ウサギとカメ

7月14日 日曜日 曇り

長谷川博一さんが僕に遺してくれたもの。

ひとつひとつ噛みしめるように文章を書いています。どこにたどり着くのかわからないし、どこにもたどりつかないのかもしれないけれど、彼がいなければ、僕はここまで歩いてこれなかったことだけは間違いなく。書くことでしか、それを確かめる術もなく。咀嚼できるまで時間を。

なんだか、兄弟のようなものさえ超えていたような、おかしなウサギとカメのような関係(もちろん僕がカメ)で、ようやく僕が追いついたなら、彼はジャンプして勝手に逝ってしまった。そんな感じ。

ふたりは「死」についてもしょっちゅう語っていて、記録も残っていたりする。

いわく、「ぼくならば、今。死よりも重要と感じられる幸福感が欲しい。寿命より早く、今ここで朽ち果ててもいいと思わせてくれる興奮が欲しい」。

僕らはずっと永遠の円環を目指してきた。果たして彼はそれを手にしたのか?空に聞いてみたい。

友人たちが彼の仕事を送ってくれます。どれも素晴らしい。こららもみんなに見てもらえないか、と。どうしたらいいか考えています。

 

佐野元春さんのメッセージ

佐野さんの作品、”COYOTE”に寄せられた長谷川さんの文章

 

彼の最初の著作、「ミスターアウトサイド、わたしがロックを描くとき」はビル・フラナガンの名著「ロックの創造者たちー28人のアーティストは語る」にインスパイアされた主にソングライティングについての本で、清志郎さん、佐野さん、泉谷さん、友部さんなど偉大な先達の中に若輩ものとして混ぜてもらってほんとうに嬉しかったのです。これまでこの国にはなかった、素晴らしい内容なので、「きれいな歌に会いにいく」と合わせて、是非手にして欲しいです。

彼にメッセージがあれば、このblogのコメント欄に。僕が彼と遺族に伝えます。

 

 

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ウサギとカメ への8件のコメント

  1. かつらぎ より:

    グラデーションのある文章、すきでした。

  2. たかいけいちろう より:

    長谷川博一さんという存在

    まだ愛知県の知多半島の先っぽに住んでいた学生時代(確か93年頃)、
    同じアパートの友達に教えてもらい、
    FM三重の深夜番組「FMナイトストリート:不滅の地獄アワー」を
    眠い目をこすりながら聴いていました。
    山口洋という当時、あまり聞きなれない唄うたいの2時間にわたる音楽番組。
    彼のアイルランドやニューヨークへの旅の話など興味深く、
    何よりも巷では中々流れることのないゴキゲンなロックンロールの数々や、
    ギター弾き語りコーナーなどが新鮮で、気がつくと毎週ハガキを送り、
    時々拙い私のハガキも採用され一役かっていた?!

    長谷川さんも丁度このラジオで知った私にとって大切なナビゲーターの一人です。
    当時、ヒートウェイブはアルバム「NO FEAR」制作~完成の時期。
    山口さんは、よくラジオでホットハウスフラワーズの「ワンタン」という曲をかけてくれました。出来上がったばかりの「NO FEAR」を丁度来日していた彼の地のメンバーに長谷川さんらを通じて手渡したいと言っていました。
    (その後、山口さんとリアムが何度も共演するようになる日がくるなんて当時は夢のようでした。ワンタン!!)

    長谷川さんの手がけられた2冊のミュージシャンインタビュー集は、
    当時の(そして今も)私にとって無くてはならないバイブルでした。
    いつもカバンに持ち歩き、中古レコード屋でその本に掲載されていた多くの
    ミュージシャンのアルバムを探し聴いたものでした。

    ヒートウェイブのアルバムが発売される時には、いつも長谷川さんの文章が
    添えられていて、それを拝読するのも恒例の楽しみとなっていました。
    何というか、音楽を愛してやまない方、とても人間味溢れている方と感じていました。

    「NO FEAR」発売時、とある音楽雑誌に長谷川さんの書かれた
    「もし このアルバムの4曲目 岬にて から 7曲目 WINTER SUN までを聴いて
     何も感じない人とは 、私は 付きあいすることはできない!」
    といった内容の文章がとても印象に残っています。

    もっともっとたくさん長谷川さんの書く文章が読みたかったです!! 残念です!!
    心よりご冥福をお祈りいたします。
    本当にありがとうございました!!

    • 山田だんだだん より:

      「もし このアルバムの4曲目 岬にて から 7曲目 WINTER SUN までを聴いて・・・」あ~今まで意識したことはなかったけど、まさにこの部分、曲の流れが私も好きだったんだと気づきました。優れた書き手は的確に言葉を表すことが出来るんですね。教えてくださりありがとうございました。

  3. 山田だんだだん より:

    Mr. OUTSIDEは出た当時買っていたが、それは清志郎、佐野元春、泉谷しげるらが目当てで、山口洋に関しては「文学青年っぽいのは好かん」(多分写真のせい)と思い、その後数年音を聞くことはなかった。(今パラパラとめくってみたら「プライパブリック」なる言葉は長谷川さんが作ったものだったんですね。)
    その後もベスト盤の解説、スローハンドというご自身が編集長をされた雑誌での対談で山口さんとの親交が続いていたのを知り、ヒートウェイヴのヒストリー本が出るときは長谷川さんが書くんだろうなと思っていました。
    近年は音楽について書かれることは少なくなっていたんでしょうか。未発表のものも含めて、雑誌掲載記事やインタビューなど集めたものが発表されることを願います。(佐野さんのコヨーテについての寄稿を読んだらまた言いたいことが出てきましたが、それは別に記したいと思います。)

  4. フラニー より:

    長谷川さんへ

    長谷川さんは、はじめて会った人にも第一声から
    自然にまるで海のように優しくて(まるで漫画の登場人物のようでした)、
    私は何もおそれないで長谷川さんに色んなことをお喋りさせていただきました。
    長谷川さん、こころから、ありがとうございます。
    山口さんのブログから、長谷川さんへの気持ちがものすごく伝わってきて、
    胸がいっぱいになっています。
    長谷川さんがこっちの世界で創りあげたもの、ずっと大事にしていきます。
    本当にありがとうございました。 ファンより

  5. 萩原晋也 より:

    ミスターアウトサイドは
    当時、飛びついて買った。
    引っ張り出して読もう。
    各アーティストの歌詞が
    載っていて
    泉谷しげるの
    地下鉄のヒーローって曲の
    歌詞がよくて
    勝手に曲をつけた。
    作曲をし出した頃だったから
    興味深い内容の本だった。
    視点が温かい人だなって思ってた。
    この人がライターで
    一番好きだったかもしれない。
    ロッキンオン系は好きだったけど
    やはり長谷川さんだったと思う。
    残念です。
    天国で日本のロックンロールを
    見守っていてください。
    ご冥福をお祈り致します。

  6. hironobu より:

    Mr.OUTSIDEは、当時、リリースに合わせたインタビューしか雑誌で読むことが出来ない中で、貴重なソングライター・インタビュー集として、愛読させていただいていました。
    今は実家にて、何度目かの引越のダンボールの中で眠らしてしまい、申し訳なく思います。
    氏の仕事に感謝と尊敬を。
    R.I.P.

  7. rie より:

    清志郎さんのインタビューがあるのに、当時なぜ買わなかったのか不思議ですが、とても読んでみたくなって取り寄せました。
    上手くは言えないし、長谷川さんのことはこの本でしか知りませんが、音楽と人と言葉を大切に思う方なんだと。大切だから、正直なのかと読んでいて感じました。

    人が亡くなったあとどうなるのかわかりませんが、私はいつも「元気でいてほしい。」と思います。長谷川さんも元気でいらっしゃることを。

    この本、Amazonで注文した古書なのですが、表紙めくったら、山口さんのサインがありました。嬉しいオマケです。

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