3月8日 金曜日 晴れ
何が愉しくて、朝の5時からアルコールの残る頭で文章を書いているか、と云うと。
PAUL BRADYと云う希有な音楽を奏でるひとを、一人でも多くの人に体験して欲しいからである。ほんとうに、それだけ。音楽をどのように受け止めようが、その人の自由だけれど、できれば自分のもののように一人でその素晴らしさを抱え込むより、多くの人と「シェア」して欲しい。何かを受けとったなら、誰かに伝えて欲しい。大げさでも何でもなく、彼の音楽は人類の財産だと僕は思うから。
ここに日本語で読める彼のインタビューがあるから、読んでくれるかな?僕が昨日、一緒に演奏した曲のことも、たくさん触れてある。曲の成り立ちをおおよそ知っている僕ですら、改めて読むとぐっと来るものがある。今日はまた一段と気持ちが引き締まる。
http://www.mplant.com/paulbrady/interview2011.html
彼の歌は時として、とてもプライベートに響いてくる。だからこそ、とてもパブリックなものだと思うし、そうなって欲しいと願う。特に、今のこの国の人たちにとって。云ってること、分かる?
この国にも、歌を書いて自分で演奏する人はたくさん居る。そんな輩に是非、体験して欲しい。歌を書くと云うことはどういうことなのか。シンガーという職業にはどのような覚悟が必要なのか。それを今更ながら、この65歳の人物に教えてもらったのだった。
人はポールを怖れるけれど、僕はちっとも怖くない。確かに気難しいところはあるけれど、こちらも少年のように懐に入っていけるし、それを許してくれる人でもある。だから、演奏の後、バックステージで上記のような事を伝えた。すると、彼はこう云った。「僕にとって、シンガーであること。人に何かを伝達すること。それこそが一番大切なことなんだ。歌を書くことより、遥かに大事なんだ。こう見えても、僕は人や世界とコミットして居たいんだよ」。それが聞けただけで、僕は20年。頑張れるかな。
残念ながら、人は永遠に生きられない。この瞬間は一瞬にして過去になっていく。僕はこの頃、音楽を奏でているのが愛おしい。はかなくて、愛おしい。ポールと演奏するとなおさらだ。プロなのだから、どんな無茶ブリでも出来て当たり前。それなりに大変なこともあるけれど、この一瞬に僕は深く感じ入るものがあるから、止められないし、止めるつもりもない。まぁ、麻薬だね。健康的な。
くどいけど、最後にもう一回だけ。迷っている人は是非、来てください。そして、何かを受けとったら、大切な誰かと「それ」をシェアしてください。あなたがシェアした「何か」は巡りめぐって、いつか「あなた」に還ってくる。それが彼の音楽の力で、この世が生きるに値すると僕が思う理由です。
蛇足だけど。
僕のスタッフが二人、手伝いに来ていた。奴らとは10年以上たくさんの現場を共にしてきた。東京ドームから、地方の小さなハコまで。その二人がポールのCDを買って、楽屋に入ってきて、サインをもらっていた。そういうことをするような人間ではない、のだ。つまりはそういうライヴだったってことだと思います。彼らにとって。伝わると、いいけど。
多分STAR PINE’S CAFEだったと思うんだけど、ここってお客さんがタバコを吹かしながら聴いたりできましたよね?
もう15年ほど前にHWのライブで行ったことはあるんですが、タバコの煙が嫌いな僕には耐えられず、それ以降どうしても行く気になれないんですよね・・・
最近はSTAR PINE’S CAFEでのライブが多いような気もしますが、行きたいけど行きたくないという感じの葛藤があります。
さて、今のSTAR PINE’S CAFEって本当はどんな感じなんでしょう??
もし僕の思い違いなら今まで見送ったライブは勿体無かった・・・かも!?
norinori 様
今回は、モクモクと白く煙る感じではありません。
完全な禁煙でもなく、店内に喫煙コーナーがありました。だいたい、カウンターの前のあたりでした。煙は上に行くので、なるべくステージの近くとか、着席される場所を工夫されると大分違うとは思います。
全く、灰皿が出ていないときもあったように思いますので、お店に直接、ご確認なさるのが一番確実かと思います。
以上、お役に立てれば幸いです。
真っすぐに、音楽を心から大切にしている人の音と声。伝統音楽もご自分の作品も、フレッシュに曲に向かう姿。振れ幅も大きく。曲ごとに丁寧に説明をしてくださって。山口さんをステージに呼び、演奏を始めて少し経った時、「だっから、リハーサルはしないんだ!」って。キラッキラッした瞳と笑顔でso cute.
さて、今日も楽しむぞ、と。有難うございました。
偉大な方に向かってのso cuteは、失礼。心、ワクワクしたので。
ピンバック: 3.12in → 3.15out 北京出張に行きます。 [Diary] | Ryoji Okada Official Website
ものすごく行きたい。夜行バスで行こうかとも考えたけれどどうにも都合がつかず、この思いを兄に託してみることに。果たして兄は「明日のLIVEに行ってみるよ」とチケット申し込んでくれた。嬉しかった。このLIVEが兄ちゃんの魂に響いてくれますように。
いい顔されてはるーっ。