満月の夕

1月18日 日曜日 晴れ

この曲の話はこれで終わりにします。

たくさんの人が反応してくれて、嬉しかったす。同時に、僕にしてみれば、変わらない態度を20年間貫いてきただけのことなんで、戸惑いもします。

作家の一番の栄誉は、たとえ詠み人知らずになったとしても、その曲が誰かに歌い継がれているってことです。だから、誰が書いたか、なんてことはどうでもよくて、僕や中川のものじゃなくて、あの曲はある種の「公共財」なんだと思います。。

テレビのオファーを受けたとき、僕がひとりで歌いきるより、信頼し、リスペクトしているミュージシャンが歌ってくれている風景が見えたんです。多様性こそが、僕にとって、いちばん大切なことで、どんな風に歌ってくれても、ぜんぜん構わないんす。だから、僕は何も云いません。でも、感じてくれるんです。素晴らしいミュージシャンは。そして、オーディエンスはそれぞれに違う風景を受け取る。そんなコミュニケーションをこれからも続けていくつもりです。

多いに歌ってください。要望があまりに多いので、コード譜、載せておきます。ご自由にどうぞ。これは確か、数年前のARABAKIで奥田民生氏がHWと一緒に演奏してくれた時に僕が書いたものです。彼の歌を横で聴いていて、自分が表現できなかった風景が中空に描かれていくのを感じて、ひじょーに感動したのを覚えています。

 

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満月の夕 への4件のコメント

  1. たまみず より:

     詩人の吉野弘さんも「祝婚歌」という詩の著作権の話になった時に、「祝婚歌は民謡みたいなもので、民謡というのは作詞者とか作曲者がわからなくとも、歌が面白ければ歌ってくれるわけです。だから、私の作者の名前がなくとも、作品を喜んでくれるという意味で、私は知らない間に民謡を一つ書いちゃったなと、そういう感覚なんです。」とおっしゃっていたのを思い出しました。自分も歌い続けていこうと思います。

  2. chiyo より:

    山口さん、コード譜もTVの出演もありがとうございます♪やっぱり、嬉しいです。新聞のテレビ欄で名前を見たときの喜び。
    自分も歳を重ね、今まで見えなかったものが見えたり感じられるようになったこと。そんな気持ちを大事に若い世代と、満月の夕べ、歌いたいなと思いました。

  3. より:

    今日、車の運転中にラジオからこの曲が流れてきました。
    まん

  4. まさよ より:

    はい。唄わせてもらいます。
    どこかの誰かに聞いてもらいたいな、と。

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