身体がやめてください、と。どうにもならないので、深夜の高速をぶっ飛ばす。いいトシこいて、暴走族みたいなことしてすいません。でも、気分は晴れない。

被災地の状況は刻々と変わる。今、必要なものは?との僕の問いに、「高圧洗浄機」。人々は、市民は、自らの力で放射能を除染しようとしている。自宅の雨どいだったり、子供たちの通学路だったり。その機械、僕も山の家に一台持ってる。あれはね、意外にスカっとする。ベランダや壁にこびりついた汚れが魔法のように落ちていく。僕も虫の死骸まみれになって、ときどきストレスを発散する。ただし、人々が落とそうとしているのは放射能。確かに線量は落ちるだろうけど、気をつけないとひどく飛び散る。除染している市民は大丈夫なのだろうか、と心配になる。専門的な知識を持った人物が、有効で安全な方法を示してあげて欲しい。頼む。

そうやって何の罪のない人々が、未来のために危険な行動を取っているとき、どこかの首長は原発の再稼働を容認する。そのニュースを聞いて、脳味噌が一瞬にして熱中症になって倒れるかと思う。福島の人をバカにするんじゃない。あり得ないだろ。あり得ないだろ。あり得ないってば。彼らが高圧洗浄機で自ら何とかしようとしているときに、、、、、。あんたのその安易な判断で、あんたが首長を努める街に同じことが起きたら、あんたは責任取れるのか?あんたがあの美しい福島の街をまずは除染してみろよ。ふざけるなよ。あんたは間違いなく、途方に暮れるはずだぜ。あんたにはリーダーとしての、僕には市民としての責任がある。同じことを繰り返す。それはバカがやることだ。

よく考えて欲しい。震災後すぐに行われた「計画停電」。今となっては「脅し」以外のなにものでもなかったことが分かる。足りてるじゃん、電気。どう考えても、今、この時がピークのはずなのに。僕はね、これほど嘘と恥辱にまみれた世界で、何もなかったかのように、人々が骨抜きにされていくことが我慢できない。

僕の決断は死ぬ時に後悔するか、しないかで決められる。ニンゲンは生きたようにしか死ねない。ほんとだよ。このままじゃ、死ねないよ。死なないけどね。いったい、どうやって闘えばいいのか。山にこもって考えようと思う。

ジャケット、完成です。

ジャケット、完成です。

表は渋谷の裏面は相馬の写真が。

表は渋谷の、裏面は相馬の写真が

スントーさん、素晴らしい仕事をありがとう。

スントーさん、素晴らしい仕事をありがとう。

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

云いようのない徒労感 への6件のコメント

  1. ちくたく より:

    福島県伊達市在住の同級生が広島に帰省している。
    同行した中3の息子さんは、最近、鼻血を出したり、立ちくらみを起こしたりするらしい。
    広島に避難を勧めていたが、避難したくないとのことで、母としては複雑な想いだと心中を打ち明けてくれた。

    そんな折、彼女と息子は、終戦記念日に平和公園を訪れ、被爆者が、自分達は被爆者でありながら、加害者になってしまったと、そしていくら被曝していても国はなかなか認めてくれないことを話されていたのを聞き、福島在住だと話したら、しっかりと自分で証拠集めをしておきなさいと言われたそうだ。
    その話を聞き、息子さんは家に帰り、学校でいじめられていたこと、避難してもいいと話してくれたらしい。

    子ども達の不安は、いじめという形で現れ、誰もが我慢を重ねている生活で、子ども達は自分の気持ちさえ打ち明けられずにいる。
    安心した場所で、初めて打ち明けられた本当の気持ち。
    彼女が収束さえも見えない中で、どんなに不安な気持ちと毎日戦っていたのかと思うと胸が痛かった。

    大人も子どもも、目に見えぬ不安の中で日々を過ごしていることを思うと、何も出来ない自分が歯がゆかった。
    広島に住みながら、今まで原発に反対する人の声に耳を傾けずにいた私も、加害者だと思ってる。
    けど、被爆者として傷を負った人達がまた、自らを加害者とし、心を痛めていることを知り、被爆国でありながら、自らの手で同じ過ちを犯してしまったことを、国民全体が重く受け止めない限り、被爆者達は自らの被曝を肯定的になんて受け止めることが出来ないと思う。

  2. 苫小牧の杉本 より:

    泊運転再開で非常に悔しい思いです。福島原発の終息もまだだというのに。
    高橋知事も道議もとりあえず反対しとこうと政府にポ-ズだけの反発を
    しつつ,あっさり即行フェイントで再稼働容認。道民をバカにしてます。
    ほんとに悔しい。

  3. ritsu より:

    「夏休みの短期だけでも」と、
    各地で福島の子供たちを受け入れていますね。
    そんな中で、友人伝いに聞いた話。
    ボランティアさんが子供たちに「福島に遊びに行くね」と声を掛けると「今は来ない方がいい…」そう言って、自分の欲しいものじゃなくって、野菜や水を家族にお土産に買っていくんですって。
    ちいさな子供たちの心の中が、どんなに苦しい想いで成ってるんだろう。
    それでもいまも福島で生きてる人たちがいる。
    見えない悪魔が降り注ぐ地で見えない悪魔と闘いながら。
    わたしは今は福島に居ないけれど、彼らと同じく闘う。
    その相手は見えているんだ。

  4. 24 より:

    電力が足りているのはいろんな企業の努力や少しずつの節電のおかげだと私は信じてます。けして当たり前に足りてるわけではないと。電車乗っテマスカ?

  5. Massa より:

    24様へ
    こちら毎日満員電車に揺られているサラリーマンです。
    信じようとする気持ちは、とっても素晴らしいと思います。
    しかし現実は現実です。
    下記をご参照ください。
    http://takedanet.com/2011/06/post_7073.html
    http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10851020441.html

  6. 24 より:

     元からそんな信用してないでしょう政治家にせよ東電にせよ で標的にしてうんぬん だまされてる は・・・どうなんでしょう 電車の意味たぶん違います 現実とは・・

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>