遺言

5月17日 火曜日 曇り

ビンラディンが殺されてからと云うもの、ひっきりなしに上空を戦闘機が飛び交っている。人々の日々を切り裂きながら飛んで行く。ここに住んでいると、世界の情勢の変化が分かる。本当の話だよ。

事情があって、僕は遺言を書き直すことになった。云うまでもなく、それは財産に関する話ではない。そんなもの、ないに等しい。死んでまで、人に迷惑を掛けたくない。ただ、それだけの話。それは独りで生きる者の義務。誤解のないように書いておくと、すぐ死ぬって話でもない。僕は多分、健康だ。どう死にたいのか、考えておかないと、どう生きていいのか分からない時代に僕らは暮らしている。それが「覚悟」の意味だと、僕は思う。
僕より5つも年上なのに、どういう訳か僕より長生きすることになっているNYの兄貴分に連絡した。「お前を燃やして、ドニゴールの引き潮、上げ潮の差の大きい例の湾に散骨するからね。先に行きやがってこのやろーと言いながらね。月夜が良いけどね。どう?」と返信。随分と具体的。でも、そこには母も眠っている。じゃ、よろしくお願いします。何だか、すっきりしたよ。さぁ、本気で闘うぜ。

「my life is my message」。この映像は被災地から僕らが受け取ったメッセージ。何かを感じてくれた人が居たら、誰かに伝えてくれたら嬉しいです。

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映像 渡辺太朗 (mood films)
タイポグラフィー 駿東宏 (SG)
音楽 「old english rose」 by 山口洋 (HEATWAVE)

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遺言 への5件のコメント

  1. imagine より:

    テレビ放送の画面からは伝わってこないような現実の世界を見ました
    真実の追究と支援の実践 応援しています

  2. MEG より:

    今まで見た被災地の映像の中で多分一番リアルでした。最後まで見れなかった上に、いい歳して電車の中で泣いてしまいました。でもそれ位あの映像の中には色々な想いが伝わってきました。

  3. けいこ より:

    少し前に、福島県でご遺体を捜索している方のドキュメンタリーを偶然観ました。
    教室に残された水槽の金魚を大事にビニール袋に入れて、川へ放してあげていました。
    「生き延びろよ」と声をかけながら。

    この映像を観て、その場面がふっと頭に浮かびました。

    余談ですが、私はテレビで知って以来、樹木葬で山でひっそり眠ろうと考えています。

    今は元気に笑顔で生きていくことを頑張ります。

  4. けったんin水玉 より:

    Keep on praying for Japan trough your COOL Music!
    Thanx!!!

    xoxo

  5. 西山修昭 より:

    空しくて寂しくて、ここは同じ時代の日本だという事実を
    受け止められない自分がいます。何が必要で、そして何ができるのか。

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