人造人間になる

10月31日 木曜日 曇り

ドクターとKさんは確かに「手術」という単語を使った。だから、マスタリングでアルバムを完成したあとにやってもらうことに。最悪、死んでもアルバムは出る。笑。

でも歯科でしょ?と舐めていた訳ではないが、2人のドクターを始め居合わせたスタッフのみなさんの出で立ちを見て、びびった。これ、完全「オペじゃん」。

か、帰りたい。がしかし、too late。

ドクターのインフォームド・コンセントはわたくすから拒否。なにをするかなんて聞きたくない。怖すぎる。でも、俺が感じたことを伝えておこう。

前もって、昨日から抗生剤のようなものを投与される。午前中に強力な痛み止めと精神安定剤を投与。

いよいよ手術。

まずは麻酔。なんだか、今までとは違う手術チックなカバーを体にかけられる。歯茎を切開(たぶん)。カエルの解剖みたいに糸を数カ所引っ掛けて開口部をでかくする(たぶん)。CTであたりをつけた場所にキリのようなもので道筋をつくる(たぶん)。ついにドリルで顎の骨に穴を開ける(たぶん)。なんだか知らんけど、これがむっちゃ痛い。涙。麻酔は効いてるはずなんだけど。太い神経に当たってはいないはずなんだけど、と優しいドクター、今一度CT。俺、もう腰が抜けて歩けない。ぜんぜんロックンロールじゃない。まさかの延期か、ここまで来て。てか、こんなこと2度耐える自信がないから、頑張るので今日やってくださいと懇願。麻酔が強力すぎて、よくしゃべれない。

映像チームが面白そうだから撮っといてくださいって。無理!そんな余裕どこにもないよ。

再びドリル開始。「逆回転!」。単語が怖い。

子供の頃、本郷猛がショッカーによって人造人間に改造されたシーンのまま。ただし、この部屋の人たちの言葉は優しいけど。笑。

10ミリ、8ミリ、単語が怖い。「ぜっそく」ってなに?なんなの「ぜっそく」って。数度の中断の後、なんとか骨に穴は開いたらしい。いくら麻酔が効いていたとはいえ、ドリルの瞬間にいろんなものが飛び散ったのはわかったぞ。手術台に失禁したらどうしよう。いや、お前は男だ、そんなことするわけがない、とか。もろもろ。

次。なんだかボルトのようなものを骨にねじねじされている(たぶん)。これがなかなか手強い。最後に女医さんが縫ってくれて、人造人間無罪放免。

いったい何時間経過したんだろう。麻酔とショックで運転できる気がしなかったから、あてもなく近所のニトリをさまよって、要りもしないランチョンマットを買う。

はぁ。つかれた、、、、、。痛かったよぅ。

でも俺は入れ歯を卒業したぞ。これからは人造人間と呼んでくれ。

良い子のみんなに伝言がある。ちゃんと歯を磨かないと、俺みたいになるぞ、、、、、。

とにもかくにも。ライヴでシャウトした瞬間には入れ歯が飛ぶことだけは回避できそうだ。これから三ヶ月。埋めた方じゃ噛めないらしいけど。

ドクターのみなさん。スタッフのみなさん。ヘタレですいませんでした。尽力に感謝します。

以上、人造人間万歳でした。スタジオにお返しします。

———————————

HW 40th TOURまであと10日。

手術前の遺影。笑

 

 

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人造人間になる への7件のコメント

  1. かつらぎ より:

    痛いですよねー。安静にー。

  2. Masako より:

    洋さん、お疲れさまでした。それ、経験済です。前もって情報入れたら、多分たじろぎますね。
    2年位前に、歯の手術をしました。インプラントは値段が高いので、親知らずを移植する方法。まあ、大変でした。抜いた歯を骨に埋め込む訳ですから、カンカンと埋め込まれ、脳に響いたようなぁ。生きた心地しなかったです。(苦笑) 助手の医者は、そんなに大変だったの?と顔をしていました。 1週間位はミキサー食にしてましたよ。介護食です。(泣)
    早く良くなりますように!

  3. eri より:

    わあ!ご生還おめでとうございます♪ 今日一日、ひそかに心配しておりました。「ぜっそく」=「舌側」かな(たぶん)。単語に怯え、激痛に耐えてよく頑張られましたね。臨場感溢れるレポートが面白過ぎて…でもご無事で安堵しました。術後の痛みは大丈夫でしょうか?ツアーまでに順調に回復されますように!

  4. toshie, tokyo より:

    目が回る。。。お話でした。(たぶん)ごとに無理ムリむりと呟く私でした。とても具体的で大変さがわかりやすくて。有難うございますです。
    心、よく頑張った後にはつかれが大きいですよね。なるべく栄養休養睡眠で今度はお身体をお大事になさってください。おやすみなさいです。

  5. Raku より:

    すみません、爆笑してしまいました・・・。
    ライブ、楽しみにしております。

  6. ジンジン より:

    兄貴、お疲れさまでした。痛かったでしょうね(涙;。分かる分かる。無理です。
    壮絶な現場レポートもさることながら、“ニトリを彷徨いランチョンマット購入…”のくだりは、思わず笑いました(失礼!)。
    ライブまでリハビリしてください。お大事に。

  7. 中村文弥 より:

    拝啓 洋様。おつかれさまでした。手術も大変ですが、術語もそれなりに大変で、長く辛いかと思われます。ライブが迫っておりますが、しっかり養生なさってください。高松、うかがう予定です。

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