日別アーカイブ: 2016年12月26日

丁寧に生きる、渋谷にて

12月26日 月曜日 曇り 「この世界の片隅に」を観て、ひどくインスパイアされたことがあった。オレはもう少し丁寧に生きることができると教えられた。それは曲のテンポなんかに如実に現れた。テンポを上げて、ガサツな演奏でごまかしたくない、というか。これはロックバンドとしてはかなりの高等技術が必要で、歌うこともゴマカシが効かなくなる。そしてものすごくやりがいがある。 そんなこと、バンドに一言も云ってないけど、メンバーもおそらく同じことを感じ、やりがいを見つけてくれていた。できることを磨くのではなく、未知の領域に到達しようとすること。 ほんとうに紙一重のところでグルーヴは成り立っている。誰かがコンマ何ミリsec前に居るだけで、すべてのバランスは失われる。その代わり、いったんグルーヴがひっかかったら、全員が白いキャンパスに絵を描くように自由に飛び立つことができる。誰かが誰かの演奏に触発されて、また誰かが触発される。無限宇宙に行くことができる。 音符の長さの積み重ね。伸びる音をどこまで伸ばすか。どこでスタッカートするか。ミュートして、ノリを生み出すか。いかに演奏するか、ではなく、いかに演奏しないか。HEATWAVEが演奏しているのは8ビートだけれど、8分音符でリズムを取る男、16分で取る男、32分で取る男、64分で取る男。それらが入れ替わりながら、グルーヴが成り立っている。音符の長さと強弱なんだよ。ガサツなのはほんとうに耐えられない。 無駄に即興の演奏が長いときは、全員がグルーヴのひっかかりを探している。今日の、この瞬間だけのひっかかりをね。 僕らは繊細な演奏を目指して、ツアーを積み重ねてきて、最後に力技で破綻する。クドイ。けど、実にHEATWAVEらしいと云えば、その通り。つまり我々には強大な伸びしろがまだあるってことです。まだ進化できる。メンバー全員がそう思ってるし、いつまで生きてるのかも分からない。だから、これからも一本のライヴを全力で演奏する。やれることはそれだけしかないから素晴らしい。それを観て、みんなに元気になってもらいたい。愉しんでくれたかな?オレたち、結構焦げたよ。笑。 ひさしぶりに深く音楽の話をした。音楽は深いんだ。 そうそう。今日はライヴの前に取材があって、はじめてスタッフとほぼ同じ時間に会場に入った。プロになって初めてスタッフが何をやってるのか見た。いつもはセットアップされた会場に入って、演奏するだけだから。チームHWは素晴らしかったよ。仲間と仕事できるのは素晴らしいさ。ローディーチーム、PAチーム、取材チーム、撮影チーム。いろんな人たちが自主的に来てくれんのも嬉しいさぁ(沖縄風に)!ありがとう! そういえば、誕生日だったんだ。たっくさんのメッセージ、プレゼント、ありがとう。まだ開封してないけど、ちゃんと受け取ったよ。ありがとう。ありがとう。ありがとう。死ぬまで生きる! 何だかこのところ、誕生日はいつもduoで過ごしてるけど、duoの人が「来年ももう空けてますから」って。笑。よし、みんなも空けといてくれ! ついしん 尊敬するチャボ先輩からメッセージを頂きました。「ヒロシ、やっと大人になったな、おめでとう」でした。笑。明後日は京都で麗蘭25周年のお祝いをさせて頂きます。光栄!  

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