その鍵

1月19日 月曜日 晴れ 

 鍵を束ねているものを捨てたくて。激しく捨てたいと思いながら、飲んでいた。タクシーに乗っているとき、それを持っているのを感じていたけど、あまりの捨てたさに、無意識にタクシーに忘れたんだね。嘘みたいなホントの話。

 走り去る黒塗りの個人タクシー。あ、鍵がない。

 その瞬間に思った。これは戻ってこない。笑。てか、戻ってこなくて、オレは嬉しいけど、とりあえず家には入れん。タクシードライバーと気が合わなかったから、レシートももらわなかった。つまり探す手だてはなし。深夜、厳寒。オレ、薄着。でも、何だか妙に嬉しかったんだよね。リーガルに、あの汚らわしいものがオレから去っていったってこと。

 カギの110番みたいなところに電話した。これまた、そいつがかなり好きになれず。もう頼まん。詳細は割愛。嫌いなもんは嫌い。で、家を見上げてどーにかすることにした。このままだと凍死するし。

 風呂場だな。酔ってたけど、五右衛門みたいに塀をよじ登って、排水溝に足をかけて、自分の家に侵入。たぶん、これでいいんだ。あいつは去った。見事なものだったよ。

 そして気づいた。年末にあの人が鍵を束ねるもの、プレゼントしてくれたっけ?何つーか、すべてはそんなタイミングで、宇宙は動いてる。すごいね。

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その鍵 への5件のコメント

  1. きょーこ より:

    ふふ。いいですね。おやすみなさい。よい夢を。

  2. エイジ より:

    酔って怪我されないよう、お気をつけください。
    中島らもさんは店の階段から落ちた怪我で亡くなりました。
    どうかご自愛ください。

  3. saw より:

    酔っておおごとなんて、ラケンローラーらしいけど。笑えません^^;
    ご自愛を。

  4. LUCA より:

    捨てたいのに捨てられなくて無くしたい物ってある。後悔しないようにちゃんと自分に罰を与えてさ。
    丁寧な兄が自分のファンに「あいつはああ見えてバカ野郎なんだぜ」ってヒロシさんを褒めてたよ。いつも褒めてる。薄々知ってるけどホントにそう思うから大笑いするんだ〜。

  5. 大犬野 より:

    とっても共感したのでコメントします。
    妙に嬉しいというのがとてもわかります。なぜならば、
    わたくしもかつて、酔って~侵入まで、まったく同じことしたことしたのですw!
    わたくしはもっと劇的に、橋の上から川へ向かって投げました。
    その時、頭の中ではU2のThe First Timeが流れてました。
    ~Yeah, I threw away the key
    因みに、昔々、わたくし20代の時のお話ですw

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