天晴、鰹魂。高知県中土佐町にて。

4月23日 土曜日 晴れ

正直に云って、高知公演2会場とも、会場の入り口が閉まらないほどのお客さんが来てくれた訳ではない。けれど、そんな事はどうでもいいと思えるほど、僕らはたくさんのものを受け取った。素晴らしい旅だった。まだ、終わってないけど。

中土佐町は人口8000人。被災した気仙沼とも繋がりのある、鰹の一本釣りで有名な小さな漁師町。去年、来たときも思ったのだけれど、まだこんな風景が残っていたんだ、と。失われし「美しき日本」の姿がね。人が人として、暮らしている。思いやりがあって、「結」の精神が残っていて、食い物が信じられないくらいに美味い。僕が今までに喰っていた「鰹」は「鰹」じゃなかった。こりゃ本当に「海のステーキ」だよ。「鰹の一本釣り」について詳しい教授を受けたのだけれど、間違ったことは伝えたくないから割愛。まぁ、とにかく騙されたと思って、この街に行って、喰ってくれ。

どこからどうやって集まったのか。舞台班、PA班、駐車場誘導班、食事班、街の至るところから人々が祭りのように集まってきて、それぞれの仕事を嬉々としてこなしていく。子供たちは総じて元気で、音楽に興味を示さず走り回る。天晴としか云いようがなかった。オープニングで演奏してくれたミュージシャンも素晴らしかった。僕らは街の音楽を盛り上げるために、オリジナルをたくさん書いて、もっとライヴをやってくれ、とお願いした。

僕が会った誰もが、コミュニティーのことを考えていた。大げさじゃなくて、誰もが、だよ。こんなこと、都会じゃあり得ない。その中心に祭りがあって、音楽がある。そのことがどれだけ僕らを励ましてくれたことか。書き忘れてた。会場の名前は「漁民研修センター」。最高だよ。彼らの活動は3年目になるのだと。でも、僕に出来ることがあるのなら、何でもやらせてもらうよ。音楽をやることで、中土佐町の鰹魂の素晴らしさを伝えることで、何かが結ばれていくのなら。

昨日も書いたけれど、大切なのはまずは「愛」。それがなければ、どんなに世間的に成功しようとも、ちっとも嬉しくない。逆に云えば、それさえあれば、僕らはどんなことだって乗り越えていける。後ろ髪を引かれながら、僕らは高知を後にした。そこで、突然気がついたのだ。僕は被災地に行くことにした。どうしても、自分の目で確かめなければ、出来ないことがある。高知で受け取った沢山の愛は僕の背中を押してくれた。たくさんの鰹魂、本当にありがとう。ちょっとだけ身体はしんどいけど、エネルギーで満ちてるぜ。頼まれなくても、必ず戻ってくる。

市場で売られていた水揚げしたばかりの鰹。フォルム最高。

市場で売られていた水揚げしたばかりの鰹。フォルム最高。

鰹の堆肥で作られたイチゴ、最高。いや、本当に最高なんだってば。

鰹の堆肥で作られたイチゴ、最高。いや、本当に最高なんだってば。

会場からの眺め。嘘だろ?佇んでいた漁師のおっさん達。最高。

会場からの眺め。嘘だろ?佇んでいた漁師のおっさん達。最高。

中土佐町は自前の機材を持っています。それもまた最高。

中土佐町は自前の機材を持っています。それもまた最高。

すべての機材はプロの使用に耐えうる、ちゃんとしたものでした。最高。

すべての機材はプロの使用に耐えうる、ちゃんとしたものでした。最高。

ときどき、船が帰ってくるとです。もし女性だったら、漁師の妻になりたい。って何かヘン?

ときどき、船が帰ってくるとです。もし女性だったら、漁師の妻になりたい。って何かヘン?

漁船最高。どうして、漁船の内装は全部緑なんだろ?誰か教えて。

漁船最高。どうして、漁船の内装は全部緑なんだろ?誰か教えて。

このトマトも最高。

このトマトも最高。

打ち上げにはシェフが仕込まれてた。

打ち上げにはシェフが仕込まれてた。

宿からの眺め。ええ、疲れにムチ打って走りましたとも。主催者の妻君と。

宿からの眺め。ええ、疲れにムチ打って走りましたとも。主催者の妻君と。

中土佐町、全景。

中土佐町、全景。

あまりの美しさに、出来ない早起きをして、撮影に夢中になる魚先生。

あまりの美しさに、出来ない早起きをして、撮影に夢中になる魚先生。

朝ご飯はカマスを炭で焼いて頂きました。サンキュー、太平洋。

朝ご飯はカマスを炭で焼いて頂きました。サンキュー、太平洋。

ここから先は高知公演で写真を披露してくれた、天野君の作品です。「美しき高知」の数々。

大岐の浜、土佐清水市。

大岐の浜、土佐清水市。

大岐の浜その2、土佐清水市。

大岐の浜その2、土佐清水市。

根性入れて弾いたぜ。

根性入れて弾いたぜ。

ステージ廻りも照明も素晴らしかった。愛があった。

ステージ廻りも照明も素晴らしかった。愛があった。

魚先生も中土佐町にヤラれてしまったようで。是非、また来たい、と。

魚先生も中土佐町にヤラれてしまったようで。是非、また来たい、と。

天野くん、ありがとう。

天野くん、ありがとう。

 

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天晴、鰹魂。高知県中土佐町にて。 への8件のコメント

  1. こゆき より:

    speechless
    それぞれの場所ならではの時間が流れていて
    それぞれの場所ならではの愛を感じます。

  2. まきこ より:

    日本の美しい風景
    日本の美味しい食べ物
    日本の優しいひとたち

    何も壊されませんように。

    素敵な写真と文章、いつもありがとうございます。

  3. 山口様、細海様、わが町「中土佐町」へ最高の音楽を届けて頂きありがとうございました!

    僕らは「地元、愛」でこの町から「音楽」を発信して行きたいなと思います。
    また来て下さい!!!

  4. Marica より:

    21年度の予算の備品登録シール、素晴らしい。
    活動始めて2年目で自治体から予算を付けてもらって購入しているのですね。
    自治体の理解もすばらしいです。すごい。

  5. imagine より:

    漁民研修センター前のコンクリート階段で開場を待ってたら
    漁師の’おんちゃん’達の日常が繰り広げられていて
    きれいでおだやかな海がありました
    どうかこのままでと願うばかりです

    山口さん細海さん 二日間に渡り最高のステージをありがとう!
    ”こじゃんとカッコよかったぜよ”
    あ ”こじゃんと”のイントネーションを魚さんに教えられてよかったです
    どうか どうか また来てください

  6. 型に填った公務員 より:

    最高のステージをありがとうございましたっ!!

    戻(もん)てきた時は『お帰りぃ!』って、
    これからも皆ぁで迎えます。

    祭りを音楽を文化を創造を中土佐町から発信し続けます。
    自分たちの夢を叶えるために

  7. 歯欠けのちぐさ より:

    山口洋さん&魚さん「SPEECHLESS」高知ライブ2days、
    ありがとぅございました!
    2人がライブ以外も含めて高知と中土佐町久礼を本当に
    楽しんでくれたことがブログからも伝わってきて、
    高知県人として嬉しく思います。
    「漁民研修センター」でのライブの運営に関わってくれた
    みなさんもありがとぅございました。
    照明、音響含めあんな気合いの入ったステージが観れるとは
    思っていませんでした。
    CDアルバム「SPEECHLESS」は中土佐町久礼の会場で
    初めて買って聴きました。もっと早く手に入れようと
    思えば手にすることはできたけど、あえてライブの時に
    買おうと決めていて。
    いつものごとく、山口洋さんの歌い方はスゴいのに、
    かつてなく穏やかな気持ちで聴けることにビックリ。
    “こんなアルバムやったんやー”と今さらながら
    静かに感動しています。

  8. あい。 より:

    高知県に行くのは20年振りでしたが、私も中土佐町にヤラれてしまいました。
    青い空、穏やかな日差し、市場のおばちゃん達、放し飼いの鳥、朝積みイチゴ、いもけんぴ(そっちか)等々…ライヴ前から観たことないものをたくさん見た気がします。
    そして、広い海のそばの漁協の2階に、想像以上に凄いステージが待ってました!
    赤い絨毯(花道?)を通って、魚さん、洋さんがステージに歩いていくのも、なんかドキドキでした。
    ライティングやスモークも駆使されていて、(少し窓の外の灯台の点滅も気になりつつ)、尋常じゃないこだわりを感じました。

    当日は高知市内からファンの方の車に同乗させていただき、ありがとうございました。
    行きは高松の方、帰りは桂浜の方と別々の人にお世話になっちゃいましたが、両人とも普通にカーステからHEATWAVEなのも嬉しかったです。
    あと、会場内でコンパクトミラーを落としてしまった私に、ひとりひとりに聞いて届けてくれたスタッフのお姉さんにも「ありがとう」と伝えたいです。
    やっぱ、全て愛なのねん。

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