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OFFICIAL BOOTLEG 2024予約販売開始

3月9日 金曜日 晴れ お待たせしました!     OFFICIAL BOOTLEG 2024、本日の昼12時から予約販売開始です。価格はできるだけ抑えて2500円、送料もほぼ実費の200円に設定しました。3/20までに予約してもらえれば、3月中にマッハで発送します。 えー、不肖わたくすが60歳になった日の実況録音盤でございます。もちろんわたくすが気持ちを込め、今年の1月にひと月かけてミキシング、マスタリングを施しております。もちろんmade in Japan、国内プレスです。サブタイトルは“The Boy 60, Towards 45 Years”。”少年60歳、45年に向かう”って感じですかね。ほんとにそんな気分なんです。 曲目はすべてみなさんからのリクエストによって構成されています。いつも言ってますが、これも世相を反映してるのかな、と。1曲目は昨年北海道をバイクで旅したときに決めてたんです。旭川在住の弟分トミーが長年HWを体験していないのに「1曲目はぜったいこの曲なんです!」と飲んで言い張る。笑。ふーん、と聞き流したものの、北海道を旅してる間、ずっと頭の中に流れてたんすね。そしたら、見事にリクエストが多かった。 なので、トミーに連絡したんす(やつは実家が東京にある)。「東京のライヴに来なさい!」。彼はこう答えた「行けません!」。最高! グラフィックはいつもの渡辺くんが担当。今回珍しくわたすはこう言いました。 「冒険してください!」。 トシとってテイストが似てくるの、どうかなと思うんです。たいてい、オレか三浦麻旅子さんが撮影した写真が元になってるし。それが悪いわけではまったくないけど、60歳なんだし、「え?」みたいなデザインの方がいいじゃないすか。 で、ジャケットはでーはー(派手に)してもらいました。チャンチャンコや赤い衣装を着ないぶんだけ。結局、わたすの写真なんですが、この日の朝、うちに届いた60本の赤い薔薇なんです。いいでしょ? てなわけで、今日の12時から「カモネギ書店」でご予約お待ちしています。よろしくね!     OFFICIAL BOOTLEG #011 20231226 (HWNR-034) “Triple Anniversary Tour 2023″ Live at duo MUSIC EXCHANGE (Tokyo) “The … 続きを読む

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そこはかとなく3/10の配信のお知らせとか

3月8日 金曜日 雨 400ページを超える本に封入するカードに一枚一枚、みんなの名前をとメッセージを書いています。 たくさんのオーダーをありがとう!何度も伝えるけど、この本、もう一生描けないし、作れないクオリティーなので、この機会にぜひゲットしてください。おそらく増刷は難しいのです。 一人一人に名前を書いて届けるという行為は、手間はかかるけれど、悪くないです。全国からこれだけの人に支えられて生きてきたんだってことを実感するし、恋人のためにとか、配偶者にとか、配偶者にバレないように仕事先に送ってくれとか(笑)、子供たちにこの本を遺したいから、とか。 いやはや、なんともありがたく、それぞれの事情が嬉しい。 もちろんソロツアー先でもゲットしてもらえるけれど、ライヴ後ではこんなにひとつひとつに丁寧に向き合えないので、通販には送料が実費でのっかって申し訳ないんだけど、ぜひ! 「本を読むための音楽」CD、検聴完了しました。我ながら、素晴らしい。これは、一切演奏してないんです。どうしてかって、演奏するとどうしても伝えたくなる気持ちが勝る。そうすると読書の邪魔をする。 それゆえ、僕が権利をホールドしているすべての音源をコラージュ(リミックス)して始まりも終わりもない41分の曲を構築しました。こういうとき、メジャーではなく、自分で権利を持っていてよかったとこころから思います。 川が永遠に向けて流れていくように、やがて海に到達して、また循環していくような音楽を創りたかったんです。これもまた暮らしの中で愉しんでくれたら嬉しいです。 今日はNO REGRETS社に本とCDを入れる特製の箱が届くんです。たぶん、足の踏み場もなくなる。笑。さらに本そのものが届いたら、いったいどうなるのか?まぁ、でも、これもまた嬉しい悲鳴ってことにしておきます。 どうぞ、よろしく! 山口洋初のエッセイ「Seize The Day 今を生きるための音楽」 ボックスセットとしてカモネギ書店で予約受付中!   ——— さて、今日の本題。長くなるけど、時間のあるときに読んでください。 どこまで説明すると伝わるのか、それは読み手のこれまでの理解度によるので、難しいところなのですが、何度も書いてきたので復興のお酒「甦る」の説明は省きます。過去の僕のblogを検索するか、youtubeなどにもたくさん映像があるのでそちらを。 今年もまた「甦る」の試飲会が山形県長井市で行われます。今年は311ではなく、3/10(日曜日)です。今年のお酒は参加してくれたみなさんと僕も稲刈りを体験したので、喜びもひとしおなんです。 関わっているすべての人がいろんな形で2011年の震災を経験しているので、今年の元旦に能登で起きたことにこころを痛めていました。それゆえ今年は「純米吟醸甦る 能登半島地震復興支援試飲会」という名称にして、こちらからエールの風を送ろうってことになりました。震災、津波、原発事故、避難という状況から生き抜いてきた人たちなので、人ごとだとは思えないのです。 これまでの活動の歴史を映像で。被災し、避難し、避難者を受け入れ、ともに復興を目指してきた人たち、復興のお酒に込められた想いなどを生の声で、そしてこころあるミュージシャンたちは歌で、エールを送れたらと思っています。 それを若干20歳で起業したデジタルネイティヴたちがyoutubeライヴで中継してくれることになりました。 理解してほしいのは、これはエンターテイメントではないってことです。視聴してくれる人も含めて、みんなの気持ちを今、苦しんでいる人たちに風として送れたらってことです。誰もが無料で視聴できますが、みんなもその風を一緒に送ってくれたら嬉しいです。リハーサルを入念にやる時間がないので、いろんな不手際はあると思いますが、みんな志だけでやっているので、理解してくださいまし。 配信のURLはこちらです。 https://www.youtube.com/live/Qe2gHbXpP6w?si=u4cvLx5RZontAxHn 会自体は3/10の16時くらいから、能登に入ったチームの報告会などを現地でやっています。配信は17時40分ごろからになります。19時ごろ終演予定です。 みなさんの参加をお待ちしています。 ——————– 「純米吟醸甦る 能登半島地震復興支援試飲会」山形県長井市より 配信開始 3/10(日)17時40分ごろ〜19時終演予定      

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現存する最高のバンド

3月7日 木曜日 曇り ティーンの頃、バンドに憧れた輩はいったいどれだけいるんだろう?その志をそのまま持ち続けることができるのは、ほぼ奇蹟に近いと、この頃思う。スポーツ選手ならば、30代後半までやれたら恩の字。我らは引退をかなりの確率で自分で決めることができるから、引き際には美学が必要になる。 無様な姿を晒しても生涯現役を貫くのか。それとも引きに美学を見出すのか。 世界中見渡しても、WILCOは我らの世代が誇る、本物のバンド。じゃ、なきゃシチ面倒くさいチケットを取ってまで観に行かない。てか、裏技は使えないことはないけど、たまには100%お客さんの立場に立たないと、我らが見落としてることがあるから。 それはほんとうにそうだったから、後述。 いちばん好きな曲を貼っておくね。       いやはや。とんでなく素晴らしかった。これぞ、バンドの音。テクニックに一切まみれていない、歌を真ん中に置いた独自のグルーヴ。PAや特殊効果に頼らないバンド独自のダイナミクス。音楽一本で勝負してくるところ。緊張と弛緩、創造と破壊。 海を隔てて、ほぼ同じ音楽に影響を受けてきたんだなぁ、と。感嘆。というより、これだけ長きにわたってインディペンダントにバンドを続けてきてくれたことに感謝だね。 最近、同世代のバンド(あれはバンドとは呼べないか)が新譜を出して、まぁ、なんというかサウンドがギラギラなんだけど、一聴してそのビジネス・エッジーなのがほんとに苦手だった。一方、WILCOは人生そのまま、ほんとにみんな音楽が好きなんだろう。6人の個性をそのままコンパイルした感じ。これなら身体さえ元気なら80歳のサウンドも期待できるかも。 素晴らしいインスピレーションをもらったよ。やっぱり、客として自分の金でライヴに行くのはとっても大事。   ところで。まずオーディエンス。 昨今、スマホでの撮影は特に外国人のミュージシャンの場合、規制できないんだと思う。ほんとにね、、、、山のようにいる撮影者。目の前のおっさんは全曲撮影。うっとうしいったらありゃしない。撮影してるから微動だにしない。拍手もできるわけがない。あなたはいったい何しにきたんだか。それをSNSで自慢することになんの意味があるんだろう? ライヴは網膜に刻んだ方がいい。3日後に忘れてしまうことなんて、どうでもいいことなんだよ。一瞬だから、いいんだよ。あなたのスマホには思い出以外なにも映ってやしないよ。100歩譲って、あなたが撮影するのは自由。でもね。後ろにいる人間のインスピレーションを邪魔するのはほんとうにやめてほしい、、、。   客としての立場から。 このチケットは何度も抽選に外れて、追加公演をともだちに教えてもらって、ラッキーなことにとることができた。で、チケットを手にするまでの行程と意味不明の手数料に関してはすでに書いた。また音楽ビジネスが嫌いになった。 スタンディングで愉しめるトシではない。だから、2階の指定椅子席を買う。その時点でスタンディングのアリーナよりは値段が高い。ここポイントね。 開場18時、開演18時30分。それ、無理でしょ?と会場を知っている自分としては思う。でも、大人だから、開場の30分前には到着してる。 入り口を埋め尽くす人、そして人。ぜったいに無理でしょ、これ。笑。こっちもプロなんだから、観ただけでわかるよ。 開場時間がきて、アリーナの入場整理番号順に入場。ちょっと待てよ。オレら指定席なんだから、入り口を2箇所にすればいいだけじゃん。観察。これだけの人数を入場させるのに配置されたイベンター、バイトも入れてたった3人。 無理だよ。無理だって。 どう観ても間に合わない。さらに人は溢れる。このイベンターはアホなのか?仕事を舐めてるのか? オレのような指定席を持っている人がキレ始める。「なんで、高いチケット買って、アリーナより後に入場なんだ!」。ごもっとも。← 理由はあとでわかる。 1000人まで入場させたところで、イベンターは指定席チケット軍団の怒りを抑えきれなくなる。もうこの時点でオープニングのバンドは見れないことが確定。入り口のチェックは崩壊し、チェックもなくなって、洪水のように人がなだれ込む。 ほんとうにかなり最低な風景。これで事故でも起きたらどうするんだか、、、。てか、音楽を愉しむ気持ちが萎える。もう一回書いておくけど、オレは開場30分前に到着してた。 そこから、ドリンク引き換えの長い列。オレ、ドリンクなんか不要なんで、ライヴを見たいんだけど。 「600円用意してくださーい」。ああ、アホらし、、、。並ぶだけ並ばされて、ペットボトルのお茶をもらう。 最低、、、、、。 ここでみんなにお伝えしておきたい。ライブハウスの「ドリンク」ってなんのためにあるのか。あの売上はほとんどの場合、ミュージシャン側には1円も行きません。すべてハコの収入。その分、ハコ代が安くなるという名目だけどね、、、。これ以上の言及は差し控えます。イマジンしてください。 オレは指定席(2階)の中では早く席にたどり着けた方。そのとき、もうオープニングのライヴは始まっていたのです。信じられる?ライヴ中に指定席にどんどん客がやってきて、愉しめる状態じゃない。暗転してるから、みんな携帯で照らしながら入ってくるし、ホールのように案内する人もいない。 ていうか。 オープニングのバンド、とっても良かったんだよ。ちゃんと聞いてあげたかったんだよ。ひょっとしたらアルバム買ってたかもしれないのに、、、。 つまり。イベンターは30分じゃコントロールできないことに気づいた。アリーナがわさわさするより、指定席をわさわささせた方がまだマシだ。そういう判断なのかな。それ以上押すと、ライヴが終わって終電に間に合わない人も出る。アメリカの感覚と日本の事情をすり合わせて、円滑に音楽を愉しめるようにするのがイベンターの仕事だとオレは思うけどね、、、。 そのイベンターに関わりがないわけじゃない。でもね、今回たまたまヒドかったんだとは思えない。オレはこの会社の仕切りのライヴにはもう行かないと思う。会場にいた一番偉そうな人間には「仕切りが最低すぎるから、音楽をもっとリスペクトしろ!」とは伝えたけど、金を払って、こんな不快な思いはしたくない。 で、その会場は10周年なんだって。なんだかね。あなたたちがどうやって飯を食ってんのか、忘れない方がいい。客がいてくれて、ミュージシャンがいて成り立ってるのなら、感謝を忘れちゃいけない。 … 続きを読む

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こころの闇が描く音楽

3月6日 水曜日 冷たい雨 冷たい雨が降る日。 決してダークな話ではなく。あやうく朝イチの歯科に遅刻するところだったんだけれど。 夢を見た。 簡潔に伝えるなら、こころに闇を抱えてる人物が泣き叫んでた。月に照らされた崖の上で。傍に犬が居て。 どうして歌が必要なんだろう? 毎日ハッピーで、家族に囲まれて幸せで、人生って素敵。 それはとってもよかったね。でも、そんな歌はオレには必要ない。 いつだって、陰鬱とした、どうしようもない、抗いようのない、埋めようのない、闇。 それとともに生きていかざるを得ない宿命のようなもの。 そこから発せられるものに、惹かれてきたし、無意識のうちに自分もそれを発していたんだと思う。決してナルシスティックな意味じゃなくてね。じゃなけりゃ、この世界でどうやって生きていくのよ? 闇は表現によって、ひかりになる、こともあるから。 その人物は「助けてくれ」って泣き叫んでた。言葉にはなっていなかったけれど。 たまらないよね、、、、。 放っておくのが愛って場面もあるし、厳しく接しなきゃいけないこともある。でも、あたためてあげなきゃいけない日もあると思うよ。こんな冷える日は特に。   誰もが知っている母親を持つともだちと、海を見ながら話してた。あ、これは実話ね。オレがこう言った。「とりあえず抱きしめられたかっただけだよな?」って。強面で知られる彼は涙を浮かべてたよ。 薄っぺらい同情じゃなくてさ。 相手のために、今、なにができるのか。自分のことの前に、他人を思いやれるか。たいせつなことはそれだけ。 歯科への道。今日は車で行ったけれど、どれだけの人間が我先にと割り込んでくることか。 さむしかった。   でも、生きていくために人間にはひかりが必要。ある人にとっては宗教なのかもしれないけど。オレにとっては表現、かな。夢で見たあの人物が、闇をひかりに転化したとき。世界はほんの少しだけマシになる気がしてる。それが希望。   もうすぐ本に封入する「本を読むための音楽」のアルバムが届くはず。届いたら、まず自分の表現をチェックしてみる。なにひとつ強制することなく、なにひとつ指し示すことなく、ただ音の粒がひかりになっていたら、それが自分の目指していたことだから。 あの人物に届くことを願って。          

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行間

3月5日 火曜日 曇り 新しいiPhoneが届いて、もはや取説なんて付属しているわけもなく、時間節約のために掃除なんかをしているときに音声にてyoutubeで使い方を学んでるわけです。 それは若き人たちが僕らに無料で伝えてくれてるんだけど、たいてい5分は聞いていられない。なんだか、耐えられなくなってくる。bgmのセンスもあるけど、間違いなく言えるのは話に行間がないこと。それが息苦しさを助長してこっちは耐えられなくなってくる。 テレビもそうだし、効率性を考えた上での時代の趨勢なんだろうなぁ、と。全体的に生き方がそうなってるんだろう。きっと。 それゆえ、昨日も海から昇ってくる太陽を見てるだけでほっとするんだと思う。だって、悠久なんだもん。太古の昔から繰り返されてきたんだもん。 でね。充電器そのものが付属してないし、どうしても不明なことをアップルに連絡したなら、too muchにフレンドリーでおじさんはそこにも若干の違和感を覚える。不自然なんだよね。「こんにちは!担当のヒサシです!」みたいな。いやいや、君とそんなに仲良くないし、みたいな。オレ、だんだんややこしいジジイになってんのかな? 昨日、一緒に過ごしてたバカチンたちは普通の会社に勤務してるから、世代間に横たわるコンプライアンスの壁をオレに教えてくれる。激しい目眩だよ。オレ、その場にいたら、パワハラで即解雇間違いなし。部下に「よくがんばったね!」頭ポンポンレベルはNGだって。わからないでもないけど、こっちが萎縮するよ。怖くて、なにも言えねー。 では、総じて、我らはどうしたらいいのか。 ひとつだけできることがある。 いいところはさっさと利用して、距離を置くのだ!使わないときは携帯なんてソファーの隙間に埋めちまえ!徹底的にいいところだけ、こっちが利用し尽くすのだ!ボクシングで言うところの「ヒット&アウェイ」。「打ったら、即離れる」。って書いたことを、君たちはほぼ携帯で読んでくれてるところがアイロニックだよね。笑。 なかなかな時代だ。 ご報告、いくつか。 今週末には昨年の渋谷duoでのライヴをコンパイルした「OFFICIAL BOOTLEG 2024」の予約販売を開始できるか、と。3/20くらいまでに予約してくれれば、今月中の発送ができるところを目指しています。この作品は毎年お届けしているので、価格は抑えめで送料もスーパー実費で抑えたいと思っています。とはいえ、ミキシングはわたすがひとつきかけてやっているので、自宅がライヴ会場になるのは間違いなし! 本の予約販売。時間のあるときに、みんなの名前とサインを書き書きしております。これはね、実際に感謝を込められるたいせつな作業なんです。引き続き、どうぞよろしく! 山口洋初のエッセイ「Seize The Day 今を生きるための音楽」 ボックスセットとしてカモネギ書店で予約受付中!    

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東洋のハワイにて

3月4日 月曜日 天候不明 というわけで、熱海。 町のバカチンたちはみんな熟睡しているけれど、なんだかどうにも寝つけないので、熱海の夜景を見ながらこれを書いている午前3時。 この町は来るたびに印象が変わる。新婚旅行のメッカと呼ばれた頃から存在は知っていたけれど。 そういえば。某銀幕のスターの豪邸に1週間通って、彼の人生を深く聞いて歌を書くという役目を仰せつかったことがある。 いわく、もうひとりの銀幕スター(故人)と映画会社をあげて栄華を競っていたのだそうだ。高級ホテルや旅館を一棟丸ごと貸し切って、芸者を呼んでスタッフ、キャストを交えてどんちゃん騒ぎ。 嗚呼。 そしてバブルをピークに町は瀕死の状態になり、このところ少し持ち直してきた様子。家から1時間くらいで来れるので、どうしようもなく疲れたときはただ温泉に浸かって寝るだけのために来たりもする。ただし何度来ても印象は掴めない。 さて。町のバカチンどもと大挙してやってきた今回は。去年のハトヤに続いて、昭和から続く旅籠を構成員の誕生祝いを兼ねて応援しよう企画。一人ならば、ぜったいに行かないけれど、敢えて大人数ゆえ、大人の修学旅行気分で行ってみる酔狂さを売りにしている。 今日の宿はたいていの人が知っている断崖絶壁に建っているホテル。最近経営が変わって頑張ってると聞いたのでやってきた。昭和フィーリングは平成を生き抜いて、令和ではどうなったのか? まず。かなり巨大な施設ゆえ、全面的に手を入れることは不可能に近い。それゆえ、徹底的にテコ入れした施設とそうでない場所との落差が激しい。 我々7人が雑魚寝した部屋は王将戦が行われたスイート級の部屋なのだが、調度品も含め、劣化が激しい。ただし、眺望は最高。館内に掲示された建設中の写真を見る限り、この施設は日本の高度成長時代に建設された模様。そんな意味では立地のアホさ加減も含めて、ちょっとだけ遺跡フィーリングもある。 ただし前年のハトヤと違うのは、人材不足もあると思うけれど、地元の人間の雇用が少ないこと。ハトヤはどこからどう見ても、伊東の人たちで構成されていて、ハトヤ愛を全体的に感じたが、ここはそうではない。それゆえ、あまりいい印象を書けないので、施設の名前を記すことはやめておく。これはあくまでオレの私感であって、食べログ的意見にオレは暴力性を感じるから。 思いの外インバウンドは少なくて、ほぼ日本人で埋め尽くされ、驚くべきは集客力。ただし、夕食の際に「館内着」を着て巨大な広間で黙々と食べている様子は誤解を恐れず書くならば、北朝鮮みたいで怖かった。そのバイキング形式の食事はアンビリーバブルに不味かった。町のバカチンたち、オレも含めてなんとなく全員お腹の調子が悪くなった。 館内着を着たサイレント・マジョリティーたちもあまりの不味さに、元気なく食事をしていたのか、それとも全体的に今日本人が元気がないのか、不明だけれど、余暇を過ごしにきたとは思えない雰囲気が漂っていたのは不気味だった。 そういえば。昼間に立ち寄った蕎麦屋というか、居酒屋は昭和11年生まれの芸者あがりのお母さんが独りで切り盛りしていた。うちのおかんと同じ年。88歳。すべての料理はさすがのおかんの味だった。田中角栄のお座敷を何度も務めたというだけあって、毒舌も冴え渡る。88歳の話術と毒気にあてられて全員昇天。これから弟の葬式に行くらしいけど、悲壮感ゼロ。私は最後の生き残りなのよって。 すごすぎる。あの人がなによりも熱海を象徴してたなぁ、、、。 なんだろう。うまく表現できず、みんなのいびきが響く中、オレが眠れないのは、すべてが詩的ではないからだと思う。 それが今日の行動の極端さによるものなのか、どうなのか。それはわからないけれど。 ただし、裏通りを細かく歩いたなら、失われた昭和みたいなものはたくさんあると思う。自分はそんな風景だったり、暮らしている人の会話やまなざしの中にポエムを探してるんだってことをこの町に教えてもらったのかな。 さて。午前4時。朝陽が昇ってくるまで待ってみようかな、、、、。 ついしん ヒヲウ戦記。いいでしょ?あれはね、NHKのアニメのために、蔵王の廃校になった小学校にすべての機材を運び込んで、目覚めたら散歩して作曲し、昼から録音し、夜はみんなで飲んで作った。オレはテントで犬と生活してたんだよ。もう20年前くらいの話。 でも、その環境じゃなきゃ、作れない、とってもチャレンジングな経験だった。サントラはプレミアがついてとっても高かったんだけど、サブスクで聴けるようになったらしい。ぜひ、聴いてほしい。みんなの暮らしのサウンドトラックになると思うよ。 この曲はあちこちで流れてると思う。笛もオレだよ。笑      

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偶然というには

3月3日 日曜日 晴れ 昨日の朝。 blogにテーラーのO君のことを書いて、アップした瞬間。玄関のチャイムが鳴って、宅配便のお兄さんがO君からのお祝いで新しい「少し太め」のシャツを手渡してくれました。 昨日の記述を読んでない人には何のことだか、チンプンカンプンだと思うけど、びっくりしたので、すぐにO君に連絡して、二人で「凄いね!」ってふたりごちるのです。 これまた前述の音楽界の重鎮もそうなんだけど、強く願ってることは宇宙が呼応してくれるというか、決して偶然ではない。 4/13に南青山から2年に渡る61本のソロツアーに出るんだけど、彼のお店は南青山にあるんです。それまでに約束の62kg、体脂肪率13%に仕上げられてたら、かなり出来過ぎなストーリーだな。笑。 ほんとうにありがとう!!! 今日はね。年に一度の慰安旅行。僕が入り浸ってる飲み屋がこの町に一軒だけあって、小さな町なんで、いろんな職種の連中がやってくるんだけど、みんな気の合うともだちなんす。仲間の一人の誕生日をとっても昭和チックな宿に行って、大部屋でみんなで祝うっつー、昭和な旅行。昨年はかのサンハトヤ。今年はインスタかなんかで伝えられたら、また。期待しててくださいまし。笑。 一人じゃぜったいに行かないところに、みんなで行ってアホになってるのはなかなかいいものです。はい。今年も熱海のあのホテルを選びました。楽しみじゃー。   ところで。 昨日、悪友ヒロシがとっても素晴らしいギタリストを教えてくれました。一聴して、素晴らしかったので、即アルバムを注文。新作はビル・フリーゼルと共演してるそうです。こりゃ、素晴らしいね。ぜひ! じゃ、行ってきまーす!            

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コンディション

3月2日 土曜日 曇り コンディションの話。 安定したパフォーマンスをするのにベストのコンディションってものがあって。長年の経験で、体重62kg、体脂肪率13%くらいがベストです。いちど削って、50kg台、体脂肪率ひと桁までやってみたことがあるんだけど、低血糖になりやすく、なによりも持久力がない。なので、常に朝イチで計測して、数値として記録し、維持につとめます。 そんなことよりもわかりやすいのは。 ステージで着ているものはテーラーのO君がジャストサイズで作ってくれていたので、袖を通した瞬間に自分の変化がわかります。それは20年前の62kg、13%の状態で作られていて、敢えてそれを更新しなかったからです。こっちにも意地があるというか。笑。身体ってSMLとかじゃないんで、ジャストサイズで作られているものは、なにものにも変え難い着心地があります。 数年前のフェスの帰り。なかなかの激務が続いていて、楽器を抱えて新横浜で降りようとした瞬間。腰に激痛。 そこからデフレスパイラルに陥って、数年の間O君の服を着ることができないという事態になりました。これはね、かなり情けなかった。 ひとつバランスが崩れると、元に戻すのはほんとうに難しい。筋肉量を減らすのがいちばんマズいので、運動は必須だけど、やりすぎると体が壊れる。昨日は右膝、今日は左膝みたいな。 なので、数値を見ながら暴飲暴食を避けつつ、ちゃんと栄養は摂りながら、ベストのコンディションにゆっくり近づけていく。取り組んでもう3年くらいになるかな。ようやくあと1kg、体脂肪もあと1〜2%までたどり着いたところです。ほんとにめんどくさい。 気を抜くと、一気に悪化します。いちどやらかすと、元に戻すまで数倍の努力が必要になる。加齢はかように恐ろしい。 なので、食べるものもスーパー気をつけるしかない。でもね、Japanの食べものはほんとうに素晴らしい。いわゆる粗食。毎日食べてもぜんぜん飽きない。器や食卓を美しくして、なるべく添加物の入ったものは食べない。常に腹八分をこころがけると、まぁ、なんとかなるかな、、。 ただ、旅に出ると難しいんす。今は飽食の時代だから。シンプルなものほど手に入れるのは難しい。ホテルの朝食なんかも、なかなかにひどい。 ある時期は断食もやってました。いちばん長いときで2週間くらい。身体を絞るのには一時的に効果があるし、腸内環境はリセットされるけれど、筋肉も落ちるので、結果代謝が悪くなって、その後の維持が難しいのです。なので、プロテインを摂りつつ、2〜3日で腸内環境をリセットする方法があって、それをときどきやるくらいがちょうどいいかな。 ニンゲンの身体はよくできていて、飢餓状態に陥ると、どうでもいいところへの栄養の供給を止めるのです。なので、髪の毛とか爪とかが、あからさまに劣化してくる。 劇的にってことは、たいていうまくいかず、リバウンドもあります。自分を知って、長い時間をかけてコツコツやるしかないし、加齢によって現状維持すら難しくなってくるけれど、いつも書いてるように、自分のポテンシャルを使い切るという意味では、日々チャレンジが難しくなってくるのも悪くはないか、と。 まぁ、でも。60年も生きてきたらどこか壊れるのは当たり前。愚痴らず、腐らず前向きに行きましょう。御同輩。ご存じのように、見た目はロッキンな人たちも、楽屋に行くと健康と病気の話ばっかりしてます。あはは、そんなもんです。 今後とも、人体実験の結果はここで報告するんで、役立ててくださいまし。

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デジタルネイティヴと60年ものの万年筆

3月1日 金曜日 曇り たくさん、意見をありがとう。聞いてみるもんだね。 で、数日前に音楽界の重鎮に会ったって伝えたよね。 ブルーレイについて、みんなの意見を受けて、さっそく彼の運命の切り拓き方を真似してみた。 個人的には「磔磔」を経験したことがない人たちにあの空気感を伝えたいってことと、どれだけあのハコに音楽愛があるかってこと、コを切り抜けたお祝いって側面もあるのね。だから、彼らの奇跡のスイッチング(場面の切り替え)のままリリースしたかったのよ。それライヴそのものだから。 だって、おととしリリースしたDVDを30回見て練習したんだって。笑。 で、正直、今度リリースする本は安くはない。でも、その価格にせざるを得ない状況もある。一方、ロックンロールはもっとカジュアルでありたいと常に思ってる。だから、ブルーレイは高画質だけど、あまりにも高くなるのには抵抗があったのね。 で、重鎮の話に戻すけど。 彼は近所に外国から単身赴任してきた人が毎日お惣菜を買って帰ってるのを見て、手紙をポストに入れたんだって。「よかったら、うちにご飯食べに来ませんか?」って。そこから繋がった縁で、もはや高級住宅街が長屋みたいになってる。醤油の貸し借りどころか、となりの家の子がご飯食べにくるわ、外国に越した隣人の家に遊びにいくわ、、、。エトセトラ。 すごいな、と思った。書かないけど、そこからいろんな運命が拡がっていく。都会に於ける一歩の踏み出し方。これはできそうでなかなかできないんだよ。 で、周りを見渡してみた。居たんだな。デジタルネイティヴ。去年山形からMY LIFE IS MY MESSAGEのライヴをyoutubeで中継してくれたのは弱冠20歳で独立したデジタルネイティヴの若者だった。彼らがドローン飛ばして、衛星を使って中継してるのを見て、こりゃもう、なんだかレベルが違うわ、と。そのライヴの非売品DVDが彼から届いたところだったんだわ。 「オーサリングできる?」って聞いたら、それができる環境を整えたところだって。笑。 まだ決まった話じゃないけど、今度山形で会う約束したんで、そうなるととってもハッピーだな。HWのもっとも若い血。これも重鎮の教えがなきゃ、そうならなかったんよね。てか、もっと言えばバイクの免許を山形で取らなければなにも起きなかった。 もうひとつ。 昨日、映像で取材を受けた。彼はiPhoneひとつでそれをやってた。電話としてではなく、カメラとしてそれを使ってた。正直そのクオリティーにのけぞったよ。すげぇな。電話大嫌いだけど、これひとつで映像作品作れるな、と思った。 前々から考えてたこと。 この前、ともだちが富山の小さな町に連れていってくれて。 その町並みが素晴らしかったのよ。人々が普通に暮らしている町。 失われていくこの国の風景を記録したいと強く思った。だって、オレは旅人だから。オレの目線で。それに音楽をつけて作品にしたいと漠然と思ってた。令和の寅さん。 The boy 60。思い立ったら速い。そのアホみたいに高いiPhoneをさっき買った。でも、デジタルは使いようだと思う。これでオレから見たJapanのほんとうの美しさを伝えられるのなら、けっして高くはない。 この話の続きは追って。   本に封入するカードにみんなの名前とお礼とサインを書く作業を開始。ひとつひとつ、こころを込めて書いています。親父が遺してくれたモンブランの万年筆で。実家で発見して、直してくれるところを探して使ってる。たぶん60年ものとかだけど、こういうのほんとうに嬉しいよね。デジタルと真逆だけど。   山口洋初のエッセイ「Seize The Day 今を生きるための音楽」 ボックスセットとしてカモネギ書店で予約受付中!   長いこと会ってないけど、古いともだちなんだ。いい歌書くんだよ。たぶん、今オーストラリアにいると思うんだけど。また一緒に演奏したいな。       … 続きを読む

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引っ越したい病、再燃

2月29日 水曜日 曇り 今、暮らしてる家はとっても素晴らしいんす。今やオーナーとも知り合いだし、直接やりとりできるし、なんと言ってもいつだって富士山が見える。これは精神衛生上とってもいい。周囲の環境がとっても静かだ(った)し、リスだって遊びにくる。 ところが。 例のコによって状況は急変。空き地はまだしも、裏山であれ、なんであれ、カネになる場所にはすべてニンゲンの手が入り始めた。うちで行き止まりだったのに、そこに重機が入り、開発が始まる。すべて、コゆえもっと静かなところへと、都内からの需要が高まったのが原因。 現在、建築中の家などだけで周囲7軒。毎日、工事の車がくる。重機はくる。電線は張られ、地面はひっくり返される。もうね、うんざりなんです。道がとっても狭いので、数珠繋ぎに違法駐車されるとこっちはでかけることさえ不可能になる。その状態が3年くらい続いている感じ。 如実に業者の質ってもんがあって、こちらの事情を伝えたところで、周囲に気を配って仕事をする人たちが15%くらい。あとはタオルなんかもって挨拶に来るんだけど、自分の仕事の事情しか考えてない。 限界かな、、、。 考えてみれば、自分が住んでる家ですら、こうやって建築されたわけだしね、、、。でも、この強欲にまみれて暮らしてるのがほんとうに辛くなったきたんす。 先日、北陸で職人さんたちが仕事をしている倉庫を見て、閃いた。こりゃぁ、いい。住むのにはちょっと難があるけど、瞬時に閃いたのは、ここでドラムが録れるってこと。いまどき、新作を創れないのはサブスクによって、かかった経費をあまりにも回収できないから。スタジオなんか使ってたら、とうてい新作は創れない。 もともとオレはスタジオが嫌いで、デビュー盤「柱」はともだちが倉庫に作ったスタジオで録られてるんです。未だにあのアルバムの音がいちばん好き。どうしてかって、あれはすべて生の残響なんです。デジタルリバーブを一切使っていない。 つまりどこか静かな場所にそんな物件があれば、いつだって録音が可能なわけです。出したいときに出せるしね。 昨日、人生の先輩に学んだばかりなんだけど、こういうネガティヴな理由で引っ越すんじゃなくて、もう少しポジティヴなオーラを日々出してると、そっちに事態は移行していく気がするんです。つまり、その環境をdreamするってこと。 なので、昨日ベッドの中で夢見てたんだけど、完全にアリだな。笑。クルマで倉庫にinしてる自分の姿が見える。 もうひとつ。みんなに質問。 今年もOFFICIAL BOOTLEGは出します。来月には去年の渋谷duoでのライヴ盤をリリースできる予定です。すべての制作は完了して、今プレス工場からの納品待ちです。 同時に、昨年の磔磔の映像をハイクオリティーな形で録っておいたのです。これがね、磔磔スタッフによるあのハコならではの空気が絶妙に切り取られていて、ぜひにハイクオリティーなままリリースしたかったのです。もちろんミックスは僕が担当していて、その仕事も完了しています。 これはDVDじゃないな、と。ご存じの方もいると思うけど、ブルーレイだとほぼこのクオリティーのままリリースできます。で、blogでみんなに聞いてみた。時代もあると思うけど、圧倒的にブルーレイでという声の方が多かった。 で、初めてのブルーレイ。問い合わせみると、専門的な話になるけど、オーサリングという工程があって、これがDVDと比較にならないくらい高い。ちょっとエゲつない、、、。それは価格に転嫁されるので、2時間のライヴを収録したものが7000円以下では売れなくなる。 今は8年かけた本がようやくリリースにたどり着いたところで、それは本気で手にしてほしい(2度と作れないから)し、OFFICIAL BOOTLEGもあるし、バンドを支えてくれた人たちに、これ以上の出費を強いるのはどうなんだろうと思っておるのです。 スタッフと話しあって、ダウンロード販売であれば、おそらく半額とまでは行かないまでも、ジャケットもないし、かなり安価でリリースできると思うのです。この作品もぜひ、見てもらいたいしね、、、。なんてったって、磔磔が50周年、HWは45周年なのでね、、。 な、わけでご意見お聞かせくださいまし!   これはアーティスト本人が創った映像。これもまたdreamする力。      

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